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事故で無傷と感じても病院を受診すべき理由とは?慰謝料との関係は?

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kiriu_sakura

『交通事故にあったけれど、けがはしていないから病院には行かなかった』

交通事故にあったけれど、病院に行かなかったという方は多いです。
ですが、「むち打ち症」など、事故直後は何ともなかったのに、しばらくして痛みを感じてけがをしていたことが発覚することは珍しくありません。

そのような場合、すぐに病院を受診することをお勧めします。
というのは、受診が遅れるとけがと交通事故との「因果関係」を争われる可能性があります。

また、病院を受診せずに交通事故が「物損事故」として扱われたままでは、本当はけがをして治療をしたのに「慰謝料」を請求できない可能性があります。

今回の記事では、

  • 交通事故で無傷でも病院を受診する理由
  • 交通事故で加害者に請求できる損害賠償項目
  • 通院と慰謝料の関係
  • 弁護士を依頼するメリット

などについてご説明します。

この記事の監修弁護士
弁護士 村松 優子

愛知大学、及び愛知大学法科大学院卒。2010年弁護士登録。アディーレに入所後,岡﨑支店長,家事部門の統括者を経て,2018年より交通部門の統括者。また同年より、アディーレの全部門を統括する弁護士部の部長を兼任。アディーレが真の意味において市民にとって身近な存在となり、依頼者の方に水準の高いリーガルサービスを提供できるよう、各部門の統括者らと連携・協力しながら日々奮闘している。現在、愛知県弁護士会所属。

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交通事故で無傷でも病院を受診する理由

交通事故にあった時、身体の不調がなかったとしても、病院を受診することをお勧めします。

事故後の受診の必要性について詳しくはこちらをご覧ください。

交通事故に遭ったら症状がなくても病院へ!受診の際の注意点を解説

事故後、病院を受診できなかった場合はどうなる?

事故直後に受診しなかったところ、しばらくしてけがをしていることが分かった時は、すぐに病院を受診する必要があります。
病院を受診しなかった場合の一番のデメリットは、

慰謝料の請求ができない

ということです。詳しくご説明します。

(1)交通事故の慰謝料とは

交通事故の被害にあってけがをした場合に、請求できる可能性のある『慰謝料』は次のとおりです。

(2)慰謝料の請求ができるのは、基本的には人身事故のみ

車や自転車を運転して事故が起こった時、運転手は警察に連絡をして事故が起こったことを報告しなければいけません。

報告を受けた警察は、事故により人がけがをしていた場合には、交通事故を『人身事故』として、物が破損しただけで誰もけがをしていない場合には『物損事故』として処理します。

交通事故の慰謝料は、けがをしたことや後遺症が残ったことに対する精神的苦痛を慰謝するためのものですから、基本的には「物損」についての慰謝料は認められません。
ですから、事故が『物損事故』として扱われたままでは、のちのち、加害者側から

物損に関する損害しか賠償されず、慰謝料は支払われない

ことになるおそれがあります。
ですから、交通事故によってけがをした場合には、警察に『人身事故』として扱われる必要があることに注意が必要です。

(3)事故後にけがをしていることが分かったらどうする?

事故直後には自覚症状がなく、事故から少し経ってから痛みやしびれを感じて、けがをしていることが分かったというケースは少なくありません。

事故直後に自覚症状がない場合、警察は交通事故を「物損事故」として処理しているはずです。
そんな場合には、次の行為が必要です。

「物損事故」から「人身事故」への切り替えについて詳しくはこちらをご覧ください。

人身事故切り替えの届出期間とは?人身事故切り替えの手続きと注意点

事故から受診が遅れると、加害者側から、

けがと事故の因果関係が疑われる

おそれがあります。
因果関係が疑われるというのは、そのけがが交通事故によって生じたものではないと主張されるということです。

加害者が賠償義務を負うのは、交通事故と因果関係が認められる損害についてのみですから、けがが事故により生じたものではない(=因果関係がない)とされると、慰謝料はもちろん、治療費などの請求もできなくなりますので、注意が必要です。

交通事故でけがをした時の通院と慰謝料の関係

加害者に対して入通院慰謝料を請求するためには病院を受診しなければいけないとご説明しましたが、1回受診しただけで、通院をしなかった場合、慰謝料はどうなるのでしょうか。

通院と慰謝料の関係についてご説明します。

(1)入通院慰謝料の計算方法

前提として、『入通院慰謝料』の金額の基準は1つではなく、自賠責の基準・任意保険会社の基準・弁護士の基準によって、それぞれ金額が異なります。

通常は、自賠責の基準が一番低く弁護士の基準が一番高くなります(※ただし、自賠責保険金額は交通事故の70%未満の過失については減額対象にしませんので、ご自身の過失割合が大きい場合(加害者側になってしまった場合など)には、自賠責の基準がもっとも高額となることもあります)。

任意保険会社の基準は、自賠責の基準よりは高いですが、弁護士の基準には及びません。
ですから、単に「入通院慰謝料」といっても、どの基準に従って計算するかによって、慰謝料の金額は変わってきます。

ここでは、「入通院慰謝料(傷害慰謝料)」の計算方法について、自賠責の基準と弁護士の基準をご説明します。
自賠責の基準では、次の(1)・(2)のうち少ない金額のほうが採用されます(2020年4月1日以降に発生した事故の場合)。

【自賠責の基準】

(※1ヶ月は30日として計算します。)

※あんま・マッサージ・指圧師や鍼灸師の施術については、実治療日数のまま計算します。
※長管骨の骨折などによるギプス装着期間は、実診療日数として計算します。
※医師等の最終治療日の診断書に、「治癒見込」「継続」「転医」「中止」との記載がある場合には、総治療日数に7を加算します(あんま・マッサージ・指圧師や鍼灸師の場合は除く)。
※同一日に2つ以上の異なる医療機関で診療を受けた場合でも、治療日数は1日として計算します。

他方、弁護士の基準では、けがの内容がむち打ち症などの軽傷の場合、下記の表により入通院慰謝料を計算します(※あくまでも「基準額」であり、この金額が必ずしも裁判で認められるとは限りません)。

別表Ⅱ(むち打ち症で他覚症状がない場合)               (単位:万円)

入院1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月13月14月15月
通院→A
↓B
356692116135152165176186195204211218223228
1月195283106128145160171182190199206212219224229
2月366997118138153166177186194201207213220225230
3月5383109128146159172181190196202208214221226231
4月6795119136152165176185192197203209215222227232
5月79105127142158169180187193198204210216223228233
6月89113133148162173182188194199205211217224229
7月97119139152166175183189195200206212218225
8月103125143156168176184190196201207213219
9月109129147158169177185191197202208214
10月113133149159170178186192198203209
11月117135150160171178187193199204
12月119136151161172180188194200
13月120137152162173181189195
14月121138153163174182190
15月122139154164175183

任意保険会社の基準は、各保険会社によって異なりますし、公表されていませんが、一般的に、ご自身で示談交渉をされる時は、自賠責の基準に近い金額を提示されることも多いようです。

交通事故にあってけがをした場合に、病院に通院したのが初診の1回だけという場合には、入通院慰謝料は、基本的には自賠責の基準では4300円・弁護士の基準では6333円になります。

(2)具体的な入通院慰謝料(傷害慰謝料)はいくら?

具体的に、入通院慰謝料(傷害慰謝料)が、基準上はいくらになるのか見ていきましょう。
次のケースのような通院期間で認められる基準上の慰謝料は、表のとおりです。


ケース1【通院期間10日・実通院日数5日】

入通院慰謝料(傷害慰謝料)
自賠責の基準4万3000円
弁護士の基準12万6666円


ケース2【通院期間45日・実通院日数18日】

入通院慰謝料(傷害慰謝料)
自賠責の基準15万4800円
弁護士の基準27万5000円


ケース3【通院期間3ヶ月・実通院日数30日】

入通院慰謝料(傷害慰謝料)
自賠責の基準25万8000円
弁護士の基準53万円

(※全て2020年4月1日以降に発生した事故の場合)

弁護士に依頼するメリットについて

今ご説明したとおり、慰謝料については、自賠責の基準・任意保険会社の基準・弁護士の基準がそれぞれ異なっており、任意保険会社の提示する金額は、通常弁護士の基準には及びません。

入通院慰謝料の基準の差については、今見たとおりですが、後遺障害等級が認定されるようなけがを負った場合には、後遺障害慰謝料についての自賠責の基準と弁護士の基準の差も大きいです。

弁護士に依頼した場合には、弁護士は、もらえる賠償額が一番多くなるように通常(被害者側の過失が大きくない場合)は、弁護士の基準をベースに交渉します。

その結果、弁護士の基準に近い金額で示談できることもよくあります。
他方、弁護士に依頼せずご自身で交渉しても、なかなか弁護士の基準では示談できないことが多いです。

そのため、弁護士に依頼することで、もらえる賠償額が増額する可能性があります。

弁護士に依頼するメリットについて詳しくはこちらをご覧ください。

交通事故は弁護士に依頼しないと損?弁護士への依頼でもらえる示談金が増える可能性も

弁護士に依頼したときの「費用倒れ」のリスクを回避する方法は?

弁護士に依頼するデメリットとしては、弁護士に支払う費用がかかるという点です。
特に、けがが軽症で入通院日数が短いという場合には、入通院慰謝料も高額にはなりませんから、弁護士を依頼した費用の方が高くなってしまうという事態も十分にあり得ます。

弁護士に依頼した場合の費用倒れを防ぐために注意すべきは、主に次の2点です。

(1)弁護士費用特約について

交通事故の被害にあった時は、まず、契約している保険の特約を確認してみてください。
保険によっては、加害者の保険会社との話合いなどを弁護士に依頼した場合にはその費用を負担するという『弁護士費用特約』が付いていることがあります。

ここでポイントとなるのが、「弁護士費用特約」は自身名義で弁護士費用特約に加入していない場合でも、弁護士費用特約を利用できることがある、という点です。

  1. 配偶者
  2. 同居の親族
  3. ご自身が未婚の場合、別居の両親
  4. 被害事故に遭った車両の所有者

のいずれかが任意保険に弁護士費用特約をつけていれば、被害者ご自身も弁護士費用特約の利用が可能であることが通常です。
弁護士費用特約を使っても、保険料や等級は上がりません。
ただし、自己に重大な過失がある場合など、弁護士費用特約が使えない場合があります。

弁護士費用特約を使うためには条件があり、加入している保険によってその内容も異なります。弁護士費用特約が今回の事件に使えるか、事前に、加入している保険会社に必ず問い合わせしておきましょう。

詳しくはこちらをご覧ください。

弁護士費用特約は保険に入っていない人でも補償範囲になる?利用できるケースを解説

弁護士費用特約にも限度額はありますが、原則として弁護士費用は保険会社が負担しますので、ぜひ、特約を利用して弁護士に依頼することをお勧めします。

また、弁護士費用特約が利用できないとしても、弁護士が交渉することにより、これまでお話したように、示談金額が増額される可能性があります。

(2)成功報酬制の弁護士を選ぶ

弁護士に案件を依頼する場合の弁護士費用については、一律の基準はありません。

一般的に、弁護士に依頼する場合には、次の費用が発生します。

弁護士費用特約を利用できない場合、相談料や着手金は請求せずに、成果があった場合のみ報酬を請求するという成功報酬制の弁護士事務所もあります。

そのような事務所を選べば、仮に示談金の増額がされなくても、弁護士に依頼した場合の費用倒れを防ぐことができます。

【まとめ】交通事故の被害にあったときは、事故直後に自覚症状がなくても病院を受診した方が良い

今回の記事のまとめは、次のとおりです。

  • 交通事故直後に自覚症状がなくてもけがをしていることもあるため、(事故の衝撃にもよるが)交通事故にあったときは病院を受診すべきである。
  • けががなく物損のみという場合、警察は交通事故を「物損事故」として扱う。
  • 「物損事故」として扱われると、慰謝料などの請求ができないため、けがをしている場合には、すぐに病院を受診して診断書を取得し、警察に「人身事故」に切り替えてもらえるよう依頼すべきである。
  • 「入通院慰謝料」は入通院期間によって金額が異なる。
  • 弁護士に依頼した場合には、最終的に受け取れる金額が増額される可能性がある。
  • 弁護士に依頼した場合の費用倒れを防ぐには、弁護士費用特約を利用する、成功報酬制の弁護士事務所に依頼するなどする。

アディーレ法律事務所にご相談・ご依頼いただいた場合、原則として手出しする弁護士費用はありません。

すなわち、弁護士費用特約が利用できない方の場合、相談料0円、着手金0円、報酬は、獲得できた賠償金からいただくという完全成功報酬制です(途中解約の場合など一部例外はあります)。

また、弁護士費用特約を利用する方の場合、基本的に保険会社から弁護士費用が支払われますので、やはりお客様に手出しいただく弁護士費用は原則ありません。

※なお、法律相談は1名につき10万円程度、その他の弁護士費用は300万円を上限にするケースが多いですが、アディーレ法律事務所では上限を超えた分につき、お客様に弁護士費用の負担をしていただくことはありません。

(以上につき、2021年7月時点)

アディーレ法律事務所は、次のとおり、交通事故の賠償金請求を得意としています。

後遺障害等級獲得人数は4000人以上です

※2010年3月~2020年3月までの実績

後遺障害のみを扱う専属チームがあります


交通事故の被害に関する相談実勢は5万1000人以上です

※2020年12月時点

交通事故の被害にあって賠償金請求のことでお悩みの場合は、アディーレ法律事務所にご相談ください。

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