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労働保険と社会保険とは?会社が加入させてくれない時の相談先も紹介

作成日:
kiriu_sakura

「労働保険や社会保険という言葉を耳にするけれど、具体的にはどういう制度なんだろう?会社が加入させてくれない場合にはどうしたらいいんだろう」

労働保険とは、雇用保険と労災保険の総称です。
また、 社会保険とは、健康保険と厚生年金保険の総称です。
会社がこれらに加入させてくれない場合には、公的機関に相談するべきです。

この記事では、次のことについて弁護士が解説します。

  • 労働保険とは
  • 社会保険とは
  • 会社が加入させてくれない場合の相談先
この記事の監修弁護士
弁護士 髙野 文幸

中央大学卒、アディーレ入所後は残業代未払いの案件をメインに担当し、2018年より労働部門の統括者。「労働問題でお悩みの方々に有益な解決方法を提案し実現すること」こそアディーレ労働部門の存在意義であるとの信念のもと、日々ご依頼者様のため奮闘している。東京弁護士会所属。

労働保険や社会保険は強制加入の保険制度

労働者が所定の条件を満たしている場合には、会社は労働者を「労働保険」や「社会保険」に加入させなければなりません。
このことは 会社の義務であり、 仮に未加入であった場合には、会社がペナルティを受けることとなります。

労働保険とは?

「労働保険」とは、雇用保険と労災保険の総称です。
雇用保険と労災保険についてご説明します。

(1)雇用保険

「雇用保険」とは、労働者が失業した場合などに必要な給付を行うための保険制度です。
雇用保険に加入していれば、失業時などに所定の条件を満たしていれば、失業手当などの一定の給付金を受け取ることができます。

参考:雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか!|厚生労働省

次のいずれにもあたる場合には、雇用保険の被保険者となります。

  • 31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること
  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であること

このうち、「31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること」とは、具体的には次のいずれかにあたる場合をいいます。

  • 期間の定めがなく雇用されている場合
  • 雇用期間が31日以上である場合
  • 雇用契約に更新規定があり、31日未満での雇止めの明示がない場合
  • 雇用契約に更新規定はないものの、同様の雇用契約により雇用された労働者について31日以上雇用された実績がある場合(※)
    (※)当初の雇入れ時には31日以上雇用されると見込まれなかった場合でも、その後に31日以上雇用されると見込まれることになった場合には、その時点から雇用保険が適用されます。

労働者は、自分が雇用保険に加入しているかどうかについて、ハローワークに問い合わせることなどによって確認することができます。

もしも雇用保険に未加入であったことが判明した場合には、雇用保険への加入を会社に要求するようにしましょう。
また、退職後であったとしても、遡って雇用保険に加入する方法があるので、あきらめずにハローワークに相談するようにしましょう。

雇用保険に加入しているかどうかの確認方法や、未加入が発覚した場合の対処法については、次のページをご覧ください。

雇用保険未加入で起こる問題と未加入が発覚したときの対処法を解説

雇用保険の保険料は、労働者と事業主との双方が負担します。
労働者が支払うべき保険料は、給与から天引きされる形で支払います。

(2)労災保険

労災保険とは、業務上や通勤の際の事故などによる労働者の負傷・疾病・障害・死亡に対して、必要な保険給付を行う保険制度です。

参考:労災保険とは|厚生労働省 東京労働局

労災保険は、全ての労働者が加入対象です。
正社員はもちろん、パート・アルバイトなども労災保険に加入しなければなりません。

労災保険の保険料は、会社が全額を負担します。
労働者の負担分はありません。

労働者は、所轄の労働基準監督署に問い合わせることで、自分が労災保険に加入しているかどうかなどの加入状況について確認することができます。
もしも未加入であることが判明した場合には、労働基準監督署に相談するようにしましょう。
労働基準監督署が会社に対して労災保険に加入させるよう指導してくれる可能性があります。

また、労災保険に未加入の状態で業務災害や通勤災害に遭ってしまった場合であっても、労災認定されれば給付の申請を行うことが可能です。

社会保険とは

「社会保険」とは、健康保険と厚生年金保険の総称です。

健康保険とは、病気やけがなどに備える公的な医療保険制度のことです。
厚生年金保険とは、会社員など会社で働く人が加入する公的年金制度のことです。

健康保険に加入していれば、病院の窓口で支払う医療費の自己負担割合が原則3割負担になるなどのことがあります。
厚生年金保険に加入していれば、原則65歳以上になった時から老齢年金がもらえたり、一定の障害を負った場合に障害年金がもらえたりするなどのことがあります。

社会保険料は、会社と労働者が折半して負担します。
労働者が負担するべき保険料については、給与から天引きされることになります。

(1)社会保険の加入要件

厚生年金保険に加入している会社に常時使用される70歳未満の労働者は、厚生年金保険の被保険者となります。
「常時使用される」とは、その会社で働き、労働の対価として給与を受ける関係が常にあるもののことをいいます。

パートタイム・アルバイトでも、1週間の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している通常の労働者の4分の3以上であるなど、「常時使用される」関係にあれば、被保険者となります。

また、1週間の所定労働時間が通常の労働者の4分の3未満または1ヶ月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3未満の場合であっても、次の要件を全て満たす労働者であれば、被保険者になります。

  • 週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 雇用期間が1年以上であると見込まれること
  • 賃金の月額が8万8000円以上であること
  • 学生でないこと
  • 特定適用事業所または任意特定適用事業所に勤めていること(国、地方公共団体に属する全ての適用事業所を含む)

参考:適用事業所と被保険者|日本年金機構
参考:短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大|日本年金機構

(2)加入状況の確認方法

自分が勤務している会社が社会保険の適用事業所(社会保険の適用対象となる事業所)かどうかは、「厚生年金保険・健康保険 適用事業所検索システム」で確認できます。

参考:厚生年金保険・健康保険適用事業所情報を検索できます 事業所検索システム|日本年金機構

また、自分自身が社会保険に加入しているかどうかについて調べる方法も次のとおりいくつかあります。

  • 給与明細で社会保険料の天引きの有無を確認する
  • 会社から健康保険証が支給されているか確認する
  • 年に一度届く「ねんきん定期便」の記載を確認する
  • 年金手帳などを持参して年金事務所の相談窓口に行って確認する

(3)会社が加入させてくれない場合にはどうすればいい?

社会保険に加入できる条件を満たしているにもかかわらず、社会保険に未加入であった場合には、 まずは会社に確認して社会保険に加入させてくれるように要求するようにしましょう。
会社がミスで社会保険に加入させていなかったというだけの場合であれば、会社が社会保険に加入させる手続きを取ってくれるはずです。

これに対して、会社に社会保険に加入させるように申し入れても会社がしっかりと取り合ってくれないという場合もあり得ます。
会社に申入れをしてもちゃんと取り合ってくれないという場合には、専門的な機関や窓口などに相談すると良いでしょう。
健康保険であれば全国健康保険協会、厚生年金保険については会社の所在地を管轄する年金事務所などに相談すると良いです。

また、社会保険労務士や労働問題を積極的に取り扱っている弁護士に相談するのも解決の糸口となる可能性があります。
労働者が個人で会社に対して交渉しても、会社は真剣に取り合ってくれないかもしれません。
しかし、弁護士などの専門家に代わりに交渉してくれるように依頼することで、会社が真剣に応じてくれて話がスムーズに進むという可能性もあります。

【まとめ】加入要件を満たすのに会社が加入させてくれない場合には公的機関に相談を

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 労働保険や社会保険は強制加入の保険制度。
  • 労働保険とは、雇用保険と労災保険の総称。
    雇用保険は、労働者が失業した場合などに必要な給付を行うための保険制度。
    労災保険は、業務上や通勤の際の事故などによる労働者の負傷・疾病・障害・死亡に対して、必要な保険給付を行う保険制度。
  • 社会保険とは、健康保険と厚生年金保険の総称。
    健康保険とは、病気やけがなどに備える公的な医療保険制度のこと。
    厚生年金保険とは、会社員など会社で働く人が加入する公的年金制度のこと。
  • 社会保険に加入できる条件を満たしているにも関わらず、会社が社会保険に加入させてくれない場合には、年金事務所などの公的機関の窓口に相談すると良い。
    また、社会保険労務士や弁護士といった専門家に相談して代わりに交渉してもらうことで、よりスムーズに話が進む可能性が高まる。

労働保険も社会保険も、いざというときに労働者を守るための大切な保険制度です。
加入条件を満たしているのであれば、しっかりと加入しておくことが大切です。
もしも加入しているのかどうか不安な場合には、しっかりと確認するようにしましょう。

労働保険や社会保険について何か分からないことや疑問なことがあれば、最寄りのハローワーク・労働基準監督署・全国健康保険協会・年金事務所に相談するようにしましょう。

参考:お問い合わせ先|ハローワークインターネットサービス
参考:全国労働基準監督署の所在案内|厚生労働省
参考:都道府県支部|全国健康保険協会
参考:全国の相談・手続き窓口|日本年金機構

この記事の監修弁護士
弁護士 髙野 文幸

中央大学卒、アディーレ入所後は残業代未払いの案件をメインに担当し、2018年より労働部門の統括者。「労働問題でお悩みの方々に有益な解決方法を提案し実現すること」こそアディーレ労働部門の存在意義であるとの信念のもと、日々ご依頼者様のため奮闘している。東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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