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テレワーク中の労災はどこまで?移動中のケガなど身近な事例12選を紹介

弁護士 山内 涼太

監修弁護士:山内 涼太

(アディーレ法律事務所)

特に力を入れている分野:労働事件

作成日:
LA_Ishii

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

「自宅での仕事中にケガをしてしまった…。これってやっぱり自己責任?」 そんな不安を、お一人で抱え込んでいませんか?

プライベートな空間である自宅でのテレワーク。「どこまでが仕事で、どこからが私用なのか」と迷ってしまうのも無理はありません。 でも、実は在宅勤務であっても、お仕事が原因であれば、原則として労災保険は適用されるのです。

そこでこのコラムでは、「トイレに行く途中のケガ」や「お子さんが関係する事故」など、実際に起こりうる具体的な12の事例をもとに、労災認定のポイントを弁護士がわかりやすく解説します。

ここを押さえればOK!

・テレワークでも労災は使えます :在宅勤務中のケガや病気であっても、原則として労災保険の対象になります。
・労災認定の鍵は「仕事中」かつ「仕事が原因」か :トイレに行く時や、仕事に必要な移動中の転倒などは「労災」と認められる可能性が高いですが、家事や育児などの「私用」での事故は「労災」対象外となります。また、ケガだけでなく、長時間労働やハラスメントによる「心の不調」も対象になり得ます。
・証拠を残し、病院では「仕事中のケガ」と伝える :適切な認定を受けるためには、事故後すぐに病院で「仕事中のケガです」と伝えることや、パソコンの操作ログ・チャット履歴などの「客観的な証拠」を保存しておくことが重要です。

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テレワーク(在宅勤務)でも労災保険は適用されるのが原則

最近増えているテレワークや在宅勤務。「自宅での仕事中にケガをしたら、自己責任になってしまうのでは?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。

実は、たとえ自宅でのテレワーク(在宅勤務)であっても、原則としてオフィス勤務と同じように労災保険が適用されます。

したがって、業務が原因でケガをしたり病気になったりした場合には「労災(労働災害)」として認定され、治療費や休業中の補償といった給付を受けられる可能性があります。

テレワークでのケガ・病気は労災?労災適用されるポイントとは

テレワーク中の事故が「労災(労働災害)」として認められるためには、オフィスで働いているときと同じように、「仕事中であること(業務遂行性)」と「仕事が原因であること(業務起因性)」という2つの条件を満たす必要があります。

(1)仕事中といえるか?(業務遂行性)

テレワーク中の事故や病気が「労災(労働災害)」といえるためには、会社の管理下で仕事をしていたときの事故や病気かどうかが問題(業務遂行性)となります。

勤務時間内に自宅のデスクでパソコン作業をしている時間は、当然「仕事中」とみなされ、この要件を満たします。一方で、休憩時間や業務時間外に起きた事故は、原則として対象外とされる可能性が高いといえるでしょう。

(2)仕事が原因といえるか?(業務起因性)

また、テレワーク中の事故や病気が「労災(労働災害」といえるためには、仕事の内容や環境が原因となって、その事故や病気が引き起こされたといえるかどうかが問題(業務起因性)となります。

例えば、長時間労働やパワハラでうつ病を発症した場合を考えてみましょう。この場合、仕事上の強いストレスが直接の原因となってうつ病が発症されたといえるのであれば、この要件を満たします。

一方で、もし発症の主な原因が「ご家族の不幸」や「離婚」、「借金問題」といったプライベートな出来事にあると判断された場合は、仕事との因果関係が弱いとみなされ、労災とは認められない可能性があります。

これって労災?テレワーク中に起こりうる事故・トラブル事例【12選】

テレワークでは「どこまでが仕事で、どこからがプライベートか」の線引きが難しく、労災になるかどうか迷われる方も多くいらっしゃいます。

ここでは、実際に起こりうる12の具体的なケースについて、労災と認められる可能性があるかどうかについて弁護士が分かりやすく解説します。

(1)トイレに向かうために離席中に転倒をしてケガをした

勤務時間中にトイレに行くことは、人間として自然なことであり、仕事に付随する行為と考えられています。そのため、トイレに向かう途中で自宅の廊下で転んだ場合でも、「労災(労働災害)」と認められる可能性が高いといえます。

ただし、トイレのついでに私用を済ませようとして他の部屋に行っていた時に転倒した場合には、「労災(労働災害)」と認められない可能性もあるでしょう。

(2)仕事のために他の部屋に移動中にケガをした

仕事をする上で必要な移動をしている最中の事故は、「労災(労働災害)」と認められる可能性が高いといえます。例えば、自宅の1階にあるプリンターへ印刷物を取りに行ったり、仕事の資料を別の部屋へ片付けに行ったりする途中で、階段で転んでしまったような場合がこれにあたります。

たとえ自宅であっても、仕事に必要な移動ルートはきちんと「仕事中(業務遂行中)」とみなされるからです。

ただし、「お菓子を取りに行く」「テレビを見に行く」といった私用で移動していた場合のケガは、仕事との関連性がないため、「労災(労働災害)」の対象外となるでしょう。

(3)業務中にコーヒーやお茶をこぼして火傷をした

業務中にコーヒーやお茶を飲んでいて、こぼして火傷したことは、「労災(労働災害)」と認定される可能性が高いといえます。なぜなら、仕事中にコーヒーやお茶を飲む行為は、業務に伴う行為として許容される範囲内といえるからです。

ただし、仕事を中断して休憩時間としてくつろいでいる最中の事故の場合には、「労災(労働災害)」と認められない可能性が高いでしょう。

(4)業務中にシュレッダーやカッターでケガをした

仕事に必要な道具を使っている最中のケガは、「労災(労働災害)」と認定される可能性が高いといえます。例えば、不要な書類を裁断したり、手紙を開封したりするのは仕事そのものです。

たとえ自宅にある私物の文房具を使っていたとしても、仕事のために使っていた時のケガであれば、問題なく「労災(労働災害)」と認定されるでしょう。

(5)業務中に地震が発生し、ケガをした

勤務時間中に地震が発生し、自宅の棚が倒れたりモニターが落ちてきたりしてケガをした場合は、「労災(労働災害)」と認められる可能性が高いです。

ただし、避難する途中に貴重品を取りに戻ってケガをした場合などには、判断が分かれる可能性もあるでしょう。

(6)仕事の書類を郵送するために郵便局に向かっている間に事故にあった

仕事上の必要性があって外出し、移動している間の事故は、「労災(労働災害)」と認められる可能性が高いといえます。上司の指示による外出はもちろん、仕事の一環として通常必要とされる外出であれば、事前に細かい許可をとっていなくても認められるといえるでしょう。

ただし、郵便局へ行くついでに映画館に寄るなど、明らかに私的な目的でルートを外れたり、移動を中断したりしている間の事故は「労災(労働災害)」とは認められない可能性が高いです。

(7)テレワークうつやパワハラによってメンタル不調になった

テレワーク特有の孤独感やチャットツールを通じたパワハラ、あるいは人目につかない長時間労働(隠れ残業)など、これらが原因で心の不調(精神疾患)を抱えてしまった場合も、「労災(労働災害)」に認定される可能性が高いといえるでしょう。

特にテレワークでは、上司や取引先などから深夜や早朝での対応が求められるなど実質的に長時間労働(隠れ残業)が強いられているケースもあるようです。

現在、テレワーク中で長時間労働を強いられているという方は、もしもの場合に備えて、メールの送信履歴やチャットのログなどを保存し、過重労働やハラスメントの実態を証明できるようにしておくようにしましょう。

(8)業務中に子どもが投げたおもちゃに頭に当たってケガをした

自宅で仕事をする以上、ご家族が近くにいる環境での事故も起こり得ますよね。実は、こうした「家族が関係する事故」も、「労災(労働災害)」と認められる可能性があります。

例えば、デスクワークをしていてところ、たまたま子供が投げたおもちゃが頭に当たってケガをしたという場合には「労災(労働災害)」に認められる可能性があるといえるでしょう。

テレワークは、生活の場である自宅で仕事をすることが前提の働き方です。そのため、お子さんがいる環境で仕事をすることに伴う危険性は、仕事の一部(業務に伴うリスク)として考えられるようになってきています。

(9)業務の合間に家事や育児を行い、転倒してケガをした

一方で、勤務時間中であっても、洗濯物を取り込んだり、お子さんのおむつを替えたりするために席を外した際のケガは、「労災(労働災害)」と認められる可能性は低いといえるでしょう。

たとえ数分程度の短い時間であっても、その行動自体が仕事と関係のないものであれば、「会社の管理下(仕事中)」にあるとは言えません。

(10)休憩時間中に昼食のために飲食店に向かう途中で事故にあった

休憩時間に食事のために外出し、その途中で事故に遭った場合、「労災(労働災害)」と認定されるのは難しいといえるでしょう。なぜなら、休憩時間は、労働者が仕事から離れて自由に過ごせる時間であり、会社の管理下にはないとみなされるからです。

ただし、午後の業務に必要な備品を購入するためにコンビニに行き、そこで昼食も買ったという場合には「労災(労働災害)」と認められる可能性もあるでしょう。

(11)自宅外で業務中にケガをした

会社が自宅外でのテレワークを許可していれば、カフェで業務中にケガをしたことは「労災(労働災害)」と認定される可能性があるといえるでしょう。

しかし、会社が「在宅勤務(自宅のみ)」を指示していたにもかかわらず、会社に無断で、かつ必要性もないのに自宅外で作業をしてケガをした場合は、「労災(労働災害)」と認定される可能性は低いといえます。業務中のケガや病気を「労災(労働災害)」として認めてもらうには、働く場所についての会社のルールを守っていることが前提となります。

(12)長時間のデスクワークによって腰痛が悪化した

長時間のデスクワークで腰痛が悪化したことは、「労災(労働災害)」として認められる可能性が低いといえるでしょう。なぜなら、デスクワークによる慢性的な腰痛は、普段の姿勢や年齢などの影響も考えられるため、「仕事だけが原因」と証明するのが難しいためです。

ただし、突発的な事故による腰痛や、重いものを運ぶなど腰に負担がかかる仕事をしていて腰痛になった場合には、「労災(労働災害)」として認定される可能性が高まります。

テレワーク中のケガ・病気で「労災」認定を受けるためにとるべき対応とは

テレワーク中のケガや病気は、通常の仕事時とは違い、家族以外の目撃者がいないため、「本当に仕事中の事故なの?」と疑問を持たれてしまうことも少なくありません。

テレワーク中のケガや病気で適切な補償を受けるためには、事故直後の対応と、客観的な証拠を残しておくことが大切です。会社任せにするのではなく、ご自身を守るために次の対応をとるようにしましょう。

(1)すぐに病院に行き、会社にケガや病気になったことを連絡する

事故が起きたら、すぐに病院を受診し、医師に「仕事中のケガです」とはっきり伝えてください。 初診時のカルテの記載内容は、後で労災認定を判断する際の非常に重要な証拠となります。この時、健康保険証は使わず、「労災保険を使います」と窓口で告げることが大切です。

また、記憶が鮮明なうちに会社へ報告し、事故が起きた日時や状況をメールなどの「形に残る方法」で伝えておきましょう。報告が遅れてしまうと、「仕事以外のケガを、仕事のせいにしているのではないか」と疑われる原因になってしまいます。

(2)事故時の勤怠記録やパソコンの操作ログ・メール送信履歴などを保存しておく

テレワーク中のケガや病気であることを証明するためには、事故が起きた時間にパソコンが動いていたことを示す操作ログや、チャットツールのログイン記録、作成していたファイルの保存日時などを、スクリーンショット等のデータで保存しておくことが大切です。

これらの記録があれば、仮に会社側から「その時間は休憩中だったはずだ」と言われても、きちんと仕事をしていたことを客観的に証明することが可能になります。

(3)【会社が労災申請を拒否したら】労働基準監督署へ労働者自身が直接申請する

労災保険の給付を申請は、通常は会社の人事部や総務部などの担当部署が対応してくれますが、もし会社から「自宅での事故は自己責任だ」などと言われて、労災申請の手続きを拒否されても、諦める必要はありません。

会社が協力してくれない場合は、管轄の労働基準監督署に行き、労働者個人で申請手続きを進めることができます。申請を受けた労働基準監督署は、あなたが受けたケガや病気が「労働災害(労災)」に当たるかどうかを調査し、その結果に基づき給付が下りることになります。

泣き寝入りせず、まずは監督署や弁護士にご相談ください。弁護士にご依頼いただければ、複雑な申請手続を弁護士に任せることができます。

会社に対して安全配慮義務違反として損害賠償請求できる可能性も

もし、今回の事故や病気の原因として、会社側に「安全配慮義務違反(あんぜんはいりょぎむいはん)」、つまり「労働者の安全を守る義務を怠った」という法的な落ち度があった場合は、労災保険の給付とは別に、会社に対して損害賠償を請求できる可能性があります。

例えば、従業員が過重労働で追い詰められていることを把握できたのに対策を怠ってうつ病など精神疾患を発症させた場合や、ハラスメントの相談を受けているのに何も対策をせずに放置した場合などは、この「安全配慮義務」に違反したとみなされる可能性が高いといえるでしょう。

もし会社側に落ち度(安全配慮義務違反)があると感じられる場合は、「損害賠償請求ができないか」を一度弁護士へご相談ください。

【まとめ】仕事中で仕事が原因のケガは「労災」に|お困りの場合は弁護士へ

テレワーク中のケガや病気であっても、原則として労災保険は適用されます。

しっかりとした認定・補償を受けるためには、お医者さんに状況を正確に伝えることや、業務中のログなどの「客観的な証拠」を確保しておくことが何よりも大切です。

もし、「会社が労災の手続きをしてくれない」「会社の対応に納得がいかない」と不安を感じている場合は、弁護士への相談が解決への近道です。まずは一度、アディーレの弁護士にお気軽にご相談ください。

この記事の監修弁護士
弁護士 山内 涼太

弁護士 山内 涼太

アディーレ法律事務所

東京大学法学部・東京大学法科大学院卒。アディーレ入所後は未払残業代請求事件をメインに担当し、2022年より労働部門の統括者。「自身も同じ労働者だからこそ、労働者の方々に寄り添える」との信念のもと、より多くのご依頼者様を、より良い解決へ導くことを目標に尽力している。東京弁護士会所属。

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