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交通事故で脳挫傷を負うとどうなる?後遺症や賠償請求について解説

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脳挫傷とは、頭部への強い衝撃で脳に断裂やむくみ(浮腫)、出血などの損傷が生じる状態をいいます。
脳の組織が一部損傷するという点で、脳しんとうより深刻な状態であり、後遺症も残りやすくなります。
脳挫傷は、頭部を強打することにより起こります。そして、脳挫傷をはじめとする頭部外傷による死亡の多くは、交通事故が原因であるといわれています。
この記事では、交通事故で脳挫傷を負った場合の後遺症や損害賠償請求について、弁護士が解説します。

脳挫傷の主な症状

最初に、脳挫傷を負うとどんな症状が現れるのか、見ていきましょう。
まず、脳の出血や浮腫により頭蓋骨の内側の圧が高まることで、

  • 激しい頭痛
  • 吐き気・おう吐
  • 意識障害
  • 手足などの半身麻痺
  • 感覚異常(痛みや熱さなどの感覚が鈍くなる)
  • 言語障害

などが起こります。

また、脳挫傷により、脳の中にある境界や隙間から脳組織の一部がはみ出してしまうことがあります。この状態を「脳ヘルニア」といいます。
脳ヘルニアによって脳幹が圧迫されると、呼吸障害が生じ、最悪の場合は死に至る場合もあります。

その他には、脳細胞の死滅によって、脳の活動が低下し錯乱を起こしたり、脳の電気信号が流れにくくなり、体のけいれん発作が起きるなどの症状が現れます。

脳挫傷の治療法

では、脳挫傷を負った場合、治療はどのように行われるのでしょうか。
実は、一度損傷した脳そのものを元に戻す方法はありません。そこで、次のような対症療法とリハビリテーションが主な治療となります。

  • 急性期
    交通事故直後の急性期では、手術や脳圧下降剤の点滴注射によって脳圧を低下させたり、手術によって血腫を除去するなどの対症療法が行われます。
  • 回復期
    その後、発症・手術から1~2ヶ月が経ち、病状が安定しはじめた回復期では、歩行訓練や嚥下訓練、発声練習などのリハビリにより脳機能を回復させていく治療が中心となります。

同じ症状でも、回復するか後遺症が残るかは個人によって大きく異なります。

脳挫傷と診断されたときの対処

交通事故による脳挫傷が疑われた場合、どのように対処すべきでしょうか。
まず、CT検査やMRI検査などの精密検査を受け、損傷個所の早期発見、早期治療につとめます。症状が現れていない場合でも、これらの精密検査で発見されることもあります。そこで、交通事故により頭部を強打したような場合には、早めに精密検査を受けることをおすすめします。
また、検査結果の画像は、後日事故の加害者に賠償を請求する際に重要な証拠となるため、適切に管理する必要があります。
そして、証拠の保全や後日の示談交渉・賠償請求の準備のため、早いタイミングで弁護士に相談することが重要です。

脳挫傷で起きやすい後遺症

先述したように、脳挫傷による脳の損傷部分は基本的に元に戻すことはできません。そのため、後遺症が残ることが多くなります。
そこで、脳挫傷により起こりやすい後遺症を3つ、以下で解説します。

(1)高次脳機能障害

「高次脳機能」とは、知識に基づき行動を計画・実行するといった、脳の機能の中でも比較的高度なものをいいます。
高次脳機能障害とは、脳の損傷によって、脳が担う知的活動に障害が生じる症状をいいます。交通事故による高次脳機能障害の場合、例えば次のような症状が現れます。

  • 記憶障害
    新しいことを覚えられない、何度も同じ質問を繰り返すなど
  • 注意障害
    作業を長く続けることができない、単純作業にミスが多くなるなど
  • 遂行機能障害
    段取りをつけて物事を行うことができない、指示をされないと行動できない
    など
  • 社会的行動障害
    すぐに他人を頼る、子供っぽくなるなど
  • 病識欠如
    自分の障害に対する認識ができない、障害がないかのようにふるまうなど

高次機能障害は画像で確認できない場合も多く、「見過ごされやすい障害」という特性があります。
そのため、後で述べる自賠責保険の後遺障害認定で不利な等級認定を受けて、正当な補償が受けられない場合もあります。
適正な等級認定を受けるためには、医師や弁護士と相談し、あらゆる証拠の収集及び主張を行うことが重要となります。
交通事故が起きたとき、早めに弁護士に相談するメリットの一つはここにあります。

(2)外傷性てんかん

てんかんは、脳内の神経細胞の過剰な電気的興奮に伴って、意識障害やけいれんなどを発作的に起こす慢性的な脳の病気です。
外傷性てんかんは、交通事故などで脳に損傷が生じ、それに伴って発症する病気のことをいいます。
大部分は抗てんかん薬の服用で発作が抑制され、通常の社会生活を支障なく送れます。しかし、一部で抗てんかん薬では発作を抑制できず、専門的な治療を必要とする場合があります。

(3)遷延性意識障害(植物状態)

遷延性意識障害とは、いわゆる植物状態のことで、重度の昏睡状態が続く症状をいいます。交通事故の後遺障害の中でも極めて重篤な後遺障害のひとつです。
日常生活すべてにおいて介護支援が必要となり、本人や家族に多大な負担と苦痛を伴うことになります。
日本脳神経外科学会の定義によれば、以下の状態が3ヶ月以上継続している場合のことをいいます。

  • 自力で移動できない
  • 自力で食べることができない
  • 大小便を失禁してしまう
  • 目はものを追うが認識はできない
  • 簡単な命令には応ずることもあるが、それ以上の意思の疎通ができない
  • 声は出すが意味のある発語はできない

脳挫傷が起きた場合に受け取れる賠償金

それでは、交通事故により脳挫傷を負ってしまった場合、事故の相手方に対してどのような賠償金を請求できるのでしょうか。以下、代表的なもの4つを解説します。

(1)治療費

まずは治療費です。
入通院費や手術費など、治療のために病院に支払った費用を請求できます。金額については、治療のために必要かつ相当なものであれば、実際にかかった額を全額請求できます。
必要と認められる場合など一定の要件を満たす場合は、近親者の入院付添費(自賠責保険(※)では日額4300円)や、通院付添費(自賠責保険では日額2100円)も請求できます。
※自賠責保険については、2020年4月1日以降に発生した事故に適用される金額(以下同じ)

また、病院への通院などにかかった交通費も請求できます。

※なお、治療費・付添費・交通費が認められるのは、治療開始日~治癒または、症状固定(治療してもこれ以上改善しない状態)までの期間となります。

(2)休業損害

休業損害とは、交通事故により働くことができず、収入が減少したことによる損害をいいます。
現実の収入がない主婦や主夫といった家事従事者も、受傷のため家事労働に従事できなかった期間について休業損害を請求できます。
失業中により無職の方や学生は、原則として休業損害は認められませんが、すでに就職が内定していた場合や、近いうちに就職できた可能性が高い場合には、就職内定先の給与額などを考慮して計算した金額を休業損害として請求することができます。

※なお、休業損害が認められるのは、治療開始日~治癒または、症状固定までの期間となります。

(3)後遺症による逸失利益

「逸失利益」とは、被害者が将来にわたって得られるはずだったのに、後遺症があるために失った利益のことをいいます。
例えば、歌手であった人が、脳挫傷の後遺症からくる言語障害により、以後歌手の仕事ができなくなった場合、歌手を続けていれば将来得られるはずであった収入のことです。
逸失利益の金額は、後遺障害の等級に応じた労働能力の喪失率(=後遺症によって失われる労働能力を数値化して表現したもの)を定めた表などをもとに算出されます。

(4)慰謝料

最後に慰謝料です。
慰謝料とは、身体・生命や財産権などの権利を侵害された者が被った、精神的苦痛に対する賠償をいいます。
交通事故での慰謝料は、迅速な処理や当事者間の公平を保つため、あらかじめ決められた一定の基準に従って金額が計算されます。
慰謝料の算定基準には、

  • 自賠責保険の基準
  • 任意保険の基準
  • 裁判所の基準

という異なる3つの基準があります。大まかに言うと、

  • 自賠責保険の基準
    法令で具体的に定められており、最低限度の補償を定めたもの
  • 任意保険の基準
    保険会社が独自に設けたもので、非公開。おおむね自賠責の基準よりは高いが、裁判所の基準よりは大幅に低いといわれている
  • 裁判所の基準(弁護士の基準ともいいます)
    過去の交通事故裁判における支払判決に基づく基準(目安)で、弁護士会の分析による「損害賠償額算定基準」(赤い本)等に記載されているもの

というものです。
交通事故の相手方に対して慰謝料を請求する場合、多くの場合、請求できる金額が大きい順は、

裁判所の基準>任意保険の基準>自賠責保険の基準

となります。

交通事故の相手方に賠償金を請求する場合、通常は、相手方が加入している任意保険会社と金額を交渉することになります。
その際、被害者が自分自身で交渉すると、相手方保険会社は、金額の低い自賠責保険の基準や任意保険の基準で金額を提示してきます。
これに対して、相手方保険会社との交渉を弁護士が行う場合、金額が最も高い裁判所の基準を使って交渉することが通常です。
交通事故による示談交渉や慰謝料請求を、弁護士に依頼するメリットはここにもあります。

交通事故の相手方に請求できる慰謝料の種類には

  • 入通院慰謝料
  • 後遺症慰謝料
  • 死亡慰謝料

の3つがあります。

(4-1)入通院慰謝料

入通院慰謝料は、交通事故によって医療機関への入院や通院を強いられたことにより生じた精神的苦痛に対する慰謝料です。
基本的には入通院期間が長くなるほど、金額は多くなります。

ただし、入通院慰謝料が認められるのは、治癒、または、症状固定(治療してもこれ以上改善しない状態)までの期間となりますので注意しましょう。

自賠責保険の基準では、1日当たり4300円となっています(2020年4月1日以降に起きた事故の場合)。

例えば、交通事故で足を骨折する重傷を負い、入院1ヶ月、通院3ヶ月(実通院日数は60日)だった場合の入通院慰謝料額の目安は、

  • 自賠責保険の基準:51万6000円
  • 裁判所の基準:115万円
    ※「損害賠償算定基準」(赤い本)に則った場合となります。

上記例の場合、裁判所の基準では、自賠責基準の約2倍の金額となるのがお分かりかと思います。

(4-2)後遺症慰謝料

後遺症慰謝料とは、交通事故の被害者が後遺症をもたらす傷害を負ったことに対する慰謝料です。
後遺症のうち、自動車損害賠償保障法(自賠法)施行令に定める後遺障害等級(第1~14級)の認定を受けたものを、特に「後遺障害」といいます。
つまり、後遺症慰謝料を請求するためには、まず所定の機関(通常は、損害保険料率算出機構)に申請をして、後遺障害等級の認定を受ける必要があります。
後遺症慰謝料の金額は、この後遺障害等級ごとに定められます。
例えば、最も重い後遺障害等級第1級(要介護)では、後遺症慰謝料の金額は1650万円、最も軽い第14級では32万円と定められています(いずれも自賠責保険の基準・2020年4月1日以降に起きた事故の場合)。
裁判所の基準では、第1級(要介護)で2800万円、第14級で110万円程度となります。
任意保険会社も裁判所も、基本的にこの等級認定に基づいて慰謝料の金額を決めます。
このように、後遺症慰謝料を請求する際には、自賠法施行令に定める等級の認定がとても重要になります。そのため、後遺障害に詳しい弁護士などに等級認定の手続きについて相談するのが望ましいといえます。

(4-3)死亡慰謝料

交通事故の被害者が死亡した場合、死亡させられたことについて加害者に請求できる慰謝料です。死亡慰謝料には、

  • 被害者本人が「死亡させられた精神的苦痛」について請求できる慰謝料
  • 被害者の遺族が「近親者を亡くした精神的苦痛」について請求できる慰謝料

の2種類があります。

被害者本人の慰謝料は、死亡した被害者を相続した遺族に支払われることになるため、2種類の慰謝料はいずれも被害者の遺族が受け取ることになるのが通常です。
死亡慰謝料の金額は、被害者の一家における立場によって異なります。被害者が一家の大黒柱だった場合は最も高くなります。
具体的には、自賠責の基準では被害者本人分400万円に遺族分の慰謝料が加算されます。
裁判所の基準では、被害者本人分と遺族分合わせて2000万~2800万円となります。
(いずれも2020年4月1日以降に起きた事故により死亡した場合。)

【まとめ】交通事故における脳挫傷の賠償金についてはアディーレ法律事務所へご相談ください

脳挫傷が起きると、多くの場合後遺症が残ります。その際、まず後遺障害等級の認定を受ける必要がありますが、適正な等級認定を受けるためには、証拠の集め方などに経験・工夫が要ります。そこで、適正な等級認定を受けるためにも、後遺障害の等級認定に詳しい弁護士に早いタイミングで相談することが重要です。
また、後遺障害等級が認定されたら、事故の相手方保険会社に対して、慰謝料などを請求します。しかし、事故の相手方保険会社は、経営上の理由から裁判所の基準より低い賠償額を提示する場合がほとんどです。そこで、保険会社のいわれるままにせず、弁護士に示談交渉などを依頼するのが望ましいといえます。
交通事故によって脳挫傷を負われた方は、早い段階でアディーレ法律事務所へご相談ください。

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