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交通事故の裁判について徹底解説!費用や期間についてもまとめて紹介

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「交通事故の損害賠償について、相手方の任意保険会社と話し合っているけど、自分の希望額と差がありすぎて示談の成立は難しそう」
このような場合、損害賠償について当事者同士の話し合いで解決するのではなく、裁判官という中立的な第三者の判断を求めて訴訟を提起することがあります。これが民事裁判です。
一方で、交通事故は加害者に対する刑事裁判も行われることがあります。
この記事では、交通事故の民事裁判と刑事裁判の違い、民事裁判にかかる費用などについて詳しく紹介します。

交通事故の裁判とは?

交通事故が発生すると、刑事裁判と民事裁判という二つの裁判が行われることがあります。
この二つの裁判は、手続きの基礎となる法律も、その目的も全く異なります。

刑事裁判の基礎となる法律は、主に刑事訴訟法です。刑事訴訟法に基づいて、検察官が加害者を起訴し、裁判所が加害者の有罪・無罪や量刑について審理します。

一方で、民事裁判の基礎となる法律は、民事訴訟法です。
交通事故が発生しても、多くのケースでは加害者と被害者で損害賠償額について話し合って示談が成立しますので、民事裁判となるケースはあまりありません。
しかし、双方が主張する損害賠償額に隔たりがあり、話し合っても合意できない場合などでは、中立的な第三者の判断をもとめて民事裁判を行うことがあります。

示談交渉がうまくいかない場合に、すぐに訴訟を提起することもできますが、訴訟提起前に、交通事故の紛争について仲裁するADR機関(日弁連交通事故相談センターなど)の手続きや、裁判所の調停を利用して、話し合いをすることもできます。
しかし、ADR機関や調停を利用しても合意できなければ、最終的には民事裁判で解決することになります。

示談とは?

交通事故により、加害者は、被害者に対して、民法上の不法行為責任を負います(民法709条)。これにより、被害者は、加害者に対して、不法行為に基づく損害賠償として、金銭の支払いを請求することができます。
そして、この損害賠償の金額を、当事者同士が話し合いにより円満に解決することと「示談」といいます。
加害者が任意保険に加入していれば、任意保険会社が示談代行をするので、被害者は保険会社と話し合うことになるでしょう。

「示談」という用語は、主に刑事事件や交通事故において、加害者と被害者の話し合いによる解決の際に使われています。
暴行・傷害などの刑事事件では、当事者同士が示談したとしても、刑事事件として立件されないとは限りませんが、立件すべきかどうかや、量刑についての考慮事由とはなります(示談成立は、加害者に有利な事情として考慮されます)。

示談は口頭でもすることができますが、誤解が生じ後々争いになることがあるので、通常は、合意内容を明確にして、客観的な証拠とするために示談書を作成し、双方が署名・押印します。

交通事故の民事裁判を起こすメリット

示談やADR、裁判所の調停での話し合いが決裂すると、交通事故の当事者は、裁判所の判断による解決を求めて民事裁判を起こすことができます。

民事裁判となるケースでは、加害者側の示談案に納得できない被害者が、適切と考える損害賠償の支払いを求めて訴訟を提起することが多いです。
ただし、加害者側も、自らが妥当と考える金額以上の損害賠償の支払い義務はないとして、それを確認する訴訟を提起することは可能です。

被害者が、示談案に納得できない場合や、金額が妥当なのかわからない場合には、示談を成立させる前に、増額可能性がないかなどについて、一度弁護士に相談するとよいでしょう。
示談ができずに、民事裁判で争うことには次のようなメリットもありますので、民事裁判も視野にいれて検討することが必要な場合もあります。

(1)裁判所が妥当と考える損害賠償金を受け取れる

示談で加害者側の任意保険会社から提示される金額は、営利会社が自社基準に基づいて判断した金額ですので、本当の意味で、被害者側の気持ちや状況に寄り添った適切な金額とは言い難い面があります。

民事裁判を起こすと、当事者双方が交通事故や損害に関する主張及び証拠を提出することで、最終的に、裁判所が妥当と考える損害賠償額が明らかになります。
裁判所は中立な立場で判断するため、特に被害者側に寄り添って判断することはしませんが、加害者側の保険会社提案の示談案よりも、被害者が納得することのできる金額を受け取れる可能性があります。

(2)遅延損害金も請求できる

遅延損害金とは、損害賠償金の支払いが遅滞した場合に支払う金銭のことをいい、基本的に法定利率で計算されます(民法419条1項)。

不法行為に基づく損害賠償支払債務(損害賠償を支払う責任のこと)は、判例上、損害の発生と同時に、つまり交通事故が発生したと同時に遅滞に陥るものとされています。
したがって、交通事故の被害者は、加害者に対して、慰謝料や逸失利益などの損害賠償に加えて、遅延損害金を請求することができるのです。
遅延損害金の法定利率は、事故日によって異なります。これは、民法改正により遅延損害金の法定利率の定めが変わったためです。

  • 2020年3月31日以前の事故事故発生日から年率5%
  • 2020年4月1日以降の事故事故発生日から年率3%
    (※3%の法定利率は3年ごとに変動する可能性がある)

例えば、2018年に発生した交通事故による損害賠償請求権が2000万円で、支払日まで3年かかったケースでは、遅延損害金として300万円を請求することができます(2000万円×5%×3年)。

示談では、早期解決という観点から双方が歩み寄って損害賠償の額について合意しますので、通常、遅延損害金について請求することはありません。
しかし、民事裁判では、遅延損害金についてもきちんと請求します。死亡事故や重篤な後遺障害が残った事故など損害賠償の額が極めて高額になるケースでは、遅延損害金だけでもかなりの金額になりますので、忘れずにきちんと請求する必要があります。

(3)示談や調停で話し合いが成立しない相手に対して強制力を発揮する

当事者同士で示談や調停で話し合っても、合意する・しないは当事者の自由であるため、合意に至らず、交渉が決裂する場合があります。
示談には、当事者双方に早期解決というメリットがあるのですが、示談が成立しないでそのままにしておくと、損害賠償は支払われず、被害者の損害回復は実現されません。

このように示談や調停で話し合いが決裂した場合には、民事裁判は有効な解決策となりえます。

まず、民事訴訟法には、民事訴訟を提起された側(被告)が、裁判所から訴状を受け取ったのにそれを無視して裁判所に書面(答弁書)も提出せず、第1回期日にも裁判所に出頭しないと、民事訴訟を提起した側(原告)が勝訴するというルールがあります(民事訴訟法159条)。
したがって、被告も民事訴訟を提起されれば、原告の主張に耳を傾けて、原告の主張を認めたり反論したりせざるを得なくなります。
そして、裁判所は、当事者双方の主張・立証を踏まえて、最終的に判決を下します。
加害者に対して被害者に損害賠償の支払いを命じる旨の判決が出て、加害者がその判決について2週間以内に控訴を提起して争わなければ、判決は確定し、後でその判決内容を争うことはできません。
加害者が任意保険に加入している場合には、判決確定後速やかに任意保険会社から損害賠償が支払われるでしょう。

交通事故の民事裁判を起こすデメリット

民事裁判には説明したようなメリットがある一方で、次のようなデメリットも存在します。

(1)民事裁判の手続きは複雑で時間もかかる

民事裁判の手続きは、示談や調停に比べて専門的で複雑です。裁判所も、基本的な法的知識があることを前提に手続きを進めていきますので、民事裁判の知識や経験がないと、手続きの理解が困難なことがあります。
自分の請求内容を裁判所に認めてもらうためには、適切な主張をまとめた書面を準備し、主張を裏付ける適切な証拠を準備する必要があります。
その書面や証拠を、裁判所が指定した日までに、民事訴訟法のルールに従って準備して提出しなければなりません。
相手方から反論があった場合には、その反論に対しては説得的な再反論が必要となります。
交通事故の民事裁判の経験や、民事訴訟法などの法的知識がなければ、このような対応は困難だと考えられます。

(2)解決するまでに時間がかかる

民事裁判は月に1回程度のペースで開かれますので、進行はゆっくりだと感じる方が多いようです。
また、判決までは最短でも半年程度、複雑な事故や当事者の争点が多いケースなどでは、1~3年かかることもあります。
平成30年度司法統計年報」によれば、裁判にかかった審理期間で最も多いのが3~6ヶ月、次点が半年~1年となっています。

さらに、日本の裁判制度は三審制を取っていますので、一審の判決に不服がある場合には控訴して控訴審で再度裁判を求めることができ、控訴審判決にも不服だと上告できる場合もあります。
そのような場合には、実際に判決が確定するまでにさらに時間がかかることになります。

(3)裁判所費用や弁護士費用が発生する

民事裁判を起こすためには、裁判所に訴訟費用(収入印紙代)を納付する必要があります。
訴訟費用(収入印紙代)は請求する損害賠償金によって違います。
裁判所が「手数料額早見表」を公表していますので、必要な金額を確認することができます。
例えば、請求額が2000万円の場合には、訴訟費用(収入印紙代)は8万円です。

また、弁護士に依頼して対応してもらう場合には、弁護士費用が発生します。
ただ、自身が加入している保険について弁護士費用特約などを利用できれば、弁護士費用は一定額まで保険がカバーしてくれるでしょう。
また、民事裁判実務においては、支払いを求める損害賠償額の10%程度を弁護士費用として請求できる運用がなされていますので、加害者に対して弁護士費用の一部の支払いを求めることもできます。

裁判にかかる弁護士費用は、弁護士事務所によって異なりますので、相談する弁護士事務所に詳しく聞くようにしましょう。

(4)敗訴する可能性もある

過去の交通事故の裁判の経験や、類似した判例などから、弁護士は、ある程度の勝訴見込みや敗訴見込みを立てることができます。しかしながら、最終的には裁判所の判断になりますので、勝訴できる保証はなく、敗訴する可能性もあります。
自身が妥当と考える損害賠償額を請求したけれども、主張や証拠が不十分だったりして、裁判所に請求自体が認められなかったり、示談案程度やそれより低い額の損害賠償しか認められなかったりすると、原告が敗訴したといえるでしょう。

裁判中、裁判官の考えが明らかにされ、その結果敗訴見込みが濃厚な場合には、示談案に近い形で和解を成立させることもあります。

民事裁判の大まかな流れ

民事裁判の大まかな流れは、1.裁判所に訴状を提出、2.口頭弁論、3.証拠提出、4.和解協議、5.判決の順となります。
弁護士に民事裁判の対応を依頼すれば、基本的に裁判所に対する手続きは弁護士がすべて行いますので、本人が裁判所に出廷する必要はありませんが、本人尋問が必要な場合には、裁判所に出廷する必要があります。

(1)裁判所に訴状を提出

民事裁判は、原告が裁判所に対して訴状を提出し、裁判所が被告に訴状を送達することから始まります。必要な印紙も購入して納付します。
訴状を提出する裁判所は、基本的に被害者の住所地、加害者の住所地又は事故発生地のいずれかの住所地を管轄する裁判所です。
物損事故など支払いを求める金額が高くない場合には(140万円以下)、簡易裁判所に訴訟を提起することもできますが、地方裁判所となることが多いでしょう。
被害者も加害者も原告となることができますが、ここでは、被害者が原告となって、訴状を提出したケースで裁判の流れについて説明します。

(2)口頭弁論

通常、訴状を提出して1~2ヶ月後に、第1回の口頭弁論期日が指定されます。
第1回口頭弁論期日は、被告の都合を聞かずに指定されますので、被告は出廷せずに答弁書だけ提出することが多いです。
またおよそ1ヶ月後に口頭弁論期日が指定されますので、次回期日からは、被告の反論、被告の反論を踏まえた原告の再反論という形で、順に主張していきます。

(3)証拠提出

口頭弁論を複数回行い、双方の主張・反論を踏まえたうえで、双方の主張に争いがある争点について整理をし、証拠を提出します。
証拠は、見込まれる争点について事前に準備できるものについては訴状に添付して提出することもありますし、口頭弁論期日で提出する書面と共に提出することもあります。
刑事事件や医療関係資料については、裁判所を通じて文書送付嘱託(民事訴訟法226条)を申立て、必要な証拠を入手することもあります。
原告や被告が、本人尋問で証言することもあります。その場合は、証言内容が証拠となります。

(4)和解協議

争点の整理や、証拠の提出が終わった段階になると、裁判所が争点や結論について一定の心証を得ることが可能となります。
裁判所は、心証をある程度考慮したうえで、当事者に和解案を提示します。
裁判所が具体的な和解案を提案することもありますし、和解を希望する被告に対して和解案の提出を促すこともあります。
和解では、原告、被告双方の譲歩が必要となり、内容について納得できれば和解が成立します。
平成30年度司法統計年報」によれば、裁判となっても判決までなされるのは全体の約41%で、同程度の約37%が和解で終了しています。

(5)判決

和解案に納得できず、和解が成立しなかった場合には、裁判所が判決を下すことになります。
通常、判決前に原告、被告共に最終準備書面を作成して裁判所に提出し、自身の主張は証拠によって証明されており、裁判所に認められるべきであることを再度主張します。
裁判所が、被告に対して原告に損害賠償金の支払いを命じる判決を出した場合には、原告勝訴判決となります。
ただし、通常原告は自身に最大限有利な損害賠償額を主張しますので、裁判所がその主張通りの金額の支払いを命じることはほぼありません。判決により、訴訟前に提示された示談案よりも高額の損害賠償額が認められれば、実質的には勝訴判決といえるでしょう。
裁判所が、原告の請求自体を認めずに棄却する場合や、判決内容が示談案よりも低額の損害賠償金の支払いを命じるものである場合には、原告敗訴といえるでしょう。
判決に不服がある場合には、判決書を受領してから2週間以内に控訴する必要があり、控訴しなければ判決は確定します。

【まとめ】交通事故の裁判に関するご相談はアディーレ法律相談所へ

交通事故の民事裁判は、示談や調停で損害賠償金について合意ができなかった被害者が、裁判で損害賠償金を請求できる手段です。
民事裁判は、当事者が一定の法律の知識があることを前提に進行します。本人訴訟により手続きに不慣れな場合には、裁判所が説明してくれることもありますが、あくまで中立な立場ですので、被害者に寄り添って「こうした方がよい」とアドバイスしてくれるものではありません。
とくに交通事故の民事裁判では、ケガの程度によって請求できる損害項目も異なり、カルテなどの医療記録、刑事裁判記録などが提出証拠になります。
交通事故の裁判の経験がある弁護士であれば、被害者の立場に立って、受けた損害について漏れなく請求し、書面をまとめ、適切な証拠を収集して提出することができるでしょう。
弁護士費用が不安かもしれませんが、弁護士費用特約が利用できたり、損害賠償金を受け取った後の後払いとできたり、事務所によって、被害者の負担に配慮した費用体系をとっているところもあります。
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