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消費者金融(サラ金)からの電話で会社に借金がバレることはある?

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どのような事情で借り入れたかに関係なく、借金を恥ずかしいことだと考える人がいます。
そのような人からすれば、会社の情報を伝えることにはためらいがあり、もしサラ金から会社に電話がかかってくるのであればお金を借りたくないと思うかもしれませんね。お金を借りなくて済むのであればなんとかやり過ごしたいところですが、どうしても借りざるを得ないこともあるでしょう。そこで、今回は弁護士が「サラ金からの電話で会社に借金がバレることがあるのか」について解説します。

サラ金ってなに?

サラ金とは、一般消費者を対象とした小口融資、またはその融資を行う貸金業者のことをいいます。消費者金融(サラ金)が貸金業務を行うには、貸金業法に基づいて、内閣総理大臣もしくは都道府県知事への登録が必要です。お金を借りようとしている機関が闇金なのか貸金業者なのかを知りたい場合には、金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで調べることができます。マイナーなサラ金であれば、あらかじめ確認しておくのがいいでしょう。

サラ金からの借入れは、銀行など他の金融機関に比べ、審査基準が厳しくないため手軽に借りられることなどが特徴です。ローンを借りる時などには、担保や保証人などが必要ですが、サラ金の場合には通常担保や保証人などが不要で、その代わりに金利が高めに設定されている傾向にあります。

サラ金から会社にかかってくる「在籍確認」の電話とは?

サラ金でお金を借りるとき、勤務先や勤続年数、勤務先の電話番号などを申込書に書きます。
いわゆる大手企業で長年勤めている人であれば、安定した給料をもらっているでしょうから、お金を貸しても返済される可能性が高いと判断できます。また、返済がされなくなった場合には、給与や退職金を差し押さえるという手段もあります。

ここで、具体的なケースを想定してみましょう。

サラ金であるX社を訪れたのは、スーツ姿のAさん(57歳、男性)。X社の担当社員がAさんに話を聞くと、上場企業で35年勤めているとのこと。X社は、Aさんならきちんと返済できるだろうと考えて、Aさんの言い分を鵜呑みにして200万円を貸しました。
ところが、実際にはAさんはX社からお金を借りる1年前に早期退職しており、退職金も今までの貯金もすべてFX取引につぎ込み、X社がお金を貸した時点でAさんに手持ち資金はありませんでした。結局、約束の支払期日になってもAさんから利息どころか200万円が返済されることもなかったのです。

X社がAさんの勤務先に電話をして在籍確認をしていれば、今回のような事態は防げたはずです。こういうことが起こる可能性があるので、サラ金は勤務先と申告されたところに在籍確認の電話をするのです。

もっとも、サラ金の担当者が「御社のAさんが弊社でお金を借り入れようとされているので、在籍確認をさせていただきたく……」と単刀直入に告げることはまずないでしょう。
一般的にはサラ金の担当者が個人名で「Aさんはお見えでしょうか」などと尋ねるだけです。本人が不在であっても、「外出中です」「会議中です」などといった返答を得られたら、勤務しているのは明らかですから、それ以降電話をかけてくる可能性は低いでしょう。

どうしても会社に電話がかかってくるのを避けたい場合には、電話以外の方法で在籍確認をしてくれるサラ金を探すのも一手です。たとえば、顔写真付きの社員証のコピー、勤務先名が記載されている健康保険証のコピー、勤務先が発行する在籍証明書等で代替してくれるところもあります。

サラ金が会社に返済督促の電話・訪問をするのは法律で規制されている

お金を借りるときにサラ金からの電話で会社に借金がバレる可能性が低いとしても、借金を返せなくなったときに怒ったサラ金が会社に取立ての電話をしてくることはあるのでしょうか。結論をいうと、正当な理由なく、サラ金が会社に取立ての電話をすることは違法なので、他の手段で連絡がつく限り、サラ金が会社に電話する可能性は低いでしょう。

(1)貸金業法で規制されている取立て行為

貸金業法の改正により、借主に無暗にプレッシャーを与える取立ては禁止されました(貸金業法21条1項)。たとえば、次のような行為は禁止されています。

  • 正当な理由がないのに、借主の会社等に電話・FAXしたり、訪問したりすること
  • 正当な理由がないのに、21~8時までの時間帯に、借主等に電話をかけたりFAXを送信したり、あるいは借主等の居宅を訪問したりすること
  • はり紙、立看板など何らかの手段で、借金に関する事実その他借主等の私生活に関する事実を周囲に明らかにすること
  • 借主や保証人以外の者に対し、借主等に代わって借金を返済するように求めること
  • 訪問時に、退去を促されているのに退去しないこと

このように「正当な理由」なく、サラ金が会社に電話をかけることは違法です。もしサラ金が違法・不正なことをしているならば、内閣総理大臣や都道府県知事は、必要に応じて業務改善命令を発することができます(貸金業法24条の6の3)。

(2)サラ金の代表的な督促の順序

借金の返済が滞ってしまっても、サラ金は、債務者本人から回収することを原則とします。

サラ金の代表的な督促は、次のよう流れを辿ります。

  1. 借主本人に電話で借金の返済が遅れている理由を尋ねる
  2. 借主に対して、督促状などを発送して書面で支払いを求める
  3. 裁判所から訴状や支払督促状が特別送達にて届く
  4. サラ金の勝訴判決が下りると、給与など財産を差し押さえられる

詳しくはこちらの記事もご確認ください。

督促とは?催促との違いや督促状が届いたときの対処法を弁護士が解説

裁判所からの訴状などを無視しない限り、給与を差し押さえられてしまう前に、裁判所でサラ金と借金の返済計画について話し合い、分割払いで支払うとの和解契約が成立する可能性があります。裁判所で和解するとはいえ、裁判所は中立的な立場なので、借主に有利なように話し合いを進めてくれるわけではありませんし、あくまで裁判所はその法廷で出てきた証拠ややり取りを中心に考えるので、本来自分が言うべき有利な内容や証拠を出せなければ相手の有利な言い分に流れされた結果となってしまう可能性があります。一方、弁護士に依頼すれば、自分自身による話し合いより、有利な内容とできる可能性が高まるでしょう。
その和解内容に従って支払いを続ける限り、給与を差し押さえられ、会社に借金がバレる可能性は低いといえます。

もっとも、いったん訴訟を提起した以上、和解契約をするのとは別に判決まで得たいと考えるサラ金もありますし、裁判上で和解が成立した場合にはそれをもとに強制執行をすることができます。もし再び返済ができなくなってしまうと、今度こそ給与を差し押さえられてしまうリスクが高いといえます。

返済が難しいのであれば、自己破産や個人再生を検討することになります。

サラ金からの借金が会社にバレても、原則、解雇や処分の理由にはならない

従業員は、会社との間で、労働力を提供するという債務を負っています。勤務をするうえで借金があるかどうかによって、稼働力が異なることはないはずです。そのため、サラ金からの借金が会社にバレたとしても、それを理由に解雇などの処分を受けることはありません。

そもそも会社が従業員を解雇処分や懲戒処分にできるのは、「客観的に合理的な理由」があり、「社会通念上相当である」と認められるときに限られています(労働契約法15条・16条)。従業員が私生活で借金トラブルを抱えていても、基本的に、会社の事業活動や名誉・信用に悪影響は生じたり、会社に具体的な損害が生じたりはしないため、「客観的に合理的な理由」にあたらないと考えるのが一般的なのです。私的な借金の存在によって不当な解雇や処分をされた場合は、今後の対応を弁護士に相談することをおすすめします。

【まとめ】消費者金融からの借金でお悩みの方はアディーレ法律事務所にご相談ください

サラ金から会社にかかってくる電話の多くは、在籍確認のための電話です。サラ金からの在籍確認の電話では、担当者がサラ金の名前を名乗ることは少なく、その電話をきっかけとして会社に借金がバレてしまう可能性は高くありません。もっとも、借金の返済が滞ってしまい、給与を差し押さえられる段階にまでくると、会社に借金を隠しようがありません。
給与を差し押さえられてしまうと生活が成り立たなくなってしまうリスクもあるので、なるべく借金の返済が遅れないうちに弁護士にご相談ください。消費者金融からの借り入れが膨らんでしまったなど、借金返済にお悩みの場合は、アディーレ法律事務所にお気軽にご相談ください。