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B型肝炎で父子感染する理由とは?父子感染の場合の給付金

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B型肝炎ウイルスは、母子感染のみならず、父子感染する可能性もあることをご存じですか?
B型肝炎ウイルスに感染した疑いがあるときは、血液検査等により早期に感染の有無を知ることが重要です。

そして、B型肝炎給付金の受給対象者からの父子感染によってB型肝炎ウイルスに感染した場合、B型肝炎給付金を受給することができる可能性があります。

本記事では、B型肝炎ウイルスの父子感染や、父子感染した場合のB型肝炎給付金について解説します。

B型肝炎ウイルスの感染経路と父子感染の実態

B型肝炎ウイルスの感染経路は様々であり、感染経路には、B型肝炎ウイルスに感染した父親から子どもに感染する父子感染も含まれます。

ここでは、B型肝炎ウイルスの感染経路や父子感染等について解説します。

(1)B型肝炎ウイルスの感染経路

B型肝炎ウイルスの感染経路は様々です。以下のようなものが典型的なものといえます。

【集団予防接種】

B型肝炎ウイルスは血液を媒介として人に感染する危険性のあるウイルスです。
1948年に予防接種法が施行されて以来、1994年に至るまで、予防接種が国民の義務とされ、集団予防接種が行われていましたが、この集団予防接種では、注射器の連続使用が行われていました。

接種者の中にB型肝炎ウイルス感染者がいた場合、B型肝炎感染者の血液が注射器に付着することになります。
そして、その注射器が使い回されてしまうと、この付着したB型肝炎感染者の血液を媒介として、他の接種者もB型肝炎ウイルスに感染してしまいます。

このようにして、集団予防接種によってB型肝炎ウイルス感染が拡大したといいます。
なお、国が接種者一人ごとの注射筒の取り替えを指示したのは、1988年1月27日になってからでした。

【母子感染】
B型肝炎ウイルスに感染した母親の産道や胎内で子どもに感染してしまうことを母子感染といいます。
新生児は免疫機能が未熟のため、B型肝炎ウイルスを体内からうまく排除することができず、そのほとんどがB型肝炎ウイルスに持続感染することになります。

【その他の感染経路】
B型肝炎ウイルスは、精液にも含まれます。そのため、B型肝炎ウイルス感染者との性交渉は感染経路となります。
その他、覚せい剤濫用における注射器の連続使用や、入れ墨針の連続使用、輸血も感染経路となります。

また、B型肝炎ウイルスは、汗、涙、唾液、粘液、排泄物にも存在し、これらを媒介として人に感染することがあるとの報告がされており、父子感染などの家族内感染や保育園ななどの集団生活においても感染することがあります。

(2)B型肝炎ウイルスが父子感染する理由

前記のように、B型肝炎ウイルスは、汗、涙、唾液、粘液、排泄物にも存在し、これらを媒介として人に感染することがあるとの報告がされています。

そのため、国は、免疫力の弱い乳幼児期に、父親が食べ物を口移しで与えた場合、唾液を媒介として、子どもにB型肝炎ウイルスが感染する場合があることを認め、父子感染の方についても二次感染者として給付金の受給対象となることを認めることとしました。

(3)B型肝炎ウイルスに感染するとどうなる?

B型肝炎ウイルス感染は、一過性感染と持続感染に分けられます。
B型肝炎ウイルスの感染した場合のほとんどは一過性感染となりますが、免疫機能が未発達な出産時ないし乳幼児期に感染すると持続感染することがあります。

一過性感染は、感染が短期間にとどまる場合をいいます。何らの自覚症状がなくそのまま治癒する場合(不顕性感染)もあれば、全身倦怠感や黄疸がみられる急性肝炎となる場合もあります。急性肝炎の発症者のうち1~2%の方は、死亡率の高い劇症肝炎となる場合があります。

持続感染は、長期間にわたって感染状態を維持する場合をいいます。持続感染者の多くは、慢性肝障害を伴わない無症候性キャリアとして生涯を過ごしますが、持続感染者のうち10%の方については慢性肝炎を発症し、そこから肝硬変や肝がんとなる可能性があります。

B型肝炎ウイルスに父子感染した場合に給付金は受け取れる?

父子感染によってB型肝炎ウイルスに感染した場合、所定の要件を満たすことで、B型肝炎給付金を受給することが可能です。

ここでは、父子感染した場合のB型肝炎給付金について解説します。

(1)B型肝炎給付金とは?

B型肝炎訴訟とは、幼少期に受けた集団予防接種等における注射器の連続使用によってB型肝炎ウイルスに感染してしまった方等が、国に対してその賠償を求める訴訟をいいます。

幼少期に受けた集団予防接種等における注射器の連続使用によってB型肝炎に感染してしまった被害者5名が、1989年、国に対してその賠償を求める訴訟を提起し、2006年の最高裁判決により、国の責任が裁判所により認められることとなりました。

その後、2011年6月に国と全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団との間で「基本合意書」が成立し、救済の認定要件や金額等が合意され、2012年1月13日に、「基本合意書」に基づき和解が成立した被害者等に対して給付金等を支給することを内容とした「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」(以下、「特措法」といいます)が施行されるに至りました。

B型肝炎給付金を受給するには、国を相手として国家賠償請求訴訟を提起し、その中で国との和解を成立させ、社会保険診療報酬支払基金に対して給付金を請求する必要があります。

以下が、B型肝炎給付金を受給するまでの大まかな流れとなります。

裁判に提出するための資料収集

裁判所で国を被告とする国家賠償請求訴訟を提起する

和解協議手続・国との間で裁判上の和解を成立させる(和解調書の作成)

社会保険診療報酬支払基金に給付金の請求をする

(2)給付金受給に必要な要件と資料

父子感染者としてB型肝炎給付金を受給するための要件や必要資料は以下のようになります。

【1 父親が一次感染者の要件をすべて満たしていること】
一次感染者とは、集団予防接種等によって直接B型肝炎ウイルスに感染した方を指します。この一次感染者から、母子感染や父子感染をした方は二次感染者といいます。

父子感染をしたとしてB型肝炎給付金を受給するためには、父親が、1948年7月1日~1988年1月27日までの間で、かつ、満7歳となる誕生日の前日までの間に、集団予防接種等を受け、これによって、B型肝炎ウイルスに持続感染したことを証明する資料が必要となります。

【2 二次感染者がB型肝炎ウイルスに持続感染していること】
B型肝炎給付金を受給するためには、一過性感染ではなく、B型肝炎ウイルスに持続感染していることが必要となります。

この持続感染を証明するためには、血液検査結果の資料が必要となり、具体的には以下のいずれかの結果が必要となります。

  1. 6ヶ月以上の間隔を空けた2時点における以下の検査結果のいずれか
    ア HBs抗原陽性
    イ HBV-DNA陽性
    ウ HBe抗原陽性
  2. HBc抗体高力価陽性

【3 二次感染者の感染原因が父子感染であるといえること】
父子感染であることを証明する方法の1つに、塩基配列比較検査結果があります。

B型肝炎ウイルス(HBV)は約3200個の塩基(DNAの構成要素)からできており、この塩基の並び方のことを「塩基配列」といいます。親子間のB型肝炎ウイルスの塩基配列を比較すると、親子間で感染が起きたのかを確認することができる場合があります。

父親が感染しているB型肝炎ウイルスの塩基配列と子どもが感染しているB型肝炎ウイルスの塩基配列が同定された場合、父子間で感染が起きたということになります。子から父に感染したという可能性ももちろん残るのですが、B型肝炎訴訟手続においては、父から子に感染したものとして扱われることになります。

なお、塩基配列比較検査の詳細については、こちらの記事をご覧ください。

B型肝炎訴訟には塩基配列比較検査が必要?遺伝子型の違いや必要となるケースを解説

(3)B型肝炎給付金は弁護士に相談

B型肝炎給付金を受給するためには、様々な資料を収集することが必要となります。

この資料を自分自身で収集することも不可能ではありませんが、血液検査については検査項目や場合によっては検査方法に指定がありますし、役所や医療機関等の様々な場所に問い合わせをする必要があります。

また、提出するべき資料としてカルテが求められていることとの関係上、カルテの中身をチェックし、他の医療機関への通院歴が見つかった場合には、その医療機関からカルテを開示してもらった上で、再度カルテの中身をチェックするという作業も行わなければなりません。

さらに、他原因による感染を疑わせるような記載がないか等をカルテからチェックする必要もあり、この作業には医学的な専門知識も必要となってきます。カルテの量が相当な量に及ぶ場合もあり、その場合にはカルテチェックに膨大な時間を費やす必要がでてくることも稀ではありません。

以上のように、B型肝炎給付金を受給するため個人で手続きを進めることには、多大な労力を要します。
これに対して、B型肝炎訴訟の経験のある弁護士に依頼すれば、資料集めやそのチェックについて専門のサポートがあり、訴訟提起までが非常にスムーズとなります。

このような事情から、B型肝炎給付金を受給しようとお考えの方は、個人でB型肝炎訴訟の手続きを進めるよりも、弁護士に相談する方がよいでしょう。

【まとめ】B型肝炎ウイルスは唾液等の体液にも含まれており、これを媒介として父子感染が発生する可能性があり、父子感染の場合でもB型肝炎給付金を受給できる可能性がある

本記事をまとめると以下のようになります。

  • B型肝炎ウイルスには様々な感染経路があり、そのうちの一つには父子感染などの家族内感染がある
  • B型肝炎ウイルスは唾液などにも含まれており、幼少期の頃に食べ物の口移し等が行われると、子どもがB型肝炎ウイルスに持続感染することがある
  • 父子感染者でも、B型肝炎給付金を受給することができる
  • B型肝炎給付金を受給するための資料収集には多大な労力をともなう上、専門的知識も必要となるから、弁護士に相談する方がよい

アディーレ法律事務所では、B型肝炎に悩まれている方を一人でも多く救いたいという思いから、B型肝炎給付金の受給をお考えの方のご相談をお待ちしております。

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