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自転車が当事者となる出会い頭の事故の過失割合をケース別に解説

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リーガライフラボ

※この記事は、一般的な法律知識の理解を深めていただくためのものです。アディーレ法律事務所では、具体的なご事情によってはご相談を承れない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

異なる方向から進入する車両同士が交差する際に衝突する「出会い頭の事故」は、見通しの悪い交差点などで発生しやすい事故です。

もしあなたが事故の当事者となってしまった場合、その後の賠償金の額に大きく影響するのが「過失割合」です。この過失割合は、事故の当事者が自動車同士なのか、自転車対自動車なのか、あるいは自転車対歩行者なのかといった組み合わせや、信号機の有無、道路状況によって大きく変動します。

本コラムでは、出会い頭の事故における基本的な過失割合の考え方を解説します。特に、自転車対自動車、自転車同士、自転車対歩行者の事故類型について、信号機のある場合とない場合での具体的な過失割合を一覧で紹介します。

さらに、過失割合が加算・減算される修正要素や、提示された過失割合に納得できない場合の対処法についても詳しく解説します。あなたが本来受け取るべき賠償金を得るために、過失割合の知識を身につけましょう。

ここを押さえればOK!

「出会い頭の事故」とは、異なる方向から進入する車両同士が交差する際に衝突する事故です。事故後の賠償金に大きく影響するのが「過失割合」であり、例えば過失割合が被害者20:加害者80の場合、被害者の損害額1000万円のうち200万円は被害者自身が負担することになります。

提示された過失割合に納得できない場合、不利な内容のまま示談すると本来受け取るべき賠償金を受け取れないおそれがあるため、弁護士への相談がおすすめです。弁護士は、証拠をもとに正しい事故状況を検討し、妥当な過失割合での示談交渉をサポートします。

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出会い頭の事故とは

出会い頭の事故とは、異なる方向から進入する車両どうしが交差する際に衝突する事故をいいます。

特に、市街地のような見通しの悪い場所にある信号機のない交差点で発生しやすいと言えますが、もちろん見通しのよい道路でも起こりえます。

過失割合は賠償金に影響する理由

過失割合がどのくらいになるかは、被害者が最終的にもらえる賠償金の金額に大きく影響します。

例えば、ある事故が発生したことについて被害者側の過失(不注意・ミス)が20%・加害者側の過失(不注意・ミス)が80%あった場合には、過失割合は被害者:加害者=20:80となります。

この場合、仮に、交通事故により被害者に生じた損害額が1000万円だった場合には、1000万円のうち200万円は被害者自身が負担し、加害者は800万円を被害者に支払うことになります。

過失割合がどのくらいになるかで被害者が最終的に受けとれる賠償金額が変わってきます。被害者にとって、過失割合がどのくらいになるかはとても重要です。

自転車対自動車の出会い頭事故の過失割合

では、自転車対自動車の出会い頭事故の過失割合について説明します。ここで、説明するのは、あくまでも基本の過失割合であり、実際は事故状況によって過失割合が修正されることがあります。

(1)信号機のある交差点での出会い頭事故

信号機のある交差点での自動車対自動車の出会い頭事故の場合は、交差点進入直前における双方の信号機の色によって過失割合が変わります。

【自転車対自動車の過失割合(%)】

信号機の色自転車自動車
自転車:信号・自動車:信号0100
自転車:信号・自動車:信号8020
自転車:信号・自動車:信号1090
自転車:信号・自動車:信号6040
双方とも信号3070

(2)信号機のない交差点での事故

信号機のない交差点での事故の場合は、双方の道路の幅や、一時停止規制があったかどうかなどにより過失割合が変わります。

【自転車と自動車の過失割合(%)】

道路の状況自転車自動車
双方が同じ幅の道2080
自転車のほうが明らかに広い道1090
自動車のほうが明らかに広い道3070
自動車に一時停止規制あり1090
自転車に一時停止規制あり4060
自転車のほうが優先道路1090
自動車のほうが優先道路5050
自動車の一方通行違反1090
自転車の一方通行違反5050

自転車どうしの出会い頭の事故の過失割合

次に、自転車どうしの出会い頭の事故の過失割合について説明します。ここで、説明するのは、あくまでも基本の過失割合であり、実際は事故状況によって過失割合が修正されることがあります。

(1)信号機のある交差点での事故

信号機のある交差点での事故の場合、交差点進入直前における双方の信号機の色によって過失割合が変わります。

【各当事者の過失割合(%)】

信号機の色AB
A:信号・B:信号0100
A:信号・B:信号2080
双方とも信号5050

(2)信号機のない交差点での事故

信号機のない交差点での事故における過失割合は、双方の道路の幅や、一時停止規制があったかどうかなどにより過失割合が変わります。

【各当事者の過失割合(%)】

道路の状況AB
A:一時停止規制あり
B:一時停止規制なし
7030
双方が同じ幅の道
A:左方車
B:右方車
4555(※)
(※)同じ道幅の場合には、道路交通法36条1項1号により左側の自転車が優先されるため、右方車の過失割合が大きくなります。

(3)丁字路での事故

丁字路での事故における過失割合は、双方の道路の幅や、一時停止規制があったかどうかなどにより過失割合が変わります。

【各当事者の過失割合(%)】

道路の状況AB
A:一時停止規制あり
B:一時停止規制なし
2575
双方が同じ幅の道
A:直進車
B:左右折車
4060

自転車対歩行者の出会い頭事故の過失割合

では、自転車対歩行者の出会い頭事故の過失割合について説明します。ここで、説明するのは、あくまでも基本の過失割合であり、実際は事故状況によって過失割合が修正されることがあります。

(1)信号機のある交差点での出会い頭事故

信号機のある交差点(横断歩道あり)での直進自転者対歩行者の出会い頭事故の場合は、交差点進入直前における双方の信号機の色によって過失割合が変わります。

【自転車対自動車の過失割合(%)】

信号機の色自転車歩行者
直進自転車:信号・歩行者:信号1000
直進自転車:信号・歩行者:信号8515
双方とも信号7525
直進自転車:信号・歩行者:信号4060
直進自転車:信号・歩行者:信号2080

なお、歩行者が横断中に信号が変わった場合や右左折する自転車と衝突した場合には過失割合が変わってきます。

(2)信号機のない交差点での事故

信号機のない交差点の事故の場合は、横断歩道上の事故かどうかで過失割合が変わります。

【自転車と歩行者の過失割合(%)】

道路の状況自転車歩行者
横断歩道上の事故(歩行者が横断中横断歩道を横切る自転車と接触した場合)1000
横断歩道のない交差点での事故(横断歩道のない交差点を横断する歩行者と自転車が接触した場合)8515

過失割合が変わる可能性あり!?過失が増えるケースと減るケース

これまでに説明した過失割合に納得ができないという方、これから紹介する要素がある場合には、過失割合が変わってくる可能性があります。

どういうことかというと、例えば、夜に無灯火で走っていたり、減速しなかったり、スマートフォンをいじっていて前方不注意で走っていたりしていた場合には、していた側に重い過失があると修正されることになります。

具体的には、次のようなケースで過失割合が変わってくることがあります。

(1)被害者側の過失が加算されるケース

被害者側の基本的過失割合が加算されるケースとしては、例えば、次のようなものがあります。

【被害者の過失割合が加算される例(%)】

修正要素加算される割合備考
夜間(対自動車)+5夜間は自動車が自転車を発見しづらいため
自転車が右側通行・自動車から見て左方から進入(対自動車)+5自動車から発見しづらいため
被害者に著しい過失あり+10酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、片手運転、スマホながら運転など
被害者に重過失あり+10~15酒酔い運転など

(2)被害者側の過失が減算されるケース

被害者側の基本的過失割合が減算されるケースとしては、次のようなものがあります。

【被害者の過失割合が減算される例(%)】

修正要素減算される割合備考
被害者が児童・高齢者である-5~1013歳未満またはおおむね65歳以上の者
加害者に著しい過失あり-5~10酒気帯び運転、脇見運転などの著しい前方不注意、著しいハンドル・ブレーキ操作不適切、おおむね時速15km以上30km未満の速度違反(高速道路は除く)など
加害者に重過失あり-10~20酒酔い運転、居眠り運転、無免許運転、おおむね時速30km以上の速度違反(高速道路は除く)など

過失割合に納得できない場合には弁護士への相談がおすすめ!

過失割合に納得できない場合には弁護士への相談がおすすめです。

そもそも相手方の提示する過失割合はあなたにとって不利な形になっていることが少なくありません。

例えば、事故当事者の主張が異なる場合(例:信号の色など)に、あなたの主張ではなく、相手方の主張を基に過失割合を提示している可能性があるからです。

【具体例】
  • 信号が赤で相手が交差点を進入してきたのに、相手が青で進入したと主張している
  • 相手がわき見運転をして衝突したのに、わき見運転をしていないと主張している
    など

このような場合に、反論することなくあなたにとって不利な過失割合のまま示談をしてしまうと、あなたが本来受けとるべき賠償金を受けとれなくなるおそれもあります。

交通事故の経験が豊富な弁護士に示談交渉を依頼したりすると、弁護士は、道路状況や車の損傷部分や程度などのさまざまな証拠をもとに正しい事故状況を検討し、その結果を基に相手方と交渉します。
これにより、妥当な過失割合で相手方と示談できる可能性が高まります。

弁護士に依頼するとなると、弁護士費用がかかることを心配されているかもしれません。
しかし、ご加入の保険に弁護士費用特約が付いている場合には、弁護士費用を保険会社が負担し、原則、あなたに負担はかかりません。

弁護士費用特約は自身が加入する保険についていない場合でも、家族の加入する保険についている場合には利用することができることがあります。

弁護士費用特約は保険に入っていない人でも補償範囲になる?利用できるケースを解説

アディーレ法律事務所では、弁護士費用特約が利用できない場合でも、「損はさせない保証」により基本的に費用倒れの心配はありません。

【まとめ】過失割合は、事故の当事者(車、自転車、歩行者)次第で変わる!

本コラムでは、出会い頭の事故における過失割合について、その基本原則から具体的なケースや修正要素に至るまで詳しく解説しました。

もし、相手方が提示してきた過失割合に疑問や不満があり、それがあなたにとって不利な内容である場合には、本来受け取るべき賠償金を受け取れなくなるおそれがあります。

そのような場合は、交通事故の示談交渉経験が豊富な弁護士にご相談いただくことをおすすめします。弁護士は、証拠に基づき正しい事故状況を検討し、妥当な過失割合で示談できるよう交渉をサポートします。

交通事故でケガをして治療費や慰謝料といった賠償金請求のことでお悩みの場合は、交通事故の賠償金請求を得意とするアディーレ法律事務所にご相談ください。

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