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破産法とは?法人破産と自己破産の違い、メリット・デメリットを解説

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私たちの生活には至るところに“ルール”があります。
人を殺してはいけない、お酒を飲んで運転してはいけないなど「~してはいけない」ルールを行為規範と呼びます。行為規範ならば、私たちにも馴染みが深いですよね。
これに対し、裁判所が紛争解決にあたって従うべきルールを裁判規範と呼びます。
今回ご紹介する「破産法」は、一部を除いて裁判規範といわれるルールです。

破産法とは

破産法は、倒産法の一種で、破産手続きの流れなどを規定した法律です。
2020年10月時点で、277もの条文があります。
ただし、破産するからといってすべてを理解する必要は全くありません。

破産法1条では、次のように目的が規定されています。

この法律は、支払不能又は債務超過にある債務者の財産等の清算に関する手続を定めること等により、債権者その他の利害関係人の利害及び債務者と債権者との間の権利関係を適切に調整し、もって債務者の財産等の適正かつ公平な清算を図るとともに、債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ることを目的とする。

引用:破産法1条

大切なのは、自己破産の目的が債務者(借金をした人)の経済生活を再生させることだということです。人は何度でもやり直せることを示した法律ともいえるでしょう。

個人の破産と法人の破産はどう違う?

破産法に則り、個人のみならず法人(いわゆる会社)の破産も進められます。
破産手続き終了後に消滅する法人と異なり、個人は破産手続き終了後も生活が続きます。
そのため、破産法上、法人と個人では異なる処遇になります。

(1)財産の処分

法人はすべての財産を処分するのに対し、個人は生活に必要な一定の財産を手元に残すことができます。この手元に残せる財産を「自由財産」といいます。

自由財産とは

自由財産として扱われ、手元に残せるものをお伝えします。

  • 破産手続き開始後に取得した財産(新得財産)
    裁判所に自己破産を申立て、裁判所が自己破産手続きを開始した後に、債務者が入手したものは自由財産として手元に残すことができます。
    たとえば、次のようなものが破産手続き開始後に取得した新得財産にあたります。
    〇破産開始決定後に支給される給与、賞与、退職金
    〇破産開始決定後に贈与された財産
  • 99万円以下の現金を含む資産
  • 裁判所ごとの換価基準によって自由財産と認められるもの
    たとえば、次のようなものが挙げられます。
    〇残高20万円以下の預貯金(複数ある場合は合算して20万円以下)
    〇見込額が20万円以下の生命保険解約返戻金(複数口ある場合は合算して20万円以下)
    〇支給見込額の8分の1相当額が20万円以下の退職金債権
  • 差押えが禁止された財産
    差押禁止財産としては、たとえば、次のようなものが挙げられます。
    〇給料の4分の3の金額
    〇生活に欠かせない衣服、寝具、台所用具、畳、建具
    〇1ヶ月分の食料や燃料
    〇犬や猫などペット
  • 〇日記やアルバム

そのほか裁判所により破産財団から放棄することを許可された財産や自由財産の範囲の拡張が認められた財産も手元に残すことができます。残したい財産がある場合には、自己破産を依頼する弁護士に相談してみるといいでしょう。決して財産を隠そうとしてはいけません。

(2)債務の消滅

法人では、特別な手続きを経なくても破産によってすべての債務が消滅するのに対し、個人では、破産手続きとは別に、借金を帳消しにする免責の手続きを経なければなりません。
自分の財産を隠して自己破産をしようとした場合のように、一部のケースでは自己破産をしても借金が帳消しにならないリスクがあります。
また、免責が許可されても返済義務が免除されないもの(税金など)もあります。

(3)破産の規模

個人の借金総額はだいたい数百万円であることが多いのに対し、法人の場合には億単位になることもあります。また、個人の場合には消費者金融、クレジット会社や銀行、親戚や友人・知人からお金を借り入れることが多いのに対し、法人の場合には銀行など金融機関のほか、仕入れ先やリース会社といった取引先が加わることが多いといえます。
法人破産は、個人破産より規模が大きいため、手続費用や弁護士費用が多額になる傾向にあります。

(3-1)法人破産の費用はいくら?

借金総額や債権者(債務者にお金を貸した人)が多いほど、費用は高額になる傾向があります。
着手金・報酬金をあわせて、60万~180万円で引き受けている事務所が多いでしょう。
弁護士費用のほかに、申立てのための費用や管財費用、予納金が必要となります。

(3-2)個人の自己破産の費用はいくら?

アディーレ法律事務所では、個人破産について以下の費用で承っています。

手続き基本費用(税抜)
同時廃止33万円
管財(少額管財含む)39.8万円

これに加えて、申立費用3万円、管財費用20.1万円(管財事件のみ)が必要です。

(4)必要書類

自己破産手続きを進めるにあたって必要となる資料の一部をご紹介します。

法人の場合

  • 法人登記の全部事項証明書
  • 貸借対照表・損益計算書
  • 清算貸借対照表
  • 取締役会議事録

個人の場合

  • 住民票
  • 預金通帳
  • 源泉徴収票の写し
  • 給与明細
  • 家計簿

必要となる資料は、ケースバイケースなので、自己破産を依頼した弁護士に確認してみましょう。地域によっては、自分の資料のみならず同居人の家族の資料を求められることもあります。

法人が破産するための条件

法人が破産するためにしなくてはならないことについて解説します。

(1)破産手続開始決定の申立て

破産をするには、債務者が裁判所へ破産手続開始決定の申立てをしなくてはなりません。
その際、「支払不能」または「債務超過(債務者が、その債務につき、その財産をもって完済することができない状態)」であれば、破産手続きが開始されることになります(破産法16条1項)。

(2)予納金を支払う

裁判所に一定金額の予納金を支払う必要があります。

  • 破産手続きの手数料1000円
  • 官報公告費1万5000円程度(裁判所によって異なります)
  • 郵便切手料5000円程度
  • (破産管財人が選任される場合)引継予納金20万~100万円

法人に残っている財産はすべて引継予納金として扱われます。

破産のメリット・デメリット

自己破産にはメリット・デメリットがあるため、法人・個人に分けてお伝えします。

(1)法人が破産するメリット・デメリット

法人が破産することのメリットとデメリットを解説します。

(1-1)法人破産のメリット

法人が破産することのメリットは、以下のとおりです。

  • 債権者からの督促がなくなる
  • 資金繰りの心配から解放される
  • 代表者が再出発することができる

(1-2)法人破産のデメリット

法人が破産することのデメリットは、以下のとおりです。

  • 取引先からの信用がなくなる
  • 会社の財産がすべてなくなる
  • 従業員やビジネスノウハウが他社へ流出するリスク
  • 高額な手続き費用が必要

(2)個人の自己破産のメリット・デメリット

個人が破産することのメリットとデメリットを解説します。

(2-1)個人の自己破産のメリット

個人が破産することのメリットは、以下のとおりです。

  • 借金をゼロにできる(税金など一部を除く)
  • 生活に必要な最低限の財産は残すことができる
  • 破産手続き開始後は差押えをされることがない

(2-2)個人の自己破産のデメリット

個人が破産することのデメリットは、おおよそ以下のとおりです。

  • 個人情報信用機関に登録され、新たな借入れができなくなる
  • 官報に住所や氏名が載る
  • 破産を申立てると破産手続きが終わるまで一部の仕事をできなくなる
  • 手続き費用や弁護士費用が必要となる

【まとめ】破産に関するご相談はアディーレ法律事務所へ

自己破産手続きを自分で進めるのは難しいので、弁護士に相談するのがいいでしょう。
借金でお困りならば、アディーレ法律事務所にご相談ください。
(2020年11月時点で、法人破産のご依頼は引き受けておりません)

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