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調停離婚が成立!離婚届はどうすれば良い?その他の手続についても解説

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kiriu_sakura

調停離婚成立後の離婚届はどうすればよいのでしょうか?
また、離婚に伴い、どのような手続きが必要なのでしょうか?

調停離婚成立後の離婚届の提出は、通常の離婚届の提出とは異なる部分があります。
また、離婚届の提出は、調停離婚成立後10日以内に行わなければなりませんので、調停離婚成立後には急いで手続を行う必要があります。

この記事では、

  • 調停離婚とは
  • 調停離婚が成立した後の流れ
  • 調停離婚が成立した後の離婚届の扱い
  • 離婚のその他の手続

について、弁護士が詳しく解説します。

調停離婚を検討されている方、また、まさに調停離婚中の方、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

調停離婚とは?

離婚について話し合いがまとまらない場合や話し合いが難しい場合には、調停による離婚手続きを進めることになります。

「調停離婚」とは、家庭裁判所に離婚調停を申立てて、話し合いを行って離婚をする方法です。

話し合いといっても、当事者が顔を合わせて直接話し合うことはありません。

家庭裁判所が選任した調停委員二名(男女1名ずつが多い)が夫婦の間に入り、夫婦双方の意見を聞きながら、離婚すること、各離婚条件について調整を進め、夫婦での離婚に関する合意を目指します。

お互いの言い分を調停委員に伝え、双方の事情を踏まえて合意を目指すことになります。

家庭裁判所の行なう調停で離婚する夫婦は、上記の統計によると、2017年の日本の離婚総数は21万2262件で、うち2万902件が調停離婚の方法で離婚していますので、日本の離婚のうち、約9.8%が調停離婚の形をとっています。

調停離婚は、夫婦双方に離婚することについて合意が成立し、家庭裁判所で調書が作成されることで離婚が成立します。

もし、夫婦で離婚についての合意が得られなければ、調停をしても離婚は成立しません。

調停離婚が成立した後の流れとは?

調停調書が作成された後は

  1. 調停調書の謄本を請求する
  2. 調停調書の謄本と併せて離婚届を提出

という流れになります。

(1)調停調書の謄本を請求する

調停調書謄本を請求して交付してもらいます。
調停証書謄本の申請方法には、郵送で申請する方法(郵送申請)と、裁判所に足を運んで申請する方法(来庁申請)があります。

調停が成立したら、引き続いて書記官室に行って謄本申請するのが通常です。帰宅前に申請書を提出して帰れば、2、3日で郵送してもらえます。
こうしておけば、わざわざ後日に裁判所へ出向いたりホームページからダウンロードして郵送したりする必要がありません。

(2)調停調書の謄本と併せて離婚届を提出

調停調書謄本と離婚届を役所に提出します。
この際には、夫婦の本籍地または所在地の市区町村役場に提出することになります。

本籍地以外の役場に提出する場合には、戸籍謄本も提出します。

離婚届は、離婚調停の成立した日を含めて10日以内に提出します。
10日を過ぎると、5万円以下の過料が課されてしまいます。

調停調書についてさらに詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

離婚の調停調書とは?公正証書との違いや確認すべきポイントを解説

調停離婚が成立した後の離婚届の扱い

調停離婚が成立した後の離婚届は、通常の離婚届の提出とは異なる扱いを受けます。
調停離婚が成立した後の離婚届は、次のような点で通常の離婚届の提出と異なります。

  1. 離婚届に証人の署名捺印はいらない
  2. 離婚届の提出は夫婦2人で行う必要はない

(1)離婚届に証人の署名捺印はいらない

通常、離婚届の提出には成年の証人2人の署名捺印が必要となります。
しかし、調停離婚の場合には、証人の署名捺印は不要です。

引用:離婚届|法務省

(2)離婚届の夫婦2人の署名捺印は不要

通常、離婚届の提出は夫婦双方の署名捺印が必要となります。
しかし、調停離婚の場合には、離婚届を提出する夫婦の一方の署名捺印で足ります。

調停離婚が成立した後の他の手続

離婚には、離婚届の提出だけでなく、他にも様々な手続が必要となります。

  1. 戸籍に関する手続
  2. 医療保険・年金に関する手続
  3. ひとり親家庭に対する生活支援に関する手続

(1)戸籍に関する手続

戸籍に関する手続としては、姓に関する手続と子に関する手続があります。

(1-1)氏に関する手続

通常、婚姻時に相手方の氏に変えた方は、離婚に伴い、婚姻前の氏に戻ることになります。
もっとも、離婚後も婚姻中の氏を使い続ける場合には、離婚の日から3ヶ月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」と戸籍謄本を役場に提出する必要があります。

(1-2)子の戸籍に関する手続

離婚の際に子どもがいる場合、子供はもといた戸籍から動くことはありません。
もっとも、離婚によって戸籍を抜けた親の戸籍に子を入れたい場合には、「入籍届」と親子の戸籍謄本(子と入籍する親の戸籍謄本)を役所に提出する必要があります。
また、子の氏を変更する場合には、「子の氏の変更許可の申立書」と親子の戸籍謄本(子と父母の戸籍謄本)を家庭裁判所に提出する必要があります。

(2)医療保険・年金に関する手続

ここでは、医療保険・年金に関する手続について説明します。

(2-1)医療保険に関する手続

専業主婦の方の場合、婚姻中は夫の健康保険や、夫を世帯主とする国民健康保険に加入し、利用している場合が多いと思います。

夫の健康保険、夫を世帯主とする国民健康保険を利用している場合、離婚後は、夫の医療保険の保険資格を喪失することになります。
そのため、その保険から脱退し、新たな医療保険への加入手続をすることが必要となります。

離婚の際に、ご自身がどのような医療保険に加入していたか、離婚後どのような医療保険に加入するかによって、その後の脱退・加入手続が異なりますので、それぞれの場合に分けて説明していきたいと思います。

  • 国民健康保険→健康保険
    夫を世帯主とする国民健康保険に加入していた場合で、新たに健康保険へ加入する場合(離婚後すぐに就職する方)は、勤務先を通じて手続をすることになります。
  • 健康保険→新たな健康保険
    夫の被扶養家族として健康保険に加入していた場合で、新たに健康保険に加入する場合(離婚後すぐ就職する方)も、勤務先を通じて健康保険加入の手続をとります。
  • 国民健康保険→新たな国民健康保険
    夫を世帯主とする国民健康保険に加入していた場合で、新たに国民健康保険に加入する場合(離婚後すぐに就職しない方)は、市区町村役場に転入届・転出届を提出すれば、夫の世帯から脱退して新たな国民健康保険に加入できます。その場合、役所に対し、自身を世帯主とする国民健康保険の加入手続をとります。
  • 健康保険→国民健康保険
    夫の被扶養家族として健康保険に加入していた場合で、新たに国民健康保険に加入する場合(離婚後すぐに就職しない方)は、まず、夫から会社を通じて、健康保険の被扶養者ではなくなったことを証する資格喪失証明書を取得してもらいます。つぎに、役所に対して、自身を世帯主とする国民健康保険加入手続をとります。この際に、上記資格喪失証明書が必要となります。

新たに自身が加入する医療保険に子どもを一緒に加入させる場合には、子どもについても新保険への加入手続が必要となります。
子どもを国民健康保険に加入させるのであれば役所で、または、健康保険に加入させるのであれば勤務先での手続が必要です。

なお、従前の保険が健康保険であった場合で、新たに国民健康保険へ加入させるためには、自身の場合と同じく子どもの資格喪失証明書が必要になります。

(2-2)年金に関する手続

専業主婦の方の場合、婚姻中は夫の厚生年金に加入している場合が多いと思います。

夫の厚生年金を利用している場合、離婚後は、夫の厚生年金の加入資格を喪失することになり、国民年金(自営業、学生、無職など)に変更する場合があります。

この場合、市町村役場において国民年金の加入手続をとる必要があります。この際には、厚生年金喪失証明書、年金手帳や本人確認書類などの提出が必要となります。

なお、氏の変更手続きも必要となります。

(2-3)年金分割

離婚に伴い年金分割をする場合、年金分割を受ける人が年金事務所に対して、年金分割の手続をとる必要があります。

年金分割の手続には、請求者の現住所を管轄する日本年金機構(年金事務所)に標準報酬改定請求書を提出する必要があります。

この際には、年金手帳、離婚届、戸籍謄本、合意分割の場合は按分割合を定めた公正証書や調停調書、確定判決等を持参します(3号分割の場合は、当然に2分の1ですので、按分割合を定めた書類の提出は必要ありません)。

なお、離婚をした時の翌日から2年以内に分割請求を行う必要があります。

(3)ひとり親家庭に対する生活支援に関する手続

最後に、ひとり親家庭に対する生活支援に関する手続も忘れてはいけません。

離婚後にひとりで子どもを育てていくのは、とても大変なことです。そのため、そのような厳しい状況をサポートしてくれるさまざまな公的な支援がありますので、ぜひ積極的に活用しましょう。各種の要件を満たせば、次のようなさまざまな公的支援を受けることが可能です。

経済的な支援制度(手当等)

  • 児童扶養手当
  • 児童手当
  • 特別児童扶養手当、障害児童福祉手当
  • 生活保護
  • 就学援助

経済的な支援制度(貸付等)

  • 母子福祉資金貸付金
  • 生活福祉資金貸付制度
  • 女性福祉資金貸付制度
  • 応急小口資金

就職に関する支援

  • 母子家庭自立支援教育訓練給付金
  • 母子家庭高等技能訓練促進費等給付金
  • 寡婦等職業相談員

住居等に関する支援

  • 母子生活支援施設
  • 公営住宅への入居の優遇
  • 母子アパート(東京都)
  • サポートセンター等
  • ホームヘルパーの派遣

生活に対する補助・優遇制度

  • ひとり親家庭に対する医療費補助制度
  • 乳幼児医療費助成制度
  • 都営交通の無料パス(東京都)
  • JR通勤定期の割引
  • 税金の軽減
  • 水道・下水道料金の減免
  • 粗大ゴミの処理手数料の減免

各種手続きの詳細や必要書類については各市町村に応じて違う場合もありますので、各市町村役場にご確認ください。

【まとめ】調停離婚の際には離婚届は調停離婚成立後10日以内に提出する

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 「調停離婚」とは、家庭裁判所に離婚調停を申立てて、話し合いを行って離婚をする方法のこと。
  • 調停離婚が成立した後の流れ
  1. 調停調書の謄本を請求する
  2. 調停調書の謄本と併せて離婚届を提出

  • 調停離婚が成立した後の離婚届の扱い
  1. 離婚届に証人の署名捺印はいらない
  2. 離婚届の提出は夫婦2人で行う必要はない

  • 調停離婚が成立した後の他の手続
  1. 戸籍に関する手続(氏に関する手続、子の戸籍に関する手続)
  2. 医療保険・年金に関する手続(医療保険・年金の切り替え、年金分割の手続)
  3. ひとり親家庭に対する生活支援に関する手続


調停離婚に関するお悩みは、弁護士にご相談ください。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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