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熟年離婚をする夫婦の特徴や原因とは?離婚までの流れについても解説

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年夫婦として生活したけれども、夫(妻)の退職や子どもの自立などをきっかけに、老後を配偶者と過ごすことなく、離婚を希望する人が増えています。
このような離婚を、熟年離婚といいます。
今回は、熟年離婚をする夫婦の特徴や原因、離婚する方法などについて解説します。

熟年離婚とは?

熟年離婚は、長年夫婦として連れ添った夫婦が様々な原因から離婚することをいいます。
熟年離婚には明確な定義はありませんが、結婚期間は何十年にも及び、不貞などの特段の離婚原因はなく永年の不満が蓄積した結果、離婚に至るものが多いようです。

2018年の統計を参考にすると、年間の離婚件数自体は2002年をピークに減少が続いています。
一方で、同居期間別に離婚件数をみると、2018年は同居期間25年未満のすべての同居期間で前年より減少していますが、同居期間25年以上では、すべての同居期間で前年より増加しています。
このように、統計からも熟年離婚は増加傾向にあることが分かります。

参考:平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省

熟年離婚をする夫婦の特徴や原因とは?

ダイヤ高齢社会研究財団が、2017年に全国の40代・50代の正社員約5000人から退職・引退後の生活についてアンケートを取って調査した報告書があります。
この報告書をみると、40代・50代の正社員が、定年退職・完全引退後の夫婦関係について、次のように考えていることが分かります。

  • 定年後の準備について、現在準備中又はすでにできていることの男性の第2位は配偶者との十分なコミュニケーション(18%)だが、女性は8位(7.8%)に過ぎない。また友人づくりは女性の10.2%に対し、男性は5.0%と少ない。
  • 男女ともほぼ半数が、自宅では一緒だが外に別々の趣味を持つ関係を希望
  • 一方、男女とも3割程度が、一日の大半を一緒に過ごしたいと考えており、夫婦の時間を大切に過ごしたいと思っている
  • 熟年離婚の可能性について、女性の3割近くがその可能性を否定しなかった一方で、男性は約2割程度。一方で、熟年離婚について「そもそも理解できない」という完全否定は、男性が3割近くに上るのに対して、女性は男性の半分の約15%にとどまる。

まとめますと、男女とも半数が夫婦関係を大事にしたいと考えいる一方で、女性の3割が熟年離婚の可能性を認めています。
定年後の夫婦生活について、男性は妻との関係を意識しており、対して女性は夫以外の関係を意識し、友達づくりを重視しているといえそうです。

ここから、熟年離婚をする夫婦の特徴や原因を考えてみると、次のようなことが言えそうです。

  • 熟年離婚の原因は離婚間際にあるものではなく、40代・50代からその芽ははぐくまれていること
  • 長年積み重なった配偶者に対する不満が存在すること
  • 男性は定年後に妻とのコミュニケーションを重視しているが、女性は定年しても友人関係を重視する傾向があり、お互いに生活に求めるものが違うことから不仲となってしまう可能性があること

参照:40代・50代正社員の退職・引退に向けた意識に関する調査報告書|公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団

熟年離婚で後悔しないためにも準備しておくこと

熟年離婚は、長期間の婚姻期間を経て婚姻関係を解消することになりますので、離婚後後悔しないためにも、事前の準備が必要です。

(1)離婚後の財産分与を確認する

実際に離婚する前に、離婚後財産分与をどれくらい受けられるのかを確認し、自立して生活していけるかどうかを検証するようにしましょう。
財産分与の対象となるのは、基本的に婚姻期間中に夫婦で協力して取得した財産であり、独身時や婚姻期間中でも夫婦の協力なく得た財産(贈与や遺産)は原則として対象となりません。
また、離婚前に長期間別居している場合には注意が必要です。別居期間に夫婦それぞれが取得した財産は、基本的に財産分与の対象とはならないためです(公平の観点から、財産分与時に考慮される場合もあります)。
婚姻期間が長期間になれば、その間に夫婦間に形成される財産も多額になる傾向がありますので、不動産、投資、退職金、預貯金、年金などについて、事前に調べて価値などを把握しておくようにしましょう。
財産分与の割合は基本的に2分の1ですので、財産分与の対象となる財産の半分は離婚後自分のものとなると計算し、自立した生活が可能かシミュレーションしてみるとよいでしょう。

(2)年金分割の制度を利用する

過去厚生年金・共済年金に加入したことがなく、専業主婦(夫)だった場合には、熟年離婚した後に受け取れる可能性があるのは国民年金のみです。
しかし、離婚の際に年金分割制度を利用すれば、専業主婦(夫)であっても、婚姻期間中の配偶者の厚生年金・共済年金(報酬比例部分)の保険料納付実績について最大半分を分割して、のちに年金を受け取ることができます。注意が必要なのは、受給できる年金自体を分割するわけではなく、納付実績を分割するという点です。分割を受けた側は、分割された納付実績に基づいた保険料を納付したものと扱われ、それに基づいて算定された老齢厚生年金を受け取ることができます。共働きの場合は、合算してから分割するので、収入が配偶者よりも低い場合には分割制度を利用するメリットがあるでしょう。

年金分割には、合意分割と3号分割の2種類があります。
第3号被保険者(企業に勤務するサラリーマンなどの第2号被保険者に扶養されている配偶者)は、双方の制度を利用できますが、3号分割は相手方の同意が不要ですから3号分割を利用する場合が多いです。ただ、3号分割は2008年4月1日以降の結婚のみが対象となりますので、婚姻期間が長い熟年離婚の場合には、両方の分割制度を組み合わせることになるでしょう。
年金分割には請求期間があります。原則離婚日の翌日から2年以内ですので、注意するようにしましょう。

(3)慰謝料の請求について検討する

熟年離婚の原因が、相手方の不貞行為・DVなどの責任のある行為にある場合には、離婚によって精神的苦痛を被るとして、慰謝料を請求できる可能性があります。相手方の問題のある行為について、相手方が否定しても証拠を示せるように、事前に証拠を集めておくとよいでしょう(DVでケガをした写真、診断書、不貞行為の証拠となる動画、写真、SNSのやり取りなど)。

(4)子どもとの関係を確認する

熟年離婚の場合、子どもは成人して自立しているケースが多いです。

子どもが成人していれば、離婚時に親権を定める必要はありませんので、子どもについて法律上取り決めるべきことはありません。ただし、子どもにとっては、何歳になっても親は親ですから、離婚すること、離婚しても親子関係は変わらないこと、緊急事態が起きたときの連絡先をどうするかなどを話し合うとよいでしょう。

熟年離婚の流れとその後の手続きについて

熟年離婚も、通常の離婚と同様、まずは話し合いによる離婚を目指し(協議離婚)、話し合いが成立しない場合には調停を申し立てて継続して話し合いをし(調停離婚)、調停が不成立となった場合には、離婚訴訟を提起して離婚を求めることになります。それぞれ説明します。

(1)話し合いによる協議離婚

まず、夫婦間で話し合いによる協議離婚を目指します。
夫婦での話し合いは難しいと思われるかもしれませんが、離婚の約9割が協議離婚で成立していますので、話し合って離婚できる可能性は高いです。
なぜ離婚を希望するのかその理由を伝え、相手の話にも耳を傾けながら、冷静に話し合ってみましょう。
離婚の合意が得られたら、次は財産分与や慰謝料についても話し合うとよいでしょう。
熟年離婚の場合には、財産分与の対象となる財産が多いなど、離婚の合意内容も複雑になることが予想されますので、離婚協議書や公正証書を作成しておくとよいでしょう。具体的な作成方法は、専門家に相談するようにしましょう。

(2)離婚調停による熟年離婚

協議により離婚に合意できない場合には、離婚を希望する者が離婚調停を申し立てることになります。
離婚調停でも話し合いが決裂すると、調停は不成立となり、訴訟を提起することになります。離婚についてはまず話し合いで解決することが望ましいとされていることから、調停を経ずに訴訟をすることはできません(調停前置主義、家事事件手続法257条1項)。

離婚調停では、裁判所の調停委員関与のもとで、離婚に向けて話し合いを行います。
2017年度の統計を見てみると、調停が成立して離婚した件数は、20年以上の婚姻期間、25年以上の婚姻期間の場合が共に2000件を超えており、婚姻期間が短い夫婦に比べて、調停で離婚が成立する件数が多い傾向があることがわかります。
一方で、調停不成立となる件数も共に1000件を超えており、調停で話し合いがまとまらずに、離婚するために訴訟せざるを得ない夫婦が少なくないことが想定されます。

参考:家事平成29年度 20 婚姻関係事件数 終局区分別婚姻期間別 全家庭裁判所|最高裁判所 – Courts in Japan

(3)離婚訴訟を行なうこともある

離婚調停で話し合っても離婚に合意できない場合には、調停不成立となりますので、離婚を希望する者は、離婚訴訟を提起して裁判所に離婚を認めてもらう必要があります。
裁判所は、「妻(夫)との生活が苦痛だから離婚したい」などと漠然とした理由だけでは、離婚を認めることはありません。
裁判所に離婚を認めてもらうためには、法律上の離婚事由(原因)が必要ですので、その離婚事由に即した主張と立証(証拠)が必要になります。
離婚訴訟は、法的知識に基づいた書面の作成や裁判官とのやり取りが必要となりますので、本人で対応するのは困難だと思われます。
訴訟を提起する前に、事前に弁護士に相談・依頼するようにしましょう。

【まとめ】熟年離婚の不安は弁護士に相談を!

熟年離婚は近年増加しており、夫(妻)の退職・引退などをきっかけに、人生をリセットして新しい生活を考えてたいと考えているパートナーが、離婚を希望することが多いようです。
法律の専門家である弁護士に相談すれば、事情を伺って、離婚に関する具体的なアドバイスをすることができますし、弁護士に離婚協議書や公正証書の作成を依頼することもできます。
調停では本人と共に裁判所に行き、タイムリーにアドバイスを行うことができます。本人が話しにくいときには、本人の代わりに調停員と話をすることもできます。
離婚訴訟では、訴状の作成から証拠の吟味、裁判所とのやり取りなどを本人の代わりに行うことができます。
熟年離婚を考えているけれども、今後の離婚の話し合いについて不安な方は、一人で悩まずに、専門家である弁護士にお気軽にご相談ください。

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