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相続放棄の手続きは自分でできる?ノウハウをアディーレ弁護士が解説

作成日:更新日:
LA_Ishii

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

「遺品整理をしていたら、借金の請求書が出てきた。自分で相続放棄手続をしたいけど、どうやったらいい?」

相続放棄をするには、家庭裁判所に様々な必要書類を提出して、相続放棄を認めてもらう必要があります。

ところが、この必要書類を集めるのに苦労する方も多いです。

今回の記事では、相続放棄の手続きを自分でやる方法について、アディーレ法律事務所が解説します。

今回の記事でわかること
  • 相続放棄のメリット・デメリット
  • 相続放棄の手続きを自分でやる方法
  • 相続放棄の期限
  • 相続放棄の注意点
この記事の監修弁護士
弁護士 重光 勇次

弁護士 重光 勇次

アディーレ法律事務所

同志社大学、及び、同志社大学法科大学院卒。2009年弁護士登録。アディーレに入所後、福岡支店長、大阪なんば支店長を経て、2022年4月より商品開発部門の統括者。アディーレがより「身近な法律事務所」となれるよう、新たなリーガルサービスを開発すべく、日々奮闘している。現在、神奈川県弁護士会所属

目次

相続放棄とは

相続放棄とは、プラスの資産もマイナスの資産も引き継がないことを言います。
相続放棄手続は、家庭裁判所で行う必要があります。

家庭裁判所で相続放棄の手続きをせずに、相続人間で「相続放棄する」と合意しても、第三者には「相続放棄」の効果は及びません。
例えば、相続しないという合意を交わしていない借金の債権者には、相続放棄の効果はありません。

故人の借金を引き継ぎたくない場合は、家庭裁判所で相続放棄等の手続きをする必要があります。

相続放棄した方がいい人

相続放棄をした方がいいのは、主に次の場合です。

  • 負債の方が多く、引き継ぎたいプラスの資産がない場合
  • 相続人1人に財産を集中させたい場合

相続放棄のメリット・デメリット

相続放棄する前にメリットとデメリットを知っておきましょう。

メリット

相続放棄すれば、財産を相続せずに済みます。
これにより故人の負債から逃れることができます。
また、相続人1人に財産を集中させることができます。

デメリット

相続放棄するとプラスの財産も失ってしまいます。
そのため、相続放棄をする前に故人のプラスの財産を正確に把握しておく必要があります。

相続放棄の手続きを自分でやる方法

手順1 必要書類の収集

戸籍謄本などの添付書類を、自分で集める必要があります。
どのような添付書類が必要なのかは、被相続人と相続放棄したい人との関係性により異なります。

相続放棄したい人=被相続人の夫や妻の場合

  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  • 相続放棄をする方の戸籍謄本
  • 「被相続人が死亡した」旨の記載のある戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍謄本)

相続放棄したい人=被相続人の子である場合

  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  • 相続放棄をする方の戸籍謄本
  • 「被相続人が死亡した」旨の記載のある戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍謄本)

相続放棄したい人=被相続人の孫・ひ孫の場合

  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  • 相続放棄をする方の戸籍謄本
  • 「被相続人が死亡した」旨の記載のある戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍謄本)
  • 「被代襲者(例:故人の子)が死亡した」旨の記載のある戸籍(除籍謄本、改製原戸籍謄本)

相続放棄したい人=被相続人の父母・祖父母等の直系尊属の場合

  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  • 相続放棄をする方の戸籍謄本
  • 被相続人の出生時~死亡時までのすべての戸籍(除籍謄本、改製原戸籍謄本)
  • 被相続人の子(及びその代襲者 例:孫・ひ孫)で亡くなっている方がいる場合、その子(及びその代襲者)の出生時~死亡時までのすべての戸籍(除籍謄本、改製原戸籍謄本)
  • 被相続人の直系尊属に亡くなっている方がいる場合(※)、その「直系尊属が死亡した」旨の記載のある戸籍(除籍謄本、改製原戸籍謄本)

※直系尊属より下の代の直系尊属に亡くなっている方がいる場合に限ります。 
例:被相続人の祖父が相続人(相続放棄したい人)である場合は、被相続人の両親が死亡した旨の記載のある戸籍等が必要となります。

先順位相続人等から提出済みの書類は、提出の必要がありません。

相続放棄したい人=被相続人の兄弟姉妹の場合

  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  • 相続放棄をする方の戸籍謄本
  • 被相続人の出生時~死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  • 被相続人の子(及びその代襲者)で亡くなっている方がいる場合,その子(及びその代襲者)の出生時~死亡時までのすべての戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)
  • 「被相続人の直系尊属(例:被相続人の両親)が死亡した」旨の記載のある戸籍(除籍謄本、改製原戸籍)

先順位相続人等から提出済みの書類は、提出の必要がありません。

相続放棄をしたい人=被相続人の「おい」や「めい」の場合

  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  • 相続放棄をする方の戸籍謄本
  • 被相続人の出生時~死亡時までのすべての戸籍(除籍謄本、改製原戸籍謄本)
  • 被相続人の子(及びその代襲者)で亡くなっている方がいる場合,その子(及びその代襲者)の出生時~死亡時までのすべての戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)
  • 「被相続人の直系尊属(例:被相続人の両親)が死亡した」旨の記載のある戸籍(除籍謄本、改製原戸籍謄本)
  • 被代襲者(例:相続人となっているめい、おいの亡親で、かつ、被相続人の兄弟)の死亡の記載のある戸籍(除籍謄本、改製原戸籍謄本)

先順位相続人等から提出済みの書類は、提出の必要がありません。

参考:相続の放棄の申述|裁判所

戸籍謄本などの書類はどこで取得できる?

戸籍謄本などの書類は次の場所で主に取得することができます(市区町村によっては、一定の条件の下、コンビニなど別の場所で受け取ることも可能です。各市区町村にお問い合わせください)。
郵送での取得も可能です。

書類の名称
(主な読み方)
受け取れる場所
住民票除票(じゅうみんひょうじょひょう) 被相続人の最後の住所を管轄する市区町村役場
戸籍附票(こせきふひょう) 本籍地を管轄する市区町村役場 (例)被相続人の子の戸籍附票等を取りたいときは、被相続人の子の本籍地の市区町村役場で受け取ることになります。
戸籍謄本(こせきとうほん)
除籍謄本(じょせきとうほん)
改製原戸籍謄本(かいせいはらこせきとうほん)

自分や被相続人の本籍地が分からない場合はどうしたらいい?

  1. 親族に確認すれば分かることもあります。
  2. また、お住まいの市区町村で、自分の「本籍地の記載がある住民票の写し」を取得すれば、そこに本籍地が記載されています。
    被相続人については、被相続人の「本籍地の記載のある住民票除票」を取得すれば、そこに本籍地が記載されています。
    いずれの場合も、「本籍地の記載あり」で申請しないと、本籍地が空欄のまま発行されてしまうので注意しましょう。
  3. 運転免許証のICチップでも本籍地を確認できます。
    ただし、警察署・免許センターなどに設置されている確認端末や、免許証情報の読み取り可能なスマートフォンのアプリなどに、暗証番号(※)を入力しないと調べることができません。

(※)免許証交付時に設定した暗証番号1、2(いずれも4桁)

親族の本籍地ってどうやって調べるの?

親族に確認するか、判明している戸籍から遡っていくなどして調べます。
例えば、あなたは被相続人の兄弟であり、被相続人の子の戸籍謄本などを取得しようとしているとします。

まずは、先ほどの方法で、被相続人の本籍地を調べ、そこで戸籍謄本などを取得します。
すると、その戸籍謄本などに、被相続人の子の戸籍が載っているはずです。
子が婚姻している場合は、別の戸籍を作っているはずですが、どこの戸籍に移ったのか、戸籍が移った先の本籍地とともに親の戸籍謄本などに記載されています。
そうしますと、その移った先の本籍地にて、子の戸籍謄本などを取得します。
さらに子が離婚などして戸籍を移している場合は、どんどん追いかけていくことになります。

この戸籍をさかのぼって本籍地を調べるのはなかなか大変なことが多いです。
何度も役所から戸籍謄本などを取り寄せなければならないですし、取り寄せた戸籍が、手書きで読みくい字で書かれていることもあり、読み解くのも一苦労であることも少なくないのです(今はパソコンで打たれていますが、昔は手書きで戸籍謄本が作られていた時代もありました)。
書類を取り寄せている間に、相続放棄の最終期限を過ぎてしまわないように注意しましょう。

手順2 相続放棄申述書の提出

相続放棄申述書と、手順1で集めた戸籍謄本などを、家庭裁判所(※)に提出します。
※被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に提出する必要があります。
参考:裁判所の管轄区域|裁判所

この際、収入印紙800円分(相続放棄を申述する人1人につき)と連絡用の郵便切手(家庭裁判所により必要な郵便切手の額面等が異なります)も家庭裁判所に納めます。

相続放棄申述書は、こちらの書式を参考にして作成することもできます。

提出するもの

  • 相続放棄申述書
  • 戸籍謄本など収集した書類
  • 収入印紙800円分
  • 連絡用の郵便切手

各地の裁判所についてはこちらをご参照ください。

必要書類まとめ

手順3 家庭裁判所から照会書が届いた場合は、回答

書類一式を家庭裁判所に提出した後、家庭裁判所から「照会書」という質問状のようなものが届くことがあります。
照会書が届いたら、それに回答します。

手順4 相続放棄申述受理通知書が家庭裁判所から届く

家庭裁判所が書類一式等をチェックして、問題なければ「相続放棄申述受理通知書」が送付されます。
これで相続放棄はできたことになります。

相続放棄の期限は3ヶ月

相続放棄には期限(熟慮期間)があります。
「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」しか相続放棄できないのが原則です。

被相続人が死亡してから3ヶ月経過すると、基本的には相続放棄が難しくなります。

もっとも、「自己のために相続開始があったことを知ったとき」とは、基本的には、相続人(相続放棄したい人)が次の2つのことを知ったときのことをいいます。

  • 相続開始の原因である事実 (例:被相続人の死亡の事実)
  • これにより自己が法律上相続人となったことを知ったとき 

例えば、被相続人が死亡したことを相続人がすぐには知ることができなかったという場合は、「被相続人が死亡したことを相続人が知ってから3ヶ月」が相続放棄の期限となります。
また、相続放棄があったために自身が相続人になったという場合には、死亡したことを知ってから3ヶ月ではなく、「自分の前の順位の相続人全員が相続放棄したことを知ってから」3ヶ月となります。

さらに、「被相続人に財産が全くないと思っていたが、ある日突然、被相続人宛に借金の請求書がきた」という場合は、判例上、被相続人の借金の存在を知った時から3ヶ月となる場合もあります(最高裁第二小法廷判決昭和59年4月27日判時116号29頁)。

「被相続人の死亡から3ヶ月経過」しているときの対処法

このように、被相続人の死亡から3ヶ月経過しているものの、「実は相続放棄の期限はまだ経過していない」という事由がある場合は、その旨を相続放棄申述書に説得的に記載する必要があります。
裁判所に相続放棄を認めてもらう確率を高めるためにも、あなたの主張を裏付ける資料も併せて提出するとよいでしょう。

「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3ヶ月を経過してしまった人の対処法について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

「もうすぐで3ヶ月経過しそう」という場合の対処法

ともかくすぐに、戸籍の書類収集などをして期限に間に合わせるようにする必要があります。

また、これと並行して、家庭裁判所に、相続放棄の期限を延長するように請求をします。
ただし、これを認めるかどうかは家庭裁判所次第です。
そのため、「期間の延長をせざるを得ない」事情を具体的に裁判所に伝え、裁判所に延長を認めてもらう必要があります。
延長に失敗し、かつ、期限までに書類全ての提出が完了していないと、相続放棄ができなくなってしまうので注意しましょう。

もうすぐで3ヶ月経過しそうという場合は、相続放棄の手続きと、期間の延長手続について早急に弁護士に相談することをお勧めします。

相続放棄の注意点5つ

相続放棄をするにあたり、注意すべき点についてご説明します。

  • 相続財産を処分してしまうと相続放棄できなくなる
  • 相続放棄するとプラスの資産を相続できなくなる
  • 相続放棄に手間取っていると、相続放棄できる最終期限さえ過ぎてしまうことも
  • 相続放棄により後順位権者に相続権が移る
  • 相続放棄後に自分で債権者への連絡する必要あり

これらにつき、説明していきます。

相続財産を処分してしまうと相続放棄できなくなる

相続財産を処分してしまうと、原則として相続放棄はできなくなります。

つまり、「相続した財産の中にマイナスの財産はないと思っていたので、亡くなった人の家を売った」という場合、その後に被相続人の借金が判明しても、売却した人は相続放棄することはできません。
なお、相続人の一人が相続財産を処分したとしても、相続財産を処分しなかった他の相続人は、まだ相続放棄できる可能性があります。

相続財産を処分しても、例外的に相続放棄ができるケース

「亡くなった親の財産を使ってしまった後に、借金があったことが判明した。この場合でも相続放棄できないの?」

実は、被相続人の財産を使ってしまった場合でも、例外的に、相続放棄できる場合あります。

(1)相続開始の事実を全く知らずに相続財産を処分した場合最高裁第一小法廷昭和42年4月27日民集21巻3号741頁)。

例えば、次の場合は、相続放棄できる可能性があります。
「被相続人が家出して行方不明中に死亡」
➡相続人がその死亡を知る前に、被相続人の相続財産を処分した場合。

(2)形見分け
例えば、写真など、経済的価値のない財産を形見分けとしてもらっていても、相続放棄ができる可能性があります。
どのような財産の形見分けであれば、相続放棄できる可能性があるのかについては、個別ケースにより異なります。

(3)葬儀費用
葬儀費用として妥当な金額であれば、相続財産から葬儀費用を支出しても、相続放棄できる可能性があります(東京高裁判決昭和11年9月21日判決)。
どのくらいの葬儀費用の支出であれば、相続放棄できる可能性があるかについては、個別ケースにより異なります。

(4)保険金の受取り
保険金の受取人に指定されている相続人が保険金を受け取っても、相続放棄できる可能性があります(山口地裁徳山支部判決昭和40年5月13日民集16巻5号859頁)。

これとは異なり、保険の受取人に指定されていないのに、被相続人の保険金請求権を行使して保険金をもらってしまうと、相続放棄はできなくなってしまいます。

遺品を整理していると、これは処分しても大丈夫なのかという疑問がたくさん出てきますよね。
自己判断で処分した結果、相続放棄できなくなってしまった、という事態は避けたいものです。
処分する前に、弁護士へ相談するとよいでしょう。

相続放棄するとプラスの資産を相続できなくなる

相続放棄すると、借金等のマイナスの財産だけでなく、預貯金等のプラスの財産も相続できなくなります。
マイナスの財産よりもプラスの財産の方が大きい場合、相続放棄しない方が得となる場合もあります。
そのため、プラスの財産が判明している以外に本当にないか確認する必要あります。
特に注意したいのが、「過払い金」です。

過払い金に注意

過払い金は、消費者金融などの貸金業者に払いすぎた利息のことをいいます。

すなわち、利息制限法所定の上限利率を上回って払っていた分が過払い金となります。
今高齢者の方が、20代、30代の頃に借金をしていた場合は、利息制限法所定の利率を大幅に上回った利率で払っていたことも多くありました。
例えば、利息制限法所定の上限利率は15%~20%(貸付残高により利率は異なります)であるところ、1982年(昭和57年)には、アコムやプロミスは47.45%もの上限利率で貸し出しをしていました。
アイフルの場合は、1982年には、65.7%もの上限利率で貸し出しをしています。
2007年(平成19年)までは、貸金業者の多くは、利息制限法所定の上限利率を超えた貸し出しを続けていました。
そのため、高齢者の方が過払い金返還請求をすると、数百万円もの過払い金が返ってくるケースもあります。

ところが、相続人の方が、多額の過払い金が未回収であることに気づかないまま、相続放棄してしまっていることも少なくありません。

過払い金の金額ってどうやったら分かるの?

まず、過払い金の金額を調べるためには、被相続人がどこの貸金業者から借り入れしていたのか調べる必要があります。
例えば、被相続人の遺品の中から借り入れした業者名を割り出したり、信用情報機関に過去の借り入れ状況を照会したりします。
借入していた業者名が分かったら、その各業者から過払い金を計算し直すための「取引履歴」を取り寄せます。
貸金業者によって異なりますが、取り寄せた取引履歴を使って、正しい利息に引き直すための計算を自分で行う必要があることが多いです。
そして、借入していた期間が長いほど、計算は大変になります(無料の計算ソフトがネット上に公開されていますが、一般の方は、取引履歴から一つ一つ数字を拾って計算ソフトに打ち込むという作業が必要であり、人によっては、その入力する回数は100回以上に上ることも珍しくありません)。

このように、自分で過払い金の有無やその金額を調査することは簡単ではありません。さらに、自分で、貸金業者に過払い金返還請求をするとなると、難易度はさらに上がります。
さらには、過払い金の調査は、相続放棄の期限が過ぎる前に終える必要もあります。 

まずは、弁護士に、過払い金について相談することをお勧めします。

アディーレ法律事務所では、相続放棄と過払い金請求について同時相談できます!

相続放棄に手間取っていると、相続放棄できる期間を過ぎてしまうことも

相続放棄の手続きをするためには、必要書類を揃える必要がありますが、必要な戸籍謄本などが足りないと、相続放棄が認められません。
先ほどご説明した通り、ご自身の戸籍謄本だけでなく、被相続人などの戸籍謄本が必要です。
取りたい戸籍謄本の本籍地がそれぞれ違うと、あちらこちらの役所から戸籍謄本を取り寄せる必要があります。そのため、相当な労力と時間がかかることも少なくありません。
さらに、いざ裁判所に書類を提出してみると、「これが足りない、あれが足りない」と言われることも少なくありません。
   
そうこうしている内に、最終的な相続放棄の期限を過ぎてしまうこともありますので、注意しましょう。

期限内に自分で相続放棄の手続きをする自信のない方は、弁護士に相談するとよいでしょう。

相続放棄により後順位権者に相続権が移る

相続放棄をすると、次の後順位権者に相続権が移っていきます。

例えば、次のように相続権が移っていきます。

相続放棄したことを自分で連絡をしないと、通常、後順位権者の方は、相続放棄のことを知らないままになります。そのため、連絡を怠ると、何も事情を知らない後順位権者の方に、ある日突然借金の督促がいったりして、トラブルになることもあります。
注意しましょう。

後順位権者に自分からは連絡を取りづらいという方は、弁護士へ相談するとよいでしょう。

相続放棄後に債権者への連絡が必要

相続放棄の手続きが完了しても、家庭裁判所が債権者や訴えられている裁判所に連絡してくれるわけではありません。

相続放棄しただけでは債権者からの督促は止まりませんし、債権者から訴えられている裁判も止まらないのです。

そのため、相続放棄受理申述書の写し等を債権者や、債権者が訴えている裁判所に、自分で送る必要があります。
これにより債権者からの請求が止まることが多いものの、なかには相続放棄受理申述書を送っても、督促を続ける債権者もいます。
 
自分では、債権者への連絡をしづらいという方は、弁護士へ相談するとよいでしょう。

相続放棄はアディーレ法律事務所に相談を

アディーレ法律事務所には、次の強みがあります。

書類収集の代行

先ほどご説明したとおり、被相続人との親族関係が遠くなればなるほど、取得しなければならない書類は複雑でたくさん必要になります。

この点、アディーレ法律事務所は追加料金なしで戸籍謄本などの書類収集の代行をします。これにより、ご自身の労力や時間を大幅に軽減することができます。

※ただし、一部ご自身でご用意いただく場合があります。具体的にどのような資料が必要かは、個別ケースに応じて弁護士からご案内します。

債権者対応

先ほどご説明したとおり、家庭裁判所で相続放棄の手続きをしても、自分で被相続人の債権者等に連絡をする必要があります。

ここで注意したいのが、相続放棄後も、さらに別の債権者からも請求がくることが珍しくないということです。
被相続人が多重債務者であった場合は、次から次へと請求がくるのです。
そのため「連絡しても連絡しても、きりがない、疲れた・・・」と感じる相続人の方も少なくありません。

この点、アディーレ法律事務所は、追加料金なしで、ご依頼者様の希望に応じて、被相続人の全ての債権者に対し、相続放棄をしたことの通知をします。もちろん、裁判への対応もしますので、安心です。

後順位権者に連絡

先ほどご説明したとおり、後順位権者に相続放棄したことを連絡しておかないと、後順位権者とトラブルになることがよくあります。

ところが、「自分が相続放棄してしまったせいで、親族に迷惑をかけてしまった。連絡しづらいなあ」「普段から連絡を取っていないので、連絡するのは嫌だな」という方もいらっしゃるでしょう。

この点、アディーレ法律事務所は、ご依頼者様の希望に応じて、追加料金なしで後順位権者への連絡も代わりに行いますので、負担を軽減できます(※)。

※ご依頼者様が後順位相続人の方の住所・電話番号等の連絡先をご存じの場合に限ります。

相続放棄に関するご相談は何度でも無料

アディーレ法律事務所では、相続放棄に関するご相談は何度でも無料ですので、安心してご相談いただけます。

成果なければ弁護士費用返金

アディーレ法律事務所では、相続放棄の申述が受理されなかった場合、原則として弁護士費用を返金しますので安心してご依頼いただけます(※)。

※ お客さま都合で相続放棄の申述を取りやめる場合などは、返金の対象とならないことがあります。このほか適用には諸条件がございますのでお気軽にお問合せください。

アディーレ法律事務所の弁護士費用

基本費用55,000円(税込)
※同一の被相続人について、複数人からご依頼があった場合は、
2人目以降、1人につき11,000円(税込)を値引きます。
受理報酬金66,000円(税込)
事務手数料11,000円(税込)
通信費、郵券、印紙代などが含まれています。

≪その他費用≫

  • 被相続人の死亡、または、先順位相続人全員の相続放棄から3ヵ月を経過しているが、それを知ってから3ヵ月以内の場合は、基本費用55,000円(税込)、受理報酬金77,000円(税込)を追加で頂戴します。
  • 被相続人の死亡、または、先順位相続人全員の相続放棄を知ってから3ヵ月経過している場合は、基本費用14万3,000円(税込)、受理報酬金16万5,000円(税込)を追加で頂戴します。
  • 相続の承認・放棄の期間伸長審判申立てをする場合は、基本費用22,000円(税込)、受理報酬33,000円(税込)を頂戴します。
  • 熟慮期間満了まで1ヵ月以内の場合は、22,000円(税込)を追加で頂戴します。
  • 海外在住(一時在住を含む)の場合は、11万円(税込)を追加で頂戴します。

※基本費用は着手時に発生します(受任する事案により金額が異なります)。
※弁護士費用は、着手月より発生します(分割払いが可能です)。
※受理報酬金は、相続放棄の申述受理時に発生します。
※委任事務を終了するまでは契約を解除できます。この場合には、例外として成果がない場合にも解除までの費用として事案の進行状況に応じた弁護士費用等をお支払いただきます。

【まとめ】相続放棄をするには書類収集など、やるべきことがたくさんある!

今回の記事をまとめると次の通りとなります。

  • 相続放棄するには、戸籍謄本などの所定の書類を集めて、相続放棄申述書等とともに、家庭裁判所に提出する必要があり。
  • 相続放棄には3ヶ月の期限がある。
  • 相続放棄をする際の注意点は次の5つ。
  1. 相続財産を処分してしまうと相続放棄できなくなる
  2. 相続放棄するとプラスの資産を相続できなくなる
    特に過払い金の有無に注意!
  3. 相続放棄に手間取っていると、相続放棄できる最終期限さえ過ぎてしまうことも
  4. 相続放棄により後順位権者に相続権が移る
  5. 相続放棄後に自分で債権者への連絡する必要あり
  • アディーレ法律事務所は、追加料金なしで、書類収集の代行・債権者対応・後順位権者への連絡が可能。
    また、アディーレ法律事務所では、相続放棄に関する相談なら何度でも無料であり、依頼してもし一定の成果がなければ弁護士費用を原則として返金。

相続放棄の手続きに失敗してしまうと、被相続人の借金を背負う羽目になりかねません。
そして、相続放棄には3ヶ月の期限があり、書類収集や作成の時間も考慮すると、時間に十分な余裕がある状態ともいえません。

相続放棄の手続きを自分でできるか心配な方は、相続放棄を積極的に取り扱っているアディーレ法律事務所(フリーコール「0120-554-212」)にご相談ください。
過払い金のご相談も同時に承れます。

この記事の監修弁護士
弁護士 重光 勇次

弁護士 重光 勇次

アディーレ法律事務所

同志社大学、及び、同志社大学法科大学院卒。2009年弁護士登録。アディーレに入所後、福岡支店長、大阪なんば支店長を経て、2022年4月より商品開発部門の統括者。アディーレがより「身近な法律事務所」となれるよう、新たなリーガルサービスを開発すべく、日々奮闘している。現在、神奈川県弁護士会所属

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。