あなたの法律のお悩み一発解決サイト
リーガライフラボ

社内不倫がバレた!「会社を辞めろ」と相手の妻から言われたら?

作成日:更新日:
kiriu_sakura

「社内不倫がバレて不倫相手の妻から『会社を辞めろ』と要求された。どう対処すればいい?」

たとえ会社内での不倫が理由であっても、会社を辞める法的義務は発生しません。
このため、会社を辞めろという要求に応じる必要はなく、法的には慰謝料を支払う義務を負うにとどまることに留意しつつ、誠実に対応するようにしましょう。

このことを知っておくと、「会社を辞めろ」という要求に対しても、冷静に対応することができます。

今回の記事では、次のことについて弁護士が解説します。

  • 不倫で生じる法的責任
  • 不倫相手の配偶者から退職要求を受けたときの対処法
  • 不倫を理由に会社から退職勧奨や解雇処分を受けたときの対処法
この記事の監修弁護士
弁護士 林 頼信

慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。

浮気・不貞による慰謝料のご相談は何度でも無料

費用倒れの不安を解消!「損はさせない保証」あり

ご相談・ご依頼は、安心の全国対応。国内最多の60拠点以上(※)

不倫で生じる法的責任とは?

不倫で生じる法的責任は、慰謝料の支払義務だけです。
不倫の責任を取って会社を辞める法的義務は発生しません。

不倫で生じる法的責任は慰謝料だけ

不倫をした場合、不倫の慰謝料を支払う義務が生じます。
ここで、慰謝料を支払う義務が発生する不倫とは、原則として「不貞行為」があった場合に限られます。

不貞行為とは、既婚者が、配偶者以外の者と自由な意思に基づいて性行為を行うこと(肉体関係を持つこと)を言います。
また、不貞行為そのものがなかったとしても、一緒に風呂に入る、直接体を触って愛撫するなどのように肉体関係に準じる行為があった場合にも、慰謝料を支払う義務が生じることがあります。

不倫をした場合に発生する法的責任は、この慰謝料を支払う義務だけです。
言い換えれば、会社を辞める義務などが法的に発生するということはありません。
たとえ不倫が会社内で行われたものであったとしても、このことに変わりはありません。

不倫を理由とした退職要求への対処法

不倫トラブルでは、不倫相手の配偶者から「会社を辞めろ」などと退職を要求されることがあります。

しかし、不倫の責任を取って退職する法的義務はありません。
不倫を理由とした退職要求に応じられないという場合には、次のような対処法があります。

  • 不倫の示談交渉の中できっぱりと拒否する
  • 慰謝料を多めに支払い納得してもらう
  • 仕事以外の場で不倫相手と接触しないことを約束する
  • バラされる懸念に対しては口外禁止を約束してもらう

これらについてご説明します。

(1)不倫の示談交渉の中できっぱりと拒否する

不倫の示談交渉の中で、「会社を辞めろ」という要求には応じられないということをはっきりと主張し、退職要求をきっぱりと拒否するようにしましょう。

もし少しでも退職要求を受け入れようという態度を見せれば、相手からの圧力がますます強まることにもなりかねません。
「会社を辞めろ」という退職要求には法律上の根拠がなく、退職する法的義務もありません。
このため、退職要求に応じなくても何か不利益が生じるということは基本的にはありません。

会社を辞めるつもりがない場合には、まずは会社を辞めるつもりがないことをはっきりと伝えて要求を拒否することが大切です。

(2)慰謝料を多めに支払い納得してもらう

「会社を辞めろ」という要求を拒絶した場合には、相手の怒りが収まらないかもしれません。
この場合には、慰謝料を多めに支払って納得してもらうというのも一つの方法です。

不倫慰謝料には裁判上の相場があり、通常はこの相場内の額の慰謝料を支払うことになります。
相場内でも高めの額を慰謝料として支払うことを約束すれば、相手が納得してくれる可能性は高まります。

もっとも、この相場からかけ離れて高額の請求を受けている場合には、そのような高額な請求をそのまま受け入れる必要はありません。
あくまでも相場の範囲内で慰謝料を支払うようにしましょう。

不倫慰謝料の相場とは、具体的にはどのようなものですか?

不倫をした場合には慰謝料を支払う法的義務が発生しますが、支払わなければならない慰謝料の額にはおおまかな裁判上の相場があります。

具体的には、不倫慰謝料の裁判上の相場は次のとおりです。

  • 離婚しない場合、数十万~100万円程度
  • 不倫が原因で離婚した場合、100万~300万円程度

このようなことから、例えば500万円を超えるような額を支払うように要求されていたとすれば、それは相場からかけ離れて高額の請求を受けていると言えます。

(3)仕事以外の場で不倫相手と接触しないことを約束する

不倫の示談交渉の中で、「今後、仕事以外の場では不倫相手と会ったり連絡を取ったりして関わるようなことはしない」と約束することも、対処法の一つです。

今後は不倫相手と会ったり連絡を取ったりして関わるようなことはしないという条項(接触禁止条項)を不倫の示談書の中に盛り込むことで、今後再び不倫関係になることがないということを確約できます。

接触禁止といっても、同じ職場に勤めている以上、仕事の場で会うことは避けられません。大丈夫でしょうか?

仕事の場で会うことは避けられないという場合には、「仕事以外の場では接触しない」というように接触禁止の場面を限定するようにしましょう。
このようにすれば、仕事の場で会ったとしても接触禁止条項に違反したことにはなりません。

(4)バラされる懸念に対しては口外禁止を約束してもらう

不倫相手の配偶者(被害者)からの「会社を辞めろ」という要求を断った場合、被害者が怒りに任せて不倫の事実について会社や第三者にバラしてしまうという可能性があります。

しかし、社会的制裁を加えようとする積極的な害意を持って不倫の事実について会社や第三者に伝えることは、法律上は名誉毀損にあたる可能性もある不適切な行為です。

被害者が不倫関係について会社や第三者に伝えるなどの不適切な行為に及ぶ懸念がある場合には、できるだけ早く弁護士に依頼するべきです。
弁護士が受任通知を送ることで、被害者が怒りに任せて不倫の事実を会社や第三者に伝えるなどの不適切な行為に及ぶ可能性を下げることができます。

また、示談交渉の中で、不倫の事実について会社に伝えたり第三者に伝えたりして口外することがないように約束する条項(口外禁止条項)を示談書に盛り込むことで、被害者が不倫の事実を会社や第三者に伝える可能性を下げることができます。

不倫を理由として会社から退職勧奨や解雇を受けた場合の対処法

社内で不倫をしていたことが、何らかの理由で会社に伝わってしまうこともあります。
この場合、会社が不倫の責任を取って任意に会社を辞めるように勧めたり求めたりすることや(このことを「退職勧奨」といいます)、解雇したりすることもあり得ます。
しかし、そのような退職勧奨や解雇は、違法・無効となることも多いです。

このような退職勧奨や解雇に対する対処法には、次のようなものがあります。

  • 退職勧奨をきっぱりと拒絶する
  • 解雇に対しては解雇無効を主張する

これらについてご説明します。

(1)退職勧奨をきっぱり拒絶する

労働者が退職勧奨に応じる法律上の義務はありません。
また、退職勧奨に応じなかったからといって、何か不利益を受けるということは基本的にはありません。

不倫を理由とする退職勧奨に対しては、会社を辞めるつもりはないということをはっきりと伝えて、きっぱりと拒絶するようにしましょう。
退職勧奨に関して詳しくはこちらの記事をご覧ください。

退職勧奨とは?勤め先から勧められた時の対処法を解説

(2)解雇に対しては解雇無効を主張する

不倫を理由として、会社が労働者を解雇することがあります。
しかし、不倫を理由とした解雇は有効なものとして認められないことが多いです。

そもそも解雇が有効とされるためには、

当該解雇に客観的に合理的な理由があり、かつ社会通念上相当で

なければなりません(労働契約法16条)。
懲戒解雇とするときには、就業規則や労働契約書に懲戒事由及び懲戒処分として懲戒解雇できる旨の規定がなければならず、やはり懲戒解雇とすることに客観的に合理的理由があり、かつ社会通念上相当でなければなりません(労働契約法15条、労働契約法16条)。

解雇が有効とされる場合ではないにもかかわらず、会社が労働者を解雇した場合には、そのような解雇は解雇権ないし懲戒権を濫用するものとして無効とされます。

この場合には、解雇が無効であることを主張して会社と交渉したり、会社に対して訴訟を提起して労働者としての地位があることを主張することになります。

社内不倫を理由とした会社の解雇が有効となる場合はあるのですか?

一般に社内不倫をしていたとしても、それは会社が干渉するべきではない私生活上の問題(男女の恋愛に関する問題)であるといえるため、社内不倫をしたことだけを理由として当該従業員を解雇することはできないとされます。
社内不倫が私生活上の問題に止まらず、会社の業務に影響を与えたということであれば、当該従業員を解雇することも可能といえますが、解雇は雇用契約を一方的に解消させるものであり、労働者に対する影響が極めて大きいのであり、社内不倫を理由とする解雇の有効性の判断は厳格になされます。

すなわち、社内不倫をしたことで、会社の業務に対し、具体的にいかなる内容の影響を与えたのかが問題とされ、看過できない程度の悪影響(あるいは損害)を与えるものでないと、客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当であるともいえず、当該解雇は有効であるとはされません。
長野電鉄仮処分本訴事件(長野地判昭和45年3月24日)を紹介します。
この裁判例は、年配の男性の長距離バスの運転手と未成年の女性のバス車掌とが不倫関係となり、女性の車掌が妊娠し、退職を余儀なくされ、会社が社内不倫を理由としてバス運転手を解雇した事案です。

裁判所は、(1)長時間勤務を共にし、宿泊も伴う特殊な職場関係にあることから、会社が社内で異性と交際をしないよう指導しており、バス運転手の本件行為は著しく会社の風紀・秩序を乱すものであるとした上で、(2)他の女性従業員に不安感を与えるのみならず、(3)本件の不倫のことが地域にも広まり、卒業生を就職させている地元学校に不信感を与え、現に地元学校からの就職希望者が減少する結果となり、(4)貸切バスの運転士や車掌が乗客から本件の不倫にかこつけて揶愉されたりしたこともあり、(5)女性車掌の退職により、その補充のため、会社が他の車掌に超過勤務あるいは休日出勤をさせ、そのための手当を会社が支給せざるを得なかったことから、バス運転手の本件行為によって会社の体面を汚し、かつ、損害を与えたものであることが明らかであるというべきであるとして、本件の解雇を有効であるとしました。

上記の裁判例の事案のように、会社の業務に対し、具体的に看過できない程度の悪影響を与えたという事情が認められるのであれば、社内不倫を理由とする解雇が有効とされるものと考えられますが、有効とされるハードルが非常に高いことがお分かりいただけると思います。

解雇無効に関して詳しくはこちらの記事をご覧ください。

クビになる?ならない?解雇を告げられたときの対処法は?

「会社を辞めろ」と要求された場合には弁護士に相談・依頼する方法もある

「会社を辞めろ」と要求してくる場合、被害者は感情的になっている場合が多いです。
感情的になっている被害者と直接交渉することは、対応次第では被害者の怒りをさらに大きくしてしまうことにもなりかねません。

このような場合、弁護士に相談・依頼することで代理人として交渉を代わりに行ってもらうことが有効です。

弁護士に不倫の示談交渉を相談・依頼することには、次のようなメリットがあります。

  • 弁護士が代理人として代わりに被害者と交渉してくれることで、被害者と直接交渉するストレスが軽減される。
  • 弁護士が間に入ることで被害者が冷静さを取り戻すこともあり、トラブルの拡大を防ぐことができる。
    また、被害者が冷静さを取り戻して「会社を辞めろ」などの理不尽な要求を取り下げる可能性が高まる。
  • 自分だけで対応するよりも、慰謝料を減額できたり分割払いを認めてもらえるなど有利に解決できる可能性が高まる。

【まとめ】不倫の責任を取って退職する法的義務はない

今回の記事のまとめは次のとおりです。

  • 不倫で生じる法的責任は、慰謝料の支払義務だけ。
    不倫の責任を取って会社を辞める義務は発生しない。
  • 不倫を理由とした退職要求への対処法としては、次のものがある。
    1. 不倫の示談交渉の中できっぱりと拒否する
    2. 慰謝料を多めに支払い納得してもらう
    3. 仕事以外の場で不倫相手と接触しないことを約束する
    4. バラされる懸念に対しては口外禁止を約束してもらう
  • 不倫を理由として会社から退職勧奨や解雇を受けた場合の対処法としては、次のものがある。
    1. 退職勧奨をきっぱりと拒絶する
    2. 解雇に対しては解雇無効を主張する
  • 「会社を辞めろ」と要求された場合には、弁護士に相談・依頼するという方法もある。
    弁護士に不倫の示談交渉を相談・依頼することには、次のようなメリットがある。
    1. 弁護士が代理人として代わりに被害者と交渉してくれることで、被害者と直接交渉するストレスが軽減される
    2. 弁護士が間に入ることで被害者が冷静さを取り戻し、「会社を辞めろ」などの理不尽な要求を取り下げる可能性が高まる
    3. 自分だけで対応するよりも慰謝料を減額できたり分割払いを認めてもらえるなどの可能性が高まる

アディーレ法律事務所では、不倫慰謝料を請求された事件の相談料は何度でも無料です。
また、当該事件につき、原則として、成果を超える弁護士費用の負担はないため、費用倒れの心配はありません。
(以上につき、2022年5月時点)

不倫の慰謝料請求をされてお悩みの方は、不倫の慰謝料請求への対応を得意とするアディーレ法律事務所へご相談ください。

浮気・不貞による慰謝料のご相談は何度でも無料

朝9時〜夜10時
土日祝OK
まずは電話で無料相談 0120-783-184
メールでお問い合わせ
ご来所不要

お電話やオンラインでの法律相談を実施しています