2006/11/04 不動産を守れ!<パート1>(第3回)

今回のテーマ

【不動産を守れ!<パート1>】(第3回)

40代のDさん(男性)は,遠方から上京されて東京で働いていました。しかし,8年前お母様が病に倒れたため,長男であったDさんはご実家に戻られ,地元で勤務しながら,お母様の看病や医療費・生活費を援助されていました。しかし,東京で勤務してい たときよりも収入が減少し,Dさんの家族の生活費も余裕がない状況でしたので,毎月足りない分を消費者金融から用立てるようになりました。Dさんが当事務所へご相談された際には700万円にも借金が膨らんでいました。現在Dさんは,ご実家でご両親と奥様,子供3人と生活をしています。3年前にはお母様のために,ご実家をバリアフリーにリフォームもしていました。

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「先生,Dさんからお電話です。」

事務員から電話を取り次がれた私は,Dさんの資料をデスクの上に取り出し,電話に出ました。

「はい,石丸です。」

「あっ。いつもお世話になっていますっ。」

「Dさん,そんなに緊張されないでください。」

Dさんとは電話で2回ほどお話していましたが,まだまだ少し緊張されているようです。

「それで,先日お話したDさんのご実家の持分を買い取っていただける方がいらっしゃいましたか。」

不動産の共有持分は財産ですので,原則として換価処分され,債権者へ平等に配当されることになります。しかし,第三者に適正価格で買い取ってもらい,実際にお金を受け取り,共有持分の名義を変更すれば共有持分を事実上維持することが可能です。

前回の電話では,Dさんにご家族等の第三者の方で共有持分を買い取っていただける方を探していただくよう依頼していました。

「はい。先生に自分の持分を維持できる方法を聞いて,家族会議を開いたんです。そうしたら,父親が親戚に頼んでくれて,何とかお金を工面してくれることになったんです。」

Dさんの声が少し明るくなりました。

「そうですか。それはよかったですね。」

「先生,ありがとうございます。これからどうすればよいですか?」

私はDさんと話し合い,自己破産のご依頼をお引き受けすることになりました。

「まず,債権者に受任通知という弁護士が介入しましたという通知を発送し,以後の取立・返済を止めます。そして,債権者からDさんのこれまでの全取引履歴を開示してもらい,利息制限法という法律で定められた法定利息に引き直し計算をし,債務額を確定します。」

「えっ,もう金融業者に返済する必要はないんですか?」

「はい。今後は一切返済する必要はありませんよ。」

Dさんはこれまで毎月23万円もの金額を返済していました。滞納はなかったということでしたが,借りては返済するという自転車操業状態だったということです。

「Dさんの共有持分のお金がご用意できるのは,いつごろになりますか?」

「1ヶ月くらいで用意してもらえるそうです。」

「それでは,ご用意でき次第お金をDさんの口座へ入金していただき,共有持分の名義変更を行うことにしましょう。」

Dさんと今後の手続きについて話を終えた私は,早速事務員にDさんの受任通知を発送する手続きをするよう指示しました。

「先生,Dさんよかったですね。お母さんがご病気ということで,ご自宅のことをとても心配されてましたから。」

受任通知を封筒に入れながら,Dさんの電話を最初に受けた女性の事務員が私に話しかけてきました。

「そうだね。住宅ローンがなかったことと,援助してくれるご家族の方がいたのがよかったよ。」

「先生,共有持分の適正な価格って不動産業者に査定を取るんですか?」

女性事務員はさらに質問をしてきました。

「いい質問だね,他人との共有持分を買う人っていると思う?」

「・・・普通は買いませんよね。」

「そう。だから不動産業者に査定をとっても,査定価格が0円になることが大半なんだよ。そこで,共有持分の場合には,固定資産税評価額や路線価をひとつの基準として共有持分の適正価格を決定することが多いんだよ。」

「へぇ,そうなんですか。それじゃ,Dさんの場合には,固定資産税評価額が350万円だから,半分の175万円なんですね?」

共有持分の場合,通常は固定資産税評価額や路線価をひとつの基準として,その額に持分割合を乗じた金額が適正価格のひとつの目安となります。ただ,不動産の地域や状況,担保の設定の有無,他の共有持分の状況などによって個別に検討する必要がありますのでご注意ください。

「おそらくその金額で大丈夫だよ。ただ,最終的には裁判所から選任された破産管財人が適正価格かどうかを判断するんだけどね。」

私と女性事務員がDさんの受任通知を発送し終えたときには,既に10時を回っていました。

『自己破産をすると給料が差し押さえられてしまうんですか?』

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【編集後記】

皆さん,こんにちは。

10月29日(日)は,『行列のできる法律相談所』のスタジオ収録があったため,その準備に追われ,2週間ぶりのメルマガとなってしまいました。
読者の皆さん,お待たせして申し訳ありませんでした。

前回のメルマガでは,『行列のできる法律相談所』のスタジオ収録はとにかく長いというお話をさせていただきましたが,出演2回目である今回も・・・やはり収録は長時間に及びました・・・。

10時にスタジオに集合して,収録が終わったのは夜の8時。
終わったときにはぐったりしていました・・・。

観覧席にはアディーレの事務員が4名収録を見にきていましたが,ただ見ていただけの事務員もお疲れの模様。
「何もしていないのに・・・。(怒)」

収録後は慰労会を兼ねて,みんなで食事に行きました。

収録日が決まりましたので,お知らせします。

11月19日(日) 21:00~ OA

ご期待下さい。

放送をご覧になった後は感想等をブログにコメントをいただければ幸いです。

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→ http://blog.livedoor.jp/adire1/

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