「旦那の浮気が本気の浮気であったなら……私にできることは何?」
旦那の浮気に対して、妻のあなたにできることは、早めに証拠を集めておくことです。
離婚するにしろ、しないにしろ、証拠を持っておくことはあなたの強みになります。
この記事では、旦那の浮気が発覚し、離婚するか否かを決断する前に、妻がすべきことについて解説します。
慶應義塾大学卒。大手住宅設備機器メーカーの営業部門や法務部での勤務を経て司法試験合格。アディーレ法律事務所へ入所以来、不倫慰謝料事件、離婚事件を一貫して担当。ご相談者・ご依頼者に可能な限りわかりやすい説明を心掛けており、「身近な」法律事務所を実現すべく職務にまい進している。東京弁護士会所属。
離婚、浮気・不倫の慰謝料に関するご相談はアディーレへ!
費用倒れの不安を解消!「損はさせない保証」あり
ご相談・ご依頼は、安心の全国対応。国内65拠点以上(※1)
旦那の浮気は本気かも?本気度をチェックする方法
旦那にとって、妻よりも浮気相手の方が大切になると「本気の浮気」と言えるでしょう。
本気の浮気は「浮気相手を優先し妻をないがしろにする」という旦那の態度に出てきます。
浮気している旦那が、本気になった時には、次のような兆候がよく見られます。
- 口数が減り、妻とのコミュニケーションが少なくなる
- イベントや記念日を一緒に過ごさなくなる
- 妻を大事にしなくなり、態度が冷淡になる
- 浮気や浮気相手のことを隠さなくなる
浮気に本気になっている旦那にとっては、妻と一緒にいるときでも浮気相手のことで頭がいっぱいです。
そのため、妻と会話したり、イベントを過ごしたりすることすら億劫になるようです。
また、本気で浮気をしている旦那にとって、妻は自分と浮気相手の恋の成就を阻む邪魔な存在に感じられるようです。
妻を大事にしなくなり、浮気していることや、浮気相手のことを隠さなくなることもあります。
浮気相手に本気になっている旦那にあなたができること
では、旦那が浮気相手に本気になっていると感じた時、あなたには何ができるでしょうか。
まずは冷静に、次の行動を出るようにしましょう。
- すぐに問い詰めない
- 証拠を集める
それぞれ説明します。
(1)すぐに問い詰めない
旦那が浮気をしていると感じても、問い詰めたりせずに、泳がせておきましょう。
証拠なしに問い詰めても、はぐらかせる可能性があります。問い詰める前には、証拠をしっかり集めておくことが重要です。
妻が浮気を疑っていることを旦那に知られると、旦那のガードが固くなって証拠集めが難航してしまいかねません。旦那には十分油断させておきましょう。
浮気の証拠を集める際には、次のような項目を意識するようにしましょう。

また、関係の修復の可能性も検討している場合にも、すぐに問い詰めることはおすすめしません。
浮気が発覚し、すぐに問い詰めてしまうと感情的になってしまうことも少なくありません。旦那を感情的に攻め立てることで、夫婦関係が険悪になり、夫婦関係の修復可能性を潰してしまうことにもなりかねません。
(2)証拠を集める
法的に旦那に対して対処するとなれば、慰謝料の請求や離婚が考えられます。
これらの法的な手段をとるには、「浮気の証拠」が必要になります。
どういった証拠が必要かというと、「不貞行為を推認させる証拠」、つまり「性交渉があったことを推認させる証拠」が必要となります。
具体的な証拠品としては、以下のものが挙げられます。

一方、証拠として認められにくいものとしては、次のものが挙げられます。

もっとも、旦那と浮気相手の日常的な会話など強い証拠ではないものであっても、複数組み合わせることで不貞行為の事実を証明し、慰謝料請求できることもあります。
証拠を集めることが困難な場合は探偵・調査会社に依頼するのも手段のひとつです。
詳しくはこちらの記事もご確認ください。
離婚しない場合と離婚する場合、それぞれの対応は?
あなたは、夫婦の関係を修復したいですか?
信頼できない旦那と別れたいですか?
離婚しない場合と離婚する場合それぞれのケースで妻がすべき対応について説明します。
なお、離婚するかしないかを決めきれないものの、旦那と少し距離を置きたい場合には一度別居してみることも検討してみましょう。
(1)離婚しない場合
もしもあなたが離婚せずに、旦那との関係修復を望んだとしても、旦那の浮気が本気の場合、関係修復が難しい可能性は高いといえます。
それでも、旦那の心が改まる可能性を信じ、関係の修復を望むのであれば、次のことをあなたから旦那に伝えてみましょう。
- 離婚したくないことを伝える
- 失うものの大きさを伝える
- 浮気をしない約束をしてほしいと伝える
それぞれ説明します。
(1-1)離婚したくないことを伝える
まずは自分が離婚を望んでいないことを伝えましょう。
旦那の浮気が本気になってしまったのは、旦那の側にも「自分を愛してくれ、必要としてくれる存在」が必要であったのかも知れません。
自分が離婚を望まないこと、夫を必要としていること、今も夫婦関係の改善に努めたいと考えていること、それを言葉に出して伝えてみましょう。
また、旦那が浮気をした原因や理由について話を聞き、改善に努めることも大事です。
自分が妻から愛されて必要とされているという実感を得ることにより、旦那が浮気に対して罪悪感を抱く可能性が残されているかも知れません。
なお、浮気している旦那から離婚したいと言われた場合には、この記事をご覧ください。
(1-2)失うものの大きさを伝える
万が一離婚することになった場合に、失う可能性のあるものを伝えることにより、浮気相手の事で頭がいっぱいの旦那が冷静さを取り戻す可能性に期待することも考えられます。
離婚が珍しくなくなったとはいえ、浮気を理由とした離婚は、社会的な信頼や家族の信頼を失うリスクがあります。
子どもがいる場合は、離婚により子どもを傷つけ、親権が妻になった場合には子どもに会う機会が減る可能性もあるのです。
自分の子どもからは「自分たちを捨てて浮気相手を取った」と、将来にわたり責められ続けることにもなります。
自分の子どもとの血縁は切れない以上、その非難は生涯続くかも知れません。
失うものはあまりに大きいのです。
(1-3)浮気をしない約束をしてほしいと伝える
離婚をせずに関係の修復を望む場合には、「誓約書」を作成してほしいと旦那に伝えてみましょう。
誓約書では、旦那と浮気相手が認めた浮気の事実及び内容、慰謝料の額と支払い義務、浮気関係を解消すること、今後二度と会わないことなど、話し合って合意した内容を記載します。
この誓約書によって、旦那に不貞行為が違法であることを認識させたり、接触禁止の約束を盛り込むことで浮気の再発防止に効果が期待できるメリットがあります。
この誓約書は、関係修復する場合だけでなく、離婚する可能性がある場合も作成した方がよいでしょう。誓約書が浮気の証拠となり、合意内容についての客観的な証拠となるためです。
また、誓約書は可能であれば浮気相手にも作成してもらうとよいでしょう。
そうすることによって、浮気が繰り返された場合に浮気相手に対して慰謝料請求などの法的な手段をとることが容易になります。
誓約書を作成するメリットや作成方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
(2)旦那と離婚したい場合
旦那の浮気に傷つけられ、とても夫婦として今後続けることはできないとなれば、離婚を考えることになることと思います。
とはいえ、旦那と離婚したい場合は、離婚後に経済面や精神面で問題がないか考える必要があります。
離婚した後に生活が成り立つか、具体的にイメージしてみましょう。
離婚後に1人、もしくは子どもと一緒の生活が成り立つかを検討する必要があります。
生活費や子どもの養育費・教育費用など、離婚後の生活を成り立たせるために必要なお金の試算を出してみて、維持できるか計算してみてください。
その結果、離婚後の生活の維持が難しい場合であれば、離婚に向けて生活を維持できるように離婚前に準備をする必要があります。
例えば、専業主婦の場合は離婚後に就職活動をすることは難しいので、離婚前に仕事先を見つけたり、資格取得したりしておくほうがよいでしょう。
子どもを引き取る場合は、ひとり親のための公的支援を活用も検討しましょう。
経済的な支援であれば児童扶養手当や母子福祉資金貸付金、住居に関する支援であれば公営住宅への入居の優遇などがあります。
支援の内容は住んでいる自治体によっても異なるので、お住いの自治体の支援制度について調べる必要があります。
離婚に向けて必要な準備について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
(3)別居して冷静になる
離婚するかしないか悩んでいる場合には、別居をするというのもひとつの選択肢です。
浮気をした旦那と一緒にいることが大きなストレスになる場合、離婚をせずとも別居することにより距離を置くことが可能です。
また、別居することで冷静になり、夫婦関係を修復するか離婚するかを判断しやすくなるため、まだ心が固まっていない場合などには良いかも知れません。
旦那より妻の方が収入が少ない場合、別居中の生活費や居住費などの婚姻費用を請求することもできます。
ただし、浮気の証拠を集めにくくなることや、旦那の気持ちが離れてしまう可能性もあり判断は慎重にする必要があるでしょう。
また、一方的に別居することで夫婦の同居義務に違反する場合もあるので、別居の理由などを旦那に伝えておくなど別居の準備には注意が必要となります。
詳しくはこちらの記事もご確認ください。
離婚しない場合であっても慰謝料請求は可能
離婚する場合であったとしても、離婚しない場合であっても浮気相手や旦那に対して慰謝料請求することができます。
夫婦が離婚しない場合には、配偶者には請求せずに浮気相手だけに慰謝料請求するケースが多いようです。
なお、一般的に、浮気を原因として離婚した方が、離婚しないで夫婦関係を継続するよりも、侵害された利益や被った苦痛は大きくなりますので、慰謝料の額は高くなります。
旦那や配偶者に対して慰謝料請求する場合には、弁護士へ相談することがおすすめです。
慰謝料請求のために、どのような証拠が必要であるか、慰謝料請求や裁判に必要な書面の作成を頼むこともできます。
また、浮気相手や旦那との交渉も、弁護士が間に入ることで直接会うことなく終わらせることもできるなど精神的なメリットもあります。
慰謝料請求についてはこちらをご覧ください。
【まとめ】旦那を問い詰める前に「証拠集め」が重要!
今回の記事のまとめは次のとおりです。
- 本気の浮気は「浮気相手を優先し妻をないがしろにする」という旦那の態度に出てきてしまう傾向にある。
- 浮気相手に本気になっている旦那にあなたができることは、すぐに問い詰めずに「証拠集め」を行うこと。
- 離婚しない場合の対応としては、次のことを旦那に伝えてみること。
- 離婚したくないことを伝える
- 失うものの大きさを伝える
- 浮気をしない約束をしてほしいと伝える
- 旦那と離婚したい場合には、離婚後に経済面や精神面で問題がないか考える必要。
- 離婚するしないにかかわらず、慰謝料請求は可能。
浮気の慰謝料請求は、もちろん自分でも行うことができますが、専門的な知識や交渉力が必要となる場面もあります。
アディーレ法律事務所では、浮気の慰謝料請求につき、相談料、着手金をいただかず、原則として成果があった場合のみ報酬をいただくという成功報酬制です。
原則として、この報酬は獲得した賠償金等からのお支払いとなりますので、あらかじめ弁護士費用をご用意いただく必要がありません。
また、当該事件につき、原則として、成果を超える弁護士費用の負担はないため費用倒れの心配がありません。
(以上につき、2021年10月時点)