高次脳機能障害は、交通事故や転倒などによる外傷性脳損傷や脳血管障害・脳腫瘍・脳炎・低酸素性脳症などにより、脳の一部が損傷し、記憶、意思、感情などの機能に障害が現れる傷病です。
高次脳機能障害は、身体的な後遺症を残さない場合も多いため、外見上障害の有無を判断することが難しいです。一見、健常者との見分けがつかない場合もあり、周囲の理解を得られにくいといった問題もあります。また、障害の程度によっては本人ですら指摘されるまで気づかないということも少なくありません。
そのため、交通事故による後遺障害として認定を受けるためには、ほかの障害と比べてハードルが高く、ほかの障害の立証も含めて申請は慎重に進める必要があります。実際の症状に応じた後遺障害等級の認定を受けるためには、適切な検査・診断と申請書類の作成および添付する証拠が重要なポイントになります。
『高次脳機能障害の後遺障害等級』自賠責施行令
| 等級 | 神経系統の機能または精神の障害 | |
| 別表第一 | 1級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの 食事・入浴・用便・着衣等、生命維持に必要な行動について、常時介護を要する 高度の痴ほうがあるため、常時監視を要する |
| 2級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの 食事・入浴・用便・着衣等、生命維持に必要な行動について、随時介護を要する 著しい判断力の低下や情動不安定があるため、看視を欠かすことができない | |
| 別表第二 | 3級3号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの 生命維持に必要な行動はできるが、労務に服すことができない 記憶や注意力等に著しい障害があって、一般就労が全くできないか、困難である |
| 5級2号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの 単純繰返し作業等に限定すれば一般就労可能だが、特に軽易な労務しかできない 一般人に比較して作業能力が著しく制限されており、就労の維持には職場の理解と援助を欠かすことができない | |
| 7級4号 | 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの 特に軽易な労務等に限定すれば一般就労可能だが、軽易な労務しかできない 一般就労を維持できるが、作業の手順が悪い、約束を忘れる、ミスが多いなどのことから一般人と同等の作業を行うことができない | |
| 9級10号 | 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの 通常の労務はできるが、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限される 一般就労を維持できるが、問題解決能力などに障害が残り、作業効率や作業持続力などに問題がある | |


