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面会交流は親子の義務?取り決めておきたい条件や拒否したい・拒否されたときの対処法

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離婚をしても、父母に共同親権が認められる国では、離婚後も子どもはひと月の半分を父親宅で生活し、半分を母親宅で生活するという形式がとられることがあります。
しかし、日本では、基本的に父母どちらかが単独親権をもって子どもと同居しますので、他方の親は子どもと離れて暮らし、子どもと面会するのは通常1ヶ月に1回程度となってしまいます。
子どもと離れて暮らす親が、「子どもともっと会いたい」と思うのは当然ですし、一方で子どもと暮らす親は、「子どもと会わせたくない、かえって子どもにとって良くない」と考える方もいて、この感情的な齟齬が、面会交流を難しくさせる場合があります。

そこで今回の記事では、面会交流とは何か、取り決めておきたい条件、面会交流を拒否したいときや拒否されたときについての対処法について解説します。

面会交流とは?

「面会交流」とは、父母の離婚により、子どもの監護者ではなく子どもと離れて暮らしている父または母(「非監護親」といいます)が、定期的・継続的に子供と交流することをいいます。
面会交流の方法としては、実際に子どもに会って一緒に遊んだり食事をしたりするだけでなく、電話やメール・手紙などで連絡を取りあうこと、監護親が子どもの写真や様子を送るなどして子どもの状況を連絡するなどが挙げられます。

夫婦が離婚までには至っていないものの、別居中である非監護親と子どもとの面会交流についても、夫婦間で話し合って取り決めることができます。

参考:面会交流|法務省

面会交流は義務なのか?

離婚の際に、「父又は母と子の面会及びその他の交流」すなわち面会交流について、協議で定めることができます(民法766条1項)。そして、この面会交流は、「子の利益を最も優先して考慮しなければならない」とされています。

この面会交流は、誰の、どのような性質の権利なのかについては、様々な考え方があります。
近年は、面会交流をできる限り認めることが、子どもの精神の健全な成長に望ましいという理解が一般的となっており、親と子ども双方の権利と言ってよいでしょう。
したがって、面会交流を認めることが子の福祉に反するなどの例外的事情がある場合を除き、非監護親と子どもの面会交流は原則として肯定されますので、拒否することは困難です。

離婚したことにより親権を失う非監護親に比べて、離婚せずに別居中の場合は、両親が親権を持っているので、なおのこと子と別居している親の面会交流は認められるべきと考えられます。

子どもの状況は父母が最も理解しているはずですので、面会交流については、父母がその内容についてよく話し合い、納得したうえで取り決めることができれば理想的です。双方納得の上での合意であれば、自主的に合意を守ろうという意識も働きます。
しかしながら、夫婦関係が破綻しており、父母相互が信頼関係を失ってしまい話合いが困難になると、父母間の話し合いによって面会交流を取り決めることは簡単ではありません。
父母間での話し合いが困難な場合は、家庭裁判所に対して、面会交流についての調停や審判を申立てて、面会交流についての話し合いや裁判所の審判を求めることができます。

後にトラブルへと発展しないように面会交流の条件は曖昧にしない

面会交流の条件については、離婚の前に、親権や財産分与などの離婚条件を話し合うのと同時に話し合うことが多いです。
基本的に、面会交流については、後々争いが生じることを避けるために、条件は詳細に定めるようにしましょう。
ただし、子どもがある程度大きくなっており、子どもの意思で日程変更が生じうる場合には、臨機応変に対応できるようにする方がよいでしょう。
面会交流以外の離婚条件については合意ができたけれども、相手に「しばらくは面会交流させない」と言われてしまって面会交流についての合意が成立しない場合には、離婚を成立させたうえで、家庭裁判所に対して、面会交流についての取り決めを求めて調停や審判を申立てる方法があります。

取り決めておきたい面会交流の条件とは?

面会交流について、父母で取り決めておきたい条件について解説します。
子どもが小さい場合には、双方の誤解を防ぎ、後々争いが生じることを避けるために、面会交流の条件は詳細に定めるようにするとよいでしょう。
面会交流の条件は、子どもの年齢や意向、父母の状況などを考慮したうえで定めることができますので、多種多様です。
今回紹介できるのは一例になりますが、参考にしてみてください。

(1)面会交流の場所と頻度について

  • 面会交流の場所
    例)「子の福祉を考慮して非監護親の自宅以外の非監護親が定めた場所とする」
    この例のポイントは、非監護親の自宅での面会を認めていない点にあります。
    特定の施設や店舗での面会交流のみを認めるとする場合や、非監護親の自宅での宿泊を伴う面会も認める場合もあります。
  • 子どもの受け渡し場所
    例)「非監護親の自宅以外で当事者の協議により決める」
    この例のポイントは、監護親が非監護親の自宅までは行かないという点にあります。
    逆に、「監護親の自宅以外で当事者の協議による決める」とすることもあります。
    このように合意すると、非監護親は、監護親の自宅まで来ないことになります。
    他に、監護親の住居の最寄り駅とする場合や、面会交流の場所を特定の店舗としたときにはその場所とする場合もあります。
  • 面会の頻度や時間
    例)「月1回、毎月第1土曜日の11~17時まで」
    面会交流の頻度は、親や子どもの負担を考慮して、月1回程度となることが多いようです。しかし、当事者が合意すれば、月2回程度とする場合もありますし、逆に2ヶ月に1回とする場合もあります。
    また、所定の日時に何らかの事情(子どもの病気や意思など)で面会交流が実現できなかった場合には、代替日を設定する旨を定めることが多いです。

(2)面会交流の方法について

面会交流の方法としては、非監護親が子どもと面会する、旅行する、学校行事に参加するなど実際に会う方法の他にも、手紙・メール・電話・プレゼントなどで間接的に接触するものなど、種々の方法があります。

面会交流の方法は、子どもの年齢や状況を考慮して、当事者で話し合ったうえで無理のないように定めるとよいでしょう。

特に面会交流開始当初においては、お互いの信頼関係を構築し、子どもの負担にならないよう、短時間の面会や、第三者(弁護士や、家庭問題情報センターなどの民間団体)の立ち会いのもとでの面会交流も考慮するとよいでしょう。

面会交流のルールとは?

面会交流にあたっては、父母が相互に守らなければならないルールについてもしっかりと話し合って決めておくようにしましょう。
代表的なルールを二つ紹介します。

(1)高額なプレゼントやお小遣いを渡さない

これは、監護親が非監護親に対して希望することが多いです。
非監護親が、面会交流の度に、子どもに対して理由なくあまりにも高価なプレゼントやお小遣いを渡すことは、監護親の監護(教育)方針と矛盾してしまうことがあり、子どもが混乱する可能性があります。
また、精神的に未熟な子どもだと、単純に、高価なプレゼントやお小遣いをくれない監護親を軽んじて、非監護親を必要以上に慕ってしまい、監護親と子どもとの関係に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)子どもに対して相手の悪口を言わない

これは、非監護親が監護親に対して希望することが多いのですが、双方が守るべきルールと考えられます。
例えば、監護親が幼い子どもに対して非監護親の悪口を言ってしまうと、子どもは一緒に生活する監護親の気持ちを尊重して、「父(母)と会って欲しくないんだ」「本当は会いたいけど我慢しよう」と思い、面会交流を拒否することがあります。
このような事態は、子どもが健全に成長するためにも望ましくありません。

また、反対に、非監護親が面会交流の際に子どもに対して監護親の悪口を言ってしまうと、子ども自身が面会交流に拒否反応を示したり、子どもからその事実を伝えられた監護親が子どもの精神に悪影響だとして面会交流を拒否したりする事態となってしまうかもしれません。

夫婦間に確執があって離婚に至ったとしても、子どもにとっては父と母に他ならないので、その親子関係を損なうような相手の悪口を言うことは避けるようにしましょう。

面会交流を拒否したい・拒否されたときの対処法

子どもの福祉のために、面会交流はできる限り認められるべきという理解が一般的になっていますので、監護親の単に「相手に会わせたくない」という理由では面会交流を拒否することはできません。
しかし、面会交流を禁止したり制限したりすることが必要なケースもあります。
面会交流を拒否したい場合や、逆に面会交流を拒否された場合の対処法について説明します。

(1)面会交流を拒否したい場合

当事者の話し合いがうまくいかない場合には、家庭裁判所に調停又は審判を申立てて、面会交流について話し合い、裁判所の判断を求めることができます。
家庭裁判所では、子どもの福祉に反しないかという観点から、面会交流を禁止・制限すべき事情の有無を調査し、判断します。
子どもの意向も調査の対象となります。通常、家裁調査官という専門家が、調停又は審判に同席して事案を把握したうえで、子どもの年齢に応じた適切な方法で、直接子どもの意向や気持ちを確認します(子どもが15歳以上の場合には、必ず子どもの意見を聞かなければならないと定められています(家事事件手続法152条2項))。

具体的に、面会交流が子どもの福祉を害するとされるのは、次のような事情があるケースです。

  • 過去に子どもを虐待していたなど、子どもに危害を加える危険性がある
  • 非監護親が子どもを連れ去る危険性が極めて高い
  • 面会交流の動機が不当な目的(相手への執着など)にある
  • 子どもが面会交流を拒絶している
  • 父母の感情的対立が激しく、面会交流の実施が困難

など

直接二人だけの面会交流が困難な事情があっても、中立的な第三者立会のもとで直接の面会交流を認めたり、手紙など間接的な面会交流だけは認めたりするケースもあります。

面会交流は、子どもの健全な成長のために必要なことですが、制限したい事情がある場合には、弁護士に相談してみるようにしましょう。

(2)面会交流を拒否された場合

面会交流について話し合いがうまくいかない場合、面会交流を希望する非監護親は、家庭裁判所に対して、調停又は審判を申立てることができます。
調停で話し合って合意できる場合もありますし、話し合いが困難であれば審判により、裁判官に判断してもらうことになります。
審判では、面会交流を禁止・制限すべき事情がないと判断されれば、裁判官に面会交流の方法について決めてもらうことになります。

調停や審判で面会交流の取り決めがなされたにもかかわらず、監護親がその取り決めを守らない場合には、面会交流実現のために、次のような方法があります。

  • 履行の勧告
    非監護親が、家庭裁判所に対して、面会交流を取り決めどおり履行するように、履行勧告の申し出を行うことができます(家事事件手続法289条)。
    家庭裁判所は、履行状況を確認して履行されていない場合には、面会交流を実行するよう説得や勧告を行います。
    手続きに費用は掛かりませんが、面会交流を強制することはできません。
  • 強制執行
    強制執行とは、裁判所関与のもと、執行官が子どもを強制的に家から連れ出して面会交流を実現させる方法です。
    昔から、強制執行は子どもに対して精神的な悪影響があると考えられていることから、強制執行にはなじまないと考えられています。
    しかしながら、子どもの引き渡し請求の場合には、民事執行法に基づく直接強制が可能であることから(民事執行法174条2項)、この手段を完全に否定されるべきではないという考えもあります。
  • 間接強制
    間接強制とは、決められた債務(ここでは面会交流を実施する債務)を履行しない義務者(ここでは監護親)に対し、「1日当たり1万円」などと金銭の支払いを命じることにより、自主的な履行を促す方法です(民事執行法172条)。
    間接強制が認められるためには、調停・審判が成立しており、その中で面会交流の方法が具体的に特定されていることが必要です。
    どの程度まで具体的に特定されていれば間接強制が可能かどうかは、判例に基づいたケースバイケースの判断が必要となりますので、面会交流に詳しい弁護士に相談してみるとよいでしょう。

【まとめ】面会交流についてお悩みがある方は法律事務所へご相談ください

面会交流は、子どもの健全な成長のためにできるだけ実現すべきと考えられていますので、感情的に拒否したい気持ちがあったとしても、冷静に子どもの利益を考えて話し合うようにしましょう。
反対に、子どもの利益のために面会交流を拒否したい事情がある方や、面会交流を拒否されて子どもに会えなくて悩んでいる方は、対処法を含め、ご自身の状況について弁護士に相談してみることをお勧めします。

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