お電話では土日祝日も休まず朝9時~夜10時まで(Webでは24時間対応)法律相談のご予約を受付けています。 万全な管理体制でプライバシーを厳守していますので、安心してお問い合わせください。

パパ活も不倫なの?慰謝料請求されたときに役立つ知識を弁護士が解説

作成日:更新日:
kiriu_sakura

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

「パパ活をしていただけなのに、相手の奥さんから書面で慰謝料請求された!パパ活でも、慰謝料は支払わなくちゃいけないの?」

パパ活とは、一般的に、女性が経済的に余裕のある年上の男性と食事やデートをして、その対価としての金銭をもらう活動をいいます。

ただ、中には高額の対価を得られたり、会ううちに好意が生まれたりして、「パパ」と肉体関係を持つに至るケースもあるようです。

もし、「パパ」が既婚者で、肉体関係を持った場合には、その場限りの関係であったとしても、「パパ」の奥さんに対して慰謝料を支払わなければならない可能性があります。
ただし、「既婚者であることを全く知らなかった」「肉体関係はなく食事やデートをしただけ」というような場合には、慰謝料を支払わなくて済む可能性もあります。

いずれにしろ、奥さんからの慰謝料請求を無視して何の対応もしないでいると、裁判を起こされてしまうリスクがあります。

そのため、自分に慰謝料を支払う責任があるのかないのかをきちんと知ったうえで、放置せずに真摯に対応することが重要です。

この記事を読んでわかること
  • パパ活で慰謝料を支払う責任を負うケース
  • パパ活で慰謝料を支払わなくてもよいケース
  • 慰謝料の相場
  • 慰謝料請求を無視するとどうなるか

ここを押さえればOK!

パパ活では、「パパ」が既婚者である場合、肉体関係を持ったり頻繁にデートを繰り返したりすると、奥さんから慰謝料を請求される可能性があります。ただし、既婚者であることを全く知らなかった場合や肉体関係がなかった場合には、基本的に慰謝料を支払う必要はありません。
慰謝料の相場は数十万円から300万円程度であり、交渉によって減額することが可能なことも多いです。慰謝料請求を無視すると、減額交渉が難しくなったり裁判を起こされたりするリスクがありますので、真摯に対応することが重要です。もし慰謝料請求への対応に不安がある場合は、弁護士に相談することをおすすめします。

浮気・不貞による慰謝料のご相談は何度でも無料

費用倒れの不安を解消!「損はさせない保証」あり

ご相談・ご依頼は、安心の全国対応。国内65拠点以上(※1)

この記事の監修弁護士
弁護士 池田 貴之

法政大学、及び学習院大学法科大学院卒。アディーレ法律事務所では、家事事件ドメイン(現:慰謝料請求部)にて、不貞の慰謝料請求、離婚、貞操権侵害その他の男女トラブルを一貫して担当。その後、慰謝料請求部門の統括者として広く男女問題に携わっており、日々ご依頼者様のお気持ちに寄り添えるよう心掛けている。第一東京弁護士会所属。

【Xアカウント】
@ikeda_adire_law

パパ活で慰謝料請求された!パパ活も不倫になる?

ほんのお小遣い稼ぎのつもりで始めたパパ活だったとしても、「パパ」の奥さんにとってあなたは「夫の不倫相手」に見えるかもしれません。

あなたとしては、「付き合っていたわけではないし、奥さんと別れさせようとしたわけでもない」「不倫ではない」と思うことでしょう。

しかし、あなたがどういう気持ちであったとしても、パパ活の内容によっては、奥さんに慰謝料を支払う責任を負うことがあります。

慰謝料を支払う責任のあるケース

「パパ」と肉体関係を持った場合や頻繁にデートを繰り返した場合には、慰謝料を支払う責任を負う可能性があります。

(1)肉体関係がある

奥さんからあなたへの慰謝料の請求が認められるのは、基本的に既婚者であるパパとの「不貞行為」があったときです。
不貞行為とは、典型的には、既婚者と自由な意思に基づいて性行為を行うことをいいます。

そのため、パパが既婚者と知りながら肉体関係を持っていたら、原則として慰謝料を支払う責任を負います。

肉体関係まではないけど、互いの性器を触るなど性交に類似する行為を行った場合も、同じように慰謝料を支払う責任を負います。

(2)頻繁にデートを繰り返した

肉体関係や性的な接触がなければ、一切、慰謝料を支払わなくても良いというわけではありません。
頻繁にデートを繰り返したり、メールで性的なやり取りをしたりすると、そのような関係自体が「婚姻生活の平穏を害するもの」とされ、慰謝料を支払う責任を負うことがあります

例えば、「逢いたい」「大好きだよ」などの愛情表現を含むメールを送った行為について、「婚姻生活の平穏を害するようなものというべきである」として、慰謝料を支払う責任を認めた裁判例があります(東京地方裁判所判決平成24年11月28日)。

肉体関係や性的な関係がなかったとしても、交際状況によっては慰謝料を支払わなくてはいけない可能性もありますので、注意が必要です。

慰謝料を支払わなくてもよいケース

他方、「パパ」の奥さんから慰謝料請求されたとしても、支払わなくてよいケースについてご説明します。

ただし、後ほどご説明するように、たとえ支払わなくてよいケースにあたるとしても、慰謝料請求を無視することには大きなリスクがあります

実際に慰謝料を請求されて、自分で対処することに不安がある方は、弁護士に相談・依頼するなどして対処するようにしましょう。

(1)肉体関係がない

「パパ」と肉体関係を持っておらず、不貞行為がないのであれば、原則として慰謝料を支払う必要はありません。

デートを繰り返したり、性的なメッセージをやり取りしたりすることもなく、単に何度か食事に行ったとか、二人きりでデートをしただけ、プレゼントをもらっただけ、ということであれば、基本的に慰謝料を支払う必要はないでしょう。

また、不貞行為といえるためには、肉体関係が「自由な意思に基づく」ことが必要です。

「パパ」に強要されて無理やり肉体関係を持たされたような場合は、慰謝料を支払う必要はありません

(2)既婚者だと知らず、知らなかったことに落ち度もない

肉体関係があったとしても、

「パパ」が既婚者だと知らなかった=故意がない

知らないことに落ち度もなかった=過失がない

という場合には、慰謝料を支払う責任はありません。

そのような場合は不貞行為の「故意・過失」がないため、慰謝料を支払う責任はないとされているからです。

パパ活の場合、マッチングアプリやSNSで知り合うことも多く、共通の知り合いもいないので、相手が積極的に言わない情報を自分で気づくには難しいことがあります。そのため、実相手から「独身である」とか「離婚した」などと嘘をつかれたりして、既婚者だと知らず、知らなかったことに落ち度もない(故意・過失がない)ことがあります。

ただし、不貞行為の当初は既婚者だと知らなかったとしても、その後にした会話やメッセージのやり取りの内容によっては、不貞行為の途中からは、既婚者であることを知っていた・知らないことに落ち度があった、とされることがあります。

例えば、「パパ」が当初は結婚指輪を外して結婚していることを隠していたとしても、だんだん気が緩み結婚指輪をしたままになり、自分の子どもについての話をしていた場合などには、ある段階で既婚者だと知っていた、又は少なくとも既婚者だと気付かなかったことに落ち度があるとされるでしょう。
そのような状況では、ある段階で、あなたは相手に既婚者でないかどうか確認することができたし、確認しなかった落ち度があるということになるからです。

不貞行為の当初は、「パパ」が既婚者であることに故意・過失がなくても、途中で故意・過失が認められると、それ以降の不貞行為については、基本的に慰謝料を支払う責任を負います。

したがって、何かをきっかけに「独身と聞いていて信じていたけど、相手は既婚者かもしれない」という疑いを持ったのであれば、その時点で会うのをやめることをおすすめします。

あなたに故意・過失があったことは、不貞行為と同様に、慰謝料を請求する側が明らかにする必要があります。パパ活のマッチングアプリやSNSのプロフィール欄に、既婚者であることや、既婚者であることが分かるような記載や写真があるような場合には、あなたに故意・過失があったことの証拠になり得ます。
「パパ」と深い関係になる前に、きちんと確認するようにしましょう。

(3)夫婦の婚姻関係がすでに破綻していた

「パパ」と肉体関係を持っても、その前からすでに「パパ」と奥さんの婚姻関係が破綻していたといえるような場合には、慰謝料を支払う責任はないと考えられています。

慰謝料を支払う責任を負うのは、不貞行為によって、夫婦の平穏な婚姻生活が侵害され、そのために奥さんに精神的苦痛を与えるためです。

不貞行為の時点で、すでに夫婦の婚姻関係が破綻していたのであれば、不貞行為が夫婦の平穏な婚姻関係を侵害したとはいえません

例えば、「パパ」と奥さんの夫婦関係が冷え切って別居しており、夫婦としての連絡も取っていないという状況であれば、婚姻関係が破綻していたと認められる可能性があります。

婚姻関係の破綻について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

婚姻関係の破綻は認められる?認められない?両パターンの判例を交えて解説

不貞行為の慰謝料の相場

慰謝料を請求されたのですが、言われた金額を払わなければいけないのでしょうか?確かに肉体関係はありますが、高すぎて払えません・・・

慰謝料を請求されると、不安になり「言われた通りの金額を全額支払わなければ」と思うかもしれません。

しかし、不貞行為の慰謝料には相場がありますし、あなたに減額につながる事情があるかもしれません。慰謝料をいわれるままに支払うのは少し待って、落ち着いて検討するとよいでしょう。

(1)相場はおよそ数十万~300万円程度

不貞行為の慰謝料の裁判上の相場は、おおむね次のようになります。

不倫の慰謝料の裁判上の相場(目安)
離婚をした場合
100万~300万円
離婚しない場合
数十万~100万円

裁判まではせず、話し合いでの解決(示談)により慰謝料を支払う場合であっても、通常、裁判上の相場を意識して交渉します。

また、慰謝料の金額を決める最も大きなポイントは、問題になっている不貞行為が原因で離婚したかどうか、いう点ですが、他にも、次のような様々な事情を考慮して慰謝料金額を算定します。

(2)交渉により減額できることも!

慰謝料の請求は、請求側に有利な事情のみを考慮し、交渉により減額されることを見越して、相場より高めの金額でされることがあります。
したがって、実際に、減額要素となる事情を主張するなどして交渉した結果、減額できるケースも多くあります。

慰謝料請求を無視するのは危険!まずは弁護士に相談を

慰謝料請求は、様々な方法でなされます。

SNSやメール、携帯のショートメッセージ、電話、手紙、内容証明郵便、直接会って請求するなどが主な方法です。

このような請求が複数回あったのに、回答せず無視していたりすると、裁判を起こされることがありますが、事前連絡なく突然裁判を起こされる場合もあります。

裁判を起こされると、裁判所に呼び出されるんですよね?行かないとどうなるのですか?

第1回目の裁判は、被告(訴えられた側)の都合を聞かずに日程が決められるので、欠席しても良いことになっています。
ただし、反論を記載した書面(最初に被告が提出する書面を「答弁書」といいます)を事前に提出せずに欠席すると、基本的に原告(裁判を起こした側)の言い分を認めたことになってしまいます。
そのため、期日に答弁書を提出せずに欠席すると、原告が主張したとおりの慰謝料を支払う責任を負ってしまう可能性が高いです。

判決書が原告と被告の双方に送達されてから2週間以内にどちらも上訴(判決に対する不服申立て)をしなければ、判決は確定します。

金銭を支払うことを命じる判決が確定すれば、強制執行ができるようになりますので、判決で認められた金額分について財産や給料が差押えられる可能性があります。

「パパ」にバイト先について話してしまっていたような場合には、その情報が奥さんに伝わり、バイト先の給料を差し押さえられるリスクがありますし、そうなれば、あなたが何らかの理由でお給料を差し押さえられていることがバイト先に発覚することになります。

裁判を起こされたら、きちんと対応しようと思います!
それまでは、無視していても大丈夫ですか?

確かに、お互いの言い分が違いすぎて交渉では合意できないため、裁判で判断してもらうという方法もあります。
しかし、話し合いで合意できることをわざわざ裁判にするメリットはあまりありません。
無視して奥さんをさらに怒らせて、減額交渉が難しくなるリスクもあります。
請求されたら無視をせずに、まずは弁護士に相談してみましょう。

慰謝料請求を無視した場合について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

不倫の慰謝料請求を無視したらどうなる?慰謝料請求された際の対処法

【まとめ】パパ活も不貞行為として慰謝料を支払う責任を負うケースがある

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • パパ活であっても既婚者と知ったうえで肉体関係を持てば、基本的に慰謝料を支払う責任がある
  • 「パパ」が既婚者であると知らず、知らなかったことにつき落ち度がないといえる場合には、慰謝料を支払う責任はない
  • 不倫の慰謝料の裁判上の相場はおよそ数十万~300万円程度
  • 慰謝料請求を無視すると裁判を起こされるリスクがある
  • 裁判を起こされる前でも、「パパ」の奥さんからの慰謝料請求を無視していると、余計に怒らせてしまい、減額交渉が難しくなる難しくなるリスクがある

アルバイト感覚でパパ活をしていただけなのに慰謝料を請求されるなんて…突然、「パパ」の奥さんやその弁護士などから連絡がきて、戸惑っている方もいらっしゃるでしょう。
いきなり慰謝料を請求されてどうしたら良いか分からず、返事をせずそのままにしてしまった…そんな方も少なくありません。

ですが、今回ご説明したように、返事をしないと裁判を起こされる可能性もあります。
もしもご自身で返事をするのが怖いし、どうしたら良いのか分からないというのであれば、弁護士にご相談ください。弁護士があなたに代わって相手と交渉します。

アディーレ法律事務所では、不倫慰謝料を請求された事件の相談料は何度でも無料です。
また、当該事件につき、原則として、成果を超える弁護士費用の負担はないため、費用倒れの心配はありません。

(以上につき、2024年4月時点)

不倫の慰謝料請求をされてお悩みの方は、不倫の慰謝料請求への対応を得意とするアディーレ法律事務所へご相談ください。

浮気・不貞による慰謝料のご相談は何度でも無料

朝9時〜夜10時
土日祝OK
まずは電話で無料相談 0120-554-212
メールでお問い合わせ
ご来所不要

お電話やオンラインでの法律相談を実施しています