過払い金請求と信用情報登録
過払い金返還請求をすると信用情報が登録される?
「過払い金」とは,本来支払う必要がないにもかかわらず,貸金業者に支払い過ぎたお金のことです。お金を貸す際に守らなければならない金利の上限は,「利息制限法」という法律により,金額に応じて15~20%と定められています。消費者金融やクレジットカードなどの貸金業者は,利息制限法の上限を超えた金利を受け取る法律上の権利がありませんので,利息制限法の上限を超える金利を返済している場合で,これまで返済した金額が法律上返済すべき借金の元利金を超えた場合には,その超過部分の金額を貸金業者から返還してもらえることになります。
このように「過払い金」が発生している場合には,法律上借金は既に消滅していることになります。しかし,弁護士に過払い金の回収を依頼した場合も,貸金業者の中には借金があることを前提とした「債務整理」や「延滞」による登録の依頼をする業者が存在しています。
そのため,過払い金の請求をすると金融機関から新たな貸付を受けることが事実上困難になるという問題が生じており,この信用情報登録を恐れて,法律上正当な権利である過払い金の返還請求を躊躇するケースが多数発生しています。
金融庁も動き出した!
このような深刻な事態を受け,金融庁は,各信用情報機関に対し,過払い金返還請求に対しては,借金があることを前提とした「債務整理」や「延滞」による登録を行わないよう要請をしました。
そして,これを受けて全国信用情報センター連合会(全情連)では,2007年9月より,過払い金の返還請求に対しては,「契約見直し」という新たな区分による登録を適用すると発表しました。この全情連の対応は,過払い金の返還請求は,本人の返済能力に問題がないことを明確にするという点では評価出来ます。
しかし,「契約見直し」は,貸金業者に対して過払い金の返還請求を行ったという事実を示すものです。法律上無効となるグレーゾーン金利を知っており,後から過払い金の返還請求をする可能性のある人に対して,貸金業者が新規の貸付を行う可能性は極めて低いと思われます。過払い金の返還請求は,法律上借金は既に消滅していることが前提となっているのですから,「契約見直し」ではなく端的に「完済」とすべきです。
また,全情連以外の信用情報機関では取扱が不明確であり,依然として各金融機関の判断に委ねている状況です。ようやく重い腰を上げた金融庁ですが,その対応は未だ不十分であるといわざるを得ない状況なのです。


























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