「不倫が発覚して慰謝料を支払う約束をしてしまったけれど、やっぱり約束どおりの支払は難しい……」
このような状況に陥っている方はいませんか?
すでに約束済みの慰謝料の支払いが困難になってしまった場合、未払いを放置していると給料を差し押さえられるなどのリスクが生じることもあります。
この記事を読んでわかること
- 慰謝料の未払いを続けると差押えを受ける可能性がある
- 差押えは、給料・預貯金・不動産などが対象となる
- 差押えを回避するためには、(1)猶予・減額・分割の交渉を行う(2)自己破産をする を検討しよう
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不倫慰謝料の未払いで差押えを受けることはある?
不倫の慰謝料を未払いのままにしておくと、最終的には給料など財産の差押えを受ける可能性があります。
(1)差押えとは
「差押え」とは、支払う義務があるお金を支払わなかった場合に、給料などの財産からお金を強制的に取り立てる手続きのことです。
(2)「債務名義」があれば差押えの可能性がある
権利者が、「債務名義」を持っている場合には、差押えの可能性があります。
「債務名義」とは、誰が誰に対していくらのお金を支払う義務があるのかなどを記載した公的な文書です。
債務名義には、主に次のものがあります。
- 執行証書(強制執行認諾文言付公正証書)
- 調停調書
- 和解調書
- 確定判決 など
示談をして強制執行認諾文言付公正証書を作成した場合や調停や裁判で慰謝料を支払うことを合意した場合などに慰謝料の未払いをすると差押えられる可能性が高いでしょう。
(3)いつ差押えが実行されるかは事前連絡されない
お金を支払う義務を負う人が財産を隠したり処分したりしてしまうことを防ぐために、いつ差押えが実行されるのか、事前に連絡されることはありません。
権利者が差押えをする場合、義務者にとっては全く突然に差押えがなされることもあります。
(4)給料も対象!差押えの対象になるものとは
全ての財産が差押えの対象になるわけではありません。
差押えの対象になるものは、法律で定められており、給料なども、差押えの対象になります。
主に次のものが差押えの対象になります。
- 給料
- 預貯金
- 土地や建物などの不動産
- 車、貴金属などの価値がある物 など
給料が差し押さえられてしまうと、全額取り上げられてしまいますか?
生活ができなくなってしまう……。
給料が差し押さえられた場合でも、全額が取り上げられてしまうわけではありません。
給料を差し押さえる場合、基本的には手取り額4分の1まで(手取り額が44万円を超える場合は、33万円を差し引いた残りの額)しか差し押さえることができないとされています。
例えば、手取り20万円なら、差し押さえられる給料は5万円です。
給料が差押えられた場合、支払う義務がある慰謝料を全て支払い終えるまでの間は差押えが継続することになります。また、毎月の給料だけでなく、賞与(ボーナス)や退職金も差押えの対象となります。
給料が差し押さえられると、会社に知られてしまうのでしょうか?
給料が差し押さえられた場合には、会社に通知が行くので、知られてしまいます。
差押えを回避するには|猶予・減額・分割の交渉をしよう
差押えを回避するためには、次の2つの方法があります。
- 慰謝料の請求者に猶予・減額・分割を相談する
- 自己破産をする
それぞれ見ていきましょう。
(1)慰謝料の請求者に猶予・減額・分割を相談する
慰謝料が支払えない場合には、支払を猶予してもらったり、減額・分割してもらったりできないかを相談してみましょう。
例えば、転職して給料が低くなったり、病気になってしまい働けなくなったなどの理由で、予定していたとおりに慰謝料を支払うことができなくなるケースもあります。
このような場合には、「○ヶ月待ってほしい」「月々の支払を○○円に減額してほしい」などのように、相手が受け入れやすい条件を伝えるようにしましょう。
しっかりと事情を説明して相談すれば、猶予や減額・分割を受け入れてもらえる可能性はあります
相手方にとっても、全く回収できなくなることは本意ではありません。
誠意を持って事情を伝えれば、応じてくれる可能性は高まります!
(2)自己破産をする
自己破産とは、借金など支払う義務のあるお金を基本的にゼロにすることができる手続きです。
自己破産が認められれば、不倫慰謝料を支払う義務がなくなる可能性があります。
また、慰謝料だけでなく、たくさんの借金もあるというケースがあります。
借金の返済のために、慰謝料の支払ができなくなっているようなケースでは、自己破産によって借金などもあわせて債務の整理をすることで、返済・支払の負担をなくすことができる場合があります。
もっとも、事情によっては、自己破産をしても全ての債務について免責(支払う義務がなくなること)されるわけではありません。
免責が認められるかどうかの判断は難しい場合もあるので、分からなければ弁護士に相談するとよいでしょう。
【まとめ】差押えの可能性あり|猶予などの相談をしてみよう
不倫の慰謝料を約束どおりに支払うことが難しくなることもあります。慰謝料を約束どおりに支払えず、給料の差押えを受けるかもしれないと思うと、心配になってしまいますよね。
しかし、必ずしも給料の差押えを受けるとはかぎりません。
どのような事情で支払えなくなったのか、誠意を持って権利者に伝えて猶予などをしてくれないか相談してみましょう。
また、慰謝料の請求を受けた場合、自分ひとりでは対応をすることが難しいかもしれません。
そのような場合には、慰謝料を請求された方のサポートをしている弁護士に相談するのもひとつの方法です。
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