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深夜労働の割増率とは?残業代の計算方法やよくある疑問について

作成日:
リーガライフラボ

「昼間働くより、夜遅く働く方が、体力的にしんどい」

こんな方も多いでしょう。

労働基準法上、22~5時の労働は「深夜労働」と呼ばれ、通常の賃金を割り増した賃金を貰えるのが原則です。

深夜労働の割増率について、弁護士が解説します。

深夜労働の割り増し分について

深夜労働をすると、通常の賃金を割増した賃金がもらえるのが原則です。
深夜労働の割り増し分の考え方について解説します。

(1)深夜労働の定義

深夜労働とは、22〜5時の間に業務に従事することです。
8時間以内の所定の労働時間が22~5時の間に及んでおり、残業をすることなく、所定の時間だけ労働した場合でありましても、その時間帯については割増賃金が発生します。

(2)深夜労働の割り増し分は1.25倍

深夜労働をすると、法律上、通常賃金の単価の1.25倍以上が支払われるのが原則です(8時間以内の所定の労働時間が22~5時の間に及んでおり、残業することなく、所定の時間だけ労働をしたケースでは、基本給などで通常賃金にあたる部分が既に支払い済といえますので、0.25倍の割増部分だけ支払われることになります)。
ただし、深夜労働と他に割増賃金が支払われる残業とが重複する場合の割増率は次の通りとなります。

  • 時間外労働+深夜労働→割増率1.5倍以上(※)
  • 休日労働+深夜労働→1.6倍以上

(※)月60時間を超える時間外労働と深夜労働が重なる部分は、割増率は1.75倍以上となります。
ただし2023年3月31日までは、中小企業の場合、月60時間を超える時間外労働と深夜労働が重なる部分の割増率は、1.5倍以上です。
ここでいう中小企業とは以下に該当する場合をいいます。

  • 小売業:資本金5000万円以下または常時使用する労働者が50人以下
  • サービス業:資本金5000万円以下または常時使用する労働者が100人以下
  • 卸売業:資本金1億円以下または常時使用する労働者が100人以下
  • その他:資本金3億円以下または常時使用する労働者が300人以下

残業としては、時間外労働、休日労働、法内残業とがあります

時間外労働とは、原則として、1日8時間または1週40時間の法定労働時間を超える労働のことをいいます(休日労働の労働時間を除く)。

また、休日労働とは、原則として、週に1回の法定休日における労働のことをいいます。

時間外労働や休日労働は、深夜労働と同じように、それぞれ最低限の割増率が労働基準法によって定められています。

他方で、所定労働時間(※就業規則などで定められた労働時間)を超えるものの、法定労働時間を超えない場合は、法内残業と呼びます。
法内残業の場合は、法律上、必ずしも割増賃金を支払う必要はなく、所定労働時間内の労働と同じ単価で残業代を払えば足りる、とされています(ただし、会社が独自に、法内残業に対しても、割増賃金を払うと定めている場合には、それに従います)。

深夜労働の計算方法

深夜労働の割増賃金は、
「1時間あたりの基本賃金×割増率×深夜労働に従事した時間」
で算出することができます。

この内、「1時間あたりの基礎賃金」は、月給制の場合、次のように計算します。

1時間あたりの基礎賃金や割増賃金に円未満の端数が出たときは、次のような運用が認められています。

  • 50銭以上1円未満⇒1円に切り上げ
  • 50銭未満⇒切り捨て

また、1ヶ月あたりの割増賃金の総額に円未満の端数が出たときも、上記と同様の運用が認められています。

深夜労働が時間外労働等の残業と重複する場合の残業代の計算では、時間外労働、休日労働、法内残業とで区別して計算する必要があります。
それぞれ割増率が異なるからです。

参考:3.残業手当等の端数処理はどうしたらよいか|厚生労働省 東京労働局

深夜労働に関する誤解

深夜労働について、疑問に思いやすい・誤解されやすい内容を解説します。

(1)深夜労働は違法ではない

深夜労働が直ちに違法とはいえません。

深夜労働をすると、労働時間が法定労働時間(原則1日8時間または1週40時間)を超えて時間外労働にも該当する場合でも、36協定(さぶろくきょうてい)を締結していれば原則として適法となります(労働基準法36条)。
ただし、36協定を締結しても、月45時間・年360時間を超える時間外労働は、原則として違法となります。
特別条項付き36協定の締結で残業時間(時間外労働・休日労働)の延長が可能ですが、特別な事情がない場合の延長は違法です。
法改正により、36協定に特別条項をつけた場合でも

  • 時間外労働が年720時間以内
  • 時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満

など、様々な上限が設けられました。
※大企業は2019年4月から、中小企業は2020年4月から施行されました。
また、医師など一部業種では、36協定の上限規制の有無、内容は異なります。

36協定の上限規制について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

36協定をわかりやすく解説!締結における時間外労働の上限は何時間?

(2)女性や20歳未満の労働者の深夜労働について

女性も男性と同じように働くことができるため、深夜労働は原則として違法ではありません。
1999年3月までは女性の深夜労働は原則禁止されていましたが、現在ではそのような禁止は原則として廃止されているため、女性の深夜労働も原則として違法ではありません。
ただし、妊娠中の女性や、出産から1年未満の女性から「深夜労働をやりたくない」と請求した場合、会社は深夜労働などを命じることができなくなる(労働基準法66条3項)など、一定の場合には深夜労働は禁止されます。

また、20歳未満の深夜労働も必ずしも違法ではありません。
18歳未満の年少者であれば1日8時間以上の労働や深夜労働は原則違法です(病院業務など、一部の場合において満18歳未満の深夜労働は規制されていません)。
しかし、満18歳以上の場合は深夜労働をさせられても原則違法ではありません。

(3)管理職でも深夜労働の割増賃金をもらう権利がある

管理監督者でも、深夜労働に従事した場合は割増賃金をもらう権利があります。
法律上、管理監督者の最低限の深夜労働は「1時間当たりの基礎賃金×深夜割増率0.25倍×深夜労働に従事した時間」で算出されます。
深夜割増率のみが適用となるので、最低限の割増率が1.25ではなく0.25となります。

また、管理監督者のような肩書がついていても、必ずしも法律上の管理監督者にはあたらず(名ばかり管理職)、深夜労働の割増賃金以外の残業代ももらう権利があることがあります。

裁判例では、以下の3つの要素をいずれも満たすと、管理監督者であると判断する傾向にあります(育英舎事件 札幌地方裁判所判決平成14年4月18日労働判例839号58頁)。

  1. [職務内容、責任と権限]
    事業主の経営に関する決定に参画し、労務管理に関する指揮監督権限を認められていること
    ……例えば、経営者と一体となって経営を左右するような重要な仕事に携わり、部下の人事考課に関して広い裁量をもっていると、1に該当することがあります。
  2. [勤務態様]
    自己の出退勤をはじめとする労働時間について裁量権を有していること
    ……例えば、通常の就業時間に拘束されず、自分の出退勤時間は自由に決めることができる場合は、2に該当することがあります。
  3. [待遇]
    一般の従業員に比しその地位と権限にふさわしい賃金上の処遇を与えられていること
    ……例えば、基本給、手当、ボーナスなどが、他の一般従業員よりも明らかに高い場合、3に該当することがあります。
  • 仕事内容が平社員と同じ
  • 出退勤時間も平社員と同じように自由がない
  • 給料も平社員とあまり変わらない

などという場合は、部長等の肩書がついていたとしても、法律上の管理監督者には当たらない可能性があります。

(4)固定残業代制・みなし残業制と深夜の時間帯の残業

固定残業代制・みなし残業代制であるからといって、企業は一律、別途残業代を払う義務が免除されるわけではありません。
固定残業代制やみなし残業制を採用していても、固定残業代(みなし残業代)において想定されていた(含まれていた)残業時間を超えて残業をした場合には、企業は超えた分の残業時間に対し、別途残業代の支払いが必要です。

そのため、深夜に残業した時間が長時間に及んでいる場合、固定残業代で想定されていた残業時間を超過した残業となっている可能性があります。
給与に含まれる固定残業代・みなし残業代が、何時間分の残業代を前提としているのか就業規則などで確認する必要があります。

【まとめ】深夜労働の割増賃金の請求については弁護士にご相談ください

22~5時の間に深夜労働をした場合は、25%の割増率となっています。その深夜労働が時間外労働と重複する場合には、50%の割増率となります。
もし会社に未払いの深夜労働の割増賃金を請求したい場合は、タイムカードなどの証拠集めなども必要となります。
深夜労働についてお悩みの方は、アディーレ法律事務所にご相談ください。

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