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労働基準法とは?違反となる20のケースと押さえておきたいポイントを解説

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労働基準法は、労働者の権利を守るための法律です。
しかし、労働基準法に違反する企業が後を絶たず、社会問題となっています。
労働基準法の概要や、労働基準法違反のケースとその対策法について弁護士が解説いたします。

この記事の監修弁護士
弁護士 髙野 文幸

中央大学卒、2006年弁護士登録。アディーレ入所後は残業代未払いの案件をメインに担当し、2018年より労働部門の統括者。「労働問題でお悩みの方々に有益な解決方法を提案し実現すること」こそアディーレ労働部門の存在意義であるとの信念のもと、日々ご依頼者様のため奮闘している。現在、東京弁護士会所属。

労働基準法とは労働に関する規制を定めた法律

労働基準法は、労働関係の基本原則や、労働条件の最低基準についてなど、労働に関する規制を定めた法律のことです。

労働基準法では、労働者を保護するために、労働契約や賃金、労働時間、休日および年次有給休暇、災害補償、就業規則などの項目について、労働条件としての最低基準を定めています。

労働基準法に違反したと認められた場合は、罰金刑や懲役刑といった刑事罰が科せられることもあります。

労働基準法の対象者

労働基準法の対象となる労働者とは、「事業に使用され」、かつ、「賃金の支払いを受ける方」のことをいいます(労働基準法第9条)。

一般的には、正社員やパート、アルバイト、契約社員、派遣社員など、日本国内で営まれている事業に従事している労働者がこれに該当し、労働基準法が適用されます。
国外で営まれる事業に従事している場合(海外勤務)には、労働基準法は適用されません。
また、請負契約や委任契約などを締結している場合も、労働者に該当せず、労働基準法の適用外となります。
ただし、労働者にあたるかどうかは、契約の形式ではなく、実態で判断されます。

労働基準法違反にあたる20のケース

労働基準法違反となる行為の内、20のケースを以下で解説いたします。

(1)労働条件が明示されていない

使用者は、労働契約を締結する際、労働者に賃金や労働時間、その他一定の労働条件を明示しないと労働基準法違反になり(労働基準法第15条1項)、30万円以下の罰金刑に処されることがあります(労働基準法第120条1号)。

なお、労働契約の際に明示された労働条件が、実際の労働条件と違った場合は、労働者は、即時に労働契約を解除することが可能です(労働基準法第15条2項)。

(2)就業規則がない

常時10人以上の労働者を雇っている使用者は、就業規則を作成し、労働基準監督署長に届け出なければ違反となり(労働基準法第89条、労働基準法施行規則第49条)、30万円以下の罰金刑に処されることがあります(労働基準法第120条1号)。

また、就業規則に記載すべき事項(始業・終業の時刻など)は、労働基準法第89条によって定められており、これらが一部でも就業規則に記載されなければ、就業規則を「作成した」とは認められません。

(3)予告のない一方的な解雇

解雇しようとする場合には、少なくとも30日前に解雇予告をしなければなりません(労働基準法第20条1項)。
また、予告が30日前に満たない場合は、「不足した日数分の平均賃金」を企業が支払う義務があります(解雇予告手当、労働基準法第20条2項)。
これらの規定に反した場合には、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処されることがあります(労働基準法第119条1号)。

ただし、次のいずれかの場合には、解雇予告期間や解雇予告手当がなくとも、即時に解雇することが可能です。

【労働基準法第20条、同条3項】

  • 地震などの天変事変や、その他やむを得ない理由により、事業を続けることができなくなったため、労働基準監督署長の認定を得た上で、即時解雇する場合
  • 労働者に重大な帰責性があるために、労働基準監督署長の認定を得た上で、即時解雇する場合(犯罪行為を理由とする懲戒解雇など)

【労働基準法第21条】

  • 日雇い労働者(1ヶ月を超えて引き続き雇用される場合を除く)
  • 2か月以内の雇用期間を定められている季節労働者以外の労働者(2ヶ月を超えて引き続き雇用される場合を除く)
  • 季節労働者であって、4ヶ月以内の雇用期間を定められている労働者(4ヶ月を超えて引き続き雇用される場合を除く)
  • 試用期間中の労働者(14日を超えて引き続き雇用される場合を除く)

(4)賃金支払いの4原則が守られていない

賃金支払い4原則として、以下が守られていなければ労働基準法違反となり、30万円以下の罰金刑に処されることがあります(労働基準法第120条1号)。

1.通貨支払の原則
賃金は原則として、通貨で支払わなければなりません(労働基準法第24条1項本文)
通貨とは、日本の貨幣・日本銀行券をいいます。
外国通貨や小切手での支払や、現物支給などは原則として労働基準法違反となります。

例外的に、

  • 労働協約に別段の定めがある場合や、
  • 労働者の同意を得て口座振り込みをしたり、
  • 退職手当を、一定の要件を満たす小切手や郵便為替により支払うことなど

は許されています(労働基準法第24条1項但書、労働基準法規則第7条の2)。

2.直接払いの原則
賃金は、原則として直接労働者に支払わなければなりません(労働基準法第24条1項本文)。
例えば、労働者の親に賃金を払うことは、原則として、労働基準法違反となります。

ただし、一定の例外があり、例えば、賃金が、国税徴収法や民事執行法に基づいて差し押さえられた場合には、差押えた者に対して、賃金を払っても、労働基準法違反とはなりません。

3.全額払いの原則
賃金は、原則として全額を支払わなければなりません(労働基準法第24条1項本文)。

ただし、法令に別段の定めがある場合は、例外が認められています(労働基準法第24条1項但書)。
例えば、源泉徴収、社会保険料の控除、財形貯蓄金の控除などは、労働基準法違反とはなりません。
また、事業場労働者の過半数で組織する労働組合またはその過半数を代表する者との協定がある場合にも、全額払いの原則は適用されません(労働基準法第24条1項但書)。
払いすぎた賃金を、後に賃金から控除することも、一定の場合に許されています。

また、判例によれば、労働者の自由な意思により

  • 賃金債権と、会社の債権を相殺する場合
  • 賃金債権を放棄する場合

にも、労働基準法違反とはなりません(日新製鋼事件(最高裁第二小法廷判決平成2年11月26日民集44巻8号1085頁
シンガー・ソーイング・カムパニー事件(最高裁第二小法廷判決昭和48年1月19日判決民集27巻1号27頁)。

4.毎月1回以上一定期日払の原則
賃金は原則として、毎月1回以上一定の期日を定めて支払わなければなりません(労働基準法第24条2項)。
ただし、臨時に払われる賃金や賞与などはこの原則の適用外です(労働基準法第24条2項但書)。

(5)違約金を請求される

労働契約の不履行について違約金を定めたり、損害賠償額を予定する契約をする行為は、労働基準法16条違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑(労働基準法第119条1号)となります。
例えば、

勝手わがままな言動で会社側に迷惑をかけた場合

引用:労働基準法第119条1号

従業員は入社月にさかのぼって1ヶ月4万円の講習手数料を支払う、との契約が、労働基準法第16条違反し無効であるとされた裁判例があります(サロン・ド・リリー事件(浦和地方裁判所判決昭和61年5月30日労民37巻2=3号298頁))。

(6)前借金と賃金の相殺

使用者が、労働することを条件に、労働者にお金を前貸して、労働の強制や退職を妨害すること、また、この前貸し分を一方的に給料から控除することなどが禁止されています(労働基準法第17条)。

これに違反すると、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処せられるおそれがあります(労働基準法第119条1号)。

なお、会社から住宅ローンを借り入れることは、労働の強制や退職妨害の手段となるようなものではないため、通常、労働基準法17条違反にはなりません(昭和22年9月13日発基第17号)。

参考:職場のトラブルQ&A ~賃金と前借金との相殺禁止~|福井県
参考:労働基準法の施行に関する件|厚生労働省

(7)性別による差別

使用者が、女性であることを理由に賃金に差をつけると労働基準法第4条の違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処されることがあります(労働基準法第119条1号)。

(8)社会的な身分による差別

使用者が、国籍や信条、社会的身分を理由として、賃金などの労働条件を差別すると労働基準法第3条違反になり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処せられるおそれがあります(労働基準法第119条)。

(9)法定労働時間を超えた労働

1日8時間、1週間に40時間という法定労働時間を超えて労働させると、原則として労働基準法32条違反になり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑が処せられることがあります(労働基準法第119条1号)。

ただし、過半数組合等と一定の労使協定書(36協定)を締結した場合は、原則として月45時間・年360時間を限度として、法定労働時間を超えて労働させることができます(労働基準法36条)。
臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合、以下の条件をいずれも満たせば、さらに労働時間を延長することが可能です。

  • 時間外労働が年720時間以内
  • 時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
  • 月45時間の限度時間を超えることができるのは、1年について6ヶ月以内に限など

また、災害等による臨時の必要がある場合も、一定の要件を満たせば、法定労働時間を超えて労働させることができます(労働基準法第33条)。

なお、一部の業種の方は、労働時間に関する労働基準法が適用されません。

参考:法定労働時間と法定休日、時間外労働の基本|大阪労働局

(10)休憩がない

使用者が以下の休憩時間を与えないと、労働基準法第34条1項違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処されることがあります(労働基準法第119条1号)。

1日の労働時間休憩時間
6時間超え~8時間以下45分以上
8時間超え~1時間以上

なお、一部の業種の方は、休憩に関する労働基準法が適用されません。

参考:労働時間・休憩・休日関係|厚生労働省

(11)休日がない

使用者は、労働者に原則として、週に1回以上の休日(法定休日)を与えないと労働基準法第35条1項違反になり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処されることがあります(労働基準法第119条1号)。
また、一定の要件を満たした場合、使用者は、4週間に4日以上の休日を与えれば、労働基準法違反とはなりません(労働基準法第35条2項)
法定休日に労働させる場合には、非常事由または36協定が必要となります(労働基準法第33条、労働基準法第36条)。

なお、一部の業種の方は、休日に関する労働基準法が適用されません。

(12)有給休暇が取得できない

労働者が次の要件を満たすにもかかわらず、使用者が有給休暇を与えない場合は、原則として、労働基準法第39条1項違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処されることがあります(労働基準法第119条1項)

  1. 雇用関係あり
  2. 入社してから6ヶ月以上継続して勤務している
  3. 全労働日の8割以上出勤している

なお、一定の要件を満たす場合は、使用者は、労働者が請求した時季とは別の時季に、有給休暇を与えることができます(労働基準法第39条5項)。
法律上付与される有給休暇の日数は、勤続期間などによって決まっています。

(13)割増賃金が支払われない

時間外労働、休日労働、深夜労働をさせた場合、所定の割増賃金(残業代)を支払わないと労働基準法第37条1項違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処せられるおそれがあります(労働基準法第119条1号)。

なお、一部の業種の方は、割増賃金に関する労働基準法が適用されません。

(14)産前産後の休暇が取得できない

使用が、以下の産前産後休暇のルールに反して、これらの休暇を取得させない場合には、労働基準法第65条違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処せられることがあります(労働基準法第119条)。

産前休暇:原則、出産予定日の6週間前(※)から休業の請求が可能
※多胎妊娠は14週間前
産後休暇:産後8週間は、原則として就業禁止。
ただし、産後6週間を経過すれば、医師の判断により就業可能。

(15)療養補償がない

労働者が業務上、一定のケガや病気になった場合に、使用者は、一定の必要な療養の費用(治療費など)を負担しなければ、原則として、労働基準法第75条違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処せられることがあります(労働基準法第119条1項)。

ただし、労働者災害補償保険法などで療養補償に相当する給付が行なわれるべきものである場合は、使用者は、療養補償をしなくとも労働基準法違反とはなりません(労働基準法第84条1項)。

(16)遺族に対する補償がない

労働者が業務上死亡した場合においては、使用者は、遺族に対して、平均賃金の1000日分の遺族補償を行わなければ、原則として、労働基準法第79条違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処せられることがあります(労働基準法第119条1項)。

ただし、労働者災害補償保険法などで遺族補償に相当する給付が行なわれるべきものである場合は、使用者は、遺族補償をしなくとも労働基準法違反とはなりません(労働基準法第84条1項)。

(17)18歳未満の年少者による危険有害な業務

18歳未満の年少者を、下記の危険有害業務に従事させると、原則として、労働基準法第62条違反になり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処されることがあります(労働基準法第119条1号)。

  • 一定の危険な業務
    (運転中の機械の掃除など)
  • 一定の重量物を取り扱う業務
    (クレーンの運転など)
  • 安全または、衛生、福祉上、有害な場所での業務
    (有害なガスにさらされる場所など)

ただし、技能を習得させるために必要な場合は、職業能力開発促進法の認定を受けた一定の職業訓練生に対し、危険有害業務に就かせても、一定の危険防止措置を講じていれば、労働基準法62条違反とはなりません(労働基準法第70条、労働基準法施行規則第34条の3)。

参考:年少者使用の際の留意点 ~ 児童労働は原則禁止 !! ~|厚生労働省

(18)妊娠中の女性による坑内労働

妊娠中の女性を坑内(トンネルなど)で労働させると、労働基準法第64条の2の違反となり、1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑に処されることがあります(労働基準法第118条)

(19)賃金の中間搾取

業として、他人の就業に介入して利益を得る(賃金のピンハネなど)ことは、労働基準法第6条違反となり、1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑に処せられるおそれがあります(労働基準法第118条)。

たとえば、職業紹介、労働者募集、労働者供給を有料で行うことがこれに該当します。
ただし、法律で許されている場合に、業として他人の就業に介入して利益を得ても、労働基準法第6条違反とはなりません。
なお派遣労働は、通常は、賃金の中間搾取に該当しません。
というのも、派遣労働は、通常、労働関係が派遣元との間に存在するだけで、派遣先との間には労働関係がないため、人材派遣業者が、派遣先の労働関係に介入したといえないからです。

(20)労働者の意思に反する強制労働

使用者が、暴行、脅迫、監禁などをすることによって、労働者の意思に反した強制労働をさせると労働基準法第5条の違反となり、1年以上10年以下の懲役または20万円以上300万円以下の罰金刑が処されることがあります(労働基準法第117条)。

例えば、「退職したいと言っているのに、退職させない行為」は、場合によっては、強制労働に該当することがあります。

強制労働に対しては、労働基準法の中で、最も罰則が重くなっています。

労働基準法違反による公表事例

厚生労働省が公表している労働基準法の違反事例を紹介いたします。

所在地公表日違反法条事案概要
宮崎県延岡市2019年8月5日労働基準法第32条技能実習生3名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせたもの
福島県福島市2019年9月9日労働基準法第40条労働者2名に対し、有効な36協定の締結・届出なく違法な時間外労働をさせたもの
福島県福島市2019年9月9日労働基準法第40条労働者2名に対し、有効な36協定の締結・届出なく違法な時間外労働をさせたもの
兵庫県尼崎市2019年9月10日労働基準法第15条労働者との労働契約の締結の際に、労働条件通知書を交付しなかったもの
千葉県南房総市2020年1月17日労働基準法第32条外国人技能実習生5名に対し、有効な36協定の締結・届出なく違法な時間外労働を行わせたもの
東京都千代田区2020年1月29日労働基準法第24条労働者5名に、1ヶ月間の定期賃金合計約170万円を支払わなかったもの
静岡県三島市2020年2月3日労働基準法第104条の2労働基準監督官が是正勧告した時間外労働に対する割増賃金の不払いに関して、虚偽の是正報告を行ったもの
兵庫県朝来市2020年2月14日労働基準法第62条満18歳未満の年少者に高さが5ⅿ以上の場所における業務に就かせていたもの
群馬県桐生市2020年3月13日労働基準法109条労働者4名に係る賃金台帳等を3年間保存しなかったもの
長野県上田市2020年3月25日労働基準法第20条10日前、又は、8日前に解雇を予告した労働者に、20日分以上、又は、22日分以上の平均賃金を支払わなかったもの
長野県上田市2020年4月23日労働基準法第20条予告せず、又は、25日前に解雇を予告した労働者に、30日分以上、又は、5日分以上の平均賃金を支払わなかったもの
栃木県那須塩原市2020年5月13日労働基準法第37条労働者3名に、1ヶ月間の時間外労働又は休日労働に対する割増賃金合計約18万円を支払わなかったもの
東京都江戸川区2020年5月19日労働基準法第32条36協定の延長時間を超えて違法な時間外労働を行わせたもの
三重県多気郡明和町2020年6月9日労働基準法第22条労働者1名が、解雇の理由について証明書を請求したにもかかわらず、遅滞なく当該証明書を交付しなかったもの
鳥取県倉吉市2020年6月9日労働基準法第101条労働基準監督官に虚偽の書類を提出したもの
宮城県黒川郡大和町2020年7月13日労働基準法第32条有効な36協定の締結・届出を行うことなく、労働者に違法な時間外・休日労働を行わせたもの
三重県多気郡大台町2020年7月21日労働基準法第101条労働基準監督官の臨検の際、虚偽の陳述を行い、労働者のタイムカードを提出しなかったもの

このように、厚生労働省は様々な労働基準法違反の事例を公表しています(厚生労働省は、企業名・事業所名も併せて公表しています)。

参考:労働基準関係法令違反に係る公表事案(令和元年9月1日~令和2年8月31日公表分)|厚生労働省労働基準局監督課

労働基準法違反があった場合の対処法

労働基準法違反があった場合の対処法を以下で解説いたします。

(1)勤務先の通報窓口に相談する

勤務先が用意している通報の相談窓口があれば利用するという方法があります。
ただし、相談しても窓口が対応してくれないという場合には、次のような外部機関への相談も検討すべきです。

(2)労働基準監督署へ通報する

労働基準監督署へ労働基準法違反があったことを通報するという方法があります。
労働基準監督署は、企業が労働基準法などを守っていない時に、指導や勧告、立ち入り調査、送検(刑事事件として検察庁に引き継ぎ)を行う権限などを持っています。

以下の通報方法があります。

直接訪問する:勤務先所在地を管轄している労働基準監督署へ向かう
電話で通報する:勤務先所在地を管轄している労働基準監督署に電話をする
Web:労働基準関係情報メール窓口にメールする

参考:全国労働基準監督署の所在案内|厚生労働省
参考:労働基準関係情報メール窓口|厚生労働省

(3)総合労働相談コーナーに相談する

厚生労働省が開設している総合労働相談コーナーに相談する方法もあります。
総合労働相談コーナーは、労働基準監督署よりも幅広い相談内容を受け付けており、職場のトラブルや解決方法について相談可能です。
労働基準法違反の疑いのある事案の場合は、労働基準監督署に取り次がれることもあります。

参考:総合労働相談コーナーのご案内|厚生労働省

(4)労働トラブルに強い弁護士に相談する

法律と交渉の専門家である弁護士に相談するという方法もあります。
労働基準監督署や、総合労働相談コーナーは、あくまで中立的な立場であり、労働者だけの味方となって動いてくれるわけではありません。
そのため、残業代の回収や、退職の代行手続きなどをしてほしい場合には、弁護士に相談することをお勧めします。

【まとめ】労働基準法違反でお困りの方は弁護士へ

労働基準法には、労働者の権利を守るための様々なルールが定められています。
労働基準法に違反すると、懲役刑や罰金などに処せられるなど、ペナルティを受けることがあります。

労働基準法に違反している企業は、ブラック企業であることも多く、ご自身だけでは解決が難しい場合があります。
「残業代を払ってくれない」、「退職させてくれない」といった労働基準法に違反した行為に悩んでいる方は、労働トラブルに強い弁護士へご相談ください。

この記事の監修弁護士
弁護士 髙野 文幸

中央大学卒、2006年弁護士登録。アディーレ入所後は残業代未払いの案件をメインに担当し、2018年より労働部門の統括者。「労働問題でお悩みの方々に有益な解決方法を提案し実現すること」こそアディーレ労働部門の存在意義であるとの信念のもと、日々ご依頼者様のため奮闘している。現在、東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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