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給料の未払いで生活できない!あなたの権利を守る法律と対処法

作成日:更新日:
y.kanno

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

「先月から給料が未払いのままになっている…このままじゃ生活できない…」 

給料未払いは、突然の生活の危機を招く深刻な問題です。家賃や食費、公共料金の支払いが滞ると、日常生活が一変してしまいます。 

この記事では、給料未払いの法律的な側面や具体的な対処法について解説しています。 労働基準監督署や弁護士の活用法、労働審判や訴訟の手続まで、知っておくべき情報をお伝えしますので参考にしてください。 また、未然に防ぐための対策も紹介しています。  

この記事が、給料未払いが生じた際に、問題解決への一助となれば幸いです。 

この記事を読んでわかること 

  • 給料未払いと法律 
  • 給料未払いが発生した場合の対応
  • 給料未払いに対して取り得る法的手段

ここを押さえればOK!

給料未払いは労働者にとって深刻な問題で、家賃などの生活費の支払いが滞り、生活できなくなる可能性があります。
背景には企業の経営不振や資金繰りの悪化があることも多く、労働者に大きな負担を与えます。
未払いは労働基準法に違反し、企業には刑事罰が科される可能性があります。
未払いが発生した場合、まずは会社に確認し、必要な証拠を集めることが重要です。

労働基準監督署に相談することや、弁護士に依頼して法的手段を講じることも可能です。
労働審判や訴訟は解決を図る手段であり、労働者の権利を守るために有効です。

給料未払いを未然に防ぐためには、雇用契約書の確認や企業の評判を調査することが有効な場合があります。
これらの対策により、給料未払いのリスクを減らし、安心して働ける環境を整えることができるでしょう。
この記事の監修弁護士
弁護士 山内 涼太

東京大学法学部・東京大学法科大学院卒。アディーレ入所後は未払残業代請求事件をメインに担当し、2022年より労働部門の統括者。「自身も同じ労働者だからこそ、労働者の方々に寄り添える」との信念のもと、より多くのご依頼者様を、より良い解決へ導くことを目標に尽力している。東京弁護士会所属。

給料未払いの現状と問題点 

給料未払いは、労働者にとって非常に深刻な問題です。 

多くの人が毎月の給料を生活費としているため、未払いが発生すると家賃や食費、公共料金の支払いが滞り、生活が立ち行かなくなる可能性があります。 

特に、単身者や家族を養っている人にとっては、生活の基盤が揺らぐ重大な事態です。 

給料未払いの背景には、企業の経営不振や資金繰りの悪化、管理の不備などが考えられますが、いずれにせよ労働者にとっては大きな負担です。未払いが続くと、精神的なストレスも増大し、健康に影響を及ぼすこともあります。 

また、未払い問題が解決されないまま放置されると、労働者のモチベーションが低下し、生産性にも悪影響を及ぼす可能性があります。 

そのため、このような状況は早急に解決される必要があります。 

給料未払いにおける法的問題について理解し、適切な対策を講じることが求められるでしょう。 

給料未払いは法律違反 

給料未払いは、労働基準法に違反する行為です。労働基準法第24条では、賃金の全額払いと定期払いが義務付けられています。企業は労働者に対して、正当な理由なく給料を支払わないことは許されません。 

また、未払いが発生すると、企業には刑事罰が科される可能性があります。 

労働基準法第24条に違反した場合、法定刑は、30万円以下の罰金です。

給料未払いが発生した場合の初期対応 

給料未払いが発生した場合、まず冷静に状況を確認することが重要です。 

まずは、会社の給与担当者や上司に直接確認を取りましょう。支払いの遅延が単なる手続上のミスである可能性もあるため、事実確認を怠らないようにすることがポイントです。 

単なる手続上のミスではないことがわかれば、次に未払いの証拠をしっかりと集めることが大切です。 

のちの交渉や法的手段を取る際に役立つことがあります。 

また、会社との交渉が難航する場合に備えて、第三者に相談する準備も進めておきましょう。労働組合がある場合は、労働組合に相談することもできます。 あるいは、労働基準監督署や弁護士への相談が役に立つこともあるでしょう。 

初期対応を迅速かつ適切に行うことは、問題の早期解決につながります。 自分の権利を守るために、積極的に行動することをおすすめします。 

労働基準監督署への相談 

給料未払いが解決しない場合、労働基準監督署へ相談することができます。 

労働基準監督署は、労働基準法をはじめとする労働関係法令の遵守を監督する行政機関で、労働者の権利を守るために設置されています。 

相談する際には、未払いの証拠をしっかりと準備できるとよいでしょう。 

労働基準監督署は、企業に対して是正勧告を行う権限を持っており、問題解決に向けた強力なサポートを提供します。相談は無料で行うことができ、匿名での相談も可能です。 

また、労働基準監督署は、労働者に対して適切なアドバイスを提供し、問題解決のための具体的な手続についても説明してくれるでしょう。 

ただし、労働基準監督署は、労働者の代理人となって、労働者の代わりに未払いの給料を請求してくれることはありません。 労働基準監督署の指導や勧告があっても、企業が未払いになっている給料を支払おうとしない場合には、弁護士に相談・依頼することをおすすめします。 

弁護士への相談と法的手段 

給料の未払いが続き、ほかの手段で解決できない場合、弁護士への相談・依頼が有効です。 弁護士は法律の専門家として、労働者の権利を守るための具体的なアドバイスやサポートを提供します。 

まず、未払いの証拠を整理し、弁護士に相談する際に持参しましょう。 

依頼を受けた弁護士は、代わりに企業と交渉してくれるだけでなく、未払いの給料を回収するための法的手段を提案してくれます。 

具体的には、民事調停や支払督促、労働審判や訴訟などが考えられます。これらの手段は、企業に対して強い圧力をかけることができ、問題解決に向けた大きな一歩となり得ます。 

また、弁護士に相談することで、労働者は法的手続の流れや必要な準備について詳しく知ることができます。 給料未払いの問題を法的に解決するためには、弁護士の専門知識を活用することが重要です。 

相談したら必ず依頼しなければならないわけではありませんし、初回相談は無料としている法律事務所も多いため、一度気軽に相談してみるとよいでしょう。 

給料未払いに対する労働審判 

給料未払いの問題を迅速に解決する手段として、労働審判という制度があります。 

労働審判は、裁判所が関与する手続で、労働者と企業の間の紛争を迅速かつ柔軟に解決することを目的としています。 原則として3回までの期日で解決が図られ、時間と費用を抑えることが期待できます。 

労働審判を申し立てるには、まず地方裁判所に申立書を提出します。 

審判では、裁判官(1名)と労働審判員(2名)が審理を担当し、双方の主張を聞いたうえで解決策を提示します。 労働審判は、訴訟に比べて手続が簡素であり、労働者にとって利用しやすい制度といえるでしょう。 

給料未払いに対する訴訟 

給料未払いが解決しない場合、最終手段として訴訟を起こすことが考えられます。 

自ら訴訟を起こすことも可能ですが、訴訟を起こす際には、まず弁護士に依頼し、代わりに手続をしてもらうことが一般的です。 

訴訟には、比較的多くの時間や費用がかかる場合がありますが、企業に対して法的責任を追及し、未払いの給料を回収するための強力な手段となり得ます。 裁判所の出した判決によって企業が支払いを命じられることがあり、労働者の権利が法的に守られるからです。 

給料未払いの問題を法的に解決するためには、訴訟を視野に入れ、慎重に準備を進めることが求められます。労働者は、自分の権利を守るために、適切な法的手段を講じることが重要です。 

給料未払いを未然に防ぐための対策 

給料未払いを未然に防ぐためには、事前の対策が重要です。

まず、雇用契約書(あるいは労働条件通知書)をしっかりと確認し、給与の支払い条件や支払日が明確に記載されているかを確認しましょう。 こういった書面には、労働条件や給与に関する詳細が記載されているため、疑問点があれば入社前に確認することが大切です。 

次に、万が一未払いが発生した場合に備えて、日頃から勤務時間や業務内容を記録しておくことも有効です。 これにより、必要な証拠を確保できる場合があります。 

また、企業の経営状況や評判を事前に調査することも重要です。口コミサイトや企業の財務状況を確認し、信頼できる企業かどうかを判断する材料にします。 

これらの対策を講じることで、給料未払いのリスクを減らし、安心して働くことができる環境を整えることができるでしょう。 

【まとめ】給料未払いは法律違反!生活を守るためになるべく早い行動を 

給料未払いは、労働者の生活を直撃する深刻な問題です。 

しかし、正しい知識を持ち、迅速に適切な行動を起こすことは、問題を解決したり、未然に防止したりすることに役立ちます。 

法律の理解を深め、労働基準監督署や弁護士のサポートを活用することで、迅速な解決が期待できます。 

労働者としての権利を守るために、積極的に行動し、安心して働ける環境を築きましょう。給料未払いの問題に直面した際には、この記事を参考にし、適切な対応を心がけてください。

この記事の監修弁護士
弁護士 山内 涼太

東京大学法学部・東京大学法科大学院卒。アディーレ入所後は未払残業代請求事件をメインに担当し、2022年より労働部門の統括者。「自身も同じ労働者だからこそ、労働者の方々に寄り添える」との信念のもと、より多くのご依頼者様を、より良い解決へ導くことを目標に尽力している。東京弁護士会所属。

※本記事の内容に関しては執筆時点の情報となります。

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