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第3号被保険者とは?加入・脱退手続きと被保険者として知っておきたいことを解説

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第3号被保険者とは、「サラリーマン、公務員(第2号被保険者)に扶養されている配偶者」のことをいいます。

2019年末時点で、公的年金の被保険者数は6762万人いますが、その内、第3号保険者は、820万人います。

さて、この第3号保険者は一定の場合に、第1号被保険者または第2号被保険者に切り替えなければなりません。
また、第3号被保険者が離婚した場合、「年金分割」を利用できる場合があります。

第3号被保険者について解説します。

参考:令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況|厚生労働省

第3号被保険者とは

第3号被保険者とは、国民年金の加入者の種類のことです。
国民年金では、加入者を3種類に分けています。

第1号、第2号被保険者について簡単に説明します。

  • 第1号被保険者:
    日本国内に居住する自営業者や農業者・漁業者、学生、無職の方とその配偶者(20歳以上60歳未満)
  • 第2号被保険者:
    サラリーマンや公務員など厚生年金の加入者(老齢年金の受給権がある方は64歳まで)
    第2号被保険者は国民年金に加えて、厚生年金にも加入している状態になります。
  • 第3号被保険者:
    第2号被保険者に扶養されている配偶者(詳しい条件は後述します)

参考:「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか。|日本年金機構

(1)第3号被保険者となる条件

第3号被保険者は、第2号被保険者に扶養されている配偶者すべてということではありません。
原則として、下記の条件をすべて満たしている配偶者の方が第3号被保険者となります。

  1. 第2号被保険者に扶養されている配偶者
  2. 配偶者の年齢は、20歳以上60歳未満
  3. 配偶者の年収は130万円未満

※ただし、年収130万円未満でも、厚生年金保険の加入要件にあてはまる場合は、第3号被保険者とはなりません。

参考:「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか。|日本年金機構

(2)第3号被保険者になるメリットは?

第3号被保険者になると自身の年金保険料を負担せずに国民年金に加入していることになります。
なお、第3号被保険者の保険料分は、その配偶者が上乗せして支払っているわけではなく、第2号被保険者全体で負担していています。

第3号被保険者は、将来、国民年金から、一定の年金を受け取ることも可能です。
ただし、第3号被保険者は、厚生年金や共済組合等に加入していない分、年金総額は第2号被保険者より少なくなります。

参考:国民年金第3号被保険者の保険料について|日本年金機構
参考:第3号被保険者制度|厚生労働省

第3号被保険者になるための手続き

第3号被保険者となる場合は、配偶者(第2号被保険者)が勤務している事業所で、手続きをしてもらいます。

参考:第3号被保険者(配偶者の被扶養者となる方)の加入の手続き|日本年金機構

第3号被保険者に該当しなくなった場合も手続きが必要

第3号被保険者の間は保険料の支払いが発生しませんが、第3号被保険者の資格がなくなった場合は、第1号または第2号被保険者への手続きが必要になり、保険料の支払いが発生します。

第3号被保険者から第1号または第2号被保険者へ切り替えする手続きが必要となるケースを紹介します。

参考:会社員などの配偶者に扶養されている方、扶養されていた方(主婦・主夫)へ知っておきたい「年金」の手続|政府広報オンライン

(1)第2号被保険者の配偶者が退職や死亡等により第2号被保険者ではなくなった場合

第2号被保険者の配偶者が退職や死亡等で第2号被保険者ではなくなった場合、第3号被保険者は第1号被保険者への切り替え手続きが必要です。
第3号被保険者が60歳未満で、かつ、配偶者(第2号被保険者)が65歳の誕生日の前日に達した場合も、原則として、第1号配偶者への切り替えが必要です。
配偶者(第2号被保険者)が勤務する事業所等経由で、住んでいる地域の国民年金窓口または、近くの年金事務所へ、第1号被保険者へ変更になったことを届け出る必要があります。
届け出は、第3号被保険者の資格を失った日(退職等)の翌日から14日以内にしなければなりません。
※死亡の場合は別途届け出が必要です。

第1号被保険者になると、国民年金保険料の支払い義務が発生します。
2020年度の第1号被保険者の国民年金保険料は、月1万6540円です。

参考:3号被保険者の「配偶者が65歳になったとき」の手続き|日本年金機構
参考:国民年金保険料|日本年金機構

(2)第2号被保険者の配偶者と離婚した場合

第2号被保険者の配偶者と離婚した場合も、第1号被保険者または第2号被保険者への切り替えが必要です。
届け出は、離婚した日の翌日から14日以内にしなければなりません。

第1号被保険者に切り替えする場合には、配偶者(第2号被保険者)が勤務する事業所等経由で、第1号被保険者へ変更になったことを、国民年金窓口や年金事務所へ届け出ることになります。
この場合、原則として、第2号被保険者(離婚相手)の事業所等に対し、「被扶養配偶者でなくなったこと」(被扶養配偶者非該当届)を届け出ることも必要になります。

引用:健康保険 被扶養者(異動)届|日本年金機構

すぐに就職し、第2号被保険者としての加入条件を満たす場合は、就職先の会社に、第2号被保険者への切り替えに必要な必要書類を提出しましょう。

(3)第3号被保険者の年収が130万円以上ある場合

被保険者の年収が130万円以上になる場合は、第1号または第2号被保険者への切り替えが必要です。
届け出は、第3号被保険者の資格を失った日の翌日から14日以内にしなければなりません。

失業保険を受給していることにより年収130万円以上になる場合も、第3号被保険者になることができません(待期期間と給付制限期間を除く)。
この場合、保険料の支払いが必要な第1号被保険者になってしまいますので注意しましょう。

第1号被保険者に切り替える場合は、配偶者(第2号被保険者)が勤務する事業所経由で、国民年金窓口や年金事務所へ、第1号被保険者へ変更になったことを自分で届け出ることになります。
また、第1号保険者に切り替える場合は、原則として、第2号被保険者(配偶者)の事業所に対し、「被扶養配偶者でなくなったこと」(被扶養配偶者非該当届)も届け出る必要があります。

他方で、第2号被保険者に切り替える場合は、本人の勤務先が手続きをしてくれます。

第3号被保険者について知っておきたいこと

第3号被保険者の切り替え手続きで知っておきたいことを紹介します。

(1)第3号被保険者からの切り替え手続きを行わないとどうなる?

第3号被保険者としての資格を喪失したのに、第1号被保険者への切り替え手続きを行わないと、保険料を納付していない期間が生じてしまいます(第3号不整合期間)。
第3号不整合期間が生じてしまうと、将来もらえる年金額が少なくなることがあります。
また、最悪の場合、年金そのものを受け取れなくなることがあります。
例えば、老齢基礎年金の受給資格を得るためには、「公的年金(国民年金、厚生年金)に加入して、原則として保険料を納めている期間が10年以上必要」という要件があります。
未納期間があることによって年金の受給資格を満たさなくなってしまうことがあるのです。

一定期間は、未納となっていた期間の保険料をさかのぼって納付することができますが、原則として、切り替えの手続きをすべき期限から2年以上経つと、さかのぼって納付できなくなります。
しかし、第3号被保険者から第1号被保険者への切り替えの手続きが2年以上遅れた場合については、「時効消滅不整合期間にかかる特定期間該当届」の手続きをすることにより、「未納期間」を年金の「受給資格期間」に算入することができる場合があります(ただし、対象は2013年6月までの期間分)。
ただし、この手続きにより算入した受給資格期間は、保険料を納付したわけではないので、この手続きをしたことにより、年金額が増えるということはありません(受給資格を満たすことができるだけです)。

「時効消滅不整合期間にかかる特定期間該当届」は最寄りの年金事務所で手続きできます。

引用:時効消滅不整合期間にかかる特定期間該当届|政府広報オンライン

参考:会社員などの配偶者に扶養されている方、扶養されていた方(主婦・主夫)へ知っておきたい「年金」の手続|政府広報オンライン

(2)離婚による3号分割制度

前述のとおり、第3号被保険者は、第3号被保険者である期間中は厚生年金に加入していない分、受け取れる年金額は少なくなります。
しかし、これでは、離婚した後の年金生活が苦しくなってしまいます。

こうした方のために、離婚をすると、「配偶者の一定期間の厚生年金記録」を2分の1ずつに分割できる制度があります(3号分割制度)。
※厚生年金記録の分割を受けると、分割された分の厚生年金保険料を納付したと扱われるようになります。
ただし、分割しても自身の年金受給資格期間等には算入されませんので注意しましょう。

3号分割制度では、2008年5月以降に離婚をした場合、「2008年4月以降の婚姻期間中で、第3号被保険者期間における配偶者の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)」を2分の1ずつ分けることができます。
3号分割にあたり、当事者間の合意は必要なく、離婚した元第3号被保険者からの請求により自動的に分割できます。

ただし、障害厚生年金の受給権者が厚生年金記録を分割される方(元配偶者)である場合、同人がこの分割請求の対象となる期間を年金額の基礎としていると、3号分割請求は利用できません。

また、3号分割請求の期限は、離婚等をした日の翌日から起算して、原則2年です(例外もあります)。
この期限を経過すると、3号分割請求をすることができなくなりますので注意しましょう。

参考:離婚時の厚生年金の分割(3号分割制度)|日本年金機構
参考:第3号被保険者期間についての厚生年金の分割(3号分割)(平成20年4月施行)|厚生労働省

合意分割制度

2007年以降に離婚した場合には、3号分割のほかに、婚姻期間全体について厚生年金記録が分割される「合意分割制度」も利用できます。
合意分割制度は、基本的に話し合いで分割の割合(按分割合)を決め、話し合いが決まらないときは、裁判所が分割の割合を決めます。
実務上、分割の割合は2分の1となることがほとんどです。

婚姻期間中に3号分割の対象となる期間があるときは、合意分割の請求と同時に3号分割の請求があったとみなされるため、3号分割と合意分割を同時に進めることになります。

合意分割の請求の期限も、離婚等をした日の翌日から起算して、原則2年です(例外もあります)。

参考:離婚時の厚生年金の分割(合意分割制度)|日本年金機構

【まとめ】第3号被保険者はサラリーマンや公務員の配偶者

第3号被保険者は、「厚生年金に加入している第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者で、年収が130万円未満(当該配偶者が厚生年金保険の加入条件を満たす場合を除く)の方」のことをいいます。
離婚や配偶者の退職・死亡等により第3号被保険者の資格が喪失した場合は、第1号または第2号被保険者への手続きが必要となります。
第3号被保険者が離婚した場合は、配偶者(第2号被保険者)の厚生年金記録を分割できる場合もあります。
第3号被保険者の制度について不明な点がある場合には、日本年金機構などに相談しましょう。

参考:年金のご相談(電話・窓口)|日本年金機構

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