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B型肝炎ウイルスへの感染を知るための検査と給付金について解説

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yamazaki_sakura

「B型肝炎ウイルスに感染しているかもしれない……。感染したかどうかはどうやって調べればいいんだろう。」

B型肝炎ウイルスに感染したかどうかは、血液検査によって調べることができます。
ただし、B型肝炎ウイルスへの感染の有無は、特定の検査項目を含む血液検査によって調べる必要があります。

本記事では、

  • B型肝炎ウイルス感染の検査、検査項目
  • B型肝炎給付金

について、弁護士が解説します。
B型肝炎ウイルスへ持続感染している方については、B型肝炎給付金の対象となる可能性があります。この機会にB型肝炎給付金について詳しくなり、給付金を受け取り損ねることがないようにしましょう。

この記事の監修弁護士
弁護士 大西 亜希子

香川大学、早稲田大学大学院、及び広島修道大学法科大学院卒。2012年弁護士登録。2017年よりB型肝炎部門の統括者。また、2019年よりアスベスト(石綿)訴訟の統括者も兼任。被害を受けた方々に寄り添うことを第一とし、「身近な」法律事務所であり続けられるよう奮闘している。東京弁護士会所属。

B型肝炎ウイルスとは?

B型肝炎ウイルスは、B型肝炎という肝臓の炎症性疾患の原因となるウイルスです。
B型肝炎ウイルスに感染した場合、短期間の感染におわる一過性感染と長期間にわたって感染時続ける持続感染に分けられます。

B型肝炎ウイルスへ感染した場合のほとんどは一過性感染となりますが、免疫機能が未発達な出産時ないし乳幼児期に感染すると持続感染となることがあります。
一過性感染の場合、何らの自覚症状がないまま治癒する場合(不顕性感染)もあれば、全身倦怠感や黄疸がみられる急性肝炎を発症する場合(顕性感染)もあります。

急性肝炎を発症した場合であっても、多くの方は重症化することなく治癒に向かいますが、急性肝炎発症者の1~2%の方は死亡率の高い劇症肝炎になってしまいます。

持続感染の場合の多くは、慢性肝障害を伴わない無症候性キャリアとして生涯を過ごしますが、持続感染者のうち約10%の方については慢性肝炎を発症し、そこから肝硬変や肝がんとなる可能性があります。

B型肝炎ウイルスは、血液や体液を媒介として感染するウイルスであり、感染経路の典型例としては、注射器の使いまわし、母子感染、性交渉、家庭内感染等が挙げられます。

B型肝炎の検査と検査項目

B型肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、血液検査によって調べることができます。B型肝炎ウイルスに感染すると、血中にB型肝炎ウイルスやその一部が流出したり、また、ウイルスを排除しようとする抗体が血中にあらわれたりします。

これらを血液検査によって測定することによって、現在B型肝炎ウイルスに感染しているかどうかや、現在は感染していなくても過去に感染したことがあったかなどを確かめることができます。

後述するB型肝炎給付金の受給要件では、対象者がB型肝炎ウイルスに持続感染していることが求められますが、その資料として、「6ヶ月以上の間隔を置いた2時点における、HBs抗原陽性、HBV-DNA陽性もしくはHBe抗原陽性の検査結果」、または、「HBc抗体の高力価陽性の検査結果」が必要とされています(※)ので、ここでは、HBs抗原、HBV-DNA、HBe抗原、HBc抗体の4つの検査項目について解説します。

(※)そのほか、医学的知見を踏まえた個別判断により、B型肝炎ウイルスの持続感染が認められる場合があります。

(1)HBs抗原

HBs抗原とは、B型肝炎ウイルスの外郭を構成するたんぱく質の1つです。血中にこのたんぱく質が存在していると、B型肝炎ウイルスに感染しているということになります。血中にHBs抗原が存在しない場合には、B型肝炎ウイルスに感染したことがないか、または、既往感染(臨床的治癒とされる状態)ということになります。

(2)HBe抗原

HBe抗原とは、B型肝炎ウイルスの内部核を構成するたんぱく質の1つです。B型肝炎ウイルスが増殖する際に過剰に作られ、その一部はB型肝炎ウイルスの内部核を構成し、残りは血中に放出されます。

血中にこのたんぱく質が存在すれば、B型肝炎ウイルスに感染していることを意味し、その量が多ければ多いほど、B型肝炎ウイルスが体内で活発に増殖していることになります。

(3)HBV-DNA

HBV-DNAは、B型肝炎ウイルスの遺伝子です。HBV-DNAが陽性であれば、B型肝炎ウイルスに感染していることを意味し、その量が多ければ多いほど、B型肝炎ウイルスが体内で活発に増殖していることになります。

(4)HBc抗体

HBc抗体とは、HBc抗原に対して身体の免疫反応により作られる免疫抗体です。
HBc抗体には、IgM-HBc抗体とIgG-HBc抗体の2つがあります。
IgM-HBc抗体は、感染初期に高力価で出現し、その後、短期間のうちに陰性になります。陰性になった後は、基本的には陰性のままなのですが、キャリアの急性増悪やB型慢性肝炎急性増悪を起こした場合には低力価で出現する場合があります。
IgG-HBc抗体も、比較的感染初期に出現します。

もっとも、IgG-HBc抗体は、感染後短期間で消失するIgM-HBc抗体とは異なり、感染を維持する限り、増加を続けます。そして、既往感染に至ると、緩やかに減少していくのですが、消失することはないと言われています。

この検査で陽性であれば、B型肝炎ウイルスに感染したことがあることを意味し、高力価陽性であれば、持続感染したことがあることを意味します。

項目結果判明すること
IgM-HBc抗体高力価陽性B型急性肝炎
低力価陽性キャリアの急性増悪、B型慢性肝炎急性憎悪
IgG-HBc抗体高力価陽性持続感染したことがある
低力価陽性感染したことがある

B型肝炎ウイルス検査の受診方法

B型肝炎ウイルス検査は、ほとんどの医療機関で受けることができます。
また、お住まいの市区町村での検診や、都道府県等の保健所での肝炎ウイルス検査では、低額(自治体によっては無料)で検査を受けることが可能となっています。

B型肝炎給付金の支給対象者であるか確認しよう

B型肝炎ウイルスに持続感染した方については、所定の要件を満たすことによって、B型肝炎給付金を受給することができる可能性があります。
ここでは、B型肝炎給付金について解説します。

(1)B型肝炎給付金とは?

B型肝炎ウイルスの持続感染者は110万人以上とされ、そのうち最大40万人以上が幼少期に受けた集団予防接種等における注射器の連続使用が原因とされています。
B型肝炎訴訟とは、このような注射器の連続使用によってB型肝炎ウイルスに感染してしまった方が、国にその賠償を求める訴訟です。

幼少期に受けた集団予防接種等における注射器の連続使用によってB型肝炎ウイルスに感染してしまった被害者5名が、1989年、国に対してその賠償を求める訴訟を提起し、2006年の最高裁判決により、国の責任が裁判所により認められることとなりました。

その後、2011年6月に国と全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団との間で救済の要件や金額等について定めた「基本合意書」が成立し締結され、救済の認定要件や金額等が合意され、2012年1月13日に、「基本合意書」に基づき救済の要件を満たす和解が成立した被害者等に対して給付金等を支給することを内容とした「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」(以下、「特措法」といいます。)が施行されるに至りました。

B型肝炎給付金とは、この特措法に基づき、B型肝炎訴訟を提起した原告が、国との間で裁判上の和解を成立させた場合に支給される給付金をいいます。

B型肝炎訴訟で受け取ることができる給付金の額は、

  • 病態の種類
  • 20年の除斥期間等の経過の有無

によって異なります。
なお、除斥期間等の起算点は、無症候性キャリアの方についてはB型肝炎ウイルスに感染したときから20年、それ以外の方については対象となる病態を発症したときから20年です。

死亡・肝がん・肝硬変(重度)除斥期間等が経過していない方3600万円
除斥期間等が経過している方900万円
肝硬変(軽度)除斥期間等が経過していない方2500万円
除斥期間等が経過している方のうち、現に治療を受けている方等600万円
除斥期間等が経過している方で、上記以外の方300万円
慢性肝炎除斥期間等が経過していない方1250万円
除斥期間等が経過していない方で、現に治療を受けている方等300万円
除斥期間等が経過していない方で、上記以外の方150万円
無症候性キャリア除斥期間等が経過していない方600万円
除斥期間等が経過している方50万円 + 定期検査費の支給等の政策対応

なお、B型肝炎給付金について、弁護士に依頼された場合、上記の表の給付金額とは別に、給付金の4%が訴訟手当金として給付されます。

(2)B型肝炎給付金の受給対象者

B型肝炎訴訟給付金の受給することができる人は、満7歳となる誕生日の前日までの間で、かつ、1948年7月1日~1988年1月27日までの間に、集団予防接種等を受け、これによって、B型肝炎ウイルスに持続感染してしまった方(このような方を「一次感染者」といいます)です。

また、一次感染者からの母子感染又は父子感染によって持続感染してしまった二次感染者も対象となります。さらに、二次感染者からの母子感染又は父子感染によって持続感染してしまった三次感染者も対象となり得ます。

(2-1)一次感染者の要件

一次感染者としてB型肝炎給付金を受給するためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • B型肝炎ウイルスに持続感染していること
  • 満7歳となる誕生日の前日までに集団予防接種等※を受けていること
  • 集団予防接種等における注射器の連続使用があったこと
  • 母子感染でないこと
  • その他集団予防接種等以外の感染原因がないこと

※「集団予防接種等」とは、集団接種の方法で実施された予防接種およびツベルクリン反応検査を指します
B型肝炎訴訟では、上記の要件を満たしていることを証明するための証拠を提出する必要があります。

(2-2)二次感染者の要件

二次感染者の場合、母子感染と父子感染により要件が異なります。B型肝炎給付金を受給するためには、それぞれについて以下のすべての要件を満たす必要があります。

【母子感染の場合】

  • 母親が一次感染者の要件をすべて満たしていること
  • 二次感染者がB型肝炎ウイルスに持続感染していること
  • 下記アイウのいずれかから、二次感染者の感染原因が母子感染であるといえること
    ア:母子のB型肝炎ウイルスの塩基配列が同定されていること
    イ:出生直後の時点でB型肝炎ウイルスに持続感染していたことを明らかにできること
    ウ:父子感染等の母子感染以外の感染原因がないこと

【父子感染の場合】

・父親が一次感染者の要件をすべて満たしていること
・二次感染者がB型肝炎ウイルスに持続感染していること
・二次感染者の感染原因が父子感染であるといえること

(3)B型肝炎給付金を受給するまでの大まかな流れ

B型肝炎給付金を受給するまでの大まかな流れは以下のようになります。

(4)B型肝炎訴訟の手続きは弁護士に依頼を

B型肝炎給付金を受給するためには、必要資料を収集することが重要となります。
必要書類としては、たとえば血液検査結果やカルテなどの医療記録があります。
これらの資料を自分自身で収集することも不可能ではありません。

しかし、血液検査については検査項目や場合によっては検査方法に指定がありますし、役所や医療機関等の様々な場所に問い合わせをする必要があります。

また、カルテについては、他の医療機関への通院の有無や他の原因を疑わせるような記載の有無などをチェックする必要があります。
カルテに他の医療機関への通院歴が記載されていた場合には、その医療機関からカルテを開示してもらった上で、再度カルテの内容をチェックするという作業も行わなければなりません。

他の原因による感染を疑わせるような記載がないかをチェックする際には、医学的な専門知識も必要となってきます。カルテには、専門用語がたくさん出てきますし、英語やドイツ語か書かれていることもあるからです。
大量のカルテが必要になる場合もあり、その場合にはカルテのチェックに膨大な時間を費やすことになってしまうということも稀ではありません。

以上のように、B型肝炎給付金を受給するため個人で手続きを進めることには、多大な労力を要します。
これに対して、B型肝炎訴訟の経験のある弁護士に依頼すれば、資料集めやそのチェックについて専門のサポートがあり、訴訟提起までが非常にスムーズとなります。

そのため、B型肝炎給付金の受給をお考えの方は、専門の弁護士に手続きの代理を依頼することがよいでしょう。

【まとめ】B型肝炎ウイルスへの感染の有無は、HBs抗原検査等の血液検査によって調べることが可能

本記事をまとめる以下のようになります。

  • B型肝炎ウイルスとは、B型肝炎という肝臓の炎症性疾患の原因となるウイルス
  • B型肝炎ウイルスへの感染の有無は、HBs抗原検査等の血液検査によって調べることが可能
  • B型肝炎ウイルスへの感染を調べるための血液検査は、ほとんどの医療機関で受けることができ、お住まいの市区町村での検診や、都道府県等の保健所での肝炎ウイルス検査では、低額(自治体によっては無料)で検査を受けることが可能
  • B型肝炎給付金とは、幼少期に受けた集団予防接種等によってB型肝炎に持続感染した方等が、国に対してその賠償を請求する訴訟を提起し、その訴訟で国との間で裁判上の和解を成立させることによって受給することができる給付金をいう
  • B型肝炎給付金の給付金額は、最大で3600万円であり、病態の種類や除斥期間等の経過の有無によって金額が異なる。また、弁護士に依頼した場合、給付金とは別に訴訟手当金が支給される
  • B型肝炎給付金の支給対象は、一次感染者、二次感染者、三次感染者、およびその法定相続人である
  • B型肝炎給付金を支給する場合のおおまかなプロセスは、『資料収集→国賠訴訟の提起→裁判上の和解の成立→支払基金への請求』となる
  • B型肝炎給付金を受給する上で、資料収集が非常に重要であり、弁護士に頼むと資料収集がスムーズに進む

B型肝炎給付金を受給するためには、裁判に提出するための多くの資料を集める必要があります。また、訴状等の専門文書の作成も必要となりますし、裁判所に出廷する必要もあります。給付金の受給まで、多大な時間と労力、そして専門知識が必要となります。

アディーレ法律事務所では、訴訟のために必要となる戸籍や医療記録(カルテなど)をご依頼者の代わりに収集し、給付金の受給を全力でサポートいたします。

資料の収集に加え、訴状等の専門文書の作成や、裁判所への出廷の代理についても、B型肝炎訴訟を専門に手がける弁護士が対応させていただきます。

また、アディーレ法律事務所では、B型肝炎給付金の受給手続きに関し、相談料、着手金ともにいただかず、原則として成果があった場合のみを報酬をいただくという成功報酬制です。

そして、原則として、この報酬は獲得した給付金からお支払いとなり、あらかじめ弁護士費用をご用意いただく必要はありません。
また、当該事件につき、原則として、成果を超える弁護士費用の負担はないため費用倒れの心配がありません。
※以上につき、2021年7月時点

アディーレ法律事務所では、B型肝炎に悩まれている方を一人でも多く救いたいという思いから、B型肝炎給付金の受給をお考えの方のご相談を心からお待ちしております。

B型肝炎給付金の受給をお考えの方は、アディーレ法律事務所に是非ともご相談ください。

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