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自転車事故が起こる原因は?事故を防ぐために知っておきたい最新の交通ルールを確認

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国土交通省は、新型コロナウィルスの感染を防ぐために、通学・通勤に自転車を利用することを推奨しています。実際、「公共交通機関での通勤を避けるため」などの理由で、新型コロナウィルスの流行後、自転車を利用し始めた人が多くいます。
今回は「自転車事故」を採り上げるので、自転車事故に遭わないように注意しましょう。

参考:自転車通勤・通学の促進に関する当面の取組について~「新しい生活様式」を踏まえ、一層の促進を図っていきます!~|国土交通省
参考:~東京都の「自転車通勤」に新型コロナが与えた影響を調査~自転車通勤者のうち、4人に1人が新型コロナ流行後に開始|au損保

自転車事故の現状

自転車は、子どもから高齢者まで誰でも気軽に利用できますが、その反面、事故を起こすと死亡結果や意識不明の重症さえ招きかねません。
自転車と歩行者の衝突の場合、自転車が高速でなくても、幼児や高齢者の方は受け身を取れずに転倒し、骨折や頭部打撲などで重大な結果となることは珍しくありません。

2013年、少年(事故当時11歳)の運転する自転車が衝突した女性(事故当時62歳)が植物状態となった事件で、裁判所は少年の母親に約9500万円の支払いを命じました。坂道を下っていた少年は前方を歩く女性に気づかずに衝突してしまったとのことです(神戸地裁判決平成25年7月4日判例時報2197号84頁)。

このような痛ましい自転車事故を防ぐため、自転車の安全運転を心がけましょう。

また、万が一、自分や家族(特にお子さん)が自転車事故の加害者となってしまったときに備えて、自転車事故の賠償責任をカバーする、自動車保険の個人賠償責任特約や個人賠償責任保険に加入することもお勧めします。

自転車事故の現状について解説します。

(1)自転車事故の発生件数と死傷者数は減少傾向

2009~2019年にかけて、自転車事故の発生件数は減少しました。
死傷者数も減少しつつあるものの、全体に占める致死率は微増傾向にあります。
自転車乗用中の死亡事故に限ると、約70%が65歳以上の高齢者なのが特徴です。

参考:自転車が関係する交通事故発生状況|兵庫県警
参考:令和元年における交通死亡事故の発生状況等について|警察庁交通局

(2)違反行為を繰り返すと講習を受けなければならない

3年以内に、2回以上自転車乗車中の違反行為をすると、講習を受講しなければなりません。
対象となる違反行為は次の15類型です。

  • 信号無視(道路交通法7条)
  • 通行禁止違反(道路交通法8条1項)
  • 歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反)(道路交通法9条)
  • 通行区分違反(道路交通法17条1項、4項または6項)
  • 路側帯通行時の歩行者の通行妨害(道路交通法17条の2第2項)
  • 遮断踏切立入り(道路交通法33条2項)
  • 交差点安全進行義務違反等(道路交通法36条)
  • 交差点優先車妨害等(道路交通法37条)
  • 環状交差点安全進行義務違反等(道路交通法37条の2)
  • 指定場所一時不停止等(道路交通法43条)
  • 歩道通行時の通行方法違反(道路交通法第63条の4第2項)
  • 制動装置(ブレーキ)不良自転車運転(道路交通法63条の9第1項)
  • 酒酔い運転(道路交通法65条1項)
  • 安全運転義務違反(道路交通法70条)
  • 妨害運転(交通の危険のおそれ、著しい交通の危険)(道路交通法117条の2の2第11号、117条の2第6号)

1回の講義は、3時間で構成されており、受講料として6000円を支払う必要があります。
受講命令に従わなければ、5万円以下の罰金を科せられるおそれがあります。

参考:自転車運転者講習制度の概要等|警視庁

自転車・自転車事故の特性

自転車事故は年々減少傾向にあるものの、交通事故件数の全体でみると約25%を占めています。自転車事故がなぜ発生してしまうのか、その特性をお伝えします。

参考:自転車が関係する交通事故発生状況|兵庫県警

(1)自転車は子どもから高齢者までが運転する

自転車を運転するために免許は必要ありません。
そのため、子どもから高齢者まで誰もが運転できます。
逆に言えば、子どもから高齢者まで誰もが自転車事故の加害者になりえるのです。
子どもが加害者になった場合、先ほどご紹介した裁判例のように、高い確率でその親権者が損害賠償責任を負うことになります。

(2)自転車は道路交通法上一般車両として扱われる

自転車は、「軽“車両”」にあたります(道路交通法2条1項11号イ)。
つまり、自転車は車両なので、運転するときには、一時停止や制限速度など自動車と同じ規制に服します。
(なお、2020年12月時点において、50cc以下の原動機付き自転車の時速30km制限は、自転車には課されていません)

たとえば、歩道と車道の区別のあるところでは車道の左側を走行しなければなりません。もっとも、例外的に普通自転車であれば一定の条件の下で歩道を通行することができます(道路交通法63条の4)。

普通自転車の定義は、次のとおりです(道路交通法施行規則9条の2の2)。

  1. 車体の大きさが次に掲げる長さ及び幅を超えないこと
    長さ190cm、幅60cm
  2. 車体の構造が次に掲げるものであること
    ・側車を付していないこと(補助輪を除く)
    ・運転者以外の乗車装置を備えていないこと(幼児用乗車装置を除く)
    ・走行中容易にブレーキを操作できること
    ・歩行者に危害を及ぼすおそれがある鋭利な突出部がないこと

傘のスタンドを取り付けている場合などには普通自転車に該当しない可能性があるので、注意しましょう。

なお、自転車を降りて押している場合には歩行者として扱われます。

(3)自転車は複雑な動きができる

自転車は、簡単な操作で小回りが利くので、思い描いた通りの操作をできます。もっとも、周囲からみると、急な進路変更のおそれがあるなど動きを読みにくいともいえます。

(4)自転車は運転者も事故によるダメージが大きい

自転車では、運転手の体を守るものがないので、事故が起きると大きなダメージを受けやすいのです。

自転車事故で死亡した人の約60%が頭部に致命傷を負っているので、自転車乗車中にヘルメットを装着することで死亡する可能性を下げることができます。13歳未満の子どもを自転車に乗せるときを除いて、ヘルメットの着用は努力義務ですらありませんが、自分の身を守るためにきちんとヘルメットを着用しましょう。

参考:頭部の保護が重要です~自転車用ヘルメットと頭部保護帽~|警察庁

(5)自転車事故の約40%は都内で起きている

2019年に東京都内で起きた自転車交通事故件数は13,094件で、交通事故全体に占める自転車事故の約40%を占めています。都内では自転車の利用者数、歩行者数、車両交通量などが多いことが原因であると考えられています。

参考:都内自転車の交通事故発生状況|警視庁

自転車事故の主な種類

自転車事故のうち、「対自動車」事故が全体の約85%、「対二輪車」が約5%、「対自転車」が約2.5%、「対歩行者」が約2.5%、「自転車単独」が約2%となっており、ほとんどが自動車との交通事故であることがわかります。

参考:自転車の事故~安全な乗り方と事故への備え~|日本損害保険協会

自転車事故で多い類型を2つお伝えします。

(1)出合い頭衝突

自転車事故の約半数を占めるのが出合い頭での衝突です。
自転車も車両であるため、一時停止の標識のあるところでは一旦停止の義務を負いますが、もしこれを認識せずにそのまま走行すると、自動車と衝突する危険性があります。

(2)右左折時衝突

出会い頭に次いで多いのが右折時・左折時です。
後方から来る自動車を確認しなかったために事故が起きた場合、自動車のみならず、自転車側にも注意義務違反があるといえるので、注意しましょう。

自転車にもさまざまな違反行為が定められている

自転車は車両なので、自動車道用道路交通法に従わなければなりません。
警察庁によると、自転車利用者側の何らかの交通違反が自転車事故の原因であるケースが約3分の2を占めていますので、自転車事故を防ぐためにも交通ルールを把握しましょう。

特に注意したいのが、自転車には反則金の制度がないことです(道路交通法125条)。
自転車乗車中に違反行為をすると、直ちに刑事処分が科されるおそれがあります。

参考:自転車の交通事故の実態と自転車の交通ルールの徹底方策の現状|警察庁交通局

(1)信号無視

自転車は、信号に従わなければなりません(道路交通法7条)。
違反すると、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられるおそれがあります。

(2)酒気帯び運転の禁止

お酒を飲んで自転車に乗ってはいけません(道路交通法65条1項)。
違反すると、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられるおそれがあります。

(3)一時停止違反(指定場所)

一時停止の標識や標示のある場所では、自転車も必ず一時停止をしなければなりません(道路交通法43条)。
違反すると、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられるおそれがあります。

(4)ながら運転の禁止

携帯電話を操作しながら、あるいは、傘をさしながらなど片手による「ながら運転」をしてはいけません(道路交通法70条、71条)。
違反すると、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられるおそれがあります。

また、ヘッドフォンやイヤフォンで音楽を聴いて、安全運転に必要な周囲の音や声が聞こえない状態で運転することも、都道府県の交通規則や条例で禁止されていることが多いので、注意しましょう。
東京都の場合、違反すると、5万円以下の罰金が科せられるおそれがあります。

(5)2台並んでの走行禁止

自転車は、並進可の標識のある道路を除き2台以上で並列走行してはいけません(道路交通法19条)。
違反すると、2万円以下の罰金または科料(※)が科せられるおそれがあります。

※科料(かりょう|とがりょう)とは、1000円以上1万円未満の範囲で、軽微な法令違反に課される財産刑です。罰金と同じく、前科となってしまいます。

(6)夜間、無灯火運転の禁止

自転車を夜間(日没時~日の出時)に運転するときには、ヘッドライトなどをつけなければなりません(道路交通法52条1項)。どの程度の明るさにしなければならないか、については条例で詳しく規定されています。

たとえば、東京都では次のように規定されています(東京都道路交通規則9条1項)。

・白色又は淡黄色で、夜間、前方10メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有する前照灯
・赤色で、夜間、後方100メートルの距離から点灯を確認することができる光度を有する尾灯

引用:東京都道路交通規則9条1項

(7)2人乗りの走行禁止

自転車は、各都道府県の規則で、原則として2人乗りが禁止されています(道路交通法57条2項による委任)。
違反すると、2万円以下の罰金または科料が科せられるおそれがあります。

但し、16歳以上の運転者が、6歳未満の幼児1人を幼児用座席に乗せるか、子守バンド等で背負って2人乗り運転することができます。幼児用座席が2つある自転車の場合は、6歳未満の幼児を2人載せて3人乗り運転することができます(東京都の場合)。

自転車事故を防ぐために気をつけたい交通ルール

毎日の足として気軽に自転車を利用しているうちに、知らず知らずのうちに交通ルールを破っていることがあるので、今一度、ご家族で交通ルールを確認しておきましょう。

(1)車道を走る場合は左側を通行する

自転車は、自動車同様、道路の右側を通行することが禁止されています(道路交通法18条)。
違反すると、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられるおそれがあります。

(2)歩道を走る場合は歩行者を優先する

普通自転車ならば、一定の場合に歩道を走行することも許されています。
もっとも、歩行者の進行を妨害することはできず、歩行者がいるときには徐行するか一時停止しなければなりません(道路交通法63条の4第2項)。歩行者が目の前を歩いているからといって、クラクション(ベル)を鳴らしてはいけません(道路交通法54条)。

(3)歩きスマホ条例も自転車事故用に制定

歩きスマホ同様、自転車に乗りながらの「ながらスマホ」も非常に危険です。
2008以降運転中のスマホの使用は、自動車・自転車とも禁止されています。
2012年4月以降、多くの都道府県で罰則規定のある「ながらスマホ」の禁止条例が制定されており、たとえば愛知県では5万円以下の罰金が科されるおそれがあります。

参考:運転中の「ながらスマホ」は絶対禁止|愛知県

「ながらスマホ」で自転車事故を起こし、被害者を死亡させた場合、重過失致死罪(刑法211条後段)または過失致死罪(刑法210条)が適用される可能性があります。1度の事故で自分だけでなく、自分の家族や第三者の人生を台無しにしてしまう可能性があるので、十分に注意してください。

実際に起きた事例をご紹介します。
ある女子大生が電動アシスト自転車で歩行者専用道路を走行中、前方を歩く人物に気づかずに衝突し、事故の2日後にその被害者を死亡させたという事件です。女子大生は左耳で音楽を聴きながら、飲料を持った右手でハンドルを持ち、メッセージを送受信したスマホを左手でポケットに仕舞おうとしていたところで、事故を起こしました。裁判所は、わき見運転だとする弁護人の主張を「論外」だと強く否定しています。
結局、この女性には執行猶予4年が付きましたが、大学を中退し、重い社会生活上の不利益を受ける結果となりました(横浜地裁判決川崎支部平成30年8月27日)。

【まとめ】自転車事故の慰謝料などに関する相談はアディーレ法律事務所へ

免許を必要とせずに誰もが気軽に乗れる自転車。しかし、自転車は車両にあたるため、死亡事故を招く危険性もあり、道路交通法の規制に服さなければなりません。事故を起こさないように、十分に注意して運転しましょう。
気を付けていたのに事故に巻き込まれてしまった場合には、アディーレ法律事務所へご相談ください。

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