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死亡事故の賠償金・慰謝料の相場について事例をもとに解説

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kiriu_sakura

突然、交通事故により被害者が死亡した場合、残された家族の心痛は計り知れないものがあります。さらに、死亡した被害者が一家の稼ぎ頭であった場合には、将来の生活に対する不安もあるかもしれません。

金銭的な賠償では残された家族が受けた不安や悲しみは拭えないかもしれませんが、交通事故により被害者が死亡した場合、加害者側から賠償金を支払ってもらうことができます。そして、被害者が死亡した場合には、高額な賠償金額となることが一般的です。

死亡慰謝料の金額は、亡くなった被害者の家族内での立ち位置(一家の稼ぎ頭であったかなど)、残された家族の家族構成に応じて決められることになります。

もっとも、慰謝料の金額の決め方には3つの基準があり、どの基準が使われるかによって、もらえる慰謝料の金額は大きく変わってくる可能性があります。

少しでも多くの慰謝料をもらうためには、3つの基準について知り、一番高額となる可能性がある基準で慰謝料の金額を決める必要があります。

この記事では、

  • 死亡事故の場合に受け取ることができる賠償金・慰謝料
  • 死亡慰謝料の金額の決め方・相場
  • 死亡事故の場合に賠償金が増額することに成功した事例
  • 一番高額となる可能性がある基準で慰謝料の金額を決める方法

について、弁護士が詳しく解説します。

交通事故によりご家族がお亡くなりになった方、今後の賠償金や慰謝料の受け取りに不安がある方、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修弁護士
弁護士 村松 優子

愛知大学、及び愛知大学法科大学院卒。2010年弁護士登録。アディーレに入所後,岡﨑支店長,家事部門の統括者を経て,2018年より交通部門の統括者。また同年より、アディーレの全部門を統括する弁護士部の部長を兼任。アディーレが真の意味において市民にとって身近な存在となり、依頼者の方に水準の高いリーガルサービスを提供できるよう、各部門の統括者らと連携・協力しながら日々奮闘している。現在、愛知県弁護士会所属。

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死亡事故の場合に受け取ることができる賠償金・慰謝料

死亡事故の場合に主に受け取ることができる賠償金は、死亡慰謝料・葬儀関係費・死亡による逸失利益となります。

なお、治療費が必要になった場合や物損があった場合には、別途その費用(損害)に応じた賠償金が支払われることになります。

(1)死亡慰謝料

死亡慰謝料とは交通事故の被害者の方が死亡した場合、死亡させられたことに対する慰謝料を請求することができ、この場合の慰謝料を死亡慰謝料といいます。

また、被害者の方の遺族にも独自の慰謝料請求権が認められます。
死亡慰謝料の相場については、後で説明します。

(2)葬儀関係費

葬儀関係費とは、葬儀(訪問客の接待、遺体の処置も含みます)やその後の法要(四十九日、百箇日の法要等)・供養等を執り行うために要する費用、仏壇・仏具購入費、墓碑建立費等のことをいいます。

要するに、「お葬式」の費用だけでなく、その後一般的に執り行われる儀式に関しての費用等も含むということです。

葬儀関係費は、原則として、150万円(もしくは100万円)が上限として認められることになります。現実の支出額が150万円(もしくは100万円)を下回る場合には、実際の支出額の範囲内で賠償金額が決められます。

(3)死亡による逸失利益

死亡による逸失利益とは、被害者が死亡したために、被害者が将来にわたって得られるはずであった利益を失ったことによる損害のことをいいます。

例えば、一家の稼ぎ頭であった夫が事故で亡くなった場合には、急に一家の収入が途絶えてしまうことになります。
このような場合に、本来夫が生きていれば、夫が稼ぐはずであった収入を計算して、加害者が残された家族に対して支払うことになります。

死亡慰謝料の金額の決め方・金額の相場

ここで、まず、交通事故の入通院慰謝料の金額の決め方について説明します。

交通事故慰謝料の弁護士基準(裁判所基準)とは?増額事例も紹介

次に、入通院慰謝料の金額の相場について説明します。
一般的に目安が公表されている自賠責の基準、弁護士の基準での入通院慰謝料の金額の相場について順に説明します。

(1)【自賠責の基準】死亡慰謝料の相場

自賠責保険基準は、「自動車損害賠償保障法」と、これを受けて内閣総理大臣と国土交通大臣が定めた「自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準」において、相当程度具体的に決められています。

被害者本人に対する慰謝料

被害者本人対する慰謝料400万円

遺族(被害者の父母、配偶者、子)に対する慰謝料

請求権者が1名の場合被害者本人に対する慰謝料に加えて550万円
請求権者が2名の場合被害者本人に対する慰謝料に加えて650万円
請求権者が3名以上の場合被害者本人に対する慰謝料に加えて750万円

被害者に被扶養者がいる場合

被害者に被扶養者がいる場合上記金額に加えてさらに200万円を加算

※自賠責保険の支払基準改正により、2020年4月1日以降に発生した事故については、死亡した本人への慰謝料額は400万円に変更となりました。なお、2020年3月31日以前に発生した事故については、従前のとおり、死亡した本人への慰謝料額は350万円のままとなります。

(2)【弁護士の基準】死亡慰謝料の相場

弁護士の基準は、過去の裁判に基づく基準のことをいい、『青本』と『赤い本』に載っている基準が実務で広く参考にされています。

ここでは『赤い本』の基準をもとにご説明することとします。

弁護士の基準では、遺族慰謝料を含み、次のように決められています。

被害者が一家の稼ぎ頭である場合2800万円
被害者が母親・配偶者である場合2500万円
上記にあてはまらない場合2000万~2500万円

死亡慰謝料が基準を超える場合

そもそも慰謝料とは、被害者や遺族が受けた精神的苦痛への賠償金のため、精神的苦痛が大きければ死亡慰謝料も基準を超えて増額となるケースがあります。

例えば、

  • ひき逃げ、無免許、酒酔い運転などの悪質な法令違反と伴う事故
  • 事故よりも殺人に近いような、強い悪意をもって発生した事故
  • 加害者に著しく不誠実な態度等がある場合
  • 事故により、被害者遺族の生活(仕事や学業など)に著しい悪影響を与えた場合

このような場合には、基準を超えて高額な慰謝料となる場合があります。

死亡事故の場合に賠償金が増額することに成功した事例

ここで、弁護士に交渉を依頼したことにより、賠償金が大きく増額することに成功した事例についていくつか紹介します。

(1)強気に示談交渉して弁護士の基準を超える慰謝料を認めさせ、賠償金の総額は3400万円以上

Sさん(男性・81歳・扶養者なし)

Sさんは、深夜、車線の区切りがない道路にて、道端で座って休んでいたところ、加害車両に轢かれてしまいました。Sさんは救急搬送されましたが、残念なことに、搬送先の病院で亡くなられてしまいました。

Sさんのご遺族に対し、任意保険会社から示談金(被害者本人の慰謝料350万円、ご遺族の慰謝料550万円)が提示されましたが、刑事記録を見ても事故状況がわからず、提示された示談金が妥当であるかもわかりませんでした。

Sさんのご遺族は、弁護士に相談し、弁護士から、「事故状況からSさんがいた位置によっては一定の過失相殺が認められる可能性(賠償金が減額されてしまう可能性)があるが、一方で、死亡慰謝料が増額できる見込みがある」との説明を受け、弁護士に依頼することに決めました。

Sさんのご遺族から依頼を受けた弁護士はまず、弁護士の基準で計算した慰謝料の見込みとして、2000万円程度と予想しました。しかし、事故状況次第では、慰謝料が増額できる可能性があると考え、事故が発生した原因、目撃証言の有無などから、詳しい状況を調べることにしました。

事故状況を調べた結果、実は、加害者が飲酒運転により引き起こした事故であることが発覚したため(なお、この事故はひき逃げ事故でもありました)、弁護士は、ご相談当初に考えていた裁判所基準の慰謝料の相場以上となる慰謝料を算定し、任意保険会社に対して強気に交渉しました。

弁護士の強気な示談交渉により、任意保険会社は過失割合を弁護士の主張どおりに認めました。また、慰謝料についても、裁判所基準以上の金額を認めさせることができたため、最終的な賠償金の総額は3400万円以上となって示談が成立しました。

(2)約1000万円近い賠償金の増額に成功し、賠償金の総額は3400万円以上に

Tさん(男性・81歳・無職/求職中)
傷病名:急性硬膜下血腫・脳挫傷

Tさんは、交差点の横断歩道を青信号で歩行していたところ、その交差点を右折してきた乗用車に衝突され、道路上に倒れて強く頭を打ち付け、救急搬送されました。搬送先の病院では、急性硬膜下血腫、脳挫傷と診断され、手術等の措置を受けましたが、事故から約1週間後、Tさんの意識が戻ることはなく、搬送先の病院でお亡くなりになってしまいました。

その後、約8ヶ月が経過して、ようやく、Tさんのご遺族は、加害者の保険会社から損害賠償についての金額の提示を受けました。その内容は、2500万円余りを支払うというものでした。
賠償金額の提示を受けたTさんのご遺族は、高額な金額には思えたものの、賠償金として適正なものなのか、交渉の余地はあるのか、ご遺族にはよくわかりませんでした。

Tさんのご遺族は、弁護士に相談することにしました。
弁護士からは、「保険会社から提示された賠償額は、特に慰謝料、逸失利益、葬儀費用については弁護士の基準と大きな開きがあり、大幅に増加する可能性がある」との説明を受けました。弁護士の話を聞いたTさんのご遺族は、弁護士に正式に依頼することに決めました。

Tさんのご遺族から依頼を受けた弁護士は、早速、保険会社との交渉に入りました。
当初、保険会社は事実関係に争いがないにもかかわらず、「裁判所の判決により支払が命じられない限り、裁判所基準に基づく賠償額の支払には応じない」という強硬かつ理不尽な態度に出てきました。

一般的に、訴訟になってしまうと、被害者側には経済的・心理的・物理的な負担が生じます。Tさんのご遺族も、なるべく訴訟によらない解決を望んでいました。
保険会社は、それを見越して損害賠償の請求をあきらめさせようとしたのです。

しかし、弁護士は保険会社に屈することなく、粘り強く交渉を重ね、示談による早期解決を求め続けたのです。

その結果、保険会社は裁判所基準の満額に近い賠償額の支払を認め、約1000万円近い賠償金の増額に成功し、賠償金の総額は3400万円以上で示談することになりました。

弁護士の基準を使うための方法

弁護士の基準を使うためには、これまで説明した解決事例のように、弁護士が慰謝料を請求する必要があります。

確かに、弁護士の基準は公表されていますので、被害者のご遺族が弁護士の基準で慰謝料を計算し、支払いを求めることも可能とも思えますが、任意保険会社が被害者のご遺族に対し、弁護士の基準での支払いに応じることはほとんどありません。

しかし、弁護士が、訴訟による解決も辞さない姿勢で粘り強く交渉することで、任意保険会社も裁判所基準に近い賠償額で示談に応じる可能性を高めることができるのです。

弁護士に依頼することで受けるメリット

弁護士に依頼することで他に受けることができるメリットは次のとおりです。

・弁護士であれば、具体的事情をうかがって、慰謝料以外の損害賠償の項目についてももれなく請求することができる。
・交通事故について弁護士に交渉を任せることで、交渉にかかる負担やストレスを軽減し、ご遺族が自分の生活を取り戻すことに集中する時間を確保することができる。

弁護士に依頼して損害賠償額が多少増額しても、弁護士費用を支払えば結局損をするのでは?と心配なかたもいらっしゃるかもしれませんが、「弁護士費用特約」を利用すれば、保険会社が弁護士費用を負担してくれますので(一般的に300万円まで)、費用負担の心配は不要です。

まずは、被害者が加入していた保険に「弁護士費用特約」が付帯しているかをチェックしましょう。付帯している場合は、補償範囲内で保険会社が弁護士費用を支払ってくれますので、弁護士費用の心配をする必要はありません。

被害者が加入していた保険に弁護士費用特約が付帯していない場合であっても、ご家族の保険や、火災保険などに付帯している弁護士費用特約が利用できるケースもあります。詳しくは、各保険会社に確認するようにしてください。

【まとめ】死亡事故の慰謝料相場は400万~2800万円

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 死亡事故の場合に主に受け取ることができる賠償金は、死亡慰謝料・葬儀関係費・死亡による逸失利益となる。
  • 交通事故の慰謝料は、どのような形で慰謝料が支払われるかによって、自賠責の基準、任意保険の基準、弁護士の基準の3つの基準で決めることになり、一般的に、自賠責の基準<任意保険の基準<弁護士の基準の順に高額となる。
  • 死亡慰謝料については、基本的に、被害者が家族にとってどういう立場であったか(一家の稼ぎ頭であったかなど)、また残された家族の家族構成に応じて決めることになる。
  • 死亡慰謝料の相場については、自賠責の基準の場合は400万~1350万円、弁護士の基準の場合は2000万~2800万円となる。
  • 弁護士の基準を使うためには、弁護士に慰謝料請求を依頼する必要がある。

アディーレ法律事務所にご相談・ご依頼いただいた場合、原則として手出しする弁護士費用はありません。

すなわち、弁護士費用特約が利用できない方の場合、相談料0円、着手金0円、報酬は、獲得できた賠償金からいただくという完全成功報酬制です(途中解約の場合など一部例外はあります)。

また、弁護士費用特約を利用する方の場合、基本的に保険会社から弁護士費用が支払われますので、やはりご相談者様・ご依頼者様に手出しいただく弁護士費用は原則ありません。
※なお、法律相談は1名につき10万円程度、その他の弁護士費用は300万円を上限にするケースが多いです。
実際のケースでは、弁護士費用は、この上限内に収まることが多く、ご相談者様、ご依頼者様は実質無料で弁護士に相談・依頼できることが多いです。

なお、弁護士費用がこの上限額を超えた部分は自己負担となります。
弁護士費用特約の利用を希望する場合は、必ず事前に加入の保険会社にその旨ご連絡ください(弁護士費用特約には利用条件があります)。

(以上につき、2021年7月時点)

交通事故の被害にあって賠償金請求のことでお悩みの場合は、アディーレ法律事務所にご相談ください。

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