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交通事故の治療で6ヶ月通院した場合の慰謝料の「相場」とは?

作成日:更新日:
yamazaki_sakura

交通事故のケガで治療が長くかかっている場合、

「慰謝料はもらえるのか」
「慰謝料がもらえたとして、いくらぐらいもらえるのか」

など、不安や心配な気持ちが大きくなっていませんか。

交通事故でケガをして入院もしくは通院した場合には、入院や通院した期間に応じて、慰謝料が支払われることになります。

もっとも、慰謝料の金額の決め方には3つの基準があり、どの基準が使われるかによって、もらえる慰謝料の金額は大きく変わってくる可能性があります。

少しでも多くの慰謝料をもらうためには、3つの基準について知り、一番高額となる可能性がある基準で慰謝料の金額を決める必要があります。

この記事では、

  • 交通事故の慰謝料とは
  • 交通事故の慰謝料の金額の決め方とは
  • 交通事故の治療で6ヶ月通院したときに請求できる慰謝料の相場とは
  • 一番高額となる可能性がある基準を使うためには

について、弁護士が詳しく解説します。

交通事故によってケガを負った方、ケガの慰謝料について不安がある方、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修弁護士
弁護士 村松 優子

愛知大学、及び愛知大学法科大学院卒。2010年弁護士登録。アディーレに入所後,岡﨑支店長,家事部門の統括者を経て,2018年より交通部門の統括者。また同年より、アディーレの全部門を統括する弁護士部の部長を兼任。アディーレが真の意味において市民にとって身近な存在となり、依頼者の方に水準の高いリーガルサービスを提供できるよう、各部門の統括者らと連携・協力しながら日々奮闘している。現在、愛知県弁護士会所属。

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交通事故の慰謝料とは

交通事故の慰謝料とは、交通事故により生じた精神的苦痛に対して支払われるお金のことをいいます。

交通事故によって、ケガをしたり、死亡したりすると、被害者は苦痛や不安、恐怖を感じます。その被害者が受けた精神的な苦痛を慰めるために、加害者が被害者に対して支払うお金が、交通事故における慰謝料となります。

そして、交通事故の賠償金(加害者が被害者に支払うお金)全体でみると、慰謝料はその中の一部に含まれることになります。

交通事故で請求できる慰謝料の種類とは

交通事故で請求できる慰謝料の種類は、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料の3種類です。

(1)入通院慰謝料

入通院慰謝料とは、病院への入院や通院を強いられたことによって生じた、精神的損害に対する慰謝料のことをいいます。

(2)後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料とは、事故により後遺障害が残ってしまった場合に、後遺障害が残ってしまったことによって生じた、精神的損害に対する慰謝料のことをいいます。

どういった後遺障害が残ったのか、後遺障害の内容に応じて金額が決められることになります。

(3)死亡慰謝料

死亡慰謝料とは、交通事故の被害者が死亡した場合に、残された家族に支払われる慰謝料のことをいいます。
被害者が一家の大黒柱だったのか、母親や配偶者だったのか、など被害者の家族構成に応じて金額が決められることになります。

交通事故の入通院慰謝料の金額の決め方とは

ここで、交通事故の入通院慰謝料の金額の決め方について説明します。

交通事故慰謝料の弁護士基準(裁判所基準)とは?増額事例も紹介

ここで、入通院慰謝料の金額の決め方についてより詳しく説明します。
一般的に目安が公表されている自賠責の基準、弁護士の基準での入通院慰謝料の金額の決め方について順に説明します。

(1)自賠責の基準

自賠責保険基準は、「自動車損害賠償保障法」と、これを受けて内閣総理大臣と国土交通大臣が定めた「自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準」において、相当程度具体的に決められています。

1日当り4300円×実治療日数×2で算出しますが、実治療日数×2が総治療日数を上回る場合には、総治療日数を限度とします。
実治療日数とは実際に入通院した日数をいい、総治療日数とは初診から治療を終了した日までの総日数をいいます。

※自賠責保険の支払基準改正により、2020年4月1日以降に発生した事故については、入通院慰謝料は日額4300円に変更となりました。なお、2020年3月31日以前に発生した事故については、従前のとおり、入通院慰謝料は日額4200円のままとなります。

※治療日数の注意点

  • あんま・マッサージ・指圧師や鍼灸師の施術については、実治療日数のまま計算します。
  • 長管骨の骨折等によるギプス装着期間は、実診療日数として計算します。
  • 医師等の最終治療日の診断書に、「継続」「転医」「中止」との記載がある場合には、総治療日数に7を加算します。(あんま・マッサージ・指圧師や鍼灸師の場合は除く)。
  • 同一日に2つ以上の異なる医療機関で診療を受けた場合でも、治療日数は1日として計算します。

(2)弁護士の基準

弁護士の基準は、過去の裁判に基づく基準のことをいい、『青本』と『赤い本』に載っている基準が実務で広く参考にされています。

ここでは『赤い本』の基準をもとにご説明することとします。

次の2つの表を見てみましょう(なお、次の表から導き出される金額は、あくまでも「基準額」であり、この金額が必ずしも裁判で認められるとは限りませんので、ご注意ください)。

原則、別表1の表を参考に慰謝料を決めることになります。
ただし、むち打ち症や打撲などのケガの場合には、別表2の表を参考に慰謝料を決めることになります。

別表Ⅰ(原則)                              (単位:万円)

入院1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月13月14月15月
通院→A
↓B
53101145184217244266284297306314321328334340
1月2877122162199228252274291303311318325332336342
2月5298139177210236260281297308315322329334338344
3月73115154188218244267287302312319326331336340346
4月90130165196226251273292306316323328333338342348
5月105141173204233257278296310320325330335340344350
6月116149181211239262282300314322327332337342346
7月124157188217244266286304316324329334339344
8月132164194222248270290306318326331336341
9月139170199226252274292308320328333338
10月145175203230256276294310322330335
11月150179207234258278296312324332
12月154183211236260280298314326
13月158187213238262282300316
14月162189215240264284302
15月164191217242266286

別表Ⅱ(むち打ち症で他覚症状がない場合)           (単位:万円)

入院1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月13月14月15月
通院→A
↓B
356692116135152165176186195204211218223228
1月195283106128145160171182190199206212219224229
2月366997118138153166177186194201207213220225230
3月5383109128146159172181190196202208214221226231
4月6795119136152165176185192197203209215222227232
5月79105127142158169180187193198204210216223228233
6月89113133148162173182188194199205211217224229
7月97119139152166175183189195200206212218225
8月103125143156168176184190196201207213219
9月109129147158169177185191197202208214
10月113133149159170178186192198203209
11月117135150160171178187193199204
12月119136151161172180188194200
13月120137152162173181189195
14月121138153163174182190
15月122139154164175183

交通事故の治療で6ヶ月通院したときに請求できる慰謝料の相場とは

ここで、交通事故の治療で6ヶ月通院したとして、どのような計算でいくらの慰謝料(相場)となるかを説明します。

例えば、「事故日から治療終了まで6ヶ月通院したケース(入院はなし)で、実際の通院日は70日」として計算してみます。

(1)自賠責の基準の場合

自賠責の基準の場合、原則、1日4300円が支払われることになります。

そして、治療日数については、総治療期間ではなく、実治療日数×2(140日(70日×2))が原則として採用されます(実治療日数×2が総治療日数を上回る場合は、総治療日数)。

その日数で計算すると、入通院慰謝料は次のとおりです。

4300円×140日(70日×2)=60万2000円

なお、自賠責保険の賠償額には上限があることに注意が必要です。
後遺障害ではない「傷害による損害」については、慰謝料や休業損害等の各損害の項目の合計の上限が120万円となっています。

(2)弁護士の基準の場合

弁護士の基準の場合には、上で紹介した別表1と別表2を参考にします。
別表の見方としては、次に説明する通りです。

入院のみで通院を行っていない方は、「入院」欄にある入院期間に対応する「→A」欄の金額が入院慰謝料の基準額となります。
通院のみで入院を行っていない方は、「通院」欄にある通院期間に対応する「↓B」欄の金額が通院慰謝料の基準額となります。
入院後に通院を行った方であれば、「入院」欄にある入院期間と「通院」欄にある通院期間が交差する欄の金額が、入通院慰謝料の基準額となります。

ここでいう通院期間とは、総治療期間のことをいい、6ヶ月通院した場合には、「6ヶ月」が通院期間にあたります。

むち打ちや打撲を除くケガの場合には、別表1を使います。
通院「6月」のころを見ると、116万円となっています。

一方、ケガがむち打ちや打撲などであった場合には、別表2を使います。
通院「6月」のところを見ると、89万円となっています。

弁護士の基準を使うには

弁護士の基準を使うためには、弁護士が慰謝料を請求する必要があります。

確かに、弁護士の基準は公表されていますので、被害者自身が弁護士の基準で慰謝料を計算し、支払いを求めることも可能なようにも思えますが、任意保険会社が被害者本人に対して弁護士の基準での支払いに応じることはほとんどありません。

しかし、弁護士が、訴訟による解決も辞さない姿勢で粘り強く交渉することで、任意保険会社も裁判所基準に近い賠償額で示談に応じる可能性を高めることができるのです。

弁護士に依頼することで受けるメリット

弁護士に依頼することで他に受けることができるメリットは次のとおりです。

  • 弁護士であれば、具体的事情をうかがって、慰謝料以外の損害賠償の項目についてももれなく請求することができる。
  • 後遺症が残りそうな場合には、適切な後遺障害等級認定を受けることが重要となるが、後遺障害等級認定についてもアドバイスを受けることができる。
  • 交通事故について弁護士に交渉を任せることで、交渉にかかる負担やストレスを軽減し、被害者やその家族が自分の生活を取り戻すことに集中する時間を確保することができる。

弁護士に依頼して損害賠償額が多少増額しても、弁護士費用を支払えば結局損をするのでは?と心配な方もいらっしゃるかもしれませんが、「弁護士費用特約」を利用すれば、保険会社が弁護士費用を負担してくれますので(一般的に300万円まで)、費用負担の心配は不要です。

まずは、自身の保険に「弁護士費用特約」が付帯しているかをチェックしましょう。付帯している場合は、補償範囲内で保険会社が弁護士費用を支払ってくれますので、弁護士費用の心配をする必要はありません(等級や保険料が上がることはありません)。

自身の保険に弁護士費用特約が付帯していない場合であっても、同居している家族(親族)の保険や、火災保険などに付帯している弁護士費用特約が利用できるケースもあります。詳しくは、各保険会社に確認するようにしてください。

【まとめ】交通事故で6ヶ月通院したときの慰謝料相場は89万~116万円

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 交通事故の慰謝料とは、交通事故により生じた精神的苦痛に対して支払われるお金のこと。
  • 交通事故で請求できる慰謝料の種類は、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料の3種類。
  • 交通事故の慰謝料は、どのような形で慰謝料が支払われるかによって、自賠責の基準、任意保険の基準、弁護士の基準の3つの基準で決めることになり、一般的に、自賠責の基準<任意保険の基準<弁護士の基準で高額となる。
  • 入通院慰謝料については、基本的に、被害者のケガの症状、入通院期間などによって画一的に金額が決められることになる。
  • たとえば、「事故日から治療終了まで6ヶ月通院したケース(入院はなし)で、実際の通院日は70日」の場合には、自賠責の基準の入通院慰謝料は60万2000円、弁護士の基準の入通院慰謝料は116万円(むち打ちや打撲の場合には89万円)となる。
  • 弁護士の基準が使われるためには、弁護士が慰謝料を請求する必要がある。

その他、

アディーレ法律事務所にご相談・ご依頼いただいた場合、原則として手出しする弁護士費用はありません。

すなわち、弁護士費用特約が利用できない方の場合、相談料0円、着手金0円、報酬は、獲得できた賠償金からいただくという完全成功報酬制です(途中解約の場合など一部例外はあります)。

また、弁護士費用特約を利用する方の場合、基本的に保険会社から弁護士費用が支払われますので、やはりご相談者様・ご依頼者様に手出しいただく弁護士費用は原則ありません。
※なお、法律相談は1名につき10万円程度、その他の弁護士費用は300万円を上限にするケースが多いです。

実際のケースでは、弁護士費用は、この上限内に収まることが多く、ご相談者様、ご依頼者様は実質無料で弁護士に相談・依頼できることが多いです。
なお、弁護士費用がこの上限額を超えた部分は自己負担となります。
弁護士費用特約の利用を希望する場合は、必ず事前に加入の保険会社にその旨ご連絡ください(弁護士費用特約には利用条件があります)。

(以上につき、2021年7月時点)

交通事故の被害にあって賠償金請求のことでお悩みの場合は、アディーレ法律事務所にご相談ください。

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