2006/04/22 大手消費者金融の業務停止について

今回のテーマ

【大手消費者金融の業務停止について】

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本日は大手消費者金融の業務停止についてコメントさせていただきたいと思います。

つい先日大手貸金業者であるアイフルが3~25日間の業務停止処分を受けました。

近畿財務局の処分原因発表によれば,アイフルは,顧客に無断で委任状を作成し,勝手に身分証明書である戸籍謄本などの書類を取得していたり,痴呆症の顧客について補助人の契約取消の申入れを無視して借金の取立を続けていたとのことです。

アイフルは1967年創業した会社で,これまで個人向けの無担保ローンを全国的に展開し,2006年2月末日時点における貸付金残高は1兆5184億円にものぼるそうです。また最近では不動産を担保に取った貸付も積極的に拡大しています。

テレビで大々的なCMを行い,有名タレントや動物を起用してソフトなイメージを演出しているため,今回の処分を意外に感じられた方も少なくないかもしれません。

しかし,それはあくまでもアイフルが年利29.2%という異常な高金利で多重債務者から半ば強制的に回収した潤沢な利益を投下して作出したものに過ぎません。
消費者金融が潤沢な利益を計上している裏には今回のような過酷な取立が存在し,それは表面的なイメージを取り繕った現在でも少しも変わらないのです。

しかも,このことはアイフルに限りません。債務者保護がやっと声高に叫ばれてきた昨今ではさすがに弁護士が介入後に取立を継続する業者は格段に少なくはなっているものの,弁護士介入前においては,勤務先に執拗に電話を掛ける,自宅を訪問して大声を出す,玄関のドアを蹴る程度の取立は今も存在するのです。

消費者金融は,全国に約200万人ともいわれる多重債務者を作り出しており大きな社会問題となっています。では,こうした社会問題を解決するにはどうすれば良いのでしょうか?

すぐに思いつくのはそのような違法業者からは借入をしないということだと思います。
しかし,銀行は現在においても担保至上主義を貫いており,担保がなければ簡単には貸付をしてくれません。思いがけないリストラや病気,事故等により生活費を借り入れざるを得なくなった人達に違法業者からの借入をしないという選択肢は現実的にはないのです。

消費者金融業者は,来年の貸金業規制法見直しを意識し,金融庁主催の懇親会等において,今後はテレビCM等の大幅な自主規制を行い,多重債務者を作り出さないようにすると発表しています。しかし,過剰融資,違法な高金利,過酷な取立というサラ金3悪を極限まで活用し,長年にわたって異常とも思える利益を手に収め続けてきた消費者金融の自主規制など信用できるはずはありません。それどころか大手自動車メーカーや鉄道会社,IT企業,外資すらも関連会社を作って,この市場に参入してくるという状況です。消費者金融市場は,沈静化するどころか益々加熱する一方であり,業者間の競争も激しく業界の自主規制どころの話ではないのです。

今年の1月最高裁は,29.2%という異常な高金利を実質的に違法とする判決を出しました。現在の市場金利を考えればまったくあり得ない金利ですからある意味当然といえます。そもそもこの29.2%という金利自体が消費者金融が資金にものを言わせて政界に影響力を駆使して出来上がってしまったものなのです。

現在の日本は消費者金融が非常に大きな力を持ってしまっており,テレビなどのマスコミも大スポンサーである消費者金融を批判することは出来なくなっています。
言論による適正化すら機能しなくなっているのです。

私は,法律家として,借金に困って相談に来られた方を個別的に救済することは出来ます。自己破産をして借金を0円にしたり,払いすぎていたお金を取り戻したりもしています。ただ,法律家はあくまでも個別救済ができるだけで制度を抜本的に
変えることはできません。私の下には日々多くの相談者が訪れていますが,個別救済は物理的に限界があり,現に当事務所では新規のご相談を一時的にお断りするような状況に陥ってしまっています。

法制度を変更し,多数の多重債務者を救済することが出来るのは司法ではなく,立法と行政です。多重債務者が全国に200万人を超える深刻な状況となっていること,最高裁において妥協の産物として作られた29.2%という高金利は最高裁によって明確に違法と判断されていること,消費者金融の自主規制などまったく信用性に乏しいこと,そして今回のアイフルのような違法な取立行為は氷山の一角に過ぎないことを真摯に受け止め,経済的弱者救済のための立法府・行政府の英断を願って止みません。

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【編集後記】

皆さん,お久しぶりです。

昨年の年末から,仕事に追われてしまい,メルマガを発行できずにいました・・・。

しかし,今日からまたメルマガ発行を再開しますっ!
これからは,以前よりも皆さんにとって有益な情報を提供していきたいと思います。

そんな意気込みでメルマガを書いたのですが,書きたいことがたくさんあり,長くなってしまいました・・・。

『文章は短く,お付合いは末永く』をモットーに,これからは毎週お届けします!

今後ともよろしくお願いします。

当事務所も新入社員が入り,当事務所のブログもにぎやかになりました!

当事務所のブログはこちらからどうぞ!

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