あなたの法律のお悩み一発解決サイト
リーガライフラボ

婚姻費用合意書とは?婚姻費用の計算方法や記載する内容を紹介!

作成日:更新日:
リーガライフラボ

婚姻期間中の生活費等は婚姻費用として夫婦の収入に応じて分担しなければなりません。
ですが、具体的に双方どの程度を負担するのかハッキリしないままでは、必要な請求もままなりません。

このような心配を解消する手段として『婚姻費用合意書』を作成するのもひとつの手です。
特に別居が続くような場合には、婚姻費用の分担について『婚姻費用合意書』を交わしておくことは良いかも知れません。

ここでは、

  • 婚姻費用合意書に記載する内容
  • 婚姻費用の計算方法

について弁護士が説明します。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。2016年弁護士登録。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。現在、東京弁護士会所属。

婚姻費用とは?

同居か別居かにかかわらず、婚姻期間中の生活に必要となる費用は婚姻費用として夫婦の収入に応じて分担しなければなりません(民法第752条、同第760条)。

婚姻費用とは、夫婦の婚姻期間中に、夫婦と未成熟の子(一般的には社会的・経済的に自立していない20歳以下の子ども)がその収入・財産・社会的地位などの事情に応じた通常の社会生活のために必要な生活費のことです。
具体的には衣食住に関する費用、未成熟の子の生活費、医療費などが含まれます。

婚姻費用について、結婚当初からお互いの分担分を決めるしっかりした夫婦もいますが、多くの場合婚姻費用が問題となるのは、夫婦仲が良くない状態になり離婚を考えはじめたり別居しはじめたりしたときです。

別居している場合であっても、婚姻費用の分担を求めることができます。
ただし、別居に至った原因が主に権利者(婚姻費用分担請求者)にある場合、権利者自身の分の婚姻費用分担請求は信義則に反し、または権利濫用として許されず、権利者が現に監護している未成熟子の養育費相当分に限って請求することができるとされる場合があります。

婚姻費用合意書はいつ必要になる?

婚姻費用合意書はいつ作成しても良いのですが、実際に必要になるのは『合意書に従った内容の金銭を請求する可能性が出てくるとき』といえます。
つまり夫婦間が不仲になるなど『口約束が守られない』可能性が高まったときです。

例えば、離婚を検討しはじめた頃に冷却期間をおくために一時的に別居したり、配偶者の不貞行為の反省を促すために別居したりすることがあります。
離婚を前提とした別居の場合などは、物理的距離が離れることもあり、同居しているときに比べて夫婦のコミュニケーションが取りづらくなります。
このようにコミュニケーションが難しい状況では、別居期間中の婚姻費用に関する取り決めは口頭約束だけでは守られないことも多くなってくるのです。
このような場合には、婚姻費用合意書を作成しておくほうが良いでしょう。

なお、別居に関する取り決めをまとめた『別居合意書』やその他の事情も含め『夫婦間合意契約書』として作成する場合もあります。

婚姻費用の計算方法と婚姻費用合意書に記載する内容は?

婚姻費用の計算方法と、合意書で取り決めておいたほうがよい事項について解説します。

(1)婚姻費用の計算方法

婚姻費用は通常は、夫婦間の話し合いによって決めるものです。
ですが、根拠のない請求では支払う側もなかなか納得しないかも知れません。

そこで計算の目安として、裁判所が公表している算定表がありますので、これを参考にしてみて下さい。

参考:平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について|裁判所 – Courts in Japan

また、次のサイトでは、「婚姻費用」をいくら受け取れるかという目安を簡単にチェックすることができます(あくまでも目安ですので、実際の請求額とは異なる可能性があります)。
婚姻費用合意書の作成前に試算してみるのも良いでしょう。

(2)婚姻費用合意書に記載したほうがよい事項

夫婦間の協議で婚姻費用が決まったら、次のことを合意書に記載しておきましょう。

  • 婚姻費用の月々の支払い金額
  • 婚姻費用の支払い期間
      婚姻費用を請求したときから、「離婚するまで」あるいは「別居を解消して再び同居するまで」とするのが一般的です。
  • 婚姻費用の支払い方法について


合意の内容は原則自由ですので、公序良俗に反しない限り他のことを記載しても構いません。

子供がいる場合は、子供の監護養育や面会についても記載しておくと良いでしょう。
婚姻費用には子供の養育のために必要な費用も含まれますから、その内訳についても明示しておくと、子供の養育のために費用が増額した場合の増額請求の際に請求しやすくなるなどのメリットがあります。

婚姻費用合意書は公正証書にしておくべき

婚姻費用合意書は、単なる書面を交わすという形式で作成することもできますが、取り決めを守ってもらえる可能性を高めるためには、公正証書にしておいた方が良いでしょう。

公正証書は、法務省に属する機関である公証役場で、公証人により作成される公文書のことです。
公正証書を作成することにより、お金を払う約束が守られる可能性を高められるというメリットがあります。
また、公正証書は、公文書として証明力・証拠力を備えた証書となるため、裁判になったときには「こういう約束をした」という証拠として用いることができます。

さらに、公正証書に「金銭債務を履行しないときは、直ちに強制執行に服する旨陳述した」といった文言(強制執行認諾文言)が付されていれば、婚姻費用の支払いが滞ったとき、裁判をしなくても強制執行をして財産の差押手続きなどをすることができます。
他にも、内容が無効になりづらい、紛失を防げるといったメリットがあるのです。

婚姻費用合意書の作成を弁護士に依頼するメリット

婚姻費用合意書の内容は原則として自由なので、ご自身で作成することも可能です。

ただ、前述した強制執行認諾文言の入った公正証書を作成する場合など、婚姻費用合意書に法的効力を持たせたい場合、弁護士に頼むことにより法的に有効かつ適正な内容の合意書を作成してもらえるというメリットがあります。

この公正証書を作るためには、申し込み時に公正証書を作成することに合意があり、その契約条件もすべて合意ができていることが前提です。
あいまいな状態のまま公証役場に行っても作成できない結果に終わってしまいます。
また、事前準備ができていないと公証人とのすり合わせが複数回になることもあり手間がかかってしまいますが、弁護士に依頼することで、公証人とのすり合わせが必要なくなり、基本的には一度で公正証書にすることができます。
あらかじめ弁護士に依頼し公正証書案を作成するのがおすすめです。

【まとめ】婚姻費用合意書は、公正証書にしておくと安心

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 同居か別居かにかかわらず、婚姻期間中の生活に必要となる費用は婚姻費用として夫婦の収入に応じて分担する義務を負う
  • 婚姻費用合意書は、夫婦間が不仲になり別居や離婚を意識したときに必要となる
  • 婚姻費用の負担額を決めるときは、裁判所が公表している算定表などを参考にするとよい
  • 婚姻費用合意書は公正証書にしておくと良い
    強制執行認諾文言付公正証書にしておくと、支払いが一定期間滞ったときに裁判をしなくても強制執行をして財産の差押手続きなどをすることができる

婚姻費用合意書の作成方法で不明なことがある場合は、婚姻費用請求事件を取り扱っている弁護士などに相談しましょう。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。2016年弁護士登録。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。現在、東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

浮気・不貞による慰謝料の
ご相談は何度でも無料

メールでお問い合わせ

ご来所不要お電話や、オンラインでの法律相談を実施しておりますご相談の際、ご来所いただく必要はありません!
お電話、もしくはテレビ電話などのオンライン環境を使って、ご自宅からご相談できます。
外出が困難な方・新型コロナウイルス感染への不安で外出を控えていらっしゃる方も、ご安心ください。
ご相談方法については、お気軽にお問い合わせください。
※オンライン相談をご希望の方は、カメラ付きのパソコンやスマートフォン、タブレットなどが必要です。

0120-783-184

朝9時〜夜10時・土日祝も受付中