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追突事故で首がむち打ちになる理由と対処法、ヘルニアについても解説

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リーガライフラボ

※アディーレ法律事務所では様々な法律相談を承っておりますが、具体的な事情によってはご相談を承れない場合もございます。予め、ご了承ください。

「信号待ちで停車していたら後方から追突され、頭部を激しく揺さぶられた。事故から少し経って首に痛みが生じ、1ヶ月ほど通院したけど首の痛みがなくならない。このまま後遺症が残ってしまうのではないか」

交通事故の被害に遭い、このような心配を抱えている方もいらっしゃるかもしれません。

この記事を読んでわかること
  • むち打ち症とは何か
  • 追突事故で首の痛みが出たときの対処法
  • 追突事故でヘルニアになることはあるか
この記事の監修弁護士
弁護士 中西 博亮

岡山大学、及び岡山大学法科大学院卒。 アディーレ法律事務所では刑事事件、労働事件など様々な分野を担当した後、2020年より交通事故に従事。2023年からは交通部門の統括者として、被害に遭われた方々の立場に寄り添ったより良い解決方法を実現できるよう、日々職務に邁進している。東京弁護士会所属。

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追突事故で首を痛めるむち打ち症とは?

まず、次の点について解説します。

  • 追突事故でむち打ちになるメカニズム
  • 痛みが遅く出る理由

(1)追突事故でむち打ちが起きる理由

むち打ちは、外部からの強い衝撃により、頸部(首)がむち打ったように激しく伸縮した結果、首の部分の筋肉、靭帯、椎間板などの軟部組織や骨組織が損傷することで起こります。
正式には、「頸椎捻挫」「外傷性頚部症候群」などと呼ばれます。

【椎間板】

自動車運転中に後ろから追突されると、その衝撃で体は急激に前方に押し出されますが、その際に首と頭が胴体に引っ張られ、ムチのようにしなります。これによりむち打ちが起こります。
前方や側面からの衝撃と比べ、後方からの追突事故はよりむち打ちを発症しやすくなります

頭は体重の1割ほどの重さがあるため、軽い追突でも不意な衝撃を受けるとむち打ちになる可能性があります。

むち打ちは、痛みだけでなく、しびれ、だるさなどさまざまな症状を引き起こしますが、自覚症状しか認められず、他覚的所見(※)を伴わない場合が多いため、症状固定の判断や後遺障害認定が難しい場合もあります。
※他覚的所見:痛みやしびれが生じる原因があることを証明するMRI画像など。

(2)むち打ちの痛みが遅れて出る理由

むち打ち症は、事故後しばらく時間が経ってから症状が現れることが多いのが特徴です。

これは、事故直後は精神的ショックや心身が緊張状態にあることで、むち打ちになっていても痛みなどを感じにくくなるからと考えられます。

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追突事故で首の痛みが出たときの対処法

では次に、首の痛みなどを自覚した後にすべきことについて説明します。

(1)早急に病院に行く

むち打ちは時間が経ってから痛みが現れることが多いため、痛みを感じたらすぐに病院で治療を受けることが重要です。

受診までの期間が空くと、むち打ちの症状が交通事故により引き起こされたこと(因果関係)を証明するのが難しくなり、事故の相手方に対する損害賠償請求において不利になるおそれがあります。

また、事故後しばらく経ってから首に痛みなどが出たら、治療費の請求のためにご自身が加入している保険会社と事故の相手方が加入している保険会社の両方に連絡を入れましょう。

なお、最初に治療を受ける際は、病院の整形外科などを受診するようにしましょう。整骨院や接骨院では、保険会社から治療費が支払われない場合があります。

(2)人身事故に切り替える

事故の当日は痛みがないとして、警察には物損事故として届け出たものの、むち打ち症のように、後からケガが発覚することもあります。
物損事故として届け出た場合、事故の相手方(加害者)が加入する自賠責保険や任意保険の対人賠償保険が使えない場合があります。

そうすると、ケガの治療のために費やした治療費や慰謝料などを、加害者側から支払ってもらうことが難しくなってしまいます。

したがって、事故直後は目立ったケガがないと判断し、物損事故として届け出たけれども、後から首に痛みなどを感じた場合には、人身事故扱いに切り替えるべきです。

なお、人身事故への切り替えは、警察署に医師が作成した診断書を提出し、警察による事情聴取や実況見分を受けた後、自動車安全運転センターより交通事故証明書の交付を受けることで完了します。

【交通事故証明書(人身事故)の例】

切り替え可能な期間は、警察から指示がある場合はそれに従い、ない場合はできるだけ早めに手続きしましょう。
人身事故の切り替えができなかった場合、「人身事故証明書入手不能理由書」を保険会社に提出すれば、保険金が受け取れる場合もあります。

ただし、交通事故証明書の交付は、人身事故では事故発生から5年、物損事故では事故発生から3年以内に限られているので、注意が必要です。

人身事故への切り替えについて詳しくはこちらの記事をご参照ください。

人身事故切り替えの届出期間とは?人身事故切り替えの手続きと注意点

(3)痛みがなくなるまで治療を続ける

治療費や慰謝料など、賠償金に関する相手側との示談交渉は、基本的にケガの治療が終了してからスタートします。

医師から治癒、または症状固定(=これ以上症状の改善が見込めないこと)の診断を受けるまで治療を続けることが重要です。

医師から症状固定の診断を受けると、後遺障害等級の認定を申請することができます。

後遺障害等級の認定申請について詳しくはこちらの記事をご参照ください。

(4)示談交渉が終わっていた場合

すでに事故の相手方との示談交渉が終了してから首に痛みなどが生じた場合、治療費などの損害賠償は受けられないのが原則です。

ただし、物損の賠償についてのみ示談しており、示談書にその旨の記載がある場合などは、別途治療費などを請求できる可能性があります。

示談書について詳しくはこちらの記事をご参照ください。

交通事故の示談書はいつ届く?届かない場合の対処法とは

追突事故でヘルニアになることはある?

それでは、次の点について解説します。

  • 追突事故で椎間板ヘルニアになるケース
  • 椎間板ヘルニアの後遺障害等級

(1)椎間板ヘルニアを発症する可能性あり

椎間板ヘルニアとは、骨と骨の間にある椎間板の一部が、通常の位置から飛び出して、近くの神経を圧迫することをいいます。

【椎間板ヘルニア(頸椎)】

追突事故の衝撃で首に負担がかかると、頸椎の椎間板ヘルニアを発症する場合があります

(2)椎間板ヘルニアで後遺障害等級は認められる?

首のむち打ち、椎間板ヘルニアいずれも、後遺障害が認められる可能性はあります。

後遺障害とは、交通事故によりこれ以上回復できない症状(=後遺症)が残った場合に、自賠責保険の基準に基づき、所定の機関(損害保険料率算出機構など)により障害を認定されたものをいいます。

後遺障害は1~14級(および要介護1級・2級)の等級に分かれており、1級の症状が最も重く、症状が軽くなるに従って2級、3級……と等級が下がっていきます。
各等級で、眼・耳・四肢・精神・臓器などの部位、障害の系列などに応じた障害の認定基準(各号)が定められています。

参考:後遺障害等級表|国土交通省

後遺障害が認定されると、基本的には被害者は加害者に対し、治療費や休業損害(ケガのために仕事を休んだことによって失った収入)などに加え、後遺症慰謝料や逸失利益(=後遺障害により得られなくなった・または減少した将来の収入)も請求できるようになります。

むち打ちや椎間板ヘルニアで認定される可能性のある後遺障害等級は、次の2つです。

  • 12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)
  • 14級9号(局部に神経症状を残すもの)

それぞれの等級における後遺症慰謝料の目安は次のとおりです。

自賠責の基準弁護士の基準
12級13号94万円290万円
14級9号32万円110万円

※いずれも、2020年4月1日以降に起きた事故の場合。

上の表のとおり、一般的に自賠責の基準よりも弁護士の基準のほうが金額は高くなります

ただし、自賠責保険金額は、交通事故の70%未満の過失については減額対象にしませんので、被害者にもある程度の過失がある場合には、自賠責の基準がもっとも高額となることもあります。

後遺症慰謝料における「自賠責の基準」「弁護士の基準」について詳しくはこちらの記事をご参照ください。

12級13号は、MRIなどの精密検査で他覚的所見が認められ症状が医学的に証明可能であると判断された場合に認定されます。
14級9級は、他覚的所見はないが症状の説明がつくと判断された場合に認定されます。

いずれの場合も、治療を続けた結果、医師により症状固定の診断を受ける必要があります。

ただし、むち打ちや椎間板ヘルニアは後遺障害等級の認定が難しい場合があるため、申請は弁護士に依頼するのがおすすめです。

なお、これらを弁護士に依頼する際には弁護士費用が必要となりますが、任意保険の弁護士費用特約により、弁護士費用を賄える場合があります。

被害者であるご自身が弁護士費用特約の補償範囲に入るか否かについては、ご自身が加入している自動車保険に弁護士特約が付いているかどうかや、同居されているご家族の自動車保険に弁護士費用特約が付いているか(※)、またご自身やご家族が加入されている火災保険に弁護士費用特約が付いているか、確認してみましょう。

(※)同居されている6親等までの血族および3親等までの姻族、またはご自身に結婚歴がなければ別居されているご両親の自動車保険に付帯されている弁護士費用特約で補償されるケースが多いです。

弁護士費用特約について詳しくはこちらの記事をご参照ください。

弁護士費用特約は保険に入っていない人でも補償範囲になる?利用できるケースを解説

【まとめ】追突事故によるむち打ち・椎間板ヘルニアはすぐに病院へ。後遺障害等級の申請は弁護士に相談を

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 追突事故の衝撃で首がムチをうつようにしなり、首周りの筋肉などを損傷するのがむち打ちです。
  • むち打ちは事故から時間が経ってから痛みが出ることが多いため、自覚症状がなくても病院で検査・診察を受けること、痛みが出たときは完治(又は症状固定)するまで治療するのが重要です。
  • 交通事故ではむち打ちだけでなく、椎間板ヘルニアになる可能性があります。いずれの場合も、後遺障害等級が認定されれば後遺症慰謝料や逸失利益を受け取ることができます。

追突事故によって首がむち打ちになることがありますが、事故後しばらく経ってから自覚症状が生じることも少なくありません。
時間が経てば経つほど、むち打ちの原因が交通事故であること(因果関係)を証明するのが難しくなってしまうため、痛みを感じたらすぐに病院に行くことをおすすめします。

交通事故の被害による賠償金請求をアディーレ法律事務所にご相談・ご依頼いただいた場合、弁護士費用をあらかじめご用意いただく必要はありません。
すなわち、弁護士費用特約が利用できない方の場合、相談料0円、着手金0円、報酬は、獲得できた賠償金からいただくという完全成功報酬制です(途中解約の場合など一部例外はあります)。

また、弁護士費用特約を利用する方の場合、基本的に保険会社から弁護士費用が支払われますので、やはりご相談者様・ご依頼者様にあらかじめご用意いただく弁護士費用は原則ありません。
※なお、法律相談は1名につき10万円程度、その他の弁護士費用は300万円を上限にするケースが多いです。

実際のケースでは、弁護士費用は、この上限内に収まることが多いため、ご相談者様、ご依頼者様は実質無料で弁護士に相談・依頼できることが多いです。弁護士費用が、この上限額を超えた場合の取り扱いについては、各法律事務所へご確認ください。

(以上につき、2023年4月時点)

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