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パワハラにあたる言葉とは?具体例と対処法を弁護士が解説

作成日:
LA_Ishii

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

「毎日上司から暴言を吐かれてつらい…パワハラにあたると思うけど、どうすればいいのかわからない」

このような悩みを抱えている方は少なくありません。職場でのパワハラは、精神的・身体的な健康に深刻な影響を与えるだけでなく、職場全体の士気や生産性を低下させる原因にもなります。
しかし、具体的にどのような言葉がパワハラに該当するのか、そしてその対処法については、まだまだ多くの人が十分に理解していないのが現状です。

パワハラについて正しい知識を持つことで、自分の権利を守り、健全な職場環境を作るための第一歩を踏み出しましょう。
この記事が、あなたの悩みを解消し、適切な対応を取るための手助けとなることを願っています。

この記事を読んでわかること

  • パワハラにあたる言葉とは
  • パワハラ防止法について
  • パワハラにあたる言葉を言われた場合の対処法

ここを押さえればOK!

パワハラ(パワーハラスメント)は、一般的に職場での優越的な地位を利用して他の従業員に対して行う嫌がらせやいじめを指します。
具体的な行為には、精神的・身体的な攻撃、過大・過小な要求、人間関係からの切り離し、個の侵害などが含まれます。これらの行為は被害者の精神的・身体的健康に深刻な影響を与え、職場全体の士気や生産性を低下させる原因となります。パワハラは長期的なトラウマやうつ病、自殺に至るケースもあり、適切な対処が重要です。

いわゆる「パワハラ防止法」により、事業主にはパワハラを防止する措置が義務付けられました。
2020年6月から施行され、2022年4月からは中小企業も対象となっています。具体的には、パワハラを受けた労働者からの相談に応じ、適切に対応するための体制整備が義務付けられ、相談者等に対する不利益な取扱いは禁止されています。
違反に罰則はないものの、助言、指導、勧告の対象となり、勧告に従わなかった場合には公表される可能性があります。この法改正により、労働者にとって安心して相談できる環境が整備されつつあります。

パワハラにあたる言葉を言われた場合、冷静に対応し、証拠を収集することが重要です。信頼できる同僚や上司、企業の人事部門やコンプライアンス部門に相談し、外部機関や専門家の助言を受けることも有効です。また、精神的な健康を保つためにカウンセリングやメンタルヘルスの専門家に相談することも考慮すべき場合もあります。

パワハラの被害を受けた場合、具体的な事実を整理して冷静に相談することが重要です。
この記事の監修弁護士
弁護士 山内 涼太

東京大学法学部・東京大学法科大学院卒。アディーレ入所後は未払残業代請求事件をメインに担当し、2022年より労働部門の統括者。「自身も同じ労働者だからこそ、労働者の方々に寄り添える」との信念のもと、より多くのご依頼者様を、より良い解決へ導くことを目標に尽力している。東京弁護士会所属。

パワハラとは何か?基本的な定義とその影響

パワハラ(パワーハラスメント)とは、一般的に、職場の優越的な地位を利用して他の従業員に対して行う嫌がらせやいじめのことを指します。

具体的には、次のような行為が含まれます。

  • 精神的な攻撃
  • 身体的な攻撃
  • 過大または過小な要求
  • 人間関係からの切り離し
  • 個の侵害

これらの行為は、被害者の精神的・身体的健康に深刻な影響を与えるだけでなく、職場全体の士気や生産性を低下させる原因にもなります。
そして、パワハラは一時的なストレスや不快感を超え、長期的なトラウマやうつ病、さらには自殺に至るケースもあります。
したがって、パワハラへの適切な対処は、労働者が自身の健康を保つために非常に重要です。パワハラの定義を理解し、その影響を認識することが、労働者自身が適切な対応を取るための第一歩となります。

パワハラにあたる言葉の特徴と具体例

パワハラにあたる言葉には、単なる意見や指摘を超えて、相手を傷つける意図が明確であるという特徴があります。
まず、侮辱的な言葉や人格を否定する発言が挙げられます。
たとえば、「役立たず」「バカ」などの言葉は、相手の自尊心を傷つけ、精神的なダメージを与えます。
次に、威圧的な言葉もパワハラの一種です。「お前なんかいなくてもいい」「辞めろ」などの発言は、相手に恐怖心を抱かせ、心理的な圧力をかけます。
また、無視や軽視する言葉もパワハラに該当します。
「どうせお前には無理だ」「そんなこともできないのか」といった言葉は、相手を軽んじる態度を示し、労働意欲を削ぐ原因となります。

パワハラにあたる言葉は、被害者の精神的健康に深刻な影響を及ぼし、職場全体の士気や生産性にも悪影響を与えるため、早期の認識と対処が求められます。

もっとも、これらの言葉は例示であり、ていねいな言い方であっても内容によってはパワハラと判断されることもありますし、比較的きつい言葉であっても、言われた側の態度や状況によっては、パワハラとは認められない場合もあります。
また、同じ言葉であっても状況次第でパワハラになる場合とならない場合があると考えられています。

つまり、言葉や発言内容だけでは、パワハラにあたるかどうかを一概には判断できないということです。

パワハラ防止法とその影響

「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」の改正により、事業主にはパワハラを防止する措置が義務付けられるようになりました。
これが、いわゆる「パワハラ防止法」です。2020年6月から施行されており、2022年4月からは、中小企業もその適用の対象とされています。

具体的には、パワハラを受けた労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備などの措置を講じることが義務付けられました。
また、パワハラを相談したことなどについて、当該労働者に不利益な取扱いをすることは禁止されています。

なお、この義務違反に罰則はありません。
ただし、厚生労働大臣が必要と認めた場合には、助言、指導または勧告の対象となり、勧告に従わなかった場合には、その旨を公表される可能性があります。

この改正法の影響は大きく、労働者にとっては職場環境の改善が期待されます。
労働者は安心して相談できる環境が整備されつつあるといえるでしょう。

パワハラにあたる言葉を言われた場合の対処法

パワハラにあたる言葉を言われた場合、まず冷静に対応することが重要です。
感情的にならず、具体的な証拠を収集することを心がけましょう。
証拠としては、発言の日時、場所、内容を詳細に記録することが有効です。
また、可能であれば、録音やメール、メッセージなどのデジタル証拠も収集しておくとよいでしょう。

次に、信頼できる同僚や上司に相談することが大切です。同じ部署内での相談が難しい場合は、企業の人事部門やコンプライアンス部門に相談することも検討してください。
企業にはパワハラ防止のための相談窓口が設置されていることも多いです。

さらに、外部機関に相談することも一つの方法です。
労働基準監督署や弁護士などの専門家に相談することで、法的なアドバイスや支援を受けることができます。
特に、パワハラが深刻な場合や企業内での解決が難しい場合には、外部の力を借りることが有効です。

最後に、精神的な健康を保つために、カウンセリングやメンタルヘルスの専門家に相談することも考慮してください。
パワハラによるストレスや不安を軽減するために、専門的なサポートを受けることは非常に重要です。

パワハラに関するよくある質問(FAQ)

パワハラの被害を受けた場合でも、証拠がなければ取り合ってもらえませんか?

証拠がない場合でも、パワハラの被害を相談することは可能です。
ただし、証拠があるとより強力な支援を受けやすくなります。
物的な証拠がなくても、詳細なメモを取る、目撃者の証言を集めるなどして、できる限りの情報を提供するように努めましょう。
また、労働基準監督署や弁護士に相談することで、証拠の収集方法や法的手続についてアドバイスを受けられることもあります。

パワハラの相談をする際、どのように話を切り出せばよいですか?

パワハラの相談をする際は、具体的な事実を整理してから話を切り出すことが重要です。発言の日時、場所、内容を詳細に記録し、それを基に相談内容を整理しましょう。
「具体的な事例を挙げて、どのような言葉や行動が問題だったか」を明確に伝えることで、相談相手も状況を理解しやすくなります。
また、感情的にならず、冷静に事実を伝えることが効果的です。

h3 パワハラの相談をしたことで報復を受けることはありますか?
パワハラの相談をしたことを理由に不利益な取扱いをすることは、前述のパワハラ防止法で禁止されています。
もし報復を受けた場合は、再度相談窓口に報告するか、労働基準監督署や弁護士といった外部機関に相談してください。適切な対応をするための助言が期待できます。

パワハラの被害を受けた場合、転職を考えるべきでしょうか?

パワハラの被害を受けた場合、まずは社内の相談窓口や外部の専門機関に相談し、適切な対処を試みることが重要です。
しかし、状況が改善されない場合や精神的・身体的な健康が損なわれる場合は、転職を考えることも一つの選択肢です。
もっとも、衝動的に退職するのではなく、家族や友人などの第三者に相談したり、専門家の助言を聞いたりしたうえで、冷静に判断することをおすすめします。

【まとめ】パワハラにあたる言葉を知り、自分の権利を守ろう

パワハラにあたる言葉を知ることは、自分の権利を守るための第一歩です。
職場でのパワハラは、精神的・身体的な健康に深刻な影響を与えるだけでなく、職場全体の士気や生産性を低下させる原因となります。

また、パワハラ防止法の改正により、企業にはパワハラ防止のための具体的な措置が義務付けられています。
労働者としては、この法改正を理解し、自分の権利を守るために積極的に行動することが求められます。もしパワハラの被害を受けた場合は、冷静に証拠を収集し、会社の相談窓口や専門機関に相談することが大切です。

最後に、パワハラに対する理解を深めることで、健全な職場環境を作り出す第一歩を踏み出すことができます。自分自身の健康と権利を守るために、パワハラについての知識を持ち、適切な対応を心がけてください。
健全な職場環境は、すべての労働者にとって働きやすい場所を提供し、生産性の向上にも寄与するでしょう。

この記事の監修弁護士
弁護士 山内 涼太

東京大学法学部・東京大学法科大学院卒。アディーレ入所後は未払残業代請求事件をメインに担当し、2022年より労働部門の統括者。「自身も同じ労働者だからこそ、労働者の方々に寄り添える」との信念のもと、より多くのご依頼者様を、より良い解決へ導くことを目標に尽力している。東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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