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当たり屋とは?手口の特徴や被害にあった際に取るべき行動について解説

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普段冷静な人であっても、交通事故に巻き込まれると気が動転してしまうでしょう。
事故直後に凄い剣幕で「あなたが悪い!弁償して」と言われたら……、自分の保険を利用して全額弁償する人がいるかもしれません。確かに自分が100%悪いなら全額弁償することもやむを得ないのですが、走行中の車同士が接触してどちらかが100%悪いことはほとんどありません。
今回は「当たり屋」について解説しますので、万一当たり屋による被害に巻き込まれたときに、冷静になれるように対応策を覚えておきましょう。

当たり屋とは?

自動車の運転中に、運転マナーが悪い人をみると「当たり屋だ!」と思う人がいるかもしれません。
そもそも「当たり屋」とはどういった人をいうのでしょうか。
また、「当たり屋」と「煽り運転」は何が違うのでしょうか。

(1)当たり屋とは?

「当たり屋」とは、あたかも交通事故を装い、わざと車に接触させてくる人です。
危険な行為だと認識しているにもかかわらず、不当に医療費や慰謝料を請求するためにこのような行為をします。交通事故の示談金は保険会社から支払われるため、無保険車でない限り、お金を回収できる可能性が高いと考えられているのです。
当たり屋は自動車に限らず、自転車や歩行者であるケースもあります。

(2)当たり屋と煽り運転の違い

「煽り運転」とは、車間距離を執拗に詰めたりクラクションを鳴らし続けたりするなどして、他の車の走行を妨害する行為です。あくまでも煽っているにすぎず、直接接触させようとはしません。もっとも、運転を少しでも誤ると接触するため、非常に危険な行為といえます。
2020年6月30日以降、「妨害運転罪」が設けられ、悪質なケースには刑罰も科されることになりました。

当たり屋は犯罪になる

煽り運転と異なり、当たり屋行為を直接処罰する規定はありません。
もっとも、当たり屋行為はお金を騙し取ろうとする点で詐欺罪(刑法246条)、相手を脅してお金を払わせる点で恐喝罪(刑法249条)に該当する可能性があります。お金を受け取っていない場合でも、請求された時点で詐欺未遂罪または恐喝未遂罪が成立しえます。
実際、徐行中の車にわざと接触しスマホを壊された振りをして修理代約10万円を騙し取っていたグループが2020年2月起訴されました(いわゆる「スマホ当たり屋」)。

参照:故意にぶつかり「スマホ壊れた」当たり屋グループを詐欺容疑で逮捕 大阪府警|産経新聞

「怪我をしてまで、あるいは自分の物を壊してまでお金を取ろうとする人はいないだろう」と考えてしまうかもしれません。しかし、実際にその事故で怪我をしたのか、物が壊れたのかは慎重に見極めなければなりません。また、世の中には怪我をしてでも、物を壊してでもお金を受け取りたいと考える人が少なからずいますので、注意してください。

当たり屋の手口の特徴

当たり屋というと、どのような手口を想像しますか。
道路を走行中の車の目の前にいきなり飛び出してくるケースをイメージする人が多いかもしれません。
しかし、その方法だと大けがをしてしまうリスクもあります。また、ドライブレコーダーの存在で当たり屋だとバレてしまうかもしれません。
近年では手口も巧妙化しているため、注意が必要です。

(1)スマートフォンを使った手口(歩行者の当たり屋)

先ほど紹介したケースのように徐行中の車に接触するのがいわゆるスマホ当たり屋です。
接触と同時に元々壊れていた携帯電話を落とし、あたかも接触によって壊れたかのように装い、スマホの修理代を請求するのが手口です。高額な携帯電話を用意しており、修理代として約10万円を請求するケースが多くあります。壊れた携帯電話を用意すればいいだけなので、同様の手口で何度でも犯罪を行えてしまうのです。
優者(ゆうしゃ)危険負担の法則により、自動車対歩行者のケースでは弱者である歩行者の過失(不注意)の方が小さいと判断される傾向にあります。自動車の運転手の中には「歩行者とぶつかれば、どんなときでも自動車が悪い」と勘違いをしている人さえいます。そのため、歩行者から「修理代を払え!」と言われると、応じてしまう人が多いのでしょう。

(2)狭い道でわざと走行中の車にぶつかってくる(歩行者の当たり屋)

一般道路にいきなり飛び出せば死亡するリスクがありますので、当たり屋が狙うのは駐車場でのバック中や狭い道で走行中の車です。このような場合、自動車の運転手は慎重に運転しており、速度も低速であるため、接触しても死亡するリスクは高くありません。
たとえば、車のミラーに接触してスマホを落とした振りをして、修理費を請求する可能性があります。当たり屋が請求するのは数千円から数万円程度なので、後々のトラブルを避けるためその場で支払ってしまう人が多いといわれています。

(3)後続車の追突を誘う(車の当たり屋)

わざとノロノロ運転をして後続車が車間距離を詰めてきたところで、急にサイドブレーキを引き、後続車に接触させるケースがあります。また、ブレーキランプをわざと点灯させずに走行し、後続車の追突を誘うケースもあります。
さらに悪質なのが煽り運転と当たり屋行為が合わさっているケースです。
当たり屋の運転手がノロノロ運転をして、ターゲットの後続車がターゲットの車を煽ります。煽り行為によって焦ったターゲットが車間距離を詰めたところで、当たり屋の運転手が急ブレーキをかけます。

当たり屋の被害に遭わないための対応策

当たり屋被害に遭わないための対応策を3つご紹介しましょう。

(1)事故を起こしたら警察に連絡

事故を起こした運転手には、1.負傷者の救護義務、2.道路の安全確保義務、3.警察への報告義務が課されています(道路交通法72条1項)。つまり、事故の規模を問わず、また、物損事故か人損事故かに関係なく、事故を起こした以上警察に報告しなければなりません。
当たり屋は、事故を起こした運転手の警察に連絡したくないという心理を逆手にとるため、「警察に連絡しないから示談金を払え」と言われても警察に連絡しなければなりません。逆に、「警察に連絡する」と言うとおとなしく引き下がる当たり屋も大勢います。

(2)ドライブレコーダーを設置して事故当時の証拠を録画

自動車対自動車の交通事故では、どちらかが停車中でなかった限り、両方の当事者に一定程度の過失が認められることが多いといえます。当たり屋被害だと示す証拠があるかが重要になりますので、ドライブレコーダーを設置して事故当時の客観的な状況を後々確認できるようにしておきましょう。前方に限らず後方から接触されるケースもあるので、できれば後方も録画できるタイプのドライブレコーダーを設置しておくことをおすすめします。

また、相手との会話を録音しておくのも有用です。車の外に出て相手方と話をする場合には、スマホの録音機能などをオンにしておきましょう。

組織的に当たり屋行為を行っている場合、用意周到に目撃者役まで手配していることがあります。そのため、当たり屋被害に遭わないように証拠を確保しておく必要があるのです。

(3)当たり屋のターゲットにされない行動を意識する

運転に十分注意していても、当たり屋の被害に遭う可能性はあります。
しかし、その場合は警察に連絡すれば当たり屋が引き下がってくれる可能性が高いでしょう。問題なのは、ながら運転をしていたなど自分にも落ち度のあるケースです。何らかの落ち度があると相手の言い分を否定しきれないかもしれません。

次のような交通ルールを守って、当たり屋に付け入るスキを与えないようにしましょう。

  • 車間距離を十分にあける
  • スマートフォンを操作しながらの運転を避ける
  • バックをするときには左右を十分に確認する

くれぐれも「警察に連絡しない」という当たり屋の申し出に応じないようにしてください。
当たり屋であったとしても、事故直後に警察に連絡しなかったことで、当たり屋行為であることの立証が難しくなる可能性もあります。

実際に当たり屋被害にあったらどのように行動すればよい?

事故の相手方から慰謝料や修理代を含め示談金の請求があっても、事故の現場で応じてはいけません。示談は書面にしなくても、口頭の約束で成立するので、注意しましょう。
「相手との話し合いはめんどくさいし、保険が下りるからいい」と考えてしまうかもしれません。しかし、任意保険に加入していても、相手の求める示談金で合意した場合にその示談金相当額の保険金が下りるとは限りません。そのため、事故の相手との話し合いはほどほどに、警察が来るのを待ちましょう。
また、「今後話し合いたい」という理由で、相手方の連絡先や相手方の加入している保険会社を聞き出しておきます。相手方が連絡先を教えてくれない場合でも、車のナンバーや相手方の特徴をメモしておくことをおすすめします。

逆に、当たり屋と関わりたくないとの理由で、その場を立ち去るのはやめましょう。
警察に報告するのが事故を起こした運転手の義務である以上、その義務を果たさなければ何か不利な事情があったからだと推測されてしまうリスクがあります。自分に非がないことをはっきりさせるためにも、警察の捜査に協力することが大切です。

【まとめ】自身では対処しきれない当たり屋被害に関するご相談は弁護士へ

当たり屋被害に遭ったとしても、その場でお金を払わずに警察に連絡すれば大人しく引き下がる可能性があります。しかし、目撃者を手配していた場合などお金を受け取れる見込みがある場合には、その後話し合いが長引くかもしれません。
事故の相手方がわざとぶつかってきたことを示す証拠がなく当たり屋だと証明できない場合には、両方の当事者に一定程度の過失が認められるでしょう。その場合には相手方や保険会社との示談交渉が重要となってくるので、弁護士に相談することをおすすめします。

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