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夫が事故死、加害者に請求できる損害賠償と慰謝料が増額するケース

作成日:
リーガライフラボ

Tさんは、結婚5年目の夫と幼い2人の子供の4人で仲良く暮らしていましたが、ある日突然、通勤中に横断歩道を歩いて渡っていた夫が自動車に跳ねられ、帰らぬ人となってしまいました。Tさんは、夫を亡くした悲しみと、今後ひとりで子供を育てていかなければならない不安で途方に暮れています。
この記事では、交通事故で夫を亡くした場合に

  • 加害者に請求できる損害賠償の種類
  • 死亡慰謝料の金額の目安
  • 死亡慰謝料の請求の流れ
  • 死亡慰謝料が増額する場合

について、弁護士が解説します。

夫の事故死で加害者に請求できる損害賠償の種類

交通事故でケガや死亡といった被害を受けた場合、被害者は加害者に対して、不法行為に基づく損害賠償という形で賠償金を請求できます。
損害賠償とは、違法な行為によって他人に損害を与えた者(=加害者)が、被害者に対してその損害を償(つぐな)うことをいいます。
損害賠償の法律上の根拠は民法709条です。

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

引用:民法709条

損害賠償の対象となる「損害」には、大きく分けて

  • 積極損害
  • 消極損害
  • 精神的損害

の3つがあります。
以下、それぞれについて説明します。

(1)積極損害

積極損害とは、事故がなければ出費することがなかった費用で、積極的に財産を失わざるを得なくなった損害をいいます。
死亡事故の場合は、死亡するまでの治療費をはじめ、蘇生のための措置や死体処置の費用などもこれに含まれます。
また、葬儀費用として、葬祭費や供養料の他に、墓碑の建立費や仏壇、仏具などの購入費も原則150万円まで認められます。

(2)消極損害

消極損害とは、事故がなければ得られるはずだった、将来の利益の喪失をいいます。
死亡事故では、休業損害や、死亡により得られなくなった将来の収入(=「逸失利益」といいます)がこれに該当します。

ア 休業損害
休業損害とは、交通事故で死亡したことにより、事故発生から死亡までの期間において働くことができず収入が減少したことによる損害をいいます。
休業損害の金額は、

日額基礎収入×休業日数

で算出します。
日額基礎収入は、基本的には、事故前3ヶ月の給与の合計額、または事故前1年の給与総額を、それぞれ90日または365日で割り、日額基礎収入を計算します。

イ 逸失利益
逸失利益とは、死亡よって得られなくなった将来の利益のことをいいます。
例えば、会社員として生計を立てている人が、交通事故による死亡のため将来得られるはずだったのに得られなくなってしまった収入をいいます。

死亡事故における逸失利益の金額は

基礎収入金額×(100-生活費控除率)×就労可能年数によるライプニッツ係数

で計算します。
「基礎収入」は、原則として事故発生前の収入の金額が採用されます。
「生活費控除率」とは、被害者が生きていたとすれば将来支払うことになったであろう生活費(食費・住居費・光熱費など)分を、逸失利益から差し引くための数値です。
夫が死亡した場合の生活費控除率は、被扶養者(=夫により扶養されていた人)が1人の場合は40%、被扶養者が2人以上の場合は30%となります。
「ライプニッツ係数」とは、被害者が将来得られたはずの利益を前もって受け取ったことにより得た利益(利息など)を差し引くための数値です。
ライプニッツ係数における就労可能年数(=働くことができる年数)は、特段の事情がない限り、原則として67歳までとなります。

【死亡逸失利益の具体例】
被害者:Tさん(35歳男性)
扶養家族:妻と二人の子供(5歳・3歳)
基礎収入額:450万円

450万円×(100-30)×20.389(就労可能年数32年(67歳まで)のライプニッツ係数(※))=6422万5350円
(※)2020年4月1日以降に起きた事故の場合

詳しくはこちらの記事もご確認ください。

逸失利益とは?休業損害や慰謝料との違いと逸失利益の計算方法を解説

(3)精神的損害

慰謝料とは、被害者や遺族が受けた精神的苦痛(=痛い・つらい)についての損害をいいます。
被害者が死亡した場合は、加害者に対して死亡慰謝料を請求できます。
死亡慰謝料には次の2種類があります。

イ 死亡した本人の精神的苦痛に対して支払われるもの
ロ 残された遺族の精神的苦痛に対して支払われるもの

このうち、イを請求する権利は死亡した本人にありますが、死亡により遺族に相続されるため、通常はイ・ロともに遺族が請求することになります。

夫の事故死、死亡慰謝料はどう決まる?~金額算定の基準は3つある!~

では、交通事故で夫が死亡した場合の死亡慰謝料は、どのように決まるのでしょうか。
実は、死亡慰謝料を算定するための基準は3つあります。
加害者側との示談交渉、または裁判においては、これらの算定基準をもとに慰謝料を算定しますが、どの基準を用いるかによって金額が変わってきます。
以下、3つの基準についてそれぞれ見ていきましょう。

(1)自賠責の基準

自賠責の基準は、車両を運転する人が加入を義務付けられている「自賠責保険」で採用されている基準です。国土交通大臣および内閣総理大臣が定めます(自動車損害賠償保障法16条の3)。
自賠責の基準は被害者への最低限の補償を目的として設けられているため、慰謝料の額は3つの算定基準のうち最も低くなります。

(2)任意保険の基準

任意保険基準は、各保険会社が独自に設定している非公開の算定基準です。
加害者側の任意保険会社は、通常は任意保険基準に基づいた慰謝料額を提示してきます。
金額は、一般に上記1の自賠責の基準よりは高くなりますが、次の3.弁護士の基準よりは低くなります。

(3)弁護士の基準

弁護士の基準は、過去の交通事故事件の裁判例をもとに設定された基準です。『民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準』(通称「赤い本」)や、『交通事故損害額算定基準』(通称「青本」)に記載されており、「裁判所基準」と呼ばれることもあります。
弁護士の基準は、弁護士が被害者に代わって示談交渉や裁判をする際に使われる算定基準です。
弁護士の基準による慰謝料金額は、3つの算定基準のうちで最も高額となります。

「弁護士の基準」とその他の基準では、慰謝料の額がどれくらい異なる?

上でご紹介した3つの基準を金額の大きい順に並べると、一般的に

弁護士の基準>任意保険の基準>自賠責の基準

となります。

そこで、弁護士の基準とその他の基準とで、死亡慰謝料の額が実際どのくらい変わってくるのか見てみましょう。
なお、任意保険基準は非公開となっているため、自賠責の基準と弁護士の基準を比較します。いずれも2020年4月1日以降に起きた事故の場合の金額です。

【自賠責の基準の場合】
自賠責の基準では、
死亡した本人の死亡慰謝料は400万円です。
これに加え、遺族の慰謝料は次のとおりです。

  • 遺族が1名の場合:550万円
  • 遺族が2名の場合:650万円
  • 遺族が3名以上の場合:750万円
  • 死亡した本人から扶養されていた者がいる場合:+200万円

なお、ここにいう「遺族」とは、原則として死亡者本人の父母・配偶者・子に限られます。

【弁護士の基準の場合】
これに対し、弁護士の基準では、死亡した本人の死亡慰謝料と遺族の慰謝料を合算して算定します。
金額は、死亡した本人の家族内における立場によって変わります。

具体的には、死亡したのが

  • 一家の大黒柱の場合:2800万円
  • 母親、配偶者の場合:2500万円
  • その他の場合:2000万~2500万円

となります。これらを基準にし、個別の事由を考慮して金額が増減されます。
なお、例えば飲酒運転やひき逃げなど、事故の内容が悪質だった場合は、金額が増額されることもあります。

【自賠責の基準と弁護士の基準の比較】
例えば、この記事の冒頭で出てきたTさんの家庭のように、会社員の父親と専業主婦の母親、就学前の子供2人の家庭で、父親が交通事故により死亡した場合の死亡慰謝料額(目安)は、

  • 自賠責の基準:1350万円
  • 弁護士の基準:2800万円

となります。

夫の事故死から慰謝料請求するまでの流れ

交通事故で夫が死亡した場合、まずは夫の葬儀を行ない、法要が終わってから加害者が加入する保険会社と慰謝料を含めた損害賠償の話し合いを始めます。
死亡事故では、葬儀費用も損害賠償として請求できるため、法要が終わってから示談交渉するのが原則となります。
示談交渉により、当時者双方で損害賠償額に合意したら、2週間程度で加害者側の保険会社から損害賠償金が支払われます。
ただし、示談交渉においては、加害者側の保険会社は、死亡慰謝料などの賠償金について自賠責の基準や任意保険会社の基準を用いた低い金額を提示してくるのが通常です。
その点、弁護士に示談交渉を依頼すれば、弁護士の基準に基づいた交渉により、加害者側が提示する賠償金を増額することが期待できます。
また、賠償金の請求などに関する諸々の手続きを任せられるため、安心です。
そこで、死亡事故の場合は、加害者側との示談交渉は弁護士に依頼することをおすすめします。

なお、弁護士に依頼する際の弁護士費用については、被害者ご自身が加入する自動車保険に「弁護士費用特約」が付いていればそちらで賄うことができます。

夫の事故死で死亡慰謝料が増額する場合

死亡事故では、加害者の過失の程度や態度などにより、死亡慰謝料が増額されるケースがあります。

ア 加害者に重大な過失がある場合
加害者に、飲酒運転や居眠り運転、スピード違反など、死亡事故の原因となる重大な過失(=不注意・ミス)がある場合は、死亡慰謝料が増額されることがあります。

イ 加害者の態度が不誠実な場合
また、事故後、加害者に不誠実な態度があった場合も、死亡慰謝料が増額する場合があります。
ここでいう「不誠実な態度」とは、事故後に被害者を救護せずに逃走したり(=ひき逃げ)、事故の証拠を隠蔽する(=隠すこと)、虚偽(=うそ)の供述をする、事故の責任を認めない、などです。

これらア・イいずれの場合も、ご遺族自身が加害者側と示談交渉するより、弁護士に依頼した方が慰謝料などを増額できる可能性が高まります。

【まとめ】事故死した夫の慰謝料などの損害賠償請求でお悩みの方はアディーレ法律事務所にご相談ください

夫が事故死した場合、死亡慰謝料や逸失利益などの損害賠償を加害者に請求できます。
慰謝料を含めた損害賠償請求は、夫の法要が終わってから加害者側の保険会社と示談交渉を行うのが通常です。
その際、ご遺族自身で交渉するよりも、弁護士に依頼すれば慰謝料が増額する可能性があります。また、示談交渉や賠償金の請求などに関する諸々の手続きも任せられるため、安心です。
夫が事故死した場合における慰謝料請求でお悩みの方は、アディーレ法律事務所にご相談ください。

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