2004/11/27 自己破産の2つの手続について

今回のテーマ
【自己破産の2つの手続について】

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
●「自己破産すると何ヵ月くらいで借金がなくなりますか?平日は仕事をしているのですが裁判所には何回行く必要がありますか?」
自己破産の手続をするとどの位の手間がとられるのかというご質問です。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

自己破産は,自力では借金の返済が出来ないので,借金をなくして欲しいということを裁判所に申し立てる手続です。
裁判所は,色々な審査をして借金をなくすかどうかを決めますので,自己破産する人は裁判所が審査をすることが出来るように,書類を準備したり,裁判所に出向いたりして,借金についての事情を説明しなければなりません。

では,審査にはどの位の期間を要するのでしょうか。また手続の負担は具体的にどの位なのでしょうか。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
●自己破産には2つの手続があり,どちらの手続をするかによって,審査の期間や負担が大きく変わってきます。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

簡単に説明すると2つの手続の大きな違いは,破産管財人が選任されるか否かという点にあります。

破産管財人とは,自己破産をした人が持っていた財産を処分したり,免責を与えるかについて調査をしたりする人です。
破産管財人が選任された場合,自己破産をした人は複数回裁判所に出向いたり,破産管財人と会って面接をしたりという必要が出てきます。
破産管財人が選任された場合,事案によっても大きく異なりますが,破産の手続が終了するまでには半年から1年間程度かかります。

他方で,破産管財人が選任されない手続の場合(これを同時廃止といいます),破産手続は非常に簡単になります。東京地方裁判所の場合では,自己破産をした人が裁判所に出向く必要があるのは原則として1回だけです。また,破産の手続も3~4ヵ月間程度で終了し,借金がなくなります。

つまり,破産管財人が選任されるか否かで,審査期間や負担が大きく異なるということです。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
●「では破産管財人が選任されないためにはどうすればよいのですか?」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

残念ながら,確実に同時廃止にする方法はありません。

破産管財人が選任されるのは,大きく分けて2つの場合があります。
1免責させるかどうかについて調査の必要があるとき
2自己破産をした人が高価な財産を持っており処分の必要があるとき

1については,例えば浪費や事業によって借金が出来た場合が該当しますが,借金の原因を事後的に変えることは出来ません。
2についても,自己破産の直前に高価な財産を処分してしまうことは,場合によっては免責不許可事由に該当してしまうおそれがあります。なお,処分対象となる高価な財産の基準については,バックナンバーをご覧下さい。

破産管財人が選任されるか否かは,事案によってケースバイケースですので,事前に専門家に相談されることをおすすめします。

次回は,自己破産と受任通知の関係について説明します。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【編集後記】

来週から当事務所に新しい事務スタッフの方が2名入所されます。
現在事務所はてんてこ舞いの状態ですが,これでやっと皆様への十分な対応が出来ることになりそうです。
今後このメールマガジンや当事務所のホームページでご紹介させていただくこともあるかもしれません。お二人とも皆様のお役に立ちたいという思いが強く,やる気に満ちあふれておりますので,ご対応させていただく際にはどうぞよろしくお願いいたします。

ページトップへ

アディーレ法律事務所