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過労死ラインは何時間?働く人と会社側のリスクは?

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皆さんは月に何時間程度残業していますか。
2019年に転職サイトdodaが調べたところ、平均残業時間は24.9時間でした。
ひと月20日働いたとすると、1日あたり約1時間15分残業していることになります。
どの程度残業するのかは仕事に対する優先順位でも変わってくるでしょう。
もっとも、いくら仕事に対して熱心でも越えるべきではないラインがあります。
それが今回解説する「過労死ライン」です。

参照:残業時間が多い職種は?少ない職種は?残業時間ランキング2019 【15,000人調査】|doda

過労死ラインとは

いわゆる過労死ラインとは、過労死等(脳血管疾患・心臓疾患による死亡等)招きやすいとされている残業時間(※時間外労働)の基準です。
※時間外労働……原則として、1日8時間、週40時間を超える労働のこと

具体的には、

  • 2~6ヶ月間の時間外労働が平均月80時間
    または、
  • 時間外労働が月100時間を超えていると、
    「過労死ライン」と評価されることがあります。

たとえばひと月100時間残業(時間外労働)した人がクモ膜下出血で亡くなったとすれば、仕事のせいで亡くなったと主張しやすくなります。
過労死ラインはあくまでも過労死等であるか認定するための目安に過ぎないので、ひと月あたりの残業時間(時間外労働)が60時間であるからといって過労死と認められないとは限りません。

過労死とは?

そもそも過労死とは、

  • 過労を原因とする脳血管疾患・心臓疾患による死亡や、
  • 過労による精神障害を原因とする自殺による死亡
    のことをいいます。

参考:過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ|厚生労働省

過労死ラインは何時間?

過労死ラインは法律上の用語ではありませんが、前述のとおり、

  • 2~6ヶ月間の時間外労働が平均月80時間
    または、
  • 時間外労働が月100時間を超えている
    場合に「過労死ライン」と評価されることがあります。

この過労死ラインについてご説明します。

(1)1ヶ月に100時間以上の時間外労働

労働時間の目安として、発症前1ヶ月間で100時間以上の残業(時間外労働)をしていた場合には、仕事と病気の関連性が強いと評価できます(「脳・心臓疾患の認定基準」参照)。
労働時間とは、会社の指揮監督下に置かれている時間をいい、必ずしも会社にいる時間に限定されません。また、休憩時間であっても電話待ちをしていたなど実際に休むことが困難であったならば、労働時間に含まれることになります。

(2)2~6ヶ月平均で80時間以上の時間外労働

発症前2~6ヶ月にわたって1ヶ月当たりおおむね80時間を超える残業(時間外労働)をしている場合にも、仕事と病気の関連性が強いと評価できます。

なお、1ヶ月当たり45時間を超えて時間外労働が長くなればなるほど、仕事と病気の関連性が徐々に強まるとされています。

参考:脳・心臓疾患の労災認定―「過労死」と労災保険―|厚生労働省

(3)厚生労働省では就業時間が週60時間を超えないように努めるべきと公表

2016年、政府は「2020年までに週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下にする」という目標を掲げました。
なお、2018年時点で週労働時間60時間以上の雇用者の割合は、6.9%でした。就業時間が多いのは、30代、40代の男性であり、40代男性では14.4%の人が60時間以上就業していることがわかりました。

参考:令和元年版過労死等防止対策白書(本文)|厚生労働省
参考:ここが変わった!労働時間の新ルールまるわかりBOOK|国民春闘共闘委員会・全労連

過労死ラインを守らないことによるリスク

過労死ラインを守らないことによって、働く人にも会社にもさまざまなリスクが生じます。

(1)働く人のリスク

過労死ラインを超えた労働によって、働く人には次のような症状が起こりえます。

(1-1)業務上のミス

次のような業務に関するミスが連発すると、取り返しのつかない事態になりかねません。

  • 記憶力が低下して、仕事効率が落ち、納期に遅れが出る
  • イライラや不安によって取るに足らないことで怒り、人間関係にひびが入る

特に医療現場、や車、電車、飛行機を運転する職種などにおける仕事上のミスは、他の人をも巻き込む致命的なものとなる危険性もあります。

(1-2)心身の不調

オーバーワークをすると、睡眠時間が短くなり、次のような症状があらわれます。

  • 自律神経が乱れ、心身に不調が現れる
  • 免疫力が低下して、病気にかかりやすくなる
  • 睡眠の質が低下して、疲れがとれなくなる
  • 仕事が終わっても緊張状態が続き、精神的に仕事から解放されない

最悪の場合、働く人の死亡や自殺にもつながります。

(2)会社側のリスク

オーバーワークの実態を把握しながらそれを放置すると、会社にも次のリスクがあります。
従業員が自らの意思で働いているから、と考えずに適切に対応することが大切です。

(2-1)訴訟をおこされるリスク

近年、過労死や過労自殺によって亡くなった方の遺族から訴訟を提起され、会社に安全配慮義務違反が認められるケースが増えています。

36協定によって労働者を残業に従事させることが適法だとしても、安全配慮義務を負い、過労死・過労自殺を防ぐ手当をする必要があるので、経営者は注意しなければなりません。
安全配慮義務違反を理由とする過労死・過労自殺の事案では、和解金や判決で認められる損害の金額が1億円を超えることもあります。働き方改革の進む中、過労死や過労自殺に関するニュースはその会社に対する評判を落としてしまうでしょう。

(2-2)業務上の損失を被るリスク

オーバーワークにより心身に不調をきたした人が働くことで、業務上のミスや事故が増え、業務上の損失を被るリスクがあります。そうなると、社会的信用の失墜する取り返しのつかない事態になりかねません。

【まとめ】労働問題や過労死に関してお悩みの方は弁護士などへ相談

オーバーワークの問題は、働く人の意識だけで解決できる問題ではなく、会社全体で解決していかなければならない問題です。会社が何も対応しない場合には、都道府県労働局労働基準部監督課、労働基準監督署、厚生労働省の総合労働相談コーナーや弁護士に相談するのが良いでしょう。

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