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休憩時間にも仕事をしている方必見!残業代を請求できるかも?

作成日:更新日:
LA_Ishii

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。


労働基準法では、一定時間以上の労働に対して、必ず休憩を与えなければならないとされています。
そして、休憩時間は、労働から完全に解放されている必要があります。
しかし、実際の職場では休憩時間中に業務を行わざるを得ないケースも少なくありません。

この記事では、休憩時間中の労働がどのように扱われるべきか、そしてその時間に対して残業代を請求できるかについて弁護士が解説します。
自分の権利を守るための具体的な対策や、弁護士からのアドバイスも紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

この記事を読んでわかること

  • 休憩時間とは
  • 休憩時間中の労働に残業代は発生するか
  • 休憩時間と残業代請求のポイント

ここを押さえればOK!

休憩時間は労働者が労働から完全に解放される時間であり、労働基準法第34条に基づいて確保されるべきです。労働時間が6時間を超える場合には45分、8時間を超える場合には1時間の休憩が義務付けられています。休憩時間中に業務を行った場合、その時間は労働時間としてカウントされ、適切な残業代が支払われるべきです。

時間外労働の残業代は法定労働時間を超えた労働に対して支払われる賃金で、通常の賃金に25%以上割増したものとされます。会社がこれらの規定を守らない場合、労働基準監督署からの指導や罰則が科されることがあります。

もし休憩時間にも労働を強要された場合、その事実を記録し、上司や人事部門に報告することが推奨されます。また、手待ち時間や仮眠時間も労働時間としてカウントされるべき場合があります。

休憩時間と残業代の関係を理解し、労働時間を正確に記録することが重要です。
適切な残業代の支払いを求める際には、弁護士に相談することで、専門的なアドバイスや会社との交渉を代行してもらうことも可能です。場合によっては法的措置を検討することも必要です。

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この記事の監修弁護士
弁護士 山内 涼太

東京大学法学部・東京大学法科大学院卒。アディーレ入所後は未払残業代請求事件をメインに担当し、2022年より労働部門の統括者。「自身も同じ労働者だからこそ、労働者の方々に寄り添える」との信念のもと、より多くのご依頼者様を、より良い解決へ導くことを目標に尽力している。東京弁護士会所属。

休憩時間とは?

労働者にとって、休憩時間は労働の合間に心身をリフレッシュさせるための重要な時間です。労働基準法では、労働者の健康と安全を守るために休憩時間の確保が義務付けられています。

(1)休憩時間の定義

休憩時間とは、労働者が労働から完全に解放される時間を指します。
労働基準法第34条では、労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩時間を与えることが義務付けられています。
この休憩時間は、労働者が自由に使える時間であり、労働から完全に解放される必要があります。
たとえば、休憩時間中に電話対応やメールチェックを求められる場合、それは休憩時間とはいえません。

(2)休憩時間の取り方とその重要性

休憩時間の取り方も重要です。
労働基準法では、休憩時間は一斉に与えられることが原則とされていますが、労使協定を結ぶことで個別に休憩時間を取ることも可能です。
休憩時間を適切に取ることで、労働者の疲労回復や集中力の維持が期待でき、生産性の向上にも繋がります。また、適切な休憩時間の確保は、労働者の健康を守るためにも欠かせない要素です。

労働基準法における残業代

時間外労働の残業代とは、法定労働時間を超えて働いた時間に対して支払われる賃金のことを指します。労働基準法によると、1日8時間、週40時間を超える労働(時間外労働)に対しては、割増賃金を支払うことが義務付けられています。
この割増賃金がいわゆる残業代で、通常の賃金に25%以上割増したものと定められています。
なお、深夜労働(午後10時から午前5時まで)にも25%、休日労働には35%の割増率が適用されます。

会社がこれらの規定を守って残業代を支払わない場合、労働基準監督署からの指導や、さらには刑罰が科されることもあります。

休憩時間中の労働に残業代は発生するか?

休憩時間は、労働者が労働から完全に解放される時間であり、労働基準法第34条に基づいて確保されるべきものです。
しかし、実際の職場では、休憩時間中に業務を行わざるを得ない状況が発生することがあります。

休憩時間中に労働を行った場合、その時間は労働時間としてカウントされるべきです。
過去の判例によると、労働者が業務から完全に解放されていない時間は労働時間に算入されるべきとされています。
そのため、休憩時間中に業務を行った場合、その時間は労働時間として計算されなければなりません。
したがって、休憩時間中に行った労働を含めると法定労働時間を超える場合、その時間に対しては割増賃金が支払われるべきです。

たとえば、1日の労働時間が8時間で、そのうち1時間が休憩時間とされている場合において、休憩時間中に30分間業務を行ったとします。
この場合、実質的な労働時間は8時間30分となり、30分の時間外労働が発生しています。
したがって、この30分の時間外労働に対しては、割増賃金が支払われることになります。

会社が休憩時間中の労働に対して適切な残業代を支払わない場合、労働基準法違反となり、労働基準監督署からの指導や罰則を受ける可能性があります。
自分の労働時間が適切に管理されているかを確認し、不当な扱いを受けた場合には適切な対応を求めることが重要です。

名ばかりの「休憩時間」を防ぐための対策

名ばかりの「休憩時間」とは、形式上は休憩時間とされているものの、実際には業務から完全に解放されていない状況を指します。
このような状況を防ぐためには、労働者自身が適切な対策を講じることが重要です。

まず、休憩時間中に業務を行わないようにするためには、自分の権利をしっかりと理解することが大切です。
休憩時間は、労働から完全に解放される時間でなければなりません。
もし休憩時間中に業務を強要された場合、その事実を記録しておきましょう。
上司や人事部門に報告する際に役立つことがあります。

また、手待ち時間は一般に労働時間として扱われます。仮眠時間も労働時間としてカウントされるべき場合があります。
手待ち時間とは、指示があれば直ちに業務を行えるよう待機している時間であり、労働から完全に解放されていないため、休憩時間ではなく労働時間とされます。
仮眠時間は夜勤などで一時的に仮眠を取る時間であり、休憩時間として扱われることが多いです。しかし、仮眠中の時間も労働時間として扱われることもあります。
警備員や当直の看護師の方でよく問題となりますが、仮眠中であっても、一定の事態が生じたときに、直ちにそれに対応することが義務付けられており、そうした即時の対応の必要が生じることが皆無に等しく、実質的にそうした義務付けがされていないと認められるような事情が存在しないのであれば、労働からの解放が保障されていたとはいえず、仮眠していた時間も労働時間とされます。
これらの時間が労働時間として認められる場合でも、もともと会社がそれらの時間を休憩時間としており、労働時間としてカウントしていないため、残業代が未払いとなることも多いです。

休憩時間が適切に取れない場合、まずは上司や人事部門に相談してみましょう。
さらに、同僚と情報を共有し、共に問題を解決するための協力体制を築くことも重要です。

休憩時間と残業代請求のポイント

休憩時間と残業代の関係を理解することは、労働者が自分の権利を守るために非常に重要です。
まずは、労働時間を正確に記録するようにしましょう。タイムカードや勤務表、メールの送受信履歴など、労働時間を証明するための証拠をしっかりと保管しておきます。

次に、会社に対して、適切な残業代の支払いを求めることが必要です。
具体的には、休憩時間中に業務を行った場合、その時間が労働時間としてカウントされるべきであることを説明し、適切な残業代を請求します。
会社が交渉に応じない場合には、労働基準監督署に相談してもよいでしょう。
労働基準監督署は、労働者の権利を守るための機関であり、会社に対して適切な指導や是正勧告を行ってくれることがあります。

最後に、同僚と情報を共有し、共に問題を解決するための協力体制を築くことも重要です。
これにより、個々の労働者が孤立せず、集団で会社に対して適切な対応を求めることが期待できます。

休憩時間と残業代についてよくある質問(FAQ)

(1)休憩時間が取れない場合の対処法は?

休憩時間が取れない場合、まずは上司や人事部門にその状況を報告し、改善を求めることが重要です。
労働基準法では、労働者が労働から完全に解放される休憩時間を確保することが義務付けられています。
もし会社が対応してくれない場合には、労働基準監督署に相談することも有効です。
また、労働組合に加入している場合は、組合を通じて問題を解決する手段もあります。

(2)休憩時間中に仕事をした場合の残業代はどうなる?

休憩時間中に仕事をした場合、その時間は基本的に労働時間としてカウントされるべきです。
したがって、休憩時間中に仕事をせざるを得なかったのであれば、その時間も労働時間として賃金が支払われるべきです。
結果として、労働時間が法定労働時間を超える場合、超えた時間に対しては割増賃金が支払われることになるでしょう。

(3)残業代の未払いが発生した場合の相談先は?

残業代の未払いが発生した場合、まずは会社内の上司や人事部門に対して未払いの事実を報告し、適切な対応を求めることが必要です。
その際には、勤怠記録など実際の労働時間を示す証拠や、未払いとなっている残業代の金額についての算出根拠を示せるとよいでしょう。
それでも解決しない場合には、労働基準監督署に相談するという手段もあります。
ただし、労働基準監督署は、あなたの代わりに残業代を請求してくれるわけではありません。
あくまで労働基準監督署は、会社が労働法令を遵守しているか、必要に応じて調査や是正勧告などをする機関です。
その点、弁護士に相談すれば、代わりに残業代について会社と交渉してくれます。

弁護士からのアドバイス

休憩時間中もきちんと休憩できず、仕事をしている場合における、弁護士からの具体的なアドバイスを3つご紹介します。

(1)労働時間の記録を徹底する

まず、労働時間の記録を徹底することが重要です。休憩時間中も仕事をしている場合、その時間も労働時間としてカウントされるべきです。
タイムカードや勤務表、メールの送受信履歴など、労働時間を証明するための証拠をしっかりと保管しておきましょう。
のちに残業代を請求する際の有力な証拠となることがあります。

(2)早めに弁護士に相談する

未払い残業代の請求を検討している場合には、早めに弁護士に相談することが大切です。
休憩時間中に仕事をしているにもかかわらず、適切な残業代が支払われない場合、残業代請求を扱っている弁護士のアドバイスを受けることで、適切な対応を取ることができます。
弁護士に相談すれば、労働基準法に基づいた適切な対応方法を教えてくれるでしょう。弁護士に対応を依頼すれば、弁護士はあなたの代わりに会社と交渉してくれます。

(3)場合によっては法的措置も検討する

会社が適切な対応を行わない場合には、労働審判や訴訟といった法的措置を検討することも必要な場合があります。
在職中であってもこういった措置を取ることは可能ですが、労働審判を申し立てたり、訴訟を提起したりする場合は、一般的に退職後であることが多いようです。

【まとめ】休憩時間も仕事をしているなら、その分の残業代を請求できる可能性あり

この記事では、休憩時間と残業代に関する基本的な知識と、労働者が自分の権利を守るための具体的な対策について解説しました。
休憩時間中に業務を行った場合は、基本的に労働時間としてカウントされるべきです。

そして、労働者が自分の権利を守るためには、法的な知識と適切な対応が不可欠です。
休憩時間中に仕事をしているにもかかわらず、適切な残業代が支払われていないと感じた場合は、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士は、あなたの権利を守るためのサポートを提供してくれるでしょう。

アディーレ法律事務所は、残業代請求に関し、相談料、着手金ともにいただかず、原則として成果があった場合のみ報酬をいただくという成功報酬制です。
そして、原則として、この報酬は獲得した金銭(例:残業代、示談金)からお支払いとなり、あらかじめ弁護士費用をご用意いただく必要はありません。
また、当該事件につき、原則として、成果を超える弁護士費用の負担はないため費用倒れの心配がありません。
※以上につき、2024年11月時点

実際には働いている時間を休憩時間とされているなどの理由で、未払い残業代があり、請求をお考えの方は、アディーレ法律事務所にご相談ください。

この記事の監修弁護士
弁護士 山内 涼太

東京大学法学部・東京大学法科大学院卒。アディーレ入所後は未払残業代請求事件をメインに担当し、2022年より労働部門の統括者。「自身も同じ労働者だからこそ、労働者の方々に寄り添える」との信念のもと、より多くのご依頼者様を、より良い解決へ導くことを目標に尽力している。東京弁護士会所属。

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