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熟年離婚後の生活が心配!生活保護の申請・受給はできる?

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結婚して以来、何度も何度も離婚を考えつつも、幼い子どものことや離婚後の生活のことが心配で離婚を思いとどまっていた人は多いようです。
ですが、長年の鬱積がたまりにたまって限界を超えていたところで、配偶者は定年退職し、これからはずっと家にいることになるわけです。

「全く家事もやらず暴言を吐き続ける夫と一緒に暮らすなんてもう耐えれない!」

残りの人生を充実したものにするために離婚に踏み切る熟年夫婦が増えています。

ですが、やはり心配なのは離婚後の生活ですね。
離婚の決意が固いのであれば『生活保護』も念頭に入れて、離婚後の生活が成り立つか考えてみましょう。

熟年離婚を考えた時は離婚後の生活が成り立つかシミュレーションが必要

『熟年離婚』には明確な定義はありませんが、一般的には長年連れ添った夫婦が離婚することをいいます。

厚生労働省の統計によれば、同居期間が20年以上である夫婦の離婚件数は前年より増加しており、1985年と比較すると2倍近くに増えています。

この統計の示すように、熟年離婚は昔ほどハードルは高くなくなってきているものの、特に専業主夫や、パートほどの収入しか得られない人にとっては、やはり経済的な問題は大きいものです。
離婚を考えるのであれば、離婚後に生活が成り立つか経済的な面でもよく考える必要があります。

熟年離婚の際は、財産分与や年金分割などを考慮に入れ離婚後の生活費を計算すると良いでしょう。

財産分与や年金分割については、こちらもしっかりと押さえておきたいところですので、こちらの記事もご確認ください。

熟年離婚をする夫婦の特徴や原因とは?離婚までの流れについても解説

以下では『生活保護』に焦点を当てて解説します。

熟年離婚後に経済的不安がある場合は生活保護を受給できる?

ご自身の収入がない場合や、離婚の際の財産分与や年金分割を受け取れなかった場合など、離婚後に経済的に困窮することがあります。
熟年離婚の場合ですと、離婚後に就職しようとしても高齢のため仕事が見つかりにくい可能性があります。

しかし、離婚後に経済的不安がある場合や、すでに離婚して経済的に困窮している場合であっても、耐えられない婚姻生活を無理に続けることは苦しいものです。

離婚への決意が固いのでしたら、生活保護を申請することを選択肢の一つとして考えてみてください。

(1)生活保護とは

生活保護は、収入が少なく資産や自分の能力を活用しても生活費に困り、必要最低限の生活を維持することが困難な方を援助する制度で、自立できるよう支援することを目的としています。

生活保護を受けるための条件は、自分の収入が、厚生労働大臣が定めた基準で計算する「最低生活費」より少ないことが必要です。

ただ、生活保護については「恥ずかしい」「後ろめたい」「恥」「税金泥棒」、そのような悪いイメージを持たれている人も多いようです。
その原因の一因は、一部ワイドショーなどが不正受給をテーマにした特集を繰り返し、まるで世の中が不正受給だらけであるかのような印象を与えていることにもありそうです。
ですが現実には生活保護の不正受給率は生活保護費全体のわずか0.4%で、その中には悪質とはいえないケースも含まれています。

参考:生活保護Q&A|日本弁護士連合会

長く続く不景気で、人の心が荒んでいるのかも知れません。
社会的に弱い立場である生活保護受給者の受給自体が悪であると言わんばかりの空気が蔓延しているようにも思われます。

ですが、そのようなイメージに流されて必要な救済を受けることなく悲劇が起きることは許されることではありません。
生活保護を申請することは国民の権利なのです。

「恥ずかしい」と考えず、受給資格がある方は生活保護の申請を検討してください。

生活保護の相談や申請手続きは、住んでいる市や区、都道府県が設置している福祉事務所の生活保護担当で行うことができます。

(2)生活保護の受給資格

生活保護には受給資格があります。

厚生労働省は、生活保護の要件について
『生活保護は世帯単位で行い、世帯員全員が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することが前提でありまた、扶養義務者の扶養は、生活保護法による保護に優先します』としています。

参考:生活保護制度|厚生労働省

この要件に照らし

  • 貯金や土地や家、車などの資産を売却して生活費にする
  • 働ける場合は働く
  • 年金や手当などの制度を利用する
  • 親族などから援助を受ける

生活保護の受給は、上記の全てを行っても、世帯の収入が最低生活費に届かない場合、適用となると考えられているようです。

しかし、あまり厳密にその要件を絞っては、必要な支援を受けられない人が出てきてしまいます。
例えば、持ち家や車などがあっても申請できる場合もあるため、専門家に相談してみてください。

この場合、本来であれば相談先は、住んでいる市や区、都道府県が設置している福祉事務所であるべきなのですが、ここでは、まずはお住いの自治体にある弁護士会で行っている生活保護相談をおすすめします。

参考:生活保護相談|東京弁護士会

非常に悲しいことではあるのですが、新型コロナウイルスの影響で生活保護申請が増加する中、自治体が窓口で申請を拒む「水際作戦」が行われている節がうかがわれるためです。

参考:困窮者の生活保護申請と貸し付け、福祉事務所が「追い返し」コロナ禍で申請増|東京新聞

困窮者が窓口で申請を断られることで心が折れてしまい、その後生活保護を利用しようとする気力も起こらず悲劇的な結果に繋がる事件が後を絶ちません。
困窮しているときに一縷の望みをかけた支援を断られることは、想像以上のダメージを受けるものです。
ですから、生活保護申請が福祉事務所で断られることのないよう、専門家のアドバイスを得て、万全の備えをもって申請に行く必要があるといえます。

生活保護の支給額はどれくらい?

生活保護の受給が認められるとして、支給額はどれくらいになるでしょうか。

生活保護の生活保護の支給額は最低生活費から自身の収入を差し引いた差額で、毎月その額を支給されます。
最低生活費は審査によって申請者に必要であると判断された費用です。

自身の収入には、給与や年金、手当、親族などによる援助のほかに養育費を受け取っている場合はそれも含まれることになります。

(1)最低生活費とは

最低生活費は生活を営む上で必要な費用のことです。
厚生労働大臣が定める基準で計算される最低生活費と収入を比較し、収入が最低生活費に満たない場合に最低生活費から収入を差し引いた差額が保護費として支給されます。

生活保護制度で受けられる給付の種類は、大きく以下のように分かれています。

  • 日常生活に必要な食費や衣料、光熱費などの費用(生活扶助)
  • アパートなどの家賃(住宅扶助)
  • 子どもが義務教育を受ける学用品などの費用
  • 医療サービスを受ける費用(医療サービスを受けた際の本人負担がなくなる)
  • 介護サービスを受ける費用(介護サービスを受けた際の本人負担がなくなる)
  • 出産費用
  • 就職するために必要な技能の修得などにかかる費用
  • 葬式などにかかる葬祭費用

(2)生活扶助の支給内容

生活扶助の支給内容は食費や医療などの個人的費用と水道光熱費などの世帯共通費用で、住んでいる地域や年齢、世帯の人数によって金額が異なります。
実際にどれくらい支給されるかは個人によって異なるため、福祉事務所に問い合わせてみてください。

厚生労働省の資料によると、生活扶助の金額例は、高齢者単身世帯(68歳)の場合、東京都区部などでは7万7980円、地方郡部などでは6万6300円となっています。

参考:「生活保護制度」に関するQ&A Q.5 |厚生労働省

(3)住宅扶助の支給内容

『住宅扶助』は住んでいるアパートなどの家賃で、定められた範囲以内の実際の家賃を支給されるものです。
こちらも生活扶助と同様、地域や世帯の人数によって範囲が異なってきます。
例えば、母子家庭の場合や、病気などの理由で病院の近くに住む必要がある場合は特別加算されることがあります。

熟年離婚後の生活保護受給に課される義務や制限とは?

生活保護を受給する場合、国や自治体からお金を受け取るわけですから、その使途などについて一定の説明を求められるなど、義務や制限があります。
具体的には以下のようなものです。

  • 福祉事務所やケースワーカーの指示や指導に従う
  • 収入と支出について定期的に報告する
  • 自立を目指す
  • 住宅扶助の金額以下の家賃の物件にしか住めない
  • 預貯金や財産を持てない
  • 貯蓄型の保険には加入できない
  • 借金やクレジットカードを使用することができない
  • 健康保険証を返還する

ただし、財産の所有などが認められる可能性もあるため、福祉事務所やケースワーカーに相談すると良いでしょう。

本来、預貯金などは生活再建のための原資になるものですから、このような運用は生活を立て直すことを阻害するものとして批判も強いものです。
ケースワーカーの勝手な判断により生活保護を打ち切られるといった事態もあるため、適法な理由に基づかず生活保護を停止・廃止されたといった場合には、弁護士会等の相談窓口を利用することをご検討ください。

参考:生活保護を受給したいです。|第二東京弁護士会

【まとめ】熟年離婚後の経済面でお悩みの方は専門家にご相談ください

離婚する場合は離婚後に生活が成り立つか、経済的な面でもよく考える必要があります。
特に熟年離婚で自身の収入がない場合は、離婚後に就職しようとしても、高齢のため仕事が見つかりにくい可能性があるため特に注意が必要となります。

財産分与や年金分割などを考慮に入れ離婚後の生活費を計算してみてください。
生活保護は国民の権利ですから、生活保護の申請も視野に入れ、必要に応じてためらわずにご利用ください。

すでに離婚し困窮している場合は、生活保護の申請について弁護士会の生活保護相談等に相談するのがおすすめです。

金銭的に不安であることを理由に、老後の人生を我慢し続けることは辛いことです。
熟年離婚を考えていて離婚後の生活費に不安がある方は、金銭面で有利な条件で離婚するためにも弁護士への相談をご検討ください。

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