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不倫の慰謝料を払ってくれない!解決に向けた5つの対処法を解説

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不倫は不法行為(民法709条)ですから、不倫をして個人の権利等を侵害した場合には、不倫をした側は、損害を受けた側に対して損害賠償責任を負うことになるのが通常です。

不倫によって受ける損害には、財産的な損害もありますが、精神的な損害も大きいでしょう。そうした精神的損害に対する賠償金が、慰謝料ということになります。

しかし、養育費についても同じような問題が起こりがちなのですが、浮気や不倫が原因となって調停や裁判が行われ、慰謝料の金額が決定されても、その金額を相手方が支払ってくれないということも少なくありません。

相手方が不倫の慰謝料を支払ってくれない場合にはどうしたらいいのか、その対処法について、5つの方法を挙げて解説します。

慰謝料を払ってくれないときの対処法(1)督促する

期日を過ぎても取り決めた慰謝料を支払ってもらえない場合は、まず、内容証明郵便で督促状を送付すると良いでしょう。

内容証明郵便とは、いつ、いかなる内容の文書を、誰から誰あてに差し出されたのかということを、差出人が作成した謄本(原本の全部の写し)によって日本郵便が証明する制度です。
もちろん郵便局の窓口でも差し出すことができますし、インターネットで24時間受付も行っています。

相手が内容証明郵便を無視すれば、法的措置(裁判等)を検討することになりますが、内容証明郵便はその時の証拠になるため、多く使用されます。

督促状は、あくまで相手に支払いを促す書面であって、法的な効力を持つものではありません。督促状の書式に決まりは特にありませんが、督促の仕方に問題がないか不安な場合は、弁護士に相談することをおすすめします。

調停で慰謝料を取り決めた場合は、調停を行なった家庭裁判所に履行の勧告をしてもらうのも効果的です。

ここで注意しておくべきことは、約束通りに慰謝料が支払われないからといって、請求相手の自宅に押しかけたり、周囲に言いふらしたりするようなことをしてはいけないということです。

これらの行為は、住居侵入・建造物侵入罪(刑法130条)や名誉毀損罪(同法230条1項)に該当しかねませんし、場合によっては脅迫罪(同法222条1項)、恐喝罪(同法249条1項)にあたる可能性もあります。

これらは当然すべて犯罪ですので、逮捕されて有罪になってしまう可能性があります。
慰謝料を請求する手段、方法については、くれぐれも、やりすぎないように注意しましょう。

慰謝料を払ってくれないときの対処法(2)裁判所に「慰謝料請求調停(もしくは訴訟)」を申立てる

強制執行認諾付きの公正証書を取り交わしておらず、請求相手が慰謝料の金額に納得がいかずに支払いを渋っている場合等は、裁判所に慰謝料請求を申立てると良いでしょう。

強制執行認諾付きの公正証書についてですが、協議離婚の際、慰謝料や養育費について合意した内容について、公正証書を作成することがあります。

そうした場合、強制執行認諾文言を付けた公正証書にしておくと、裁判をしなくても強制執行が可能になります。

しかし強制執行認諾付きの公正証書を取り交わしていない場合は、やはり裁判所の力を借りることになります。

不倫の慰謝料は、不倫によって受けた精神的損害に対する損害賠償ですから、調停や訴訟では、不倫の被害者が受けた精神的苦痛の大きさ、すなわち損害の大きさを客観的に認定したうえで、過去の判例を参考としながら、慰謝料の金額が決定されます。

裁判での不倫の慰謝料の金額の相場は、一般的に数十万〜300万円程度と言われています。

慰謝料請求の結果、裁判所から交付される文書は、次の項目3「財産の差押え」の申立て時に必要な債務名義にもなります。

なお、債務名義とは、債務者に給付義務を強制的に履行させる手続き(強制執行)をする際に、その前提として必要となる、公的機関が作成した文書のことをいいます。
具体例としては、確定判決、和解調書、調停調書などがあります。

調停での交渉や、訴訟での主張・立証等は、法的な知識やノウハウがないと有利に進められない可能性が高いため、弁護士に相談・依頼することをおすすめします。

慰謝料を払ってくれないときの対処法(3)裁判所に「財産の差押え」を申立てる

債務名義の内容も無視して、慰謝料の滞納が続く場合は、裁判所に財産(相手方の給料や預貯金等)の差押命令を申立てると良いでしょう。

差押えは、義務者が支払いを滞納している金銭を回収するための法的手段です。債務者に給付義務を強制的に履行させる手続き一般を強制執行といいますが、そのうちの1つが差押えということになります。

強制執行の申立てを行うには、申立書を作成し、必要書類及び収入印紙や切手等を添えて、裁判所にある各窓口に提出します。

参考:判決等はもらったけれど(強制執行の概要)│裁判所 – Courts in Japan

財産の差押命令を裁判所に申立てるにあたっては、いくつか注意すべき点があります。
まず、差押えをするためには、申立人が差押え対象の財産を特定する必要があります。
債務者の財産を特定する方法としては、弁護士会照会、財産開示手続、第三者からの情報取得手続といったものがあります。

弁護士会照会は、弁護士法23条の2に基づく、弁護士が利用できる制度です。弁護士に依頼をしている場合に、弁護士を通じて申請すると、弁護士会が、官公庁や企業などの団体に対して必要な事項の報告を求めることになります。

財産開示手続は、債権者の申立てにより、債務者が裁判所に出頭して、財産状況について陳述する手続きです。ただ、期日に呼び出された債務者が不出頭でも軽微な過料で済むなどの理由から、実効性に乏しいとされてきました。

そこで導入されたのが第三者からの情報取得手続で、2020年4月の民事執行法改正に伴って新設された制度です。

必要に応じて財産開示手続を先行させ、判決や和解調書等の取得といった要件を満たした上で裁判所に対して申立てを行うと、裁判所経由で預貯金口座などの債務者の財産情報を金融機関などの債務者以外の第三者から取得することができます。

また、財産開示手続の不出頭に対する罰則も6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金に引き上げられています。

相手側の財産の有無を調べるにあたっては、所定の手数料を支払わなければならないなどの一定のコストがかかります。
例えば、弁護士会照会であれば、依頼した弁護士を通じて、当該弁護士会に支払うことになります。

財産開示手続や第三者からの情報取得手続といった裁判所を使った手続きでは、取得にかかる手数料を、予納費用として裁判所にあらかじめ収める必要があります。
こうした調査の結果、相手側に財産がなかったときは、差押えの申立てが空振りとなってしまうというリスクもあります。

さらに、対象が特定されていても、一部しか差押えをすることができない「差押禁止債権」というものもあります。

これは民事執行法152条に規定があり、その冒頭(1項1号)で「次に掲げる債権については、その支払期に受けるべき給付の4分の3に相当する部分(中略)は、差し押さえてはならない。」とされています。

その規定に続いて、具体的な債権が列挙されており、例えば同項2号には「給料、賃金、俸給、退職年金及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る債権」とあります。

つまり、給料や賞与などは、4分の1相当しか差し押さえることができないわけです。
差し押さえられる側も当然ながら生活費等が必要ですので、それらも保護する必要があるというのが規定の趣旨になります。

その他、民事執行法以外にも、生活保護法(58条)、国民年金法(24条)、厚生年金保険法(41条1項)など、原則として差押えが禁止されている債権の規定がそれぞれの法律に置かれています。

裁判所に財産の差押命令を申立てる場合には、以上のような決まりがありますので注意しましょう。差押命令の申立ては、弁護士に相談しながら慎重に進めることをおすすめします。

参考:債務名義に基づく差押え│裁判所 – Courts in Japan

慰謝料を払ってくれないときの対処法(4)不倫した双方に慰謝料を請求する

不倫(不貞行為)は夫婦の貞操義務に反する行為であり、その責任は配偶者と不倫相手に連帯で課されることになります。

夫婦の貞操義務は、法律上に明文の規定があるわけではありません。

しかし、重婚が禁止されていること(民法732条)、夫婦には同居、協力、扶助義務が課されていること(同法752条)、不貞行為が法定離婚事由とされていること(同法770条1項1号)などから、夫婦は貞操義務を負うものとされています。

その義務に違反した行為が「不貞行為」(不倫)となるわけです。

不貞行為は、不法行為(民法709条)の一種であるために慰謝料などの損害賠償責任を負うわけですが、通常2人の加害者で1つの不法行為を行うわけですから、法律上は、「共同不法行為」(民法719条)と呼ばれるものになります。

数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。共同行為者のうちいずれかの者がその損害を加えたかを知ることができないときも、同様とする。

参照:民法719条1項

この条文に従って、不倫による慰謝料は、法律上の連帯債務になります。
連帯債務とは、同一の債務に複数人の債務者がいる場合のことをいいます。

連帯債務の場合、1人1人の債務者が債務全額についての支払義務を負います。

したがって、不貞行為が原因で離婚に至るケースで、配偶者に慰謝料を請求しても支払ってもらえない場合は、不倫相手に慰謝料を請求することになります。

また、最初から不倫相手に慰謝料を請求することもできます。
不倫相手と不倫をした配偶者の両方に請求することも可能です。

不倫相手が請求に応じて慰謝料を全額支払った場合、本来その半分は不倫した方の配偶者が支払うべきものですから、不倫相手は、その配偶者に支払った慰謝料の半額を請求する権利があります。これを「求償権」といいます。

慰謝料を払ってくれないときの対処法(5)慰謝料的財産分与を受ける

財産分与とは、婚姻生活を通して夫婦が協力して築いた共有財産(片方の名義になっている預貯金や車等も含む)を離婚時に分配することをいいます。
この制度は、民法第768条1項の

協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。

引用:民法第768条1項

という条文で規定されています。
財産分与には以下の3種類のものがあると言われます。

  1. 夫婦が婚姻中に形成した財産を清算する「清算的財産分与」
  2. 離婚により困窮する(元)配偶者を扶養するための「扶養的財産分与」
  3. 傷つけたことに対する慰謝料としての意味を含む「慰謝料的財産分与」

実際的には、慰謝料の意味合いも込めて財産分与をすることがあり、それがまさにこの、3.「慰謝料的財産分与」にあたります。
これにあたるとして、慰謝料相当分の金額を回収するわけです。

慰謝料は原則として金銭で支払われますが、慰謝料的財産分与の場合は、金銭以外の財産(家や自動車等)もその対象となります。

【まとめ】慰謝料回収のノウハウを持った弁護士にご相談ください

不貞行為をされただけでも精神的苦痛は大きいのに、慰謝料をスムーズに支払ってもらえないとなると、さらにストレスがかかることは想像に難くありません。

ただし、感情的に支払いを求めると無用なトラブルを招く可能性もありますので、慰謝料回収のノウハウを持った弁護士に相談や依頼をしながら冷静に対処していくことをおすすめします。

慰謝料トラブルでお困りの方は弁護士にご相談ください。

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