法律用語集 か行
か
- 会社更生
経営が破綻に瀕した株式会社について,管財人の指揮のもと,関係者の利害を調整しつつ,借金の整理,弁済方法,社内改造等に関する更生計画を作成し,事業の維持・再建を目的として行われる再建型の倒産手続のこと。
スポンサーや債権者の理解が得られにくいことなどにより民事再生が困難な場合に利用される。担保権の実行等を阻止できるため,更生がやりやすい反面,手続が煩雑で,株式会社以外では利用できない。- 会社分割
会社がその営業の全部,または一部を,新会社,もしくは既存の会社に承継すること。
前者を新設分割,後者を吸収分割という。
企業の不採算部門を切り離して経営状況を改善する場合や,異なる企業の同一部門をお互いに分離・統合しスケールメリットを求める場合等に行われる。- 買取屋
看板等で「カードでお金」等の文句で勧誘を行い,多重債務者にクレジットカードで家電製品や金券を購入させ,購入金額を下回る額で買い取りを行う業者のこと。
- 介入通知
債務整理の依頼を受けた弁護士が各債権者に依頼を受けた旨を伝える文書。
受任通知と同義で,債権者がこの通知を受け取った後は,債務者に直接請求行為を行うことが法律上禁止されている。- 解約返戻金
生命保険等の積立型の保険を解約した際に,保険会社が契約者に返還するお金のこと。
保険の種類や契約方式により,返戻金の有無や金額は異なる。- 解約返戻金計算書
現時点での解約返戻金の金額を記載した,保険会社が契約者の請求に応じて発行する書類。
- 書留(一般書留)
郵便物の引受けから配達までの送達過程を記録し,郵便物が壊れたり,届かなかった場合に,損害賠償額の範囲内で実損額を賠償する郵便の種類。
- 確定
裁判所の判決や決定が,控訴・上告がされずに法律で定められた一定期間が経過したことにより,今後その判決や決定の内容が覆されることがない状態になること。
- 貸金業法
貸金業者の登録制度や運営方法の規制を定めている法律。
貸金業登録の要件や取立行為の規制,違反した場合の罰則等を規定している。- 貸金業者
資金を必要としている人に金銭を貸付け,金利を得ることを仕事としている業者。
- 貸金業登録
貸金業法が貸金業を営もうとする業者に要求している登録。
貸金業者は,登録をしなければ,10年以下の懲役もしくは3000万円以下の罰金が科せられる。- 貸金業協会(正式名称:日本貸金業協会)
2006年12月13日に成立した新貸金業法で設置が義務付けられ,2007年12月19日に発足した,資金需要者等の利益の保護及び貸金業者の業務の適正化のための新たな自主規制機関のこと。
消費者金融やカード会社等4063社が加盟し,過剰貸付防止に向けた自主ルールを設け,定期的に貸金業者への監査等を実施している。
2010年6月の会員数は1795社。- 過失
ある事実を認識・予見することができたにもかかわらず,その注意を怠って認識・予見しなかった心理状態,もしくはある結果の回避が可能だったにもかかわらず,その結果を回避するための行為を怠ったこと。
- 過剰融資
資金需要者の返済能力を超えて融資を行うこと。
- 過剰融資の禁止
多重債務状態を未然に防止するために,貸金業者の過剰融資を禁止すること。
改正貸金業法では,2010年6月の完全施行時に,1回の借入が50万円を超える融資を行う際に,貸金業者に対して依頼者の年収等の資料の取得を義務付け,総借金残高が年収の3分の1を超える融資を禁止するという総量規制を定めている。
また,改正貸金業法の施行に先立ち,貸金業協会では過剰融資防止の自主規制ルールを導入した。- 可処分所得
収入から所得税等を控除し,さらに政令で定められた生活費を差し引いた金額。
- 課税(非課税)証明書
各年1月1日から12月31日までの1年間の所得に基づいて算定した市・県民税の課税額を証明したもの。
- 家族カード
クレジットカードの契約者だけでなく,その家族も同様にクレジットカードを利用することができるという,クレジット会社が提供しているサービスのこと。
- 過怠約款
任意整理等で和解を締結する際に定められるもので,和解どおりの返済を怠った場合の遅延損害金の金額・算出方法の約束のこと。
- 合併
複数の会社が統合し,1つの会社になること。
合併が行われると,これまで各々の会社が有していた権利義務はすべて合併後の新会社に引き継がれる。- 過払い金
本来返済する必要がないにもかかわらず,債権者に返済し過ぎたお金のこと。
具体的にいうと,債権者から法律(利息制限法)で規定されている金利(年15~20%)を超える金利で借金・返済を続けている場合に,法律で定められた金利に再計算した結果算出される,過剰な返済分のこと。- 空貸し金融
融資を行っていないにもかかわらず融資を行ったと主張し,金銭の返還を執拗に請求する違法業者。
- 仮差押え
金銭債権を保全するために,債権者が裁判を経て強制執行を行うまでの間,債務者がその所有する財産を処分することを制限する裁判所の決定。
- 仮執行宣言
判決が確定する前でも,判決に基づく強制執行ができるという内容の裁判所の宣言。
- 仮処分
金銭債権を保全するために,債権者が裁判を経て強制執行を行うまでの間,債務者がその所有する財産を処分することを制限する裁判所の決定。
金銭債権以外の権利を保全する点で仮差押えと異なる。
目的・態様に応じて「係争物に関する仮処分」と「仮の地位を定める仮処分」の2種類がある。- 簡易裁判所
日常生活において発生する比較的軽微な事件を迅速・簡易に処理するための裁判所。
民事事件では争われている金額が140万円以下の場合,刑事事件では罰金以下の刑罰にあたる犯罪の場合には,簡易裁判所が原則として事件を処理する。- 簡易書留
郵便物の引受けから配達までの送達過程を記録し,郵便物が壊れたり,届かなかった場合に,原則として5万円までの実損額を賠償する郵便方式。
賠償限度が5万円以下に限定されているため,一般書留に比べ料金が割安となっている。- 管轄
事件を,どの裁判所が審理するかを定めたルール。
地域的な管轄を決める土地管轄(東京地方裁判所か,大阪地方裁判所か)と事件の内容に応じて管轄を決める事物管轄(地方裁判所か,簡易裁判所か)がある。- 換金行為
はじめから現金を得る目的でクレジットカード等で物品や金券を購入し,その代金の返済を完了しない間に,転売してしまう行為。
破産法上の免責不許可事由に該当するが,換金行為の金額が僅かであり,借金増大の主な原因でない場合は,大きな問題とならないこともある。- 換価処分
物品や有価証券等を,現在価値で転売し,現金化する行為。
- 元金(元本)
融資を受けたもともとの金額。
- 元金均等返済方式
借金額を返済回数で均等に割った金額と,借金残高に応じた金利との合計額を返済する方式。
元金充当額は毎月一定で,金利の変動により毎月の返済額が異なる。- 元利均等返済方式
毎月の返済額を固定する返済方式。
借金残高に対する金利の変動に応じて,返済額に対する元金の充当割合が変動する。- 元金定額リボルビング方式
毎月の返済額の元金充当額が固定され,借金残高に応じた金利との合計額を返済する方式。
- 元利定額リボルビング方式
毎月の返済額を固定する返済方式。
借金額に対する金利から,毎月返済する金利分を定額とし,残りの返済額が元金に充当される返済方式。- 元金定率リボルビング方式
毎月の借金残高に対し,決められた一定の割合(定率)をかけた金額に1ヶ月分の金利を加えた金額を返済するシステム。
- 元利定率リボルビング方式
毎月の借金残高に金利分を加え,その額に対して決められた一定の割合(定率)をかけた値を合わせた金額を,返済するシステム。
- 関係権利者一覧表
特定調停を申し立てる際に提出するもので,債権者・担保権者の氏名・住所,債権の内容・原因,保証人の有無等を記載した書面。
- 管財人面接
自己破産の管財事件において,即日面接の1~2週間後に行われる管財人との面接のこと。
管財人面接では,借金の内容・時期・理由,収入・財産の内容,免責の問題点等について質問され,問題がなければ通常30分程度で終了する。- 管財事件
破産者にギャンブル・浪費等の免責不許可事由や配当が見込まれる財産がある場合に,その免責不許可事由や財産の調査や配当を行うために,裁判所から破産管財人が選任される事件。
東京地方裁判所では,個人の場合,通常の管財事件の手続を簡略化した少額管財も用意されている。- 管財人
管財事件の場合に,裁判所から選任され,破産者の免責不許可事由や財産の状況等を調査したり,債権者への配当を行う人。
管財人には,通常弁護士が選任される。- 官報
法律・政令等の制定・改正の情報や,破産・相続等の裁判内容が掲載される国が発行している新聞のようなもの。
官報は,国立印刷局が,行政機関の休日を除き,毎日発行している。
き
- 期限の利益
分割返済の契約をした場合に,当初の契約どおりに返済をしていれば,各返済期日が到来するまで残額の返済をしなくてもよいこと。
- 期限の利益喪失約款
分割返済の契約をしている場合で,返済期日までに返済することを怠った場合等に,返済期日が到来していない借金も含めた全額を直ちに返済しなければならないと定めている規定。
- 期日請書
訴訟において,裁判所が指定した口頭弁論期日に出席することに同意する旨を記載した,裁判所に提出する書面。
- 期日呼出状
民事訴訟が提起された場合に,裁判所が被告に対して送付する第1回口頭弁論期日に出頭することを要求する書面。
- 擬制陳述
民事訴訟の口頭弁論期日に当事者が出頭しなかった場合に,それまでに裁判所に提出していた答弁書や準備書面の内容を,その期日に陳述したとみなすこと。
- 起訴
刑事裁判において裁判(公訴)を提起すること。
- キャッシング
銀行・消費者金融・クレジット会社等の債権者が,金利を得る目的で,会社や個人に対して融資を行うこと。
- 求償権
債務者が返済すべきお金を,保証人等の債務者以外の第三者が代わりに返済した場合に,債務者に対してその分の返済を請求することができる権利。
- 給与債権
従業員が使用者である会社に対して,給与を支払うように請求することができる権利。
- 給与所得者等再生
民事再生の手続の一つで,小規模個人再生を利用できる人のうち,給与等の安定した収入があり,収入の変動幅が小さい人が利用できる手続。
給与所得者等再生では,小規模個人再生で要求される,再生計画案に反対する債権者の数が,すべての債権者の半数以下で,かつ,その金額が借金総額の2分の1以下,という要件はない。
他方,再生計画の認可基準に可処分所得の2年分以上の金額を返済することが要求されているため,一般的には小規模個人再生よりも返済額が高額になるといわれている。- 給与の差押
債権者が判決等の債務名義に基づき,裁判所に強制執行の申立を行うことにより,債務者の給与債権の一部を差押える,強制執行の一手続。
法律上,差押さえることのできる給与債権は,以下の金額に限定されている。
給与額(税金・社会保険料等を控除した後の金額)が44万円以内のときは,4分の1までしか差押はされないが,44万円を超えるときは,33万円を超える部分は全額差押の対象となる。なお,離婚の場合の滞納養育費に基づく給与差押においては,2分の1が差押対象になる。- 強制執行
債権者が,債務者が返済をしない場合に,判決等の債務名義に基づき,裁判所に申し立てて強制的に返済させる制度。
- 供託
債権者が正当な理由なく受取りを拒絶している場合等に,遅延損害金の発生等期日までに返済しなかったことによる不利益を回避するために,債務者が法務局に金銭を預けること。
- 金銭消費貸借契約
お金の貸し借りを内容とする契約。
- 金融庁事務ガイドライン
貸金業法等の法律の解釈基準を明示し,貸金業者等の監督下にある企業の行動指針となるように金融庁が作成したガイドライン。
- 金利
債権者からお金を借りる際に約束した,返済時に元金に付加される金額のこと。
く
- 車リース業者
駐車場の看板等で「車で融資」等の文句で融資の勧誘を行い,車を担保に出資法の上限金利である年利29.2%以上の高金利で融資を行う違法業者。
- グレーゾーン金利
利息制限法の上限金利(15~20%)と改正貸金業法の完全施行以前の出資法の上限金利(29.2%)の間の民事上は無効であっても,刑事罰は科せられないという金利。
- クレジット
信用貸し,信用販売の意味で,買い手の信用により,代金後払いを認める販売方法のこと。
け
- 契印
契約書等の書面が複数枚にまたがって作成されている場合に,1つの文書であることを証明するために,紙面と紙面の間に押印する印のこと。
- 刑事告訴
犯罪の被害者が,捜査機関に対して犯罪があることを告知し,犯人の処罰を求めること。
- 刑事告発
犯罪の被害者以外の第三者が,被害者に代わり,捜査機関に対して犯罪があることを告知し,犯人の処罰を求めること。
- 競売
判決等の債務名義に基づいて,債権者の申立により裁判所が行う財産の強制的な売却制度のこと。
- 消印
郵便切手や収入印紙等が使用済みであることを示し,再使用できないようにするために捺印される印のこと。
- 決定
裁判所が行う終局的判断の1つ。
- 減額報酬
弁護士による交渉や訴訟の結果,減額された金額の減額幅をベースに算出される弁護士の報酬。
- 現金書留
現金郵送専用の書留。
- 原告
民事訴訟において,裁判所に訴訟を提起した一方当事者。
- 現在事項証明
登記簿に記載されている事項のうち,現在効力がある部分の登記事項を証明する書面。
- 検索の抗弁
債権者が保証人に対して請求してきた場合に,保証人が主債務者に資力があることを証明して,債権者の請求を拒むこと。
- 源泉徴収票
会社が従業員に対して発行するもので,その年度における年収や,支払った所得税等の金額を表した書類。
- 原本
裁判の証拠等の現物。裁判所にはコピーを提出する。
こ
- 故意
犯罪事実を認識しながらそれを容認して行為するという心理状態。
- 合意書
和解を締結した際に作成される,和解内容が記載された文書。
- 後見人
高齢や病気等により判断能力のなくなった人の代わりに,家庭裁判所から選任されて財産の管理を行う人。
- 甲号証
民事裁判において,原告側が提出する証拠のこと。
- 交渉権
本人からの委任を受けて,本人の代理人として相手方と交渉を行うことができる権限。
- 公証人
ある事実や契約等の法律行為の存在について,公権力を根拠に証明・認証する公務員。主に裁判官OBが選任される。
- 公正証書
公証人が事実や権利関係等を証明するために作成する文書。公正証書が作成されると,裁判の判決と同じ効力が発生し,公正証書で記載されているとおりの返済がなされなかった場合に,債権者は裁判所に申し立てて,給与の差押等の強制執行を行うことが可能となる。
- 控訴
第1審の判決が不服である場合に,上級裁判所に対して不服を申し立てること。
- 口頭弁論
民事裁判で当事者が法廷でそれぞれの主張を述べる手続。
- 個人情報保護法
個人の権利利益を保護することを目的に,個人情報を取り扱う際の基本方針や企業の義務等を規定した法律。
- 個人事業主
法人を設立せずに,自ら事業を行っている個人。
- 個人民事再生
個人のみを対象とした民事再生手続。小規模個人再生と給与所得者等再生がある。
- 戸籍
国民の身分関係を明確にする目的で作成される公文書。戸籍には,日本国籍を有する者の氏名・生年月日・結婚暦等が記載されている。
- 固定資産税
不動産等の固定資産を所有している場合に課される税金。
- 固定資産評価証明書
総務大臣が定めた固定資産評価基準に基づいて評価された固定資産評価額を証明する文書。


























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