あなたの法律のお悩み一発解決サイト
リーガライフラボ

自転車事故も損害賠償請求が可能!弁護士に依頼すべき3つの理由とは

作成日:更新日:
リーガライフラボ

自転車に関する事故は、近年も数多く発生しています。

警察庁が発表している「道路の交通に関する統計」による2019年のデータによると、全国で発生している自転車関連事故数は、10年前に比べて約5割減少しているものの、依然として1年間で8万件以上となっています。これは、1日に平均して200件以上の自転車事故が全国で毎日起こっている計算となります。

また、警視庁が発表している「都内自転車の交通事故発生状況」によれば、2019年に東京都内で発生した交通事故全体のうち、自転車関与事故の割合を示す「自転車関与率」は4割を超えています。

このように、自転車は身近な乗り物である反面、事故に遭ってしまう危険との距離も近いものといえるでしょう。
そして、もし自転車で事故を起こしてしまった場合にも、被害者は、加害者に対して、損害賠償請求をすることができます。

そうした場合にどうすべきか、弁護士にどう相談したらいいのかなど、今回は自転車事故の損害賠償請求について、解説していきます。

この記事の監修弁護士
弁護士 村松 優子

愛知大学、及び愛知大学法科大学院卒。2010年弁護士登録。岡﨑支店長、家事部門の統括者を経て、2018年より交通部門の統括者。同年よりアディーレの全部門を統括する弁護士部の部長を兼任。アディーレが身近な存在となり、依頼者の方に、水準の高いリーガルサービスを提供できるよう、日々奮闘している。現在、愛知県弁護士会所属。

日本における自転車事故の発生状況

日本における、自転車を加害者とする事故の発生状況を紹介します。
日本における自転車保有台数は増加傾向にあります。

交通事故全体の件数や死傷者数、自転車事故件数・死傷者数などはそれぞれ減ってきてはいますが、自転車事故の件数・死傷者数は、自動車事故に比べて緩やかな減少にとどまっています。

自転車事故のうちでは、「自転車対歩行者」や「自転車相互」の事故が増加しています。

自転車事故の当事者には、19歳以下の若年層が多く、特に16~19歳の層で事故件数がとても多い状況となっています。
加害者が6歳以下の事故も発生しています。

最近では、スマートフォンを見ながらの自転車の走行も危険運転として問題となっています。

参考:都内自転車の交通事故発生状況|警視庁
参考:自転車事故の損害賠償に係る現状について|国土交通省

自転車事故でも損害賠償を請求可能

自転車事故においても損害賠償請求が可能であることを、以下で説明します。
自転車関連事故は年々減少しているのに対し、「自転車対歩行者」は減少せずに横ばいの状況にあります。

「自転車相互」は年々減少してきていましたが、2015年から増加しており、「自転車対歩行者」の事故件数より多くなっています。

参考:自転車事故の損害賠償に係る現状について│国土交通省

(1)自転車事故で損害賠償請求を行う際の詳細

自転車事故の被害にあった場合も、加害者に損害賠償を請求することができます。

ここでは、どんな事故における損害賠償でも、それを請求するためには、事故と損害との相当因果関係(その行為によって通常その結果が生じることが相当であるという関係)があることが重要となります(民法416条)。

自転車事故の損害賠償額についても、自動車事故と同じく、不法行為(民法709条)のルールに従って損害賠償額を計算することになります。

賠償金の中身も、自転車事故と自動車事故では基本的に同様です。

(2)自転車事故の被害者が請求できる賠償金

自転車事故の被害者は、自動車事故の被害者と同様に、次のような賠償金を請求できます。
これは、被害者の状況によって請求できる項目が異なってきます。

  1. 治療費、入院費:通院や入院に要した費用になります。
  2. 通院交通費:通院に要した交通費になります。
  3. 入通院慰謝料(傷害慰謝料):入院や通院に対する慰謝料になります。
  4. 後遺障害慰謝料:後遺障害等級に該当する後遺症が残ったことへの慰謝料になります。
  5. 死亡慰謝料:死亡に対する慰謝料になります。
  6. 休業損害:事故による休業で請求できる減収分の損害になります。
  7. 逸失利益:後遺障害が残ったことや死亡したことにより、本来得られるはずであった収入が得られなかったことなどの損害になります。

(3)自転車事故における責任割合の決め方

損害賠償の額は、責任割合(過失割合)に応じて変わってくることになります。
以下では、ケース別の基本的な責任割合を紹介します。

以下の記述は、あくまでも信号機のない交差点で、交差道路間の優先・劣後関係がない場合を前提としています。

  1. 自転車と歩行者:自転車85%、歩行者15%(歩道上での事故の場合には、原則として自転車側の責任が100%になります。)
  2. 自転車相互:お互い50%ずつ(原則として、自動車相互の事故と同じです。)
  3. 自転車と自動車:自転車20%、自動車80%(自転車の方が弱者であるため)

上記の前提とは状況が異なる場合、過失割合が変化することがあります。

いくつかの例を取り上げて、具体的な事例を以下で記載します。

  1. 男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳)と正面衝突しました。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態となりました。過失相殺の有無も争点の1つとなりましたが、両者の速度差や自転車側の注意義務違反の内容・程度をふまえると、歩行者側に過失相殺の対象とすべき過失はないとされ、自転車側がすべての責任を負うこととなりました。賠償額は9521万円でした。(神戸地方裁判所判決平成25年7月4日)
  2. 自転車に乗った男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員(24歳)と衝突しました。その結果、男性会社員に重大な障害(言語機能の喪失等)が残りました。裁判では、高校生側の横断態様が危険であることや右側を注視する義務違反等の過失はあるが、会社員側としても、横断歩道に近く歩道との段差もなかったことなどから車両の進入は予測可能であったとして、5割の過失相殺を認めました。賠償額は9266万円でした。(東京地方裁判所判決平成20年6月5日)
  3. 男性が夕方、ペットボトルを片手に下り坂をスピードを落とさず自転車を走行していて、交差点に進入し、信号のない交差点の横断歩道を横断中の女性(38歳)と衝突しました。女性は脳挫傷等で3日後に死亡しました。自転車側が片手運転であったことや、女性は横断歩道上の歩行中であって「歩行者として絶対的に近く保護されるべき」であったとして、過失相殺率を修正する要素は見出しがたく、女性に落ち度はないと判断されました。賠償額は6779万円でした。(東京地方裁判所判決平成15年9月30日)

日本における自転車事故の損害賠償状況

実際に、日本での自転車事故における損害賠償請求の状況はどうなっているかということを、以下で解説します。

(1)自転車事故における損害賠償の状況

特に、自転車対歩行者の事故の場合、自転車側の責任が多くなり、賠償額が大きくなります。

自転車事故であっても、被害者が死亡することがあります。
その場合、賠償金が高額になるケースもあります。

上記で記したように、加害者が小学生の事故で、高額の損害賠償が認められたケースもありました。

その一方で、相手のケガを補填する自転車保険に未加入の人もまだ多く、保険加入の促進が課題となっています。上述の2013年に判決があった神戸での事故をきっかけに、2015年10月の兵庫県をはじめとして加入を義務化する自治体も増えています。

(2)自転車事故における高額賠償事例

自転車事故での高額賠償事例をいくつか紹介します。

(2-1)自転車同士の衝突:損害賠償額約1億2000万円

東京地裁判決平成25年1月30日です。
事故の概要を簡単に説明します。

信号機により交通整理の行われていないT字路交差点で、突き当り路を右折しようとした被告(Y1)の車と右方から走行してきたX1の自転車が衝突し、脳挫傷の障害を負ったX1とその子のX2、X3がY1と損保会社に対し賠償(X1の亡夫からの相続分を含む)を求めた事案です。

裁判所は、Y1が右方を全く確認していなかった過失は著しいものの、X1はY1車の動静について予見可能性があったというべきで、進路前方の安全を確認しなかった過失があり、その過失割合は、X1につき15%、Y1につき85%と認めるのを相当とし、過失相殺をしたうえ、X1らの請求の一部を認容した事例です。

(2-2)小学生が歩行者と正面衝突:損害賠償額約9500万円

上記でも紹介した神戸地裁判決平成25年7月4日です。
事故の概要について、今度は損害面を中心に説明します。

歩行者原告と、被告の子(当時11歳)が運転する足踏み式自転車とが衝突した事故につき、原告が子の唯一の親権者である被告に対し、監督者責任(民法714条1項)に基づく人的損害賠償金等の支払を求めた事案です。

原告は、本件事故により、急性硬膜下血腫、脳挫傷、頭蓋骨骨折等の傷害を負い、病院を受診し、治療を受けるなどしました。

原告保険会社が原告に人身傷害補償保険金を支払ったことによる求償金等の支払を求めたところ、裁判所は、原告につき人的損害賠償金3520万7092円、原告保険会社につき求償金5999万9990円及びこれらに対する年5分の割合による遅延損害金の支払いを命じました。

(2-3)無灯火かつ「ながら走行」で歩行者と衝突損害賠償額約5000万円

横浜地裁判決平成17年12月23日になります。
事故の概要を簡単に説明します。

女子高校生が夜間、携帯電話を操作しながら無灯火で走行中に、前方の看護師の女性に気付かないまま衝突してしまい、転倒させてしまいました。女性は歩行困難となる後遺障害を負い、職も失ってしまいました。

自転車側が携帯電話に気を取られ、前方に注意を欠いたまま自転車で走行していたことと、転倒と後遺障害との因果関係が認められ、女子高校生に約5000万円の損害賠償額の支払いが命じられました。

自転車事故の損害賠償請求における注意点

自転車保険で損害賠償を請求する際には、いくつか注意すべき点が存在します。

その内容を、以下で解説します。

(1)自動車保険が使えない

加害者が自転車である事故は、自動車保険の対象になりません。

自動車の運転者には自賠責保険への加入が義務付けられているため、加害者側が自動車の事故では自賠責保険で賠償してもらえることができますが、加害者が自転車の場合、相手が自転車保険に加入していない限り、加害者と直接交渉することになります。この場合、保険会社が窓口にはなってくれないからです。

(2)自転車保険で充分な額を受け取れるとは限らない

加害者が自転車保険に加入している場合もあります。

自動車保険には、自分のケガに対する依頼のみを受け入れるものと、相手のケガの補償に対応しているものがあります。

相手が「自転車事故特化型保険」や「個人賠償責任保険」に加入していたとしても、充分な額の賠償金を受け取れるとは限りません。

加害者側の保険会社が提示する賠償金は、被害者にとって適正な額ではないことが多いです。

この点については、弁護士を通じて示談交渉を行うことにより解決する可能性が高いでしょう。自転車保険は上限額が設定されていることもあるので、場合によっては、保険では足りない分を加害者本人に対して請求する訴訟を起こすことも検討が必要になってくるかもしれません。

(3)後遺障害の認定機関がない

事故によって後遺症が残ってしまった場合、「後遺障害慰謝料」及び「逸失利益」を請求できます。
後遺障害には等級があり、その等級が賠償金の額に影響してきます。

自動車事故であれば、「自賠責損害調査事務所」という専門機関が後遺障害等級を公正・中立な立場から設定してくれます。

しかし、自転車事故の場合、後遺障害を認定する機関が原則としてありません(被害者が勤務中や通勤中の場合には、労災の対象となる場合があります)。

そのため、自転車事故では、被害者自身が、後遺障害があることやその等級を説明し、加害者側を納得させる必要があります。

加害者側が納得しない場合には、調停や訴訟などの法的手続きを取る必要があります。

自転車事故の損害賠償を弁護士に依頼すべき3つの理由

自転車保険で損害賠償を請求するなら弁護士に依頼するのがおすすめです。
以下で、その理由として依頼することのメリットを説明します。

(1)示談交渉を弁護士に任せられる

自転車事故では多くの場合、加害者と直接の示談交渉が必要になります。

弁護士に依頼することで、示談交渉をすべて弁護士に任されられるため、不利な条件を押し付けられることも回避できます。

交通事故案件の経験が豊富な弁護士に依頼することが大切です。

(2)損害賠償が増額される可能性が高まる

賠償額のうち慰謝料の算定にはいくつかの基準が用いられますが、一般に、そのうち計算結果が最も高額になるのは「弁護士の基準」になります。

「弁護士の基準」とは、弁護士会が過去の裁判例をもとに発表している慰謝料の基準で、弁護士に依頼したときや、裁判になったときに採用されるものです。

弁護士に依頼することで、この弁護士の基準が採用されるため、損害賠償額が高くなる可能性が高くなります。

(3)適切な後遺障害等級に基づく損害賠償が受けられる

自転車事故の場合、認定機関がないために、後遺障害慰謝料の請求が難しくなりますが、弁護士に相談して、適切な調査を実施してもらうことも可能です。

交通事故案件の対応が豊富な弁護士に依頼することで、医師による診断書など、用意する資料について具体的なアドバイスをもらえることができます。

その結果、適切な等級で後遺障害慰謝料等を支払ってもらえる可能性が高まります。

【まとめ】弁護士に依頼すれば自転車事故の損害倍総額が増額される可能性も

自転車の事故でも損害賠償請求をすることは可能です。

ただし、現在の各種保険の状況などによって、十分な損害賠償金が回収できない場合もあるのが現実です。

近年では自転車事故による高額な賠償判決がくだされるケースが増加傾向にあり、条例で自転車保険の加入を義務付ける自治体も増えています。
加害者が自転車保険に加入している場合、保険会社との交渉で賠償額の増額が見込める可能性があります。
加害者側の自転車保険会社から提示されている賠償金額に納得がいかないという方は、アディーレ法律事務所にご相談ください。

弁護士による交通事故のご相談は何度でも無料

費用倒れの不安を解消!「損はさせない保証」あり

ご相談・ご依頼は、安心の全国対応。国内最多の60拠点以上

もしくは

ゼロイチニーゼロ ジコヲ ナシニ

0120-250-742

朝9時〜夜10時・土日祝も受付中

ご来所不要お電話や、オンラインでの法律相談を実施しておりますご相談の際、ご来所いただく必要はありません!
お電話、もしくはテレビ電話などのオンライン環境を使って、ご自宅からご相談できます。
外出が困難な方・新型コロナウイルス感染への不安で外出を控えていらっしゃる方も、ご安心ください。
ご相談方法については、お気軽にお問い合わせください。
※オンライン相談をご希望の方は、カメラ付きのパソコンやスマートフォン、タブレットなどが必要です。

交通事故被害の慰謝料・示談金増額の ための資料を無料でご提供します!

お気軽にお問い合わせください

この記事の監修弁護士
弁護士 村松 優子

愛知大学、及び愛知大学法科大学院卒。2010年弁護士登録。岡﨑支店長、家事部門の統括者を経て、2018年より交通部門の統括者。同年よりアディーレの全部門を統括する弁護士部の部長を兼任。アディーレが身近な存在となり、依頼者の方に、水準の高いリーガルサービスを提供できるよう、日々奮闘している。現在、愛知県弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

交通事故に関するメリット満載

弁護士による交通事故
ご相談は何度でも無料

メールでお問い合わせ

ご来所不要お電話や、オンラインでの法律相談を実施しておりますご相談の際、ご来所いただく必要はありません!
お電話、もしくはテレビ電話などのオンライン環境を使って、ご自宅からご相談できます。
外出が困難な方・新型コロナウイルス感染への不安で外出を控えていらっしゃる方も、ご安心ください。
ご相談方法については、お気軽にお問い合わせください。
※オンライン相談をご希望の方は、カメラ付きのパソコンやスマートフォン、タブレットなどが必要です。

0120-250-742

朝9時〜夜10時・土日祝も受付中