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後遺障害12級14号の外貌醜状とは?他等級の違いと面接調査の内容

作成日:更新日:
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交通事故によるケガで、顔などに傷あとが残ってしまうことがあります。これを、後遺障害の用語では「外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)」といいます。

外貌醜状は、残った傷あとの程度によって、認定される後遺障害等級が変わってきます。

この記事では、特に12級14号の醜状障害について、次のことを弁護士が解説します。

  • 後遺障害12級14号の醜状障害の内容
  • 他の等級の醜状障害との違い
  • 後遺障害の認定の際になされる面接調査の内容
  • 後遺障害12級14号の賠償金の相場
  • 後遺障害の認定申請を弁護士に依頼するメリット
  • 後遺障害12級14号で解決した事例
この記事の監修弁護士
弁護士 岡﨑 淳

早稲田大学、及び明治大学法科大学院卒。2012年弁護士登録。アディーレ法律事務所に入所して以来、佐世保支店長、丸の内支店長、北千住支店長を経て、2022年より交通部門の統括者。交通事故の被害を受けてお悩みの方々に寄り添い、真摯な対応を貫くことをモットーに、日々ご依頼者様のため奮闘している。第一東京弁護士会所属。

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後遺障害12級14号の醜状障害とは?

まず、

  • 後遺障害12級14号の概要
  • 外貌醜状の基準

について解説します。

(1)後遺障害12級14号の認定基準

交通事故による後遺障害の等級を定める自動車損害賠償保障法(自賠法)施行令によると、後遺障害12級14号の内容は、「外貌に醜状を残すもの」とされています。
このうち、

「外貌」とは顔や首、頭など人目につく部分
「醜状」とは傷跡や陥没、火傷、切り傷などの傷跡が残ること

をいいます。

なお、顔に傷跡が残っても、髪や眉毛で隠れる場合は、後遺障害と認められないこともあります。

後遺障害等級について、詳しくはこちらもご参照ください。

参照:後遺障害等級表|国土交通省

(2)後遺障害12級14号における外貌醜状の基準

12級14号に該当する「外貌に醜状を残すもの」とは、

  1. 頭部に残った鶏卵大以上の瘢痕または頭蓋骨の鶏卵大以上の欠損
  2. 顔面部に残った10円硬貨以上の瘢痕または長さ3センチメートル以上の線状痕
  3. 頸部に残った鶏卵大以上の瘢痕

のいずれかが認められる状態をいいます。

なお、

「瘢痕」とは、外傷ややけどによる傷あと
「欠損」とは、一部が欠けること
「線状痕」とは、線状に残った傷あと
「鶏卵」とはニワトリの卵

をいいます。

基本的に、上記の症状が「外貌」、つまり人目につく部分に残ることが必要です。
ただし、胸部や腹部、背中やお尻など日常で露出していない部分の醜状であっても、傷跡の大きさによっては後遺障害と認定される可能性があります。

【露出していない部分の醜状が後遺障害に認定される例】

  • 胸部および腹部……全面積の2分の1程度を超えるもの
  • 背部(背中)および臀部(お尻)……全面積の2分の1程度を超えるもの
  • 上肢または下肢……手のひらの3倍程度以上を超える瘢痕
    →この場合、12級相当と認定されることがあります。
  • 胸部および腹部……全面積の4分の1程度を超えるもの
  • 背部および臀部……全面積の4分の1程度を超えるもの
    →この場合、14級相当と認定されることがあります。

醜状障害に認定される他の等級との違い

外貌醜状で認定される可能性のある後遺障害の等級には、12級14号の他に

  • 7級12号
  • 9級16号

もあります。

これらの等級に該当する症状を、12級14号と比較しながら解説します。

(1)7級12号

前述の自賠法施行令によると、後遺障害7級12号の内容は、「外貌に著しい醜状を残すもの」とされています。12級14号にはない「著しい」の文言が付いています。

具体的な症状としては、

  1. 頭部に残った手のひら大(指の部分は含まない)以上の瘢痕または頭蓋骨の手のひら大以上の欠損
  2. 顔面部に残った鶏卵大以上の瘢痕または10円硬貨大以上の組織陥没(※)
  3. 頸部(=首)に残った手のひら大以上の瘢痕

※)組織陥没…くぼみができること

のいずれかが認められる状態をいいます。

12級14号は、鶏卵大・10円硬貨大の瘢痕や欠損で該当するのに対し、7級12号では手のひら大以上のものであることが要件となります。

また、顔面に組織陥没(10円硬貨大以上)が残った場合も、7級12号に該当します。

7級12号に該当するのは、外貌醜状の中でも最も大きな傷あとであるといえます。

(2)9級16号

前述の自賠法施行令によると、後遺障害9級16号の内容は、「外貌に相当程度の醜状を残すもの」とされています。12級14号にはない「相当程度の」という文言が付いています。
具体的な症状としては、

・顔面部に残った長さ5センチメートル以上の線状痕

が認められる状態をいいます。

9級16号は、顔の傷あとのみが該当することになります。

12級14号の傷あと(3センチメートル以上の線状痕)よりも大きい傷あと(5センチメートル以上の線状痕)が認定の対象になります。

(3)外貌醜状による後遺障害のまとめ

上でご紹介した、外貌醜状による後遺障害の症状を表にまとめると次のとおりです。

【外貌醜状による後遺障害】

後遺障害等級認定要件症状
7級12号外貌に著しい醜状を残すもの・頭部に残った手の平大(指の部分は含まない)以上の瘢痕または頭蓋骨の手の平大以上の欠損
・顔面部に残った鶏卵大以上の瘢痕または10円硬貨大以上の組織陥没
・頸部に残った手の平大以上の瘢痕
9級16号外貌に相当程度の醜状を残すもの顔面部に残った長さ5センチメートル以上の線状痕
12級14号外貌に醜状を残すもの・頭部に残った鶏卵大以上の瘢痕または頭蓋骨の鶏卵大以上の欠損
・顔面部に残った10円硬貨以上の瘢痕または長さ3センチメートル以上の線状痕
・頸部に残った鶏卵大以上の瘢痕

(4)外貌醜状の認定に男女の区別はない

醜状障害の後遺障害等級認定について、当初は同じ傷あとでも男性より女性の方が高い等級が認められていました。

しかし、戦後すぐに導入された、そのような外貌醜状の認定基準は、男女平等が進む現代に合わなくなりました。

そこで、後遺障害等級表の改正により、2011年以降、男女の区別はなくなりました。

現在では、被害者の性別に関係なく、上でご紹介した基準による等級認定が行われています。

後遺障害12級14号の認定の際になされる面接調査とは?

外貌醜状が後遺障害に認定されるためには、審査機関による面接調査が必要となります。

そこで次に、外貌醜状による後遺障害の認定に必要な面接調査の概要について説明します。

面接調査は外貌醜状の場合のみ実施

交通事故による後遺障害認定は、所定の機関(例:自賠責損害調査事務所)に後遺障害診断書などを提出することにより、書面で審査するのが基本となります。
しかし、外貌醜状は外見の障害のため、書類だけでなく実際に目で確認する必要があります。
そこで、後遺障害診断書に外貌醜状の状態を記載し申請すると、自賠責損害調査事務所から連絡が入り、調査事務所で面接調査が行われる場合があります。
通常、面接調査は2人の調査員が担当します。1人は傷あとなどの大きさを計測し、1人は計測結果を調書に記載します。

後遺障害12級14号の賠償金の相場は?

外貌醜状による後遺障害が認定されると、加害者に対し、治療費や休業損害(=ケガのために仕事を休んだことによって失った収入)などに加え、後遺症慰謝料や逸失利益(=後遺障害により得られなくなった・または減少した将来の収入)も請求できるようになります。

後遺症慰謝料や逸失利益を算出する基準には、次の3つがあります。

  • 自賠責の基準…自動車損害賠償保障法(自賠法)で定められた、必要最低限の賠償基準
  • 任意保険の基準…各保険会社が独自に定めた賠償基準
  • 弁護士の基準…これまでの裁判所の判断の積み重ねにより認められてきた賠償額を目安として基準化したもので、通常、弁護士が交渉や裁判をするときに使う基準(「裁判所基準」ともいいます)

これらの3つの基準を金額の大きい順に並べると、一般的に

弁護士の基準>任意保険の基準>自賠責の基準

となります。

例えば、外貌醜状により後遺障害12級14号が認定された場合の後遺症慰謝料額(目安)は、次のようになります。

【後遺障害12級14号の場合の後遺障害慰謝料】

自賠責の基準任意保険の基準弁護士の基準
94万円自賠責の基準額+α290万円

※いずれも、2020年4月1日以降に起きた事故の場合。

後遺症慰謝料について、詳しくはこちらもご参照ください。

後遺症慰謝料とは?等級認定と慰謝料の算出方法をわかりやすく解説

外貌醜状が生じた際に弁護士に依頼するメリット

以下では、交通事故で外貌醜状が生じたときに弁護士に依頼するメリットを説明します。

(1)後遺障害の認定申請を任せられる

後遺障害等級の認定を申請する方法には、

  • 事前認定…加害者側の任意保険会社に申請手続きを任せる
  • 被害者請求…被害者自身が申請手続きを行う

という2通りの方法があります。

事前認定・被害者請求について、詳しくはこちらをご参照ください。

後遺障害の事前認定とは?知っておくべきメリット・デメリットを解説!

外見の障害である外貌醜状では、事前認定・被害者請求どちらでも結果に大差ないとも思えます。

しかし、より確実な認定を目指す場合、被害者に有利な書類を追完できる被害者請求がおすすめです。

弁護士に依頼すれば、申請のための書類の収集や書類作成、調査事務所とのやりとりを任せられます。

また、後遺障害診断書の作成にあたり、重要な記載ポイントについてアドバイスを受けることも可能です。

(2)慰謝料などの増額が期待できる

交通事故の被害者が、加害者に対して慰謝料などの賠償金を請求する場合、その金額について、通常は加害者が加入する保険会社と示談交渉を行うことになります。

その際、被害者本人(加入する保険会社の示談代行サービスを含む)が加害者側の保険会社と示談交渉すると、加害者側の保険会社は自賠責の基準や任意保の険基準による低い慰謝料額を提示してくることがあります。

これに対し、弁護士が被害者本人に代わって示談交渉や裁判を行う場合は、一般に最も高額な弁護士の基準を用いた主張を行います。

これにより、賠償金の増額が期待できます。

(3)適正な逸失利益の主張を期待できる

後遺障害が認定された場合、逸失利益を請求できると述べました。もっとも、外貌醜状による後遺障害の場合、逸失利益を請求できるのは一定の場合に限られます。

というのも、手足の機能障害などと異なり、身体の外貌醜状によって労働に支障が生じる職業は限られるからです。

そのため、外貌醜状による後遺障害で逸失利益を請求するには、傷あとの程度とその傷あとが仕事に及ぼす影響の程度を説得的に主張する必要があります。

外貌醜状で逸失利益を主張しうる代表例としては、俳優業やモデル業などですが、その他の業務の場合でも個別具体的な状況によっては請求できる可能性があるため、適正な逸失利益を獲得するためには弁護士に依頼するのがよいでしょう。

弁護士費用は弁護士費用特約でまかなうことが可能

これらの手続きを弁護士に依頼する際には弁護士費用が必要となりますが、任意保険の弁護士費用特約により、弁護士費用をまかなうことができます。

被害者ご自身が弁護士費用特約の補償範囲に入るか否かについては、ご自身が加入している自動車保険に弁護士特約が付いているかどうかや、同居されているご家族の自動車保険に弁護士費用特約が付いているか(※)、またご自身やご家族が加入されている火災保険に弁護士費用特約が付いているか、確認してみましょう。

※同居されている6親等までの血族および3親等までの姻族、またはご自身に結婚歴がなければ、別居されているご両親の自動車保険に付帯されている弁護士費用特約で補償されるケースが多いです。

後遺障害12級14号で解決した事例

最後に、外貌醜状で後遺障害12級14号が認定された事例をご紹介します。

(1)後遺障害12級14号で解決した事例1

Tさん(女性・14歳・学生)は、自転車で走行中に自動車と正面衝突し、顔に傷痕が残ってしまいました。

将来就く仕事への影響などから逸失利益なども獲得し、最終的に賠償金の総額は1100万円以上で示談となりました。

(2)後遺障害12級14号で解決した事例2

Iさん(女性・27歳・主婦)は、横断歩道を歩行中に乗用車に衝突され、前歯が欠損するとともに顔に大きな傷あとが残ってしまいました。

弁護士の交渉により、最終的に約650万円の賠償金での示談となりました。

【まとめ】後遺障害12級14号の賠償金請求はアディーレ法律事務所にご相談ください

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 後遺障害12級14号は、頭部に鶏卵大以上の瘢痕または頭蓋骨の鶏卵大以上の欠損、顔面部に10円硬貨以上の瘢痕または長さ3センチメートル以上の線状痕が残った場合に該当します。
  • 醜状の大きさや深さにより、7級12号や9級6号と区別されます。なお、性別による区別はありません。
  • 外貌醜状の場合は他の症状と異なり、後遺障害等級の認定にあたって調査員による面接調査が行われる場合があります。
  • 弁護士に依頼すると、面接調査の立ち会いや後遺症慰謝料の増額、逸失利益の獲得など、さまざまなメリットが期待できます。

交通事故による外貌醜状で後遺障害等級申請を検討中の方は、アディーレ法律事務所にご相談ください。

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