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交通事故の後遺障害に非該当となる理由は?納得できない時の対処法

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交通事故で負った後遺症について、後遺障害等級の認定申請を行ったけれども、非該当の結果だった方もいるかもしれません。
基本的には、後遺障害等級が認定されることで、その等級に応じて、加害者に対して後遺障害分の損害賠償請求をすることができますので、非該当とされてしまうと、後遺障害分の損害賠償を受け取ることは困難です。
非該当の結果となってしまった場合には、その理由を把握して対処可能か検討することが大切です。
そこで今回の記事では、後遺障害認定で非該当となってしまう理由、非該当の結果に納得できない時の対処法などについて解説します。

交通事故の後遺障害に非該当となる3つの理由

交通事故の後遺障害認定申請の結果、「後遺障害に該当しない」=「非該当」と判断されてしまう代表的な5つの理由を紹介します。

(1)自覚症状を裏付ける客観的な医学的所見がない

後遺障害認定を受けるためには、残存する症状について、自覚症状だけではなく、自覚症状を裏付ける客観的な医学的所見や、医学的な整合性があることが必要です。
非該当の結果となるケースでは、申請書類中に自覚症状を裏付ける客観的な医学的所見がないケースが散見されます。
次のように、自覚症状の医師への説明が不十分であったり、そもそも必要な検査をしていないことが原因で、客観的な医学的所見がなく非該当とされている場合には、医師に自覚症状をきちんと説明し、必要な検査を受けることで、後遺障害認定がなされることがあります。

(1-1)医師への説明があいまいである

後遺障害認定申請では、医師による後遺障害診断書の記載内容が重要な意味を持ちます。
自覚症状について記載してもらう欄がありますので、自覚症状について、具体的かつ正確に医師に伝えて、後遺障害診断書に記載してもらうようにしましょう。
この自覚症状は、受傷直後から一貫・継続して存在することが必要ですので、「毎回言わなくてもわかるだろう」「勘違いかもしれない」と思ったりせず、具体的な症状について、診察の度にしっかり伝えるようにしましょう。
例えば、痛みを感じる場所、頻度、どのようなときに特に痛みを感じるのか、しびれを感じる場所、めまいの有無、どのようなときに特にめまいを感じるのか、耳鳴りの有無などの自覚症状が考えられます。
自分の身体の自覚症状について一番わかるのは自分自身ですので、しっかりと医師に伝えるようにします。

(1-2)必要な検査を受けていない

例えば、頚椎捻挫で首から肩への痛みがあるのであれば、通常はMRIや首・肩のX線写真を撮るなどして診察・治療することになります。
しかし、MRIでヘルニアが確認できず、X線写真も異常なし、ジャクソンテスト、スパークリングテストなどの神経学的検査もしていないとなると、後遺障害診断書に「首、肩の痛み」との記載があったとしても、症状を裏付ける客観的な医学的所見や、医学的整合性があるとはいえません。
自覚症状を客観的に把握するためには適切な検査と、検査結果により自覚症状が裏付けられていることが必要です。
自覚症状についての検査としては、以下のようなものがあります。

  • レントゲン・CT・MRIなどの画像診断
  • ジャクソンテスト(神経根障害を調べる神経学的テスト、痛みやしびれを調べる)
  • スパーリングテスト(神経根障害を調べる神経学的テスト、痛みやしびれを調べる)
  • 腱反射テスト(運動系の障害や末梢神経の障害の有無を調べる)
  • 握力テスト(頚椎の神経異常の有無を調べる)
  • 筋萎縮テスト(むちうちなどの症状で筋肉がやせ細っていないかを調べる)

(2)通院が不十分

後遺障害認定を受けるためには、将来も「回復困難と見込まれる精神的または身体的な障害」である必要があります。
受傷直後から継続して通院し、診断書などにより症状が連続しており、一貫性があることが証明できる場合には、残存した症状が将来も回復困難と認められやすくなります。

しかしながら、受傷後の治療の経過をみると、ある時は首が痛いといったり、ある時は腰が痛いといったりして、症状の連続性、一貫性がない方がいます。
また、通院回数が1~2週間に1回とか、1ヶ月に1回と少なく、通院が不十分で、症状の連続性、一貫性が判断できない方もいます。
このような場合には、非該当となることがあります。

(3)交通事故と受傷との間に相当因果関係が認められない

この交通事故の被害を受ければ、通常このような損害があるといえるだろう、と判断できる場合には、交通事故とケガとの間に相当因果関係が認められます。
逆に言うと、この交通事故の被害を受けても、通常このような損害は発生しないと考えられる場合には、相当因果関係が否定され、交通事故によって生じた後遺症ではないと判断されてしまうのです。
例えば、交通事故後特段の理由もなく4日以上通院せず、4日以上後に痛みがあるとして病院に診てもらって頸部捻挫と診断されたとします。
仮に事故直後から痛みがあったとしても、通院しておらず、自己治療もしていないとすれば、事故により受傷した事実を証明することは困難です。
したがって、現在の症状は事故によるものとはえないとして、相当因果関係が否定されることがあります。
また、交通事故の態様と症状に矛盾がある場合に、相当因果関係が否定されることがあります。
たとえば、駐車場で徐行中の車両同士が衝突し、車両の傷も数センチの傷だけといったような場合は、頸部捻挫となるほどの衝撃があったとは考えられないとして、相当因果関係が否定されることがあります。
相当因果関係を否定された場合には、事故の態様、車両の破損状況、治療経過、自覚症状の一貫性の有無などを検証しなおして、相当因果関係があることを積極的に証明する必要があります。

交通事故の後遺障害に非該当だったときに被害者ができること

交通事故の後遺障害認定で非該当とされても、すぐに諦める必要はありません。
後遺障害分の損害賠償を受け取るために、被害者ができることを3つ紹介します。

(1)後遺障害非該当の判断に対して異議を申立てる

後遺障害の認定で「非該当」とされてしまった場合には、異議申立てといって、再度審査するよう申立てることができる制度があります。
異議申立てには、次の3つの方法があります。

(1-1)自賠責保険に対する異議申立て

基本的には、異議申立書を作成して、加害者加入の自賠責保険会社に提出することで、異議申立てをすることができます。
しかしながら、多くのケースにおいて、異議申立書の提出だけでは不十分です。
異議申立ての是非を判断するにあたって、新たな資料提出がなければ、後遺障害認定申請の時に提出された資料に基づいて判断することになりますので、初回と同じ判断(非該当ないし納得できない等級)になることが見込まれるからです。
したがって、異議申立書に加えて、必要に応じて、医療照会の回答書や画像所見、弁護士作成の意見書等の書類を併せて提出すべきです。
異議申立ての方法は、後遺障害の認定の申請方法と同様に、相手方加入の任意保険会社に手続きを依頼する事前認定と、自分で手続きを行う被害者請求があります。
非該当となった場合には、非該当となった理由を把握し、不十分であった点について資料を収集して、意見書を準備するなどして異議申立てをする必要がありますので、任意保険が会社に手続きを任せることはせずに、自分で手続きを行うことをお勧めします。
異議申立ては、何度でも行うことができます。

(1-2)紛争処理機構に申請

紛争処理機構は、自賠責保険・共済の紛争解決などを目的として、設立されました。
自賠責保険・共済から支払われる保険金・共済金と右に関して発生した紛争を的確に解決するため、公正・中立な判断を行うための第三者機関です。
非該当や認定等級に納得できない場合には、調停(紛争処理)の申請を行い、医師や弁護士などの専門家が審査を担当します。
調停結果については、保険会社は順守義務がありますが、申請者は受諾する必要はありません。
調停結果に納得できない場合は、再度の調停申請はできませんが、任意交渉や訴訟を提起して審査を争うことができます。

(2)訴訟提起

訴訟を提起して、裁判所に後遺障害の認定や等級を判断してもらい、後遺障害分の損害賠償を認めてもらう方法もありますが、これは例外的ケースです。
訴訟提起前に、判例や実務の認定等級の基準を理解したうえで、等級認定を受けられるのかどうかについてしっかりと見通しを立て、訴訟を提起し、訴訟手続きにおいて効果的な主張・立証をする必要がありますので、被害者が自分で対応するのは困難だと考えられます。
交通事故の経験豊富な弁護士に相談し、対応を依頼した方がよいでしょう。

交通事故の後遺障害認定の非該当に対する異議申立てに時効はある?

異議申立てについて回数制限はありません。

しかしながら、異議申立ては自賠責保険に対する異議申立ての制度であるため、自動車損害賠償保障法19条により3年の時効が適用されます。そのため、すでに3年を経過している場合、被害者請求としての異議申立ては出来ません。

具体的に消滅時効期間がスタートする時点は、傷害部分の損害については事故日から、後遺症部分の損害については、実務的には症状固定日または最後の等級認定からと考えられていますが、事故時とする考え方もあり、難しい議論がありますので、個別具体的には弁護士の意見を聞くようにしましょう。

消滅時効となる前に異議申立てを行い、示談の成立を目指すようにしましょう。
なお、一定の行為を取ることで時効の完成を阻止することができますので、時効完成が近づいていてもあきらめずに、速やかに弁護士に相談して対処してもらうとよいでしょう。

交通事故の後遺障害非該当に対する異議申立てのポイント

非該当に対する異議申立てのポイントは次のとおりです。

  • 非該当になった原因を分析する。
  • 認定を目指す後遺障害等級の要件を把握する。
  • 必要な検査がなされていない場合には、必要な検査を受けて再度後遺障害診断書を書いてもらうなど、認定を受けるための資料を揃える。
  • 非該当の判断を覆すのは簡単ではないため、交通事故の経験のある弁護士に依頼するのも一つの手段。
  • 弁護士に依頼すれば、説得的な異議申立書を書いてもらえるほか、足りない資料について把握し、揃えるべき資料、医師の意見書などを効率的に集めることができる。

【まとめ】交通事故の後遺障害に非該当となりお悩みの方は弁護士に相談を

後遺障害非該当という結果に納得できない場合は、一度弁護士に相談し、非該当という結果が妥当であるのか、異議申立てにより認定を受けられる可能性がどの程度あるのかについて、アドバイスを受けることをお勧めします。

 交通事故の後遺障害等級認定で非該当となってお困りの被害者の方は、アディーレ法律事務所にご相談ください。

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