弁護士事務所を選ぶ基準
「弁護士を探す方法」の4による方法の場合は,複数の弁護士事務所を比較検討することができますが,比較の際にはどのような事項を検討すべきでしょうか。以下に参考となるポイントをいくつか挙げておきます。
重要なポイント
1.得意分野の有無
弁護士が取り扱う法律分野は,極めて多岐にわたります。そのため,1人の弁護士がすべての法律をマスターしているということは物理的に不可能です。特定の分野に特化し,その分野において十分な専門性を持っている弁護士を選択するのが重要です。弁護士事務所のホームページなどによって,得意分野の有無をチェックしてください。
2.サービス業であることを認識しているか
依頼者の立場を考えず,まるで裁判官のように杓子定規な法律アドバイスをする弁護士があまりにも多すぎます。もちろん合法的な範囲を逸脱することはできませんが,弁護士は依頼者の代理人であり,依頼者の利益を維持・増大させ,損害を最小限にすることで対価をもらっているサービス業です。長年サラリーマンを経験した私にとっては,極めて当然のことだと思うのですが,そうでない方が意外と多いのです。法律を可能な限り依頼者に有利に解釈し,どうしたら依頼者の求めていることを実現できるかを真剣に考える弁護士なのか,杓子定規にできないと回答してしまう弁護士なのかを,判断しなければなりません。
3.弁護士費用
弁護士費用は,基本的には安いに越したことはありません。弁護士費用と弁護士の仕事の成果とは,あまり関係がないように思います。つまり,高い弁護士費用をもらっても一生懸命仕事をする弁護士とそうでない弁護士がいますし,安い弁護士費用でも同様のことがいえるということです。ただ弁護士費用についてひとついえるのは,できるだけ弁護士費用が明確になっている弁護士事務所を選択すべきだということです。もちろん事案によって弁護士費用は大きく異なってはきますが,決して安くない弁護士費用なのですから,お客様の立場にたってできるだけ弁護士費用を明確にしようという姿勢を持っているかどうかは,非常に大切です。
4.姿勢・態度
これは昔からいわれていることですが,弁護士もサービス業なのですから,横柄な態度の弁護士やお客様に誠実でない弁護士は問題外です。説明が十分でない,専門用語をそのまま使って話す,リスクには一切言及しない,安易に結果を請け負う,わかったふりをして適当な受け答えをするなどの姿勢・態度が見られる弁護士は避けるべきです。
あまり重要でないもの
1.弁護士事務所の場所
もちろん会社や自宅の近くに事務所がある方が良いですが,現在は,交通手段の発達に加えて,電話,FAX,Eメール,携帯電話などの通信機器が大きく発達したため,事務所の所在地は,それほど重要な要素ではないように思います。
当事務所でも遠方にお住まいの方からのご依頼を多くお受けしております。
2.弁護士事務所の規模
弁護士が複数いる事務所では,収入は各々の弁護士が別々で,事務所の経費のみを共同で負担している形態であることがほとんどです(これを経費分担事務所または経費共同事務所といいます)。このような形態では,収入が別々である関係上,事務所としては複数の弁護士がいても,実際には各々の弁護士が1人で案件を担当することが大半ですから,弁護士事務所の規模はあまり関係ありません。
3.性別
特に離婚案件のような場合には,依頼者と同じ性別の弁護士がいいという方もいらっしゃいますが,要は相性ですからあまり関係がないように思います。
4.年齢
弁護士は司法試験が長期にわたる試験であるため,経験と年齢はあまり関係がありません。また,経験といっても,その経験の内容は分野によってばらばらですから,得意分野を持っているか否かに比べればあまり重要ではありません。あえていうなら,同世代の弁護士の方が多少馴染みやすいというくらいでしょうか。
以上,簡単にですが,弁護士・弁護士事務所を選ぶ際のご参考にしていただければ幸いです。





























