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離婚したい!と思ったら知っておきたい「費用」のこと 主な5つを解説

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kiriu_sakura

離婚を決意しても、

「離婚したいがいくらお金が必要になるのか」

など、離婚に向けた不安を抱いていないでしょうか。

「離婚」とは、これまでの生活に縁を切り、新たな生活をスタートさせることです。
そのため、離婚には、これまでの夫婦生活を清算するための費用や新生活に必要な費用など様々なお金が必要となります。

一方で、離婚をすると、慰謝料や養育費、財産分与など受け取るお金もある場合があります。

離婚を切り出す前に、離婚にいくらお金が必要になるのか、どういったお金を受け取れるのか知っておきましょう。

この記事では

  • 離婚に必要な費用
  • 離婚の際に検討すべき「お金」のこと(主な5つ)

について、弁護士が詳しく解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

離婚に必要な「費用」

離婚に必要な「費用」はどういった方法で離婚するかによって大きく変わります。

  • 話し合いで円満に離婚するケース
  • 話し合いが難航し調停や裁判で離婚するケース

2つのケースに分けて説明します。

(1)円満に話し合いで離婚するケース

円満に話し合いで離婚する場合には、離婚条件について夫婦で話し合って決め、離婚届を出すことによって離婚することになります。そのため、離婚手続自体にかかる費用はありません。

ただし、離婚協議書を公正証書で作成する場合には、公正証書を作成する手数料が必要となります。

離婚協議書を公正証書で作成するメリットや作成方法について知りたい方は、こちらをご覧ください。

公正証書とは?作成するメリットや種類・作成の手順を詳しく紹介

(2)調停や裁判で離婚するケース

離婚に向けた話し合いが難航し、調停や裁判で離婚するケースでは、

  • 調停や裁判に必要な費用
  • (弁護士に依頼する場合)弁護士に支払う費用

が必要となります。

(2-1)調停に必要な費用

離婚調停にかかる費用は、どういったことを調停で話し合うかにもよりますが、3000円程度となることが一般的です。

項目費用
収入印紙代
・夫婦関係調整調停(離婚)
・養育費請求調停
・面会交流調停
・財産分与請求調停
・年金分割の割合を定める調停
・慰謝料請求調停
・婚姻費用の分担請求調停
(※1)
1200円
1200円(子ども一人につき)
1200円(子ども一人につき)
1200円
1200円
1200円
1200円
戸籍謄本(全部事項証明書)発行費用450円(郵送で取得する場合には別途郵送費などが必要)
切手代1000円程度(※2)
その他必要な資料についての取得費用資料によって異なる

※1 調停については、1件につき1200円の収入印紙が必要。例えば、離婚調停と婚姻費用分担調停を同時に申立てる場合には2400円(1200円+1200円)。申立てる件数が複数にわたる場合には、合計の印紙代について事前に家庭裁判所に問い合わせるとよい。
※2 申立てる家庭裁判所によって異なる。家庭裁判所のホームページに掲載されていることもある。たとえば1046円が切手代として必要な場合、100円切手2枚、84円切手8枚、10円切手15枚、2円切手10枚、1円切手4枚、というように切手の値段と枚数が指定されているので、購入する前に事前に家庭裁判所に問い合わせるとよい。

離婚調停とは?有利に進める方法、手続きの流れ、費用などを徹底解説

(2-2)裁判に必要な費用

離婚裁判にかかる費用は、どういった判断を裁判で求めるかにもよりますが、離婚だけを求める場合であれば2万円程度となることが一般的です。

項目費用
離婚のみの場合1万3000円
離婚と合わせて財産分与などを求める場合各1200円を加算する。
例)離婚、財産分与、子3人の養育費を請求
1万3000円+1200円(財産分与)+1200×子3人=1万7800円
離婚請求と合わせて慰謝料を請求する場合1万3000円と慰謝料請求に対する印紙代を比べて、多額の方に財産分与などの手数料を加算
例)離婚、財産分与、子3人の養育費と、慰謝料300万円を請求
慰謝料300万円の印紙代は2万円で、離婚のみを求める1万3000円よりも多額なので、2万円+1200円(財産分与)+1200円×子3人=2万4800円
戸籍謄本(全部事項証明書)発行費用450円(郵送で取得する場合には別途郵送費などが必要)
切手代5000~6000円程度(家庭裁判所によって異なる)
その他必要な資料についての取得費用資料によって異なる

この他に、裁判に鑑定や証人が必要となった場合には、鑑定費用や証人の日当などが必要となることがあります。

裁判離婚とは?特徴や注意点、費用について弁護士が解説

(2-3)弁護士に支払う費用

弁護士に依頼すると、別途、弁護士費用も必要になります。
弁護士費用は、大きく分ければ、着手金、報酬金、実費などに分けられます。

離婚に関する弁護士報酬は、離婚だけを請求するのか、親権や慰謝料も請求するのか、などによって着手金や報酬金が異なります(内容が複雑になればなるほど金額は高額となります)。
弁護士の費用は、事務所ごとに異なるので、不明な点は、事務所に尋ねるようにしましょう。

例えば、弁護士費用は次のようになります。

項目費用
相談料1時間など一定時間は初回無料~1時間1万円程度
着手金(依頼時に発生する費用)20万~40万円程度(※1)
報酬金(※3)(成功時に発生)
・基本報酬金
・成功報酬金
 離婚成立
 親権獲得
 慰謝料や財産分与など

20万~40万円

20万~50万円
10万~20万円
合意金額又は回収金額の10~20%
日当(調停・裁判への出頭費用)0~5万円程度(※2)
実費印紙代、切手代、交通費など

参考:市民のための弁護士報酬の目安|日本弁護士連合会

※1 離婚調停が不調におわり、離婚裁判となった場合には追加の着手金として10万円程度必要な場合がある。一方、離婚裁判となったとしても追加の着手金不要とする法律事務所もあるが、元々の着手金が高めとなっていることが多い。
※2 日当がかからない法律事務所もある。そのような場合、一般的に、着手金が少し高めになることが多いようである。また、3回までの期日出頭は無料や着手金に含まれるが、4回目からは発生するなどと定めている事務所もある。裁判所に出廷せず、事務所で電話やオンライン会議で裁判所の期日に対応することがあり、別途その費用について取り決めのある事務所もある。
※3 報酬金も事務所ごとに異なる。一般的に、着手金が低いと報酬金は高め、着手金が高いと報酬金は低めとなる傾向があるようだが、着手金と報酬金が同程度という事務所も多い。また、慰謝料や財産分与の額によって、成功報酬のパーセンテージが異なる場合がある。

(3)どちらのケースであっても必要となる費用

離婚に際しては、さらに別居の際の引っ越し費用、敷金礼金、転居先の家具家電購入費用など、新生活に備えた費用も必要です。

例えば、引っ越し費用や家具家電一式の購入費用の相場は次のとおりです。

項目費用
引っ越し費用数万~30万円程度
家具家電一式の購入費用20万~100万円程度

新生活に向けて何が必要かは人によって異なります。自分に何が必要か、それにはいくら費用が必要か、リストアップしておきましょう。

離婚に伴う引っ越しについてはこちらの記事をご覧ください。

離婚前後の引っ越しについて、注意すべきポイント4点

離婚の際に検討すべき「お金」のこと

離婚すると、それぞれ別の人生を歩むことになりますので、財産分与や養育費などの「お金」について検討する必要があります。

検討すべき「お金」の種類は、主に次の5つです。

  1. 別居中の生活費(婚姻費用)
  2. 財産分与
  3. 養育費
  4. 離婚慰謝料
  5. 年金分割

それぞれ説明します。

(1)別居中の生活費(婚姻費用)

「婚姻費用」とは、家族が通常の社会生活を維持するために必要な生活費のことです。具体的には、居住費や生活費、子ども(※)の生活費や学費といった費用のことです。

※子どもとは、未成熟子(みせいじゅくし)を指します。これは、未成年という意味と同じではなく、社会的経済的に自立して生活できるかどうかという点がポイントとなります。例えば、20歳であっても、学生で無職であれば、未成熟子とされる可能性があります。

別居中であったり、夫婦関係が破綻していたとしても、離婚までは、収入の高い夫(妻)が低い妻(夫)に対して生活費(婚姻費用)を払う義務があります。また、同居中であっても、婚姻費用を請求することができます

婚姻費用と養育費はどう違う?婚姻費用分担請求ができるケースや金額の決め方について解説

(2)財産分与

「財産分与」とは、婚姻期間中に夫婦が協力して築いた財産を、離婚時に清算し分配する制度のことをいいます(民法768条1項)。

夫婦の共同名義で購入した不動産、夫婦の共同生活に必要な家具や家財などが財産分与の対象となることはもちろん、夫婦の片方の名義となっている預貯金や車、有価証券、保険の解約返戻金、退職金なども、婚姻中に夫婦が協力して取得した財産といえるものであれば、財産分与の対象となりえます。

財産分与について詳しくはこちらの記事もご覧ください。

離婚時に知っておきたい財産分与とは?大切な財産を失わないための基本を解説

(3)養育費

「養育費」とは、離婚後に衣食住の費用、教育費、医療費などの子どもの監護に必要な費用のこといい、定期的、継続的に支払っていくものです。

婚姻費用と混同しがちですが、婚姻費用は結婚している間のみ支払う費用で、配偶者の生活費も含まれます。一方で、養育費は、子どもを監護に必要な費用ですので、配偶者の生活費は含まれず、また、離婚後も支払うことになります。

余裕があるときに支払えばよいというものではありませんので、支払う側に金銭的な余裕がないときであっても、支払う必要があるお金ということになります。

養育費について詳しくははこちらの記事もご確認ください。

養育費とは?支払い期間から金額の算定方法、不払いへの対処法までわかりやすく解説

(4)離婚慰謝料

「離婚慰謝料」とは、離婚によって生じた精神的苦痛を金銭に換算したもので、不法行為(民法第709条)に基づく損害賠償として位置づけられます。
例えば、配偶者の不貞行為、DV、ハラスメント行為を理由に離婚する場合に慰謝料を請求できる可能性があります。

慰謝料について詳しくははこちらの記事もご覧ください。

有責配偶者と離婚するには?慰謝料請求や注意点について解説

(5)年金分割

「年金分割」とは、離婚後2年以内に、婚姻期間に対応する厚生年金・共済年金の保険料納付記録の最大2分の1を分割し、それぞれ自分の年金とすることができる制度のことをいいます。

なお、保険料納付記録を分割するものであり、元配偶者の年金額の最大半分をもらえるという意味ではありませんので、その点は注意しましょう。

特に、熟年離婚の場合には、年金が離婚後の生活の原資となることが多いと思われます。離婚の前であっても、年金分割の話し合いに必要な情報は、「年金分割のための情報通知書」で分かりますので、加入している年金団体に請求して入手するとよいでしょう。

離婚後の生活に不安がある場合

どういった費用が必要か、どういったお金がもらえるかが整理できたら、離婚後の生活の収支を見積もり、経済的に自立した生活を送っていけるか、公的支援を受けないといけないか等の目処をつけておきましょう。

離婚後の生活に不安が残る場合には、自分が受けられる公的支援などの制度について、あらかじめリサーチしておきましょう。

【まとめ】離婚の方法や離婚の理由によって出ていくお金は異なる|もらえるお金も把握しておこう

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 離婚に必要な「費用」
項目費用
円満に話し合いで離婚するケース離婚手続自体に費用は不要。ただし、離婚協議書を公正証書で作成する場合には、公正証書の作成手数料が必要。
調停や裁判で離婚するケース・調停や裁判手続に支払う費用
・(弁護士に依頼する場合)弁護士に支払う費用
どちらのケースでも必要新生活に必要な費用
(引っ越し費用、敷金礼金、家具家電購入費用など)
  • 離婚前から離婚後までに、配偶者に支払う5つの「お金」|配偶者から受け取る「お金」
  1. 別居中の生活費(婚姻費用)
  2. 財産分与
  3. 養育費
  4. 離婚慰謝料
  5. 年金分割

離婚の前に、離婚後の生活の収支を見積もり、経済的に自立した生活を送っていけるか、公的支援を受けないといけないか等の目処をつけておくことをおすすめします。

離婚についてお困りの方は、離婚問題を取り扱う弁護士へ相談ください。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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