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生活費をくれない夫!モラハラ&経済的DVの対処法

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離婚に関する話し合いや、裁判所での手続を行っている間でも、法律上は夫婦であることに変わりはありませんし、夫婦にはお互いに生活を助け合う義務があります。

仮に、別居中の相手が生活費を入れてくれないといった場合には、生活費をしっかり払ってもらう権利があるのです。
そのようなときは、この「婚姻費用分担請求」の手段を考えましょう。
そうした手続きなどについて、今回は解説していきます。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。2016年弁護士登録。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。現在、東京弁護士会所属。

生活費をくれないことは経済的DV

モラハラ夫の中には、妻に生活費を渡さない、お金を自由に使わせないといったケースもあります。

そもそも、モラハラとは、倫理や道徳といった意味を持つ「モラル」と、いやがらせという意味を持つ「ハラスメント」を合わせた「モラルハラスメント」を略した言葉です。
つまり、倫理や道徳に反して相手に嫌がらせを行うことをさします。
職場や家庭など、大人同士の間で起こることが多く、無視や暴言の他、わざと不機嫌に振る舞ったり嫌がらせをしたりするといったケースが多く見受けられます。

夫婦にはお互いに生活を助け合う義務があり、生活費は収入の大小などに応じて夫婦が分担する義務を負っています(民法752条)。
したがって、収入の低い側には生活費を払ってもらう権利があります。
そのため、生活費を入れてくれないということは経済的DVとなります。

この際に行うのが、「婚姻費用分担請求」ということになります。

モラハラ夫の経済的DVの特徴をチェック

モラハラ夫から生活費をもらえないなどの経済的DV被害には、さまざまなケースがあります。
妻の金銭的な自由を奪い、支配するといった意図がある可能性もあります。

そもそも、DVとは、「ドメスティック・バイオレンス」という英語の「domestic violence」をカタカナで表記したものです。それが、略して「DV」と呼ばれることがあります。

「ドメスティック・バイオレンス」の用語については、明確な定義はありませんが、日本では「配偶者や恋人など親密な関係にある、又はあった者から振るわれる暴力」という意味で使用されることが多いです。

配偶者からの暴力を防止し、被害者の保護等を図ることを目的として制定された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」は、「DV防止法」と呼ばれることもあります。

参考:ドメスティック・バイオレンス(DV)とは│内閣府 男女共同参画局

ここでは、以下で、「経済的DV」の具体例について説明していきます。

(1)生活費をくれない、または十分な生活費をくれない

生活費を全くくれないといったケースだけでなく、十分でない金額しか生活費をくれないといったケースもあります。
共働きの場合には、全て妻に払わせるようなケースもあります。

また、妊娠などで妻が仕事をやめて専業主婦になっても、それまでと同額の生活費しかくれないといったケースもあります。

子供の成長などで必要な費用が増えても、生活費を増やしてくれない、というようなこともあります。

(2)家計を厳しく管理し、過度の節約を強いる

レシートや家計簿を、必要以上に細かくチェックする場合などがあります。
また、レシートと引き換えでしかお金をくれないといったケースもあります。

さらに、「もっと節約できるはず」と過度の節約を強制する場合もあります。

こういった場合には、自分のためにはお金を使いますが、家族には使わせないという傾向もあります。

(3)妻に自由にお金を使わせない

生活費しかもらえず、妻が自由にできるお金がないというケースです。

(4)妻に仕事を辞めさせる、働くことを許さない

妻が働きたいのに働かせない、妻の働きにくい環境を作るといったケースになります。

妻が働きに出ることを許さないというのが、一番の問題になります。

(5)「俺が働いて稼いだ金だ!」等のお金に関する暴言

直接的な行動だけでなく、「俺が養ってやっている」「俺が稼いだ金は俺のもの」「俺の金を使わせてやっている」といったお金に関する暴言を発するような場合です。

(6)その他

「勝手に高額の買い物をする」「借金を作る」「妻に借金をさせる」「自分だけ高価なものを購入し、家族には安いものを購入させる」など、多岐にわたります。

生活費をくれないモラハラ&経済的DV夫への対処法

生活費をくれない夫にできる対処法としては、まずは理由を理解し、夫婦で話し合いをおこなうことが良いでしょう。

それでも解決できない場合には、別居や離婚も視野に入れる必要が出てきます。

(1)生活費を払う義務があることを説明

まずは、必要な生活費の金額を、家計簿などを見せて説明するようにしましょう。

この場合には、生活費は、収入の大小などに応じて夫婦が分担する義務を負っていることを説明していきます。

共働きの場合は、お互いの収入や支出を確認し合うことになります。

(2)親族や専門機関に相談する

夫婦だけで解決できない場合には、親族や専門機関に相談するのがよいでしょう。

配偶者からの暴力の防止や被害者を保護するため都道府県が設置している「配偶者暴力相談支援センター」などもあります。
配偶者暴力相談支援センターは、都道府県が設置する婦人相談所その他の適切な施設において、機能を果たしています。

また、市町村も自らが設置する適切な施設において、配偶者暴力相談支援センターの機能を果たすよう努めます。
配偶者暴力相談支援センターでは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、

  • 相談や相談機関の紹介
  • カウンセリング
  • 被害者及び同伴者の緊急時における安全の確保及び一時保護
  • 自立して生活することを促進するための情報提供その他の援助
  • 被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供その他の援助
  • 保護命令制度の利用についての情報提供その他の援助

を行います。

どこに相談したらいいか分からない場合は、内閣府の「DV相談ナビ」または「DV相談+(プラス)」であれば、全国どこからでも相談することができます。

生活費の請求など、根本的な解決には、弁護士に相談することをおすすめします。

参考:相談機関一覧│内閣府 男女共同参画局

(3)別居する

当事者双方で相談しても解決しない場合には、別居して生活費の請求をすることになります。

親族のもとで生活することなども考えてよいでしょう。

(4)内容証明郵便で生活費を請求する

婚姻生活を営む上で必要な一切の費用(食費、住居費、医療費、娯楽費、交際費等)のことを、婚姻費用といいます。

離婚の際に、婚姻費用の分担請求を内容証明郵便で夫に送ることになります。
内容証明郵便とは、「文書の内容」と「誰から誰あてに差し出された」を郵便局が証明してくれる制度です。

専用書式の内容証明文書を3通(受取人へ送付するもの、差出人が保存するもの、郵便局が保存するもの)用意し、内容証明を差し出すことができる郵便局の窓口やインターネットで申し込むことになります。

婚姻費用の支払い義務は「請求したとき」からとされているので、別居後は、すぐに婚姻費用分担請求をした方がよいでしょう。

(5)家庭裁判所へ婚姻費用分担調停を申立てる

家庭裁判所に、婚姻費用分担の調停・審判を申立てるという方法もあります。

これは、別居中の夫婦の間で、夫婦や未成熟子の生活費などの婚姻生活を維持するために必要な一切の費用(婚姻費用)の分担について、当事者間の話合いがまとまらない場合や話合いができない場合に、家庭裁判所にこれを定める調停又は審判の申立てをすることができるという制度です。

調停手続を利用する場合には、婚姻費用の分担調停事件として申立てをします。

調停手続では、夫婦の資産、収入、支出など一切の事情について、当事者双方から事情を聴いたり、必要に応じて資料等を提出してもらったりするなどして事情をよく把握して、解決案を提示したり、解決のために必要な助言をし、合意を目指して話合いが進められることになります。

なお、話合いがまとまらず調停が不成立になった場合には、自動的に審判手続が開始され、裁判官が、必要な審理を行った上、一切の事情を考慮して、審判をすることになります。

ただし、支払い開始時期は調停申立時までしかさかのぼれないケースも多いです。

参考:婚姻費用の分担請求調停│裁判所 – Courts in Japan

生活費をくれない夫との離婚を考えたときは

生活費をくれない夫との離婚を考えたときには、まずは協議離婚で解決を目指すのがよいでしょう。
協議離婚で合意できなかった場合は、調停離婚や裁判離婚の手続きが必要となってきます。

離婚に関する話し合いや、裁判所での手続の間でも、法律上は夫婦であることに変わりなく、夫婦にはお互いに生活を助け合う義務があるため、生活費を払ってもらう権利があります。

そこで、婚姻費用分担請求権というものが発生することになります。

(1)夫婦が話し合いをし、離婚する旨の合意が成立する場合は協議離婚

協議離婚の場合も、財産分与・慰謝料・離婚後の養育費・別居期間の等について十分に話し合いをし、決定しておく必要があります。
合意の内容を書面にしておき、金銭の支払いを離婚後に受ける場合は、支払ってくれなくなる場合に備えて、公正証書を作成するとよいでしょう。

公正証書とは、公証人法に基づき、法務大臣に任命された公証人が作成する公文書です。
公証人とは、裁判官や検察官、法務局長などを永年勤めた選ばれた法律の専門家であり、準公務員という扱いになります。

公正証書には証明力があり、また執行力を有しているので、安全性や信頼性に優れています。

不利な条件で合意してしまったり、合意書の書き方が明確でないため法的に効果がなかったりする、ということにならないように、弁護士へご相談することをおすすめします。

(2)協議離婚できなかった場合は「調停離婚」や「裁判離婚」

夫婦間で話し合いをしても離婚に合意できない場合や、相手が話し合いそのものにも応じない場合には、調停による離婚、すなわち「調停離婚」をめざすことになります。

調停離婚できなかった場合には、「裁判離婚」をめざすことになります。
この場合、裁判で離婚や慰謝料等を請求することになります。

夫が生活費をくれないことは「悪意の遺棄」にあたる可能性が高くなります。
「悪意の遺棄」とは、民法770条1項2号に定められている、法定離婚事由の1つになります。

調停離婚、裁判離婚のどちらの場合も、弁護士へのご相談をおすすめします。

弁護士に相談して別居中の生活費(婚姻費用)の支払いを認めさせた事例

「婚姻費用の支払に応じなかった夫も、弁護士が介入することで解決!」といった事例がいろいろありますので、以下のウェブサイトをご覧いただければと思います。

【まとめ】生活費をくれないモラハラ夫にお悩みの方は弁護士にご相談ください

夫婦にはお互いに生活を助け合う義務があり、生活費は収入の大小などに応じて夫婦が分担する義務を負っています(民法752条参照)。

夫婦だけで解決できない場合には、親族や専門機関に相談し、それでも解決できない場合は、別居や離婚も視野に入れた方がよいでしょう。

生活費をくれないモラハラ夫への請求でお悩みの方は、弁護士にご相談ください。

この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。2016年弁護士登録。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。現在、東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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