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交通事故で保険会社が嫌がることとは?想定されるトラブルと解決法

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交通事故の被害にあった場合、自分自身あるいは事故の相手方が加入する保険会社とやりとりをすることが多くなります。

その際、相手方が加入する保険会社の対応に納得がいかず、トラブルになることがあります。それだけでなく、自分自身が加入する保険会社の対応に不満が出てくる場合もあります。

この記事では、

  • 交通事故の被害者と保険会社の間で起こるトラブル
  • 交通事故で保険会社が嫌がること
  • 保険会社とトラブルが起こった時の解決法

について、弁護士が解説します。

交通事故の被害者と保険会社の間で起こるトラブル

交通事故でケガなどの被害にあった場合、治療費や慰謝料などの賠償金請求については、通常は事故の加害者が加入する保険会社と示談交渉を行うことになります。

以下ではまず、この示談交渉において、交通事故の被害者と加害者側の保険会社との間でトラブルになるケースを解説します。

(1)過失割合に納得できない

過失割合とは、事故が発生したことについての各当事者の過失(不注意・ミス)の割合をいいます。

過失割合は、相手側の保険会社との話し合いで決定することになりますが、過失割合が大きいほど責任が重くなるため、お互いに自分の過失を小さくするよう主張するのが通常です。

加害者側の保険会社は、加害者の言い分をそのまま信じて過失割合を認定したり、賠償金(示談金)の額を抑えるために、被害者側の過失割合を多めに認定することがありえます。

そのため、過失割合の認定について加害者側の保険会社と争いになるのはよくあることです。

(2)損害賠償金の額が低い

加害者側の保険会社が提示してくる損害賠償金の金額が低く、折り合いが付かないというのもよくあるケースです。

実は、交通事故による損害賠償、中でも慰謝料(=精神的損害に対する賠償)や休業損害の金額を算出する際の基準は3つあります。

具体的には、

  • 自賠責の基準……自動車損害賠償保障法(自賠法)施行令で定められた、必要最低限の賠償基準
  • 任意保険の基準……各保険会社が独自に定めた賠償基準
  • 弁護士の基準……弁護士が、加害者との示談交渉や裁判で用いる賠償基準(「裁判所基準」ともいいます)

の3つです。

上でご紹介した3つの基準を金額の大きい順に並べると、一般的に

弁護士の基準>任意保険の基準>自賠責の基準

となります。

加害者側の保険会社は、賠償金の支払い額を抑えるため、弁護士の基準よりも金額が低い任意保険の基準や自賠責の基準を提示してくることがあります。

被害者が弁護士の基準に基づく金額の支払いを主張しても、なかなか増額に応じてもらえず、争いになることがよくあります。

慰謝料などを算出するための3つの基準についてはこちらもご参照ください。

交通事故慰謝料の「弁護士基準」とは?増額のポイントも解説

(3)一方的な治療費の打ち切り

交通事故でケガをした場合の治療費は、基本的にはケガが完治するまで、加害者側の保険会社から受け取れます。

しかし、ケガが完治していないのに加害者側の保険会社から一方に治療費の打ち切りを言い渡され、その後の治療費で争いになるケースがあります。

通院期間が長いと治療費が多くかかるため、また、入通院慰謝料の金額も高くなりうるため、加害者側の保険会社は通院と治療に対して厳しい姿勢をとる傾向があります。

特に、薬を処方してもらうだけ・通院頻度が少ないといった場合、治療の必要性が疑われることがあります。

(4)事故と損害の因果関係

事故が原因で精神的ショックを受け、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの症状が残ることがあります。

この場合、所定の機関(損害保険料率算出機構など)から後遺障害等級の認定を受けると、後遺症慰謝料などを請求することができます。

しかし、精神的な症状は、ケガと違って症状が目に見えません。そこで、症状が本当に交通事故によるものか、事故との因果関係について加害者側の保険会社と争いになることがあります。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)による後遺障害認定についてはこちらもご参照ください。

交通事故でPTSDを発症した場合の慰謝料・後遺障害認定要件

(5)保険会社の対応・態度

保険会社は営利企業ですので、できるだけ損害賠償金の支払いを抑えたいと考えるのが通常です。

このような保険会社の対応・態度に納得がいかず、トラブルとなるケースもあります。

交通事故で保険会社が嫌がることとは?

加害者側の保険会社との間で起こるトラブルを解決する方法としては、弁護士に依頼する、裁判をする、公的機関に相談する、などがあります。

しかし、これらの方法は保険会社が嫌がることがあります。

なぜ保険会社が嫌がるのか、その理由を以下で解説します。

(1)弁護士が間に入る

上で述べたように、加害者側の保険会社は、示談交渉において被害者に対し不当な主張をすることがあります。

しかし、被害者が弁護士に依頼すれば、交渉相手が弁護士に変わるため、不当な主張はしにくくなります。

被害者に代わって弁護士が示談交渉をすれば、慰謝料などの損害賠償金も弁護士の基準で交渉を進めることになります。これにより、賠償金の支払いが高額になることも保険会社が嫌がる理由の一つです。

(2)被害者が訴訟を提起する

示談交渉をしても折り合いが付かず、賠償金についての示談(=合意)が成立しない場合、被害者としては裁判所に訴訟を提起する方法があります。このように、裁判になることを保険会社は避ける傾向にあります。

なぜなら、訴訟に負けた場合、一般に損害賠償金が高額になり、さらに被害者の弁護士費用なども合わせて負担しなければならなくなるためです。

(3)そんぽADRセンターへの相談

そんぽADRセンターは、交通事故の被害者から保険会社とのトラブルに関する苦情を受け付け、保険会社に対し改善の要求をする機関です。

苦情を入れられた保険会社は、被害者とセンターへの対処が求められます。これにより、保険会社はそんぽADRセンターに相談されることを嫌がる傾向があります。

参考:相談対応、苦情・紛争の解決(そんぽADRセンター)|一般社団法人 日本損害保険協会

(4)自分の保険会社から嫌がられることはある?

加害者側だけでなく、自身が加入している保険会社にも嫌がられることがあります。それは、弁護士費用特約を利用する場合です。

弁護士費用特約とは、自動車保険に付いている特約です。弁護士費用特約を利用すると、示談交渉などを弁護士に依頼する際にかかる弁護士費用をそこから賄うことができます。

弁護士費用特約についてはこちらもご参照ください。

弁護士費用特約とは?家族も利用できる特約内容についても解説

弁護士費用特約により依頼する弁護士は、保険契約者である被害者が自由に選ぶことができます。

しかし、費用の支出を抑えるため、被害者が自分で弁護士を選ぶことを喜ばず、保険会社が契約する弁護士を勧めてくることがあります。

保険会社のトラブル解決は弁護士に相談を

加害者側の保険会社とトラブルが起こった場合、弁護士に依頼することでスムーズにトラブルを解決できる可能性が高まります。

以下では、弁護士に依頼するメリットと、依頼すべき弁護士について解説します。

(1)示談交渉を弁護士に依頼するメリット

示談交渉を弁護士に依頼するメリットは主に2つあります。

第一に、損害賠償額、特に慰謝料を基本的に弁護士の基準に基づいた金額で交渉してくれるため、加害者側の保険会社が提示してくる金額よりも増額される可能性が高まります。

第二に、加害者に対する賠償金の請求に必要な、さまざまな書類の作成や面倒な手続き、加害者側の保険会社と示談交渉などを弁護士に任せられ、時間的・身体的・精神的な負担が軽減されます。

(2)弁護士は自分で選ぶことが大切

このように、弁護士に依頼することには大きなメリットがありますが、弁護士費用特約を使う際、保険会社から紹介された弁護士に頼んで後悔したという声が聞かれることもあります。

例えば、やる気がない弁護士や、交通事故の案件対応に慣れていない弁護士を担当にされた場合などです。

上で述べたように、弁護士費用特約を使う場合でも、弁護士はご自身で選んで問題ありません。交通事故に関する示談交渉は、交通事故に強い弁護士に依頼すべきです。

【まとめ】交通事故のトラブルについては弁護士にご相談ください

この記事のまとめは次のとおりです。

  • 交通事故の被害にあったとき、保険会社との間でさまざまなトラブルになることも
  • 保険会社は弁護士への依頼や裁判による解決といった方法を嫌がる傾向にある
  • 交通事故の示談交渉を弁護士に依頼すれば、受け取れる賠償金が増額できる可能性があるほか、面倒な手続きや交渉を弁護士に任せられる
  • 自分自身が加入する保険の弁護士費用特約を利用する場合、保険会社は自社と契約している弁護士を強く推す場合がある
  • しかし、紹介された弁護士で後悔することもあるため、弁護士費用特約を使う場合でも弁護士は自分で探した方がよい

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