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【同性間・異性間の不倫】肉体関係がない不倫でも慰謝料請求できる?

作成日:
yamazaki_sakura

肉体関係がない不倫は慰謝料請求ができるのでしょうか?

また、同性間の不倫の場合、異性間におけるような男性器の女性器への挿入を伴う肉体関係はありません。
このような場合にも慰謝料を請求することができるのでしょうか?

このようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃると思います。

実は、肉体関係がない不倫であっても慰謝料請求することができる場合があります。
さらに、同性間の不倫であっても、慰謝料請求が認められる場合があります。

メールのやりとりしか証拠がない場合でも、やり取りの内容や頻度によっては慰謝料請求が認められる場合があるのです。

この記事では、

  • 「不貞行為」とは?
  • 【異性間の不倫】肉体関係がない不倫であっても慰謝料請求が認められる場合
  • 【同性間の不倫】肉体関係がない不倫であっても慰謝料請求が認められる場合
  • 不倫の慰謝料の相場(肉体関係がある場合・肉体関係がない場合)
  • 肉体関係がない不倫について慰謝料請求するポイント

について、弁護士が詳しく説明します。

慰謝料請求するためには、不倫が「不貞行為(不法行為)」である必要がある

不倫をされたといっても必ず慰謝料の請求ができるというわけではありません。

原則として、不倫のうち「不貞行為」にあたるものが「不法行為」(民法709条)といって、人の権利を侵害する行為として慰謝料の請求の対象となるのです。

「不貞行為」とは?

「不貞行為」とは、一般的に、配偶者のある者が、配偶者以外の異性と自由な意思で性的関係を結ぶことをいいます。

これまで説明したとおり、不倫について慰謝料を請求するためには、不倫が「不貞行為」である必要があり、体の構造から男性器の女性器への挿入を行えない同性との不倫や性的関係のない不倫については、慰謝料請求が認められることは難しいといえるでしょう。

しかし、近年の裁判例をみるに、必ずしも同性間の不倫や肉体関係がない不倫について慰謝料請求が認められないわけではありません。

肉体関係がなくても、デートやキスなどを繰り返し行うことで、夫婦の婚姻生活の平穏を害するような不倫については、社会的に許されない交際をしたとして、慰謝料請求ができる場合があります。

つまり、「その交際が不貞行為といえるかどうか」というよりも、「その交際が(夫婦関係に悪影響を与えるなどして)民法上の不法行為にあたる行為かどうか」ということが、慰謝料を請求するにあたって重要なポイントになるということになります。

以下では、同性間の不倫や肉体関係がない不倫についても慰謝料請求が認められる場合について説明します。

【異性間の不倫】肉体関係がない不倫であっても慰謝料請求が認められる場合

キス・デート・手つなぎ・抱き合うのみの場合は、基本的に不貞行為とはなりません。

もっとも、配偶者と不倫相手との間で、肉体関係がなくても(一緒に風呂に入る、愛撫をするなどの)性的類似行為、(会う頻度や会話の内容、連絡の頻度や連絡の内容次第ですが)隠れて食事や連絡をとる行為がある場合には、慰謝料請求が認められる場合もあります。

このように、肉体関係以外に夫婦関係を壊してしまう可能性の高い異性との交流を準不貞行為と呼ぶこともあります。

これから詳しく説明するように、その行為の態様、内容、経緯等に照らし、不貞行為に準じるものとして、それ自体が社会的に許容される範囲を逸脱し、夫婦生活の平和を維持するという権利利益を侵害するかどうかという点から、慰謝料請求が認められるかどうかが決まります。

肉体関係があることが明らかでなくでも、肉体関係を推認できる場合がある
肉体関係があるかどうかは、明確に証拠がなくても認められる場合があります。
例えば、ラブホテル街で熱烈に抱き合ってキスをしあう、1ルームの狭い部屋に男女が数日間にわたり同宿して外出時は体を密着させて手をつなぐなどしていた場合には、肉体関係が推認できる可能性があるのです。
肉体関係が推認できるような場合には、肉体関係があることを前提として不倫の慰謝料請求を行うことができます。

肉体関係がない不倫であっても慰謝料請求が認められた場合の裁判例

肉体関係がない不倫であっても慰謝料請求が認められた場合の裁判例についていくつか紹介します。

わかりやすくするために、妻についてはX、夫についてはYとして説明します。

裁判の日付内容
(1)福岡地裁判決平成27年12月22日ホテルにおいて、いわゆるデリバリーヘルスの女性従業員から口淫などの性的サービスを受けたことを「不貞行為」であると認定した上で、その「不貞行為」が、婚姻関係破綻に少なからぬ影響を与えたといえると判断しました。
⇒Yに対して慰謝料30万円の支払いを命じました。
(2)東京地裁判決平成25年5月14日Yは性的不能であり、不倫相手との間に性的関係があったとは認められないが、下着姿で抱き合い、身体を触れるなどの行為、愛撫するなどの行為があり、これらの行為につき「不法行為」にあたると認定しました。
⇒不倫関係が長く見積もっても1年弱であることも考慮して、Yに対して慰謝料150万円を認めました。
(3)東京地裁判決平成20年12月5日不倫相手はYとの間で結婚を約束して交際し、Yに対し、Xとの別居と離婚を要求し、キスをしたことが認められ、その後XYは別居し、離婚訴訟に至った(なお、不倫相手とYとの間で肉体関係は認められなかった。)。
不倫相手の行為はXYの離婚原因の発生に加担したものということができ、不倫相手の行為につき「不法行為」にあたると認定しました。
⇒不倫相手に積極性があることも考慮して、不倫相手に対して慰謝料250万円の支払いを命じました。
(4)東京地裁判決平成24年11月28日不倫相手からYに宛てた「会いたい」「大好きだよ」という愛情表現を含むメールから肉体関係があるとまでは推認できず、「不貞行為」にはあたらないと認定しました。
しかし、不倫相手とYのメール内容は、不倫相手がYに好意を抱き、Xが知らないまま不倫相手とYが会っていることをほのめかしているばかりか、不倫相手とYが身体的な接触を持っているような印象を与えるものであり、これをXが読んだ場合(Xが読む可能性があった)、Xの婚姻生活の平穏を害するようなものというべきであると判断しました。
⇒不倫相手に対して慰謝料30万円の支払いを命じました。
※(1)(2)(3)の裁判例はYと不倫相手の交際を「不貞行為」もしくは「不法行為」と認定した上で、慰謝料請求を認めましたが、(4)の裁判例は「不貞行為」であることは否定した上で、慰謝料請求を認めました。

【同性間の不倫】肉体関係がない不倫であっても慰謝料請求が認められる場合

同性間の場合、いわゆる異性間におけるような肉体関係はありません。

そのため、同性間の不倫を「不貞行為」として慰謝料請求することは難しいと考えられてきました。

実際、名古屋地裁昭和47年2月29日判決は、同性間における性的行為は「不貞行為」にはあたらないと判断しました。

これは、性的マイノリティを性的異常などと考えていた1972年当時の世相を反映したものでしたが、性的マイノリティについて配慮を求める現代にはそぐわないものです。

近年においては、同性間の不倫においても、夫婦の婚姻生活の平穏を害することが想定されうるとして、慰謝料請求ができる場合があります。

同性間の不倫であっても慰謝料請求が認められた場合の裁判例

同性間の不倫であっても慰謝料請求が認められた場合の裁判例についていくつか紹介します。

わかりやすくするために、妻についてはX、夫についてはYとして説明します。

裁判の日付内容
東京地裁判決令和3年2月16日Xはインターネットで知り合った女性と性的な行為に及んだ。これまでYは、Xが同性愛に関心があることは理解していたが、性的な行為を及ぶことまでは許していなかった。
Xと女性が性的な行為を及んだ行為について、同性同士の行為の結果、既存の夫婦生活が離婚の危機にさらされたり、形骸化したりする事態も想定しるとして、同性間の性的な行為についても「不貞行為」にあたると判断しました。
⇒不倫相手である女性に対し、慰謝料11万円の支払いを命じました。
名古屋地裁判決平成29年9月15日Xと不倫相手である女性は、性的な行為に及び、Xは、将来は不倫相手と一緒に暮らしたいと考えているとYに告げた。
Xと女性が性的な行為を及んだ行為について、婚姻関係を破綻させる原因となる行為であることは明らかであるから、同性間の性的な行為についても「不法行為」にあたると判断しました。
⇒Xと不倫相手との性的な行為を及んでいたことがXY夫婦の婚姻関係の破綻の決定的な原因となったことなどを考慮して、不倫相手である女性に対し、慰謝料100万円の支払いを命じました。

不倫の慰謝料の相場(肉体関係がある場合・肉体関係がない場合)

肉体関係を伴う不倫が原因で離婚した場合の慰謝料の相場は、150万~300万円で、離婚しない場合は数十万~100万円程度といわれています。

しかし、肉体関係が伴わない不倫の場合には、不倫の内容や期間にもよりますが、数十万円程度しか慰謝料が認めらない可能性がある点に注意が必要になります。

肉体関係がない不倫について慰謝料請求するポイント

肉体関係がない不倫について慰謝料を請求する際に重要なポイントは、証拠集めになります。

肉体関係がある不倫の場合には、肉体関係があることを伺せる証拠があれば、慰謝料を請求できる不倫であるとの根拠となります。

一方、肉体関係がない不倫の場合、肉体関係がなくても、慰謝料を請求できるだけの不倫であったと慰謝料を請求する側が裁判所に説明しなければなりません。

そこで、配偶者と不倫相手とのメールやSNSのやりとり、親密な写真や動画などの一つ一つの証拠を積み上げて、配偶者と不倫相手が、肉体関係がなくても夫婦の仲を壊すような親密な関係であったことを立証する必要があるのです。

【まとめ】肉体関係のない不倫でも慰謝料請求ができる場合があります

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 慰謝料請求するためには、原則としては不倫が「不貞行為(不法行為)」である必要がある。
  • 「不貞行為」とは、一般的に、配偶者のある者が、配偶者以外の異性と自由な意思で性的関係を結ぶことをいい、同性間の不倫や肉体関係のない不倫は慰謝料請求することが難しい。
  • 配偶者と不倫相手との間で、肉体関係がなくても(一緒に風呂に入る、愛撫をするなどの)性的類似行為、(会う頻度や会話の内容、連絡の頻度や連絡の内容次第ですが)隠れて食事や連絡をとる行為がある場合には、慰謝料請求を認められる場合がある。
  • 近年においては、同性間の不倫においても、夫婦の婚姻生活の平穏を害することが想定されうるとして、慰謝料請求ができる場合がある。
  • 肉体関係がない不倫の場合、肉体関係がなくても、慰謝料を請求できるだけの不倫であったと慰謝料を請求する側が裁判所に説明しなければならず、証拠集めが重要となる。

同性間の不倫や肉体関係がない不倫について慰謝料請求を検討されている方は弁護士への相談をおすすめします。

アディーレ法律事務所では、同性間の不倫についても相談することができます。同性間の不倫についてお悩みの方はアディーレ法律事務所にご相談ください。

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