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不倫されてうつ病に!治療費や慰謝料を請求できるかを弁護士が解説

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kiriu_sakura

不倫をされた場合(一定の要件を満たした場合)、離婚するにしろしないにしろ、あなたから配偶者や不倫相手に慰謝料請求をすることができます。

そして、不倫されてうつ病になってしまうほどの精神的なショックを受けた場合、慰謝料の増額や治療費の請求ができる可能性があります。

不倫の慰謝料請求をする前に、うつ病の治療費や慰謝料を増額するポイントについて知っておきましょう。

この記事では、

  • 不倫でうつ病になったときの治療費や慰謝料
  • 不倫でうつ病になったときに慰謝料請求する3つのポイント

について、弁護士が詳しく解説します。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

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うつ病とは?

うつ病とは、一日中気分が沈んだり、何をしても楽しめなかったり、という精神症状と共に、眠れない、食欲がない、疲れやすいなどの身体症状が出る状態です。

うつ病とは、気分障害の一つです。気分障害とは、気分が正常な範囲を超えて高ぶったり、落ち込んだりして、自分の気分をコントロールできなくなることが一定期間以上続く状態です。

ご自身の症状がうつ病かなと思われた場合には、次の厚生労働省が作成するうつ病のチェックシートを利用するなどしてみてください。

参考:うつ病チェック|厚生労働省

なお、うつ病と診断され、仕事がつらかったり、医師に休職を勧められた場合には、上司に報告した上で休職が可能か確認・相談するとよいでしょう。休職制度について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

休職とは?必要な手続きや手当についてくわしく解説

【裁判例あり】配偶者や不倫相手にうつ病の治療費は請求できる可能性あり

不倫が原因でうつ病になったことが証明できた場合には、慰謝料とは別に、うつ病の治療費を配偶者や不倫相手に請求できる可能性があります。

実際、過去の裁判例においては、慰謝料とは別に、うつ病の治療費の支払いが認められたこともあります。

【裁判例】東京地方裁判所判決平成28年2月1日

「原告の心療内科への通院が、…不貞を知ったことによることは明らかであるから…治療費…を原告に対し賠償すべき義務を負う…」

※「不貞」とは、簡単にいうと、肉体関係の伴う不倫のことをいいます。

引用:東京地方裁判所判決平成28年2月1日

しかし、うつ病は様々な精神的なストレスから引き起こされることがあり、不倫を原因としてうつ病になったと証明することは難しいのが実情です。

そのため、うつ病の治療費の支払いが認められなかった裁判例もあります。

【裁判例】東京地方裁判所判決平成28年11月8日

「…一方配偶者の不貞…により他方配偶者が精神的衝撃を受けたとしても、それを原因としてうつ病に罹患するのが通常であるとはいえないから、…治療費…が…不貞…との間に相当因果関係がある損害とは認められない」

※なお、この裁判例では、不倫とうつ病の因果関係を認めず、治療費の支払いは認められませんでしたが、不倫の期間が少なくとも1年3ヶ月に及んでいたこと等から、不倫から受けた精神的ショックは大きかった等として慰謝料の増額を認めています。

引用:東京地方裁判所判決平成28年11月8日

【裁判例】東京地方裁判所判決平成29年9月26日

「…原告のうつ病等の症状が被告の不法行為に起因するということはできず、治療費…との間に相当因果関係があるとは認められない。」

※なお、被告の不倫からうつ病の受診までの間に1年以上経過していることなどから不倫がうつ病の主な原因となっているとまではいえないと判断しました。

引用:東京地方裁判所判決平成29年9月26日

これまでの過去の裁判例を見てみると、不倫を原因でうつ病になったと証明することは難しく、不倫でうつ病になっても必ずしも治療費を請求できるとは限りません。

不倫でうつ病になったときの慰謝料の相場と増額可能性

不倫でうつ病になったときの慰謝料の相場や慰謝料の増額可能性について紹介します。

まず、慰謝料の相場について確認しておきましょう。

(1)不倫の慰謝料の相場

不倫の慰謝料の裁判上の相場(目安)は不倫を理由に別居や離婚をしたかどうかによって金額が異なります。

不倫の慰謝料の裁判上の相場(目安)は次のとおりです。

浮気・不倫の慰謝料の裁判上の相場(目安)
別居や離婚をする場合およそ100万~300万円
別居や離婚をしない場合
およそ数十万~100万円

不倫の慰謝料を決め方や慰謝料の金額の増額・減額要素についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

不貞行為の慰謝料はどう計算する?慰謝料を決める要素と請求方法

(2)不倫でうつ病になったとき、慰謝料を増額できる?

そもそも不倫の慰謝料とは、不倫をされたことによって受けた精神的苦痛に対して支払われるお金のことをいいます。

そのため、不倫によってうつ病になるほどの精神的苦痛を受けた場合には、通常の場合より受けた精神的苦痛が大きいと考えられますので、うつ病を理由に慰謝料の増額を主張できる可能性があります。

ここで、不倫によってうつ病となったことを慰謝料の増額要素として判断した裁判例について紹介します。

【裁判例】東京地方裁判所判決平成22年12月9日

「…原告は、被告…の本件不貞関係という不法行為により…配偶者としての円満な婚姻関係維持という利益を奪われるとともに、自らもうつ病により通院加療を要する状態に追い込まれたということができる。」

→夫婦は不倫発覚後も離婚せずに、同居を続けているものの、これらの事情を考慮して、慰謝料の増額要素とし、慰謝料150万円を認めました。

引用:東京地方裁判所判決平成22年12月9日

なお、不倫によってうつ病になったことだけでなく、不倫期間が長期にわたることや不倫発覚後の態度(反省していない)なども慰謝料の増額要素となりえます。

<コラム>うつ病で仕事を休まざるを得なかったことによって受けた損害(休業損害)も請求できる?

うつ病で仕事を休まざるを得なくなり、その分得ることができなかった収入(休業損害)は請求することができるのでしょうか?

不倫が原因でうつ病となり休まざるを得なかったことが証明できた場合には、休業損害を配偶者や不倫相手に請求できる可能性があります。
ただし、うつ病の治療費を請求する時と同じく、不倫が原因でうつ病となり、仕事を休まざるを得なかったことを証明することが難しいというハードルがあります。

【裁判例】東京地方裁判所判決平成23年6月16日

「原告は、…不貞行為が発覚した後、…『うつ病』との診断を受け、…自宅療養が必要と診断され、…休職していること、前年に比較して…収入は…減少していることが認められる。…被告の不法行為に基づくものではなく、妻…との間の紛争に基づくものというべきであって、被告の不法行為との間に相当因果関係を認めることはできない。」

引用:東京地方裁判所判決平成23年6月16日

⇒うつ病の原因は、不倫行為自体ではなく、妻との間の離婚に伴う紛争によるものとして、うつ病により休職したことによって受けた収入の減少は損害として認められませんでした。

引用:東京地方裁判所判決平成23年6月16日

不倫でうつ病になったときに慰謝料請求する3つのポイント

不倫でうつ病になったときに慰謝料請求するポイントは次の3つです。

  1. うつ病の診断書を書いてもらう
  2. 不倫の証拠を集める
  3. 配偶者や不倫相手からの反論や言い訳を真に受けない

それぞれ説明しますので、慰謝料請求する前に確認しておきましょう。

(1)うつ病の診断書を書いてもらう

不倫でうつ病になったときに慰謝料や治療費を請求する場合には、不倫が原因でうつ病になったことを証明することが重要となります。そのため、医師に不倫を原因としてうつ病になったことの診断書を作成してもらいましょう。

また、うつ病になったらすぐに医師の診察を受けるようにしましょう。不倫の発覚からうつ病の診断が出されるまでに期間があくと不倫がうつ病の原因であるということの証明が難しくなってしまいます。

なお、通院の経過や通院期間や治療費の金額がわかる資料もきちんと残しておきましょう。

(2)不倫の証拠を集める

次に、ご自身で無理のない範囲で構いませんので、不倫の証拠を集めておくことも必要です。

慰謝料請求をすると、相手から不倫を否定されたり、言い訳されたりすることがあります。
慰謝料請求をする前に、相手の反論や言い訳に備えて、証拠を集めておくことをおすすめします。

例えば、肉体関係の伴う不倫を示す次のような証拠を集めるのがよいでしょう。

  • ホテルなどに出入りしている写真や動画
  • 性行為の写真やそれに近い写真や動画
  • 配偶者や浮気・不倫相手が浮気・不倫の事実を認めた録音
  • 肉体関係があったと推測できる明細やレシート(ラブホテルなど)
  • 肉体関係があったと推測できる内容のメールやSNS
  • 特定の日付にハートマークなど不倫を推測させる記述のある手帳やメモ
  • ラブホテルや不倫相手のところに頻繁に出入りしているGPS履歴
  • ラブホテルのサービス券
  • ホテルに出入りする写真や目撃情報を記載した報告書 など

どのような証拠を集めたらいいのかをさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

浮気・不倫の慰謝料請求に効果的な証拠は?集めるときの4つの注意点
LINE(ライン)の画面は浮気の証拠になる?慰謝料請求のポイント

(3)配偶者や不倫相手からの反論や言い訳を真に受けない

配偶者や不倫相手からの反論や言い訳を真に受けないように気を付けましょう。

不倫相手に「慰謝料を支払ってほしい」という話をしても、相手が開き直って「不倫されるほうにも原因がある」、「不倫する前から夫婦仲が悪かったと聞いている」と言われることはよくあります。

ですが、これらは大抵、相手が慰謝料を支払いたくない言い訳に過ぎません。仮に、そういう事情があったとしても、だからといって不倫をしていい理由にはなりません。

不倫したほうが100%悪いので、相手の言い分をそのまま受け入れて、「自分が悪いんだ……」とご自身を責めたりするようなことはしないようにしましょう。

不倫でうつ病になったときの慰謝料請求は弁護士への依頼がおすすめ

不倫でうつ病になっときの慰謝料請求は弁護士へ依頼することをおすすめします。

不倫が原因で”うつ状態”になっている方にとって、不倫した配偶者や不倫相手と話をすること自体、大きなストレスだと思います。

弁護士に依頼すれば、あなたの代わりに弁護士が交渉を進めていきますので、そういったお話をするストレスや負担を軽減することができます。

また、弁護士へ依頼することで証拠集めや慰謝料獲得の方向性についてのアドバイスをしてもらうこともできます。

【まとめ】不倫をされてうつ病になった場合|治療費の請求や慰謝料の増額ができるケースも!

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • うつ病とは、一日中気分が沈んだり、何をしても楽しめなかったり、という精神症状と共に、眠れない、食欲がない、疲れやすいなどの身体症状が出る状態。
  • 不倫が原因でうつ病になったことが証明できた場合には、うつ病の治療費の請求や慰謝料の増額が期待できる(ただし、不倫が原因でうつ病となったことを証明することは難しい)。
  • 不倫をされうつ病となり、慰謝料請求をする場合の3つのポイント
  1. うつ病の診断書を書いてもらう
  2. 不倫の証拠を集める
  3. 配偶者や不倫相手からの反論や言い訳を真に受けない

不倫をされてうつ病となった場合に、ご自身だけで慰謝料請求されることも精神的な負担が大きいといえるでしょう。不倫の慰謝料請求については弁護士へ依頼されることをおすすめします。

アディーレ法律事務所では、浮気・不倫の慰謝料請求につき、相談料、着手金をいただかず、原則として成果があった場合のみ報酬をいただくという成功報酬制です。

原則として、この報酬は獲得した賠償金等からのお支払いとなりますので、あらかじめ弁護士費用をご用意いただく必要がありません。
また、当該事件につき、原則として、成果を超える弁護士費用の負担はないため費用倒れの心配がありません。

(以上につき、2022年5月時点)

浮気・不倫の慰謝料請求でお悩みの方は、浮気・不倫の慰謝料請求を得意とするアディーレ法律事務所へご相談ください。

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