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離婚裁判の流れ・期間の目安と早期に終了させるためのポイント

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離婚の形式には、当事者が話し合って離婚する協議離婚や、家庭裁判所で行う調停離婚というものがありますが、裁判によって離婚が成立する場合もあります。

裁判によって離婚をしようとする場合、まず家庭裁判所に調停の申立てをしなければならないなどの決まりごとがあります。

そうした離婚裁判の流れや、どれくらいの期間が必要か、早く終わらせるためにはどうしたらいいかなど、離婚裁判について詳しく解説していきます。

離婚裁判とは?裁判までの流れや特徴、争われる内容

まず離婚裁判とはどういうものか、その概要を紹介します。

(1)離婚裁判に至るまでの流れ

離婚には以下の3ステップがあります。

  1. 離婚協議
    まずは、夫婦の間で話し合って離婚の条件を決めます。下記統計によると、日本の2017年の離婚総数は21万2262件で、うち18万4996件が協議離婚の方法で離婚していますので、約87%が協議離婚で離婚していることになります。
    参考:人口動態調査 人口動態統計 確定数 離婚・離婚の種類別にみた年次別離婚件数及び百分率│e-Stat
  2. 離婚調停
    話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所の調停委員に話し合いを仲介してもらい、離婚条件の合意を目指すことになります。
    事件の関係人は、調停期日に出頭する義務があり、違反に対しては過料(国や地方公共団体などが、行政上の義務に違反した場合に金銭の支払いを求める行政罰)の制裁が定められています。 上記統計によると、離婚総数は21万2262件で、うち2万902件が離婚調停の方法で離婚していますので、調停離婚による離婚は、約10%程度です。
  3. 離婚訴訟(離婚裁判)
    調停も不成立になった場合には、離婚裁判を申立てます。
    上記統計によると、裁判による離婚(判決による離婚)は2204件にすぎず、約1%程度です。

日本の法律上、調停のステップを飛ばして訴訟することはできません。つまり、離婚裁判を起こすには、あらかじめ調停をしておかなければならないことになります。これを調停前置主義といいます。

(2)離婚裁判の特徴

協議や調停で離婚する場合と異なり、離婚裁判では民法770条1項で定められた「法定離婚原因」が必要となります。

法定離婚原因には、以下の1~5の種類があります。

  1. 不貞行為
    いわゆる不倫のことです。配偶者以外の異性と自由な意思にもとづいて性的関係を持つことをいいます。
  2. 悪意の遺棄
    夫婦関係の破綻をもくろんだり、破綻してもかまわないという思いで同居・協力・扶助といった夫婦の義務を怠ったりすることをいいます(民法752条)。
  3. 3年以上の生死不明
  4. 回復の見込みがない強度の精神病
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があること
    これは、裁判所が事案を個別に検討してその有無を判断します。

有責配偶者(たとえば不貞行為などの不法行為をした側)から離婚を求めて裁判を起こしても、離婚判決を出してもらうことは原則としてできません。

離婚裁判では、訴えを起こした方を「原告」、訴えられた方を「被告」と呼びます。そしてその裁判は、第三者が傍聴可能な公開の法廷で行われます。

(3)離婚裁判で争われる内容

人によって異なりますが、離婚裁判で争われる内容は主に次のような点についてです。

  • 離婚するかしないか
  • 慰謝料の支払い義務はあるのか、支払う場合の金額はいくらか
  • 財産分与の内容
  • 年金分割について
  • 親権者の決定
  • 養育費の内容
  • 親子の面会交流について

離婚裁判全体の流れと審理の流れ

離婚裁判についての流れを、以下で簡単に解説します。

(1)離婚裁判のおおまかな流れ

  1. 原告が家庭裁判所に訴状を提出する
    まず、原告または被告の住所地にある家庭裁判所に原告が訴状を提出することによって、訴訟が提起されることになります。
    裁判を起こした原告が、その言い分を記載して裁判所に提出する書類のことを「訴状」といいます。
  2. 裁判所から第1回口頭弁論期日の通知が来る
    訴状は、家庭裁判所から被告に送付され、第1回目の期日が指定されます。
  3. 被告が訴状への反論を書いた答弁書を提出する
    被告が訴状に対する自分の言い分を書いて裁判所に提出する最初の書面のことを「答弁書」といいます。訴状に書かれている内容のどこが間違っていて,どこが正しいのかを書いて,その他に被告の言い分がある場合にはそれも記載します。
  4. 第1回口頭弁論
    双方の当事者または訴訟代理人が、公開法廷における裁判官の面前で、意見や主張を述べ合って攻撃防御の弁論活動をする訴訟行為を「口頭弁論」といいます。
    これは、訴状の提出から約1ヶ月後に行われます。
  5. 弁論準備手続
    口頭弁論が続く場合もありますが、公開の法廷ではなく、「弁論準備手続」という手続きに進むこともあります。
    これは、裁判所にある書記官室の近くにある準備室において、裁判官と原告・被告の当事者同士が顔をそろえ、争点や、今後の進め方についての協議を行う手続きです。この手続きは原則として口頭弁論のように公開されることはなく、約1ヶ月に1回のペースで行われます。
    この手続きの際に、双方の当事者が、訴状や答弁書の内容に言い分をさらに追加して提出する書面のことを「準備書面」といいます。
  6. 尋問
    争点整理が終了すると、当事者に対する尋問が行われます。
    公開の法廷において、最初に原告側の弁護士から原告に質問があり、その後で被告の弁護士から原告に質問があります。最後に裁判官が質問する場合もあります。
    それが終わると、被告に対しても同様の質問が行われます。
    尋問手続きに臨む際には、事前に弁護士と綿密な打ち合わせを行っておくことが重要です。
  7. 判決
    裁判官が判決を下し、離婚裁判が終了します。
    離婚を認める判決(請求認容判決)が確定すると、離婚が成立します。
    請求認容判決により離婚は成立しますが、別途離婚届けを役場に提出する必要があります。離婚成立から10日以内に、原告が判決謄本(判決文全部を写した文書)・判決確定証明書と併せて、離婚届を役場に提出します(10日以内に提出しないと過料の制裁の可能性があります)。

離婚届は夫婦の本籍地または所在地の市区町村役場に提出しますが、本籍地以外の役場に提出する場合は、戸籍謄本も提出する必要があります。

裁判の途中で和解したり、訴えを取り下げたりすることによって、訴訟が終了するケースもあります。

離婚するという和解が成立すると、その時点で離婚の効果が生じます。
未成年の子がいる場合には、親権者の指定を同時にする必要があるので、この点の合意もする必要があります。

(2)離婚裁判における審理の流れ

  1. 争点の整理
  2. 原告からの証拠・主張の提出
  3. 被告からの証拠・主張の提出

以後、2~3を繰り返すことになります。

(3)離婚裁判が終わったら?判決に納得できないときは?

判決内容について当事者に不服があれば、判決受取後14日以内に高等裁判所に控訴することができます。
控訴がないまま控訴期間が終了すると、判決が確定し、離婚が成立するか、請求棄却となります。

離婚裁判の期間はどれぐらい?

離婚裁判は一般的にどの程度の期間で終了するのか、以下で解説します。

(1)一般的な離婚裁判の期間は1~2年程度

裁判所が発表している2019年1~12月の人事訴訟事件の概況を紹介します。

参考:人事訴訟事件の概況│裁判所 – Courts in Japan

離婚裁判の審理期間(訴えの提起から判決または和解までの期間)の平均は13.4ヶ月。ここから、一方が裁判に出席しなかったために早期終了したパターンを除くと、平均は17.4ヶ月となります。

あくまでもケースによって異なりますが、離婚裁判の期間の目安は約1~2年ということになっています。

(2)離婚裁判の期間が長くなるケース

複雑な事情があったり、証拠の準備に通常よりも時間を要したりする場合は、さらに長引くこともあります。

親権争い、財産分与の争い、慰謝料の争いがあると長引きやすい傾向にあります。

控訴・上告して争う場合にも、その分期間が延びます。
最高裁まで争う場合には、3年はみておく方がいいでしょう。

離婚裁判の期間を短くするためのポイント

長期間、離婚について考え続けるのはとても大きなストレスになります。
裁判を早く終わらせるためのポイントを、以下で解説します。

(1)決定的な証拠を用意する

主張を裏付ける証拠をきちんと揃えることで、裁判官の判断もスムーズになり、早期の解決が見込めることになります。

どのようなものが確かな証拠になるかはケースによっても異なりますが、一般的に以下のようなものが証拠になりやすいです。その他、日記を細かくつけておくことも有効です。

  • 不倫(不貞行為)の証拠
    ラブホテルに出入りしているところの写真・動画
    性交渉を行っている様子そのものの写真・動画
    肉体関係があったと思われるようなメールやLINE、手紙などのやり取り
    配偶者自身が不貞行為を認めた証言の録音・書面
  • 悪意の遺棄の証拠
    生活費を受け取っていないことがわかるもの(給与明細、送金が途絶えた口座の通帳の写し、メール、LINE、手紙など)
    別居に至った経緯や、いつから別居が始まったかが分かる記録
    相手の別居先を特定できるもの(住民票や賃貸借契約書など)
  • DVやモラハラの証拠
    病院・クリニックの受信記録や診断書
    暴力によってできた傷の写真
    暴力や脅迫の録音

(2)第一審で決着をつける

控訴や上告をすることがなければ、裁判の期間は短く済みます。
そのためにも、第一審でしっかりと証拠を提出し、論理的な主張をすることが大切です。

(3)和解も視野に入れる

離婚裁判を起こした場合には必ず判決を受けなければいけない、ということはなく、離婚裁判の途中で和解することも可能です。

裁判離婚のどの段階でも、和解することはできます。
裁判離婚では、裁判所が条件を提示して和解を薦めてくることもよくあります。

和解は、裁判を早く終わらせるための1つの手段です。
和解の話が出たら、1度話し合いに応じて、提示された条件を検討してみるとよいでしょう。

離婚裁判は自力でもできる?弁護士に依頼すべき?

裁判となると弁護士に依頼した方がよいのか。以下で説明します。

(1)有利な条件でスムーズに離婚したいなら弁護士への相談がおすすめ

弁護士に依頼すると、離婚裁判に必要な書類の提出、裁判での効果的な主張や証拠を提出するタイミングの判断などを弁護士に任せることができます。

離婚裁判の経験が豊富な弁護士に依頼すると、これまでの経験を生かして、裁判に臨む上の戦略を練り、依頼者にとって有利に進められるように全力でサポートしてくれます。

離婚訴訟で本人対応をすると大きく不利になるおそれが高いです。特に相手が弁護士をつけてきたときは、圧倒的に不利になるのが通常です。

裁判をなるべく早く終わらせたい、有利な条件で離婚したいとお考えの場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。

(2)弁護士に依頼するメリットとデメリット

メリットはたくさんあります。

  1. 煩雑な訴訟の手続きを任せられる
  2. 早期に解決しやすい
  3. 裁判を有利に進めやすい(慰謝料、親権、財産分与など)
  4. 不用意な主張で不利になることを防げる
  5. 和解するべきかアドバイスをもらえる
  6. 精神的な支えとなる

デメリットは、費用がかかることぐらいでしょう。
相談料が無料の法律事務所もあるので、費用について1度たずねてみることをお薦めします。

(3)弁護士への依頼を迷っている場合のチェックポイント

  • 裁判に関する知識や経験を持っているか
    調停は自分で対応できるかもしれませんが、訴訟に本人が対応するのは基本的に困難です。裁判に関する知識がある専門家でもない限りは、弁護士に依頼すべきでしょう。
  • 相手に弁護士がついているか
    裁判で争う相手に弁護士がついている場合は、自力で臨むと不利になる可能性が高いので、こちらも離婚問題が得意な弁護士をつけた方がよいでしょう。
  • 法的に効力のある証拠を用意できているか
    決定的な証拠が用意できそうにない場合も、弁護士に相談して戦略を練るのがおすすめです。証拠不足で一審で敗訴した場合も同様です。

【まとめ】離婚裁判を短期間で終わらせたいなら弁護士へのご相談をおすすめします

離婚裁判は、大体1~2年かかるのが一般的です。
証拠が揃っていなかったり、込み入った事情があったり、控訴・上告したりする場合はもう少し長くなることもあります。
離婚裁判の期間を短くするには、第一審からしっかりと証拠を揃え、適切なタイミング、内容で主張することが大切です。

早期に、かつ有利に裁判を終了させたいなら、弁護士に依頼するのがベストでしょう。
そもそも、自分では対応が困難なケースがほとんどです。1人で悩まず、離婚を取り扱う弁護士へ相談してみることをお薦めします。

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